セラミックの材料は進歩した?従来のデメリットは今はどうなっているか

相談者: りっきいさん (40歳:男性)
投稿日時:2015-08-24 02:49:36
 現在、CRの大臼歯セラミックインレーにしようと考えています。

 徐々に痩せてきているので劣化というよりは、摩耗しているのだとは思いますが、セラミックインレーに修復することにより割れたりすると他の詰め物でやり直しがしづらいとか、また現在(かなり大きく削られてますが、)よりもさらに厚みをもたせるために余計に削ったりするという従来のデメリットとなる点は、従来のまま影響ありなのでしょうか?

 …というのも、セラミックインレーの素材はだいぶ改良進化しているとききます。
(例えば評判の良いときくe-maxとか、ジルコニアは、メタルと削る量がほぼ一緒だったりとか)

 また再度、直接法のレ充にするというのも選択肢にはあります。
レジンが適度に摩耗するからよいという意味で、ハイブリットインレーもありかと)
 
 白い詰め物の中で、セラミックインレーの位置づけが変わる場合があるのですが、実際のところどうなんでしょうか?
セールスなしのこの場で、また実際に施術されてる先生の立場で教えてください。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2015-08-24 10:30:21
実際に拝見しないとCRのままでいいのか、セラミックスインレーにした方が良いのかの判断はできません。

また、施術する歯科医のテクニックや考え方によっても違うと思います。

例えば

 レジンが適度に摩耗するからよい

を「良い」と捉える歯科医師と「悪い」と捉える歯科医師がいます。

定期的に観察を続ける歯科医であればいつでも修正ができる体制が整っておりますので、前者でしょうし、定期的な観察をしない(できない)環境で、咬み合わせの変化を嫌う歯科医師であれば後者でしょうし。

つまり、どちらが良いとは言い切れないのです。


ただ、

>e-maxとか、ジルコニアは、メタルと削る量がほぼ一緒だったりとか

従来のオールセラミックスに比べれば切削量は減りますが、メタルとほぼ一緒という事はありません。


また、ネットでのメット情報での間違った解釈として

「メタルとセラミックスの切削量」

がありますが、これは「初めて詰め物をする歯」に関しての話です。


「詰め物をする時の切削量」は「詰め物が割れないために必要な厚み」と言いかえる事が出来ます。

基本的にメタルは0.5mm以上、セラミックス系であれば1.2mm以上とされています。(従来のセラミックスの場合は2.0mm近く必要でした)

0.5mmの虫歯に対してメタル修復であれば0.5mm削れば良いのに対し、セラミックスで修復しようとする場合、0.7mm余計に削る必要があります。

しかし、何度か虫歯治療を重ね、すでに1.2mm以上削られてしまっている場合にはセラミックスであろうと、メタルであろうと必要な厚みが確保されているため、(形を整える程度で)それ以上削る必要は無くなるのです。


つまり、りっきいさんが

>現在(かなり大きく削られてます

という事であれば追加で削る量は「あまり変わらない可能性が高い」かも知れません。
(実際に拝見しないと何とも言えません)



一番最初に書きましたが、CRのままでいいのか、セラミックスインレーにした方が良いのかのは施術する歯科医と良くディスカッションして決める必要があると思います。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りっきいさん
返信日時:2015-08-26 22:35:54
櫻井先生

 お忙しいところ分かりやすいご返答いただき、ありがとうございました。
具体的に数値で示していただけたので違いがよく分かりました。

 担当医の先生にセラミックインレーレジン再修復か相談してみます。
また健康な歯質をできるだけ削らないように先生にお願いしてみます。

 別の歯をセラミックのクラウンにしたときは、先生に「メタルと削る量はそれほど変わらない」と言われたので、セラミックも最近のは耐久性ががメタルに近づいてるからあまり削らなくてもいいのかも?と期待が大きすぎたかもしれません。
でも、0.数o分前回削ってるかどうかですね。

 マイクロスコープとか拡大鏡を使って虫歯を削ってなければ、そのくらいは削られてるような気がします。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-08-27 09:11:56
>別の歯をセラミックのクラウンにしたときは、先生に「メタルと削る量はそれほど変わらない」と言われたので

マイクロスコープとか拡大鏡を使って虫歯を削ってなければ、そのくらいは削られてるような気がします。

ん〜、どうなんでしょうね。

私の場合ですが、セラミック修復を行う場合は必要な量だけはガッツリ削ります。

色合わせなしのジルコニアクラウンのような場合であれば、形成量は金属に近い量でいいかもしれませんが、セラミック系の修復は削らないと適合、修復強度と色合わせができません。

セラミックインレーハイブリットインレーセラミッククラウンを選択するのであれば削除量を抑えたいとの考えは捨てた方がいいですよ。

そうしないと逆に適合が悪かったり、強度がなく予後が悪い場合もあります。


審美治療とは多くの場合削らないと成立しない部分がありますし、セラミック系の修復はくっ付ける接着操作に大きく予後が依存している部分もありますのでメタル修復に比べるとテクニカルセンシティブな治療法です。


おだいじに

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りっきいさん
返信日時:2015-08-27 10:13:18
井野先生 

 ご回答ありがとうございます。

 反対側のクラウンは、「色合わせなしのジルコニアクラウン」まさにそれです。
 強度があるから大丈夫ですということだったので、

 同様に強度があるセラミックなら…と考えたりしたんですが、慎重に考えます。
セラミックインレーにするなら接着はレジン系セメントでお願いしてみます。

 担当医の定期的なメンテナンスが難しい環境なので、せっかくのお気に入りのレ充もつくりかえないといけなくなると思うと、悩ましい限りです。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2015-08-27 18:51:10
実際の状態は精査しないと分かりませんが、

「せっかくレジン充填にしては貰ったものの、過度に摩耗した状態」

だとすれば、そもそもが症例の選択ミスで、レジン充填であってもメタルインレーであってもセラミックインレーであっても、問題が出てきたと自分なら考えます。(問題の出方は色々ですが)

ですので更なる治療をする場合、基本的には被せる前提(クラウンか、場合によっては大きめのアンレーオンレー)で検討することになるかなと思います。



詳しく精査してみて、ご本人の理解も得られて上手いこと逃げれそうなら、例えば対合の歯を削るとか夜間のマウスピースナイトガード)やTCH是正指導等でリスク回避して、再度レジン充填等の詰め物を選ぶことは出来るかも知れません。



少なくとも期待されている様な、インレー材の進歩だけで適応範囲が広がるというようなことは個人的にはあまり考えていないです。
利点欠点それぞれありますが、インレーで全く問題なく修復出来る適応症例で、レジンの上手い先生だったらレジンでも十分いいと思います。

材質の強度の影響は勿論ゼロではありませんが、インレーの場合はそれ以前に適合精度や接着操作におけるハードルがかなり高いと思っています。

レジン系セメントも名前はかっこいいのですが現状ではまだまだ、かなりデリケートな材料だと思いますよ。
(基本セラミックにもハイブリッドセラミックにもレジンは接着しませんし・・)

逆に、仮に精度と接着が完璧にクリア出来るとしたら今存在するセラミックでももう十分なものが作れるはずなのですが、そこが実現しないためにセラミックインレーは今でもメタルインレーよりも厚く大きく作る必要性があるのだと思います。



・・主観の多いあくまでも個人的な意見ですので、治療方針を決める際には担当される先生とよく話し合われて下さいね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りっきいさん
返信日時:2015-08-27 20:00:54
渡辺先生

 為になるアドバイスとご意見ありがとうございます。
 セラミックインレーの適応について慎重な姿勢で担当医と相談してみます。
 切削面が広く、マージンの部分に黒いところがあるので、オンレーの域ですね。
 レジンもいい充填材だなとは思いますが、詰めたレジンが摩耗している大臼歯を見ると、やっぱり大臼歯には(保存していくための)安定性が欲しいなあと思います。
なるべくメタルフリーにしたいので、それと劣らないセラミックの強度に期待しています。
強度があれば厚みを確保するための切削量が減るのではと感じたのですが、まだまだデリケートな材料なんですね。


 反対側の同じ位置に被せたジルコニアクラウン以上に、何が適してるのか迷ったりしますが、MIとかの観点も気になりつつ、できれば再修復しなくても済む、長期的なメンテナンスが容易な補綴物を選択したいと思います。



タイトル セラミックの材料は進歩した?従来のデメリットは今はどうなっているか
質問者 りっきいさん
地域 非公開
年齢 40歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療
セラミックインレー(陶器の詰め物)
材料・機材関連
回答者




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