銀歯と掌蹠膿疱症について
相談者:
カレーカレーさん (30歳:女性)
投稿日時:2015-08-24 18:32:21
最近、手と足に赤い湿疹がたくさんでき痒みも酷く、今日、皮膚科に行きました。
医師には、掌蹠膿疱症と言われました。
7月31日に銀歯(クラウン)を被せ直し、それが原因で掌蹠膿疱症になったと私は考え心配になりました。
今まで銀歯を被せて、このような症状は出たことがありません。
7月31日被せた銀歯は、歯科医師に金パラだと言われました。
しかし、金パラだとしたら、このような状況になるのでしょうか?
例えば、被せた銀歯がニッケルクロム合金だとしたら、口腔内にある以前の銀パラと混在することになると思います。
そうすると、口腔内の金属は、よりイオン化しやすくなると思うのですが、どうなのでしょうか?
ニッケルクロム合金には、発ガン性があると聞くので、心配になりました。
口腔内にニッケルクロム合金が入っているかいないかは何か検査で分かるのでしょうか?
ニッケルクロム合金に発ガン性があると言われる理由も合わせて教えて下さい
長文になりましたが、どうぞ宜しくお願いします
医師には、掌蹠膿疱症と言われました。
7月31日に銀歯(クラウン)を被せ直し、それが原因で掌蹠膿疱症になったと私は考え心配になりました。
今まで銀歯を被せて、このような症状は出たことがありません。
7月31日被せた銀歯は、歯科医師に金パラだと言われました。
しかし、金パラだとしたら、このような状況になるのでしょうか?
例えば、被せた銀歯がニッケルクロム合金だとしたら、口腔内にある以前の銀パラと混在することになると思います。
そうすると、口腔内の金属は、よりイオン化しやすくなると思うのですが、どうなのでしょうか?
ニッケルクロム合金には、発ガン性があると聞くので、心配になりました。
口腔内にニッケルクロム合金が入っているかいないかは何か検査で分かるのでしょうか?
ニッケルクロム合金に発ガン性があると言われる理由も合わせて教えて下さい
長文になりましたが、どうぞ宜しくお願いします
回答1
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2015-08-24 20:04:51
金パラと言われる金属は合金です。
金、銀、パラジウム、インジウム他が含まれています。
このうちのどれかに金属アレルギーがあれば症状が出る場合はあると思います。
当院でも金のアレルギーの方がいらっしゃいました。
ただ7/31のセットが原因かどうかは判断に迷うところですが。
皮膚科で金属アレルギーのパッチテストを受けられてはいかがでしょうか?
ニッケルクロム合金かどうかは削って体外で検査するしか確定的にはできないように思います。
金、銀、パラジウム、インジウム他が含まれています。
このうちのどれかに金属アレルギーがあれば症状が出る場合はあると思います。
当院でも金のアレルギーの方がいらっしゃいました。
ただ7/31のセットが原因かどうかは判断に迷うところですが。
皮膚科で金属アレルギーのパッチテストを受けられてはいかがでしょうか?
ニッケルクロム合金かどうかは削って体外で検査するしか確定的にはできないように思います。
相談者からの返信
相談者:
カレーカレーさん
返信日時:2015-08-28 22:06:45
柴田先生、ご回答ありがとうございます
なぜ、ニッケルクロム合金には、発ガン性があると言われているのでしょうか?
その理由を教えて下さい
また、歯科金属が原因で“多形紅斑”になることはあるのでしょうか?
ご回答、宜しくお願いします
なぜ、ニッケルクロム合金には、発ガン性があると言われているのでしょうか?
その理由を教えて下さい
また、歯科金属が原因で“多形紅斑”になることはあるのでしょうか?
ご回答、宜しくお願いします
回答2
杉原歯科クリニック(杉並区・上高井戸)の杉原です。
回答日時:2015-09-02 14:24:52
>なぜ、ニッケルクロム合金には、発ガン性があると言われているのでしょうか?その理由を教えて下さい
昔々、ニッケル精錬工場でガンが多く発生したからじゃないでしょうか。
>また、歯科金属が原因で“多形紅斑”になることはあるのでしょうか?
分かりません。
ご参考まで・・・
昔々、ニッケル精錬工場でガンが多く発生したからじゃないでしょうか。
>また、歯科金属が原因で“多形紅斑”になることはあるのでしょうか?
分かりません。
ご参考まで・・・
回答3
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。
回答日時:2015-09-02 18:57:17
IARC(国際がん研究機関)による分類では、ニッケルクロム合金は2B(ヒトに対する発癌性が疑われる:Possibly Carcinogenic)と評価されています。
→参考:IARC(国際がん研究機関)発がん性リスク一覧
ただ、これは粉末になって体内に取り込まれる場合などを前提としているため、体内に取り込まれる可能性が低い形(歯科の場合はクラウンや義歯)でのリスクは、これよりも低いと考えられると思います。
一応、歯科用のニッケルクロム合金はイオンの流出も非常に低く抑えられていると言われています。
とは言え、やはり発がん性のリスクは少ないに越したことはありませんから、最近はクラウンの材料にニッケルクロム合金が使用されることはほとんどありません。
保険の場合はほぼ全て金銀パラジウム合金です。
(金銀パラジウム合金も問題が無いとは言えないのですが、保険制度上の問題なのである程度は仕方がありません)
もしクラウンにニッケルクロム合金が使われていたとしても、保険制度上認められている合金なので、法的に問題にはならないと思います。
アレルギーに関しても金パラでアレルギーが出る人もいますので、もしカレーカレーさんの症状の原因が歯科用金属にあるのであれば、ニッケルクロムではなく金パラが原因になっている可能性もあります。
これをはっきりさせるためには、柴田先生が書かれているように歯科用金属のパッチテストを行う必要があります。
もしカレーカレーさんが歯科用金属にアレルギーをお持ちの場合は、どの金属にアレルギー反応が出るのかを知っておくことは、今後において非常に重要なことだと思います。
あと蛇足ですが、発がん性とアレルギーは機序が全く異なりますので、今回のカレーカレーさんの症状と金属の発がん性は別の問題だとお考えください。
金属アレルギーについては、こちらも参考にされてみてください。
→参考:金属アレルギー(日本歯科医師会HP)
→参考:IARC(国際がん研究機関)発がん性リスク一覧
ただ、これは粉末になって体内に取り込まれる場合などを前提としているため、体内に取り込まれる可能性が低い形(歯科の場合はクラウンや義歯)でのリスクは、これよりも低いと考えられると思います。
一応、歯科用のニッケルクロム合金はイオンの流出も非常に低く抑えられていると言われています。
とは言え、やはり発がん性のリスクは少ないに越したことはありませんから、最近はクラウンの材料にニッケルクロム合金が使用されることはほとんどありません。
保険の場合はほぼ全て金銀パラジウム合金です。
(金銀パラジウム合金も問題が無いとは言えないのですが、保険制度上の問題なのである程度は仕方がありません)
もしクラウンにニッケルクロム合金が使われていたとしても、保険制度上認められている合金なので、法的に問題にはならないと思います。
アレルギーに関しても金パラでアレルギーが出る人もいますので、もしカレーカレーさんの症状の原因が歯科用金属にあるのであれば、ニッケルクロムではなく金パラが原因になっている可能性もあります。
これをはっきりさせるためには、柴田先生が書かれているように歯科用金属のパッチテストを行う必要があります。
もしカレーカレーさんが歯科用金属にアレルギーをお持ちの場合は、どの金属にアレルギー反応が出るのかを知っておくことは、今後において非常に重要なことだと思います。
あと蛇足ですが、発がん性とアレルギーは機序が全く異なりますので、今回のカレーカレーさんの症状と金属の発がん性は別の問題だとお考えください。
金属アレルギーについては、こちらも参考にされてみてください。
→参考:金属アレルギー(日本歯科医師会HP)
相談者からの返信
相談者:
カレーカレーさん
返信日時:2015-09-03 17:47:34
先生方ご回答、ありがとうございました
大変参考になりました
大変参考になりました
タイトル | 銀歯と掌蹠膿疱症について |
---|---|
質問者 | カレーカレーさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 30歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
保険のクラウン(奥歯:銀歯) アレルギーその他 歯科金属アレルギー |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。