とりあえず奥歯を部分入れ歯で様子見する期間について
相談者:
ドラえもん1さん (48歳:女性)
投稿日時:2016-04-10 10:43:54
いつもお世話になっております。
歯根破折で骨が溶け始めていると言われました。
奥歯2本です。
インプラントに迷いがあり、かと言って抜歯しないわけにもいかないのでとりあえず保険の部分入れ歯にしようかと思います。
ただ、将来的にはインプラントにしたいとも思っています。
こちらの掲示板をみると、歯根破折からの部分入れ歯では、将来的にインプラントが難しくなるとの書き込みを見ました。
確かに長年入れ歯だと骨の吸収がおこることはわかります。
どのくらいの期間なら大丈夫とか目安はありますか?
個人差があると思いますが1〜2年くらいなら大丈夫でしょうか?
また抜歯する際に何かしておいた方がいいとかありますか?
歯根破折で骨が溶け始めていると言われました。
奥歯2本です。
インプラントに迷いがあり、かと言って抜歯しないわけにもいかないのでとりあえず保険の部分入れ歯にしようかと思います。
ただ、将来的にはインプラントにしたいとも思っています。
こちらの掲示板をみると、歯根破折からの部分入れ歯では、将来的にインプラントが難しくなるとの書き込みを見ました。
確かに長年入れ歯だと骨の吸収がおこることはわかります。
どのくらいの期間なら大丈夫とか目安はありますか?
個人差があると思いますが1〜2年くらいなら大丈夫でしょうか?
また抜歯する際に何かしておいた方がいいとかありますか?
回答1
小林歯科クリニック(渋谷区神宮前)の小林です。
回答日時:2016-04-10 18:43:55
>こちらの掲示板をみると、歯根破折からの部分入れ歯では、将来的にインプラントが難しくなるとの書き込みを見ました。
個人的な経験としては、抜歯してからの期間もさることながら、破折が発現してから抜歯までの期間や破折の状態の方が、骨の吸収量に関与が大きいように思っています。
>抜歯する際に何かしておいた方がいいとかありますか?
将来的にインプラントが予定されているのでしたら、弊院では、抜歯窩の徹底した掻把の後、CGF(完全自己血液由来のフィブリンゲル)や、骨補填材を填入することが殆どです。
ご参考まで。
個人的な経験としては、抜歯してからの期間もさることながら、破折が発現してから抜歯までの期間や破折の状態の方が、骨の吸収量に関与が大きいように思っています。
>抜歯する際に何かしておいた方がいいとかありますか?
将来的にインプラントが予定されているのでしたら、弊院では、抜歯窩の徹底した掻把の後、CGF(完全自己血液由来のフィブリンゲル)や、骨補填材を填入することが殆どです。
ご参考まで。
回答2
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2016-04-11 08:25:26
ご相談ありがとうございます。
>歯根破折からの部分入れ歯では、将来的にインプラントが難しくなるとの書き込みを見ました。
>確かに長年入れ歯だと骨の吸収がおこることはわかります。
そういうこともありえます。
しかし必ずしもそうとも言えません。
>どのくらいの期間なら大丈夫とか目安はありますか?
ごく条件が良い場合、40年位は大丈夫だった例はあります。
ただし条件の一つに適切な入れ歯でなければならない、ことが含まれます。
>個人差があると思いますが1〜2年くらいなら大丈夫でしょうか?
個人差がありえます。
>また抜歯する際に何かしておいた方がいいとかありますか?
次のチャンスに備えましょう。
失った顎の骨を取り戻す方法はいくつかあります。
今、流行ですから、抜歯する際になにか人工物を入れる方法もあるでしょう。
いっぽうでは、骨の再生医療が急速に進歩しています。
たとえば、薬を顎に注射するだけで簡単に骨ができたというネズミの実験が報告されています。
もうすぐ経つと、人間にも応用できるかもしれません。
その治療を受けるためには、逆に、今は異物を入れることなく、自然のままのほうが良いのかもしれません。
>歯根破折からの部分入れ歯では、将来的にインプラントが難しくなるとの書き込みを見ました。
>確かに長年入れ歯だと骨の吸収がおこることはわかります。
そういうこともありえます。
しかし必ずしもそうとも言えません。
>どのくらいの期間なら大丈夫とか目安はありますか?
ごく条件が良い場合、40年位は大丈夫だった例はあります。
ただし条件の一つに適切な入れ歯でなければならない、ことが含まれます。
>個人差があると思いますが1〜2年くらいなら大丈夫でしょうか?
個人差がありえます。
>また抜歯する際に何かしておいた方がいいとかありますか?
次のチャンスに備えましょう。
失った顎の骨を取り戻す方法はいくつかあります。
今、流行ですから、抜歯する際になにか人工物を入れる方法もあるでしょう。
いっぽうでは、骨の再生医療が急速に進歩しています。
たとえば、薬を顎に注射するだけで簡単に骨ができたというネズミの実験が報告されています。
もうすぐ経つと、人間にも応用できるかもしれません。
その治療を受けるためには、逆に、今は異物を入れることなく、自然のままのほうが良いのかもしれません。
回答3
美江寺歯科医院(岐阜県瑞穂市)の小牧です。
回答日時:2016-04-11 16:40:12
ドラえもん1さん、こんにちは
小林先生が言われるように、歯根破折の場合、破折による吸収の方が大きいように感じます。
破折後数カ月で大きく吸収することもあります。
ドラえもん1さんの場合、すでにレントゲンで吸収像が見られるということはかなり吸収しているのではないかと推測します。
歯根破折の場合、抜歯後の吸収も大きく起こることがあります。
義歯を入れても入れなくても、吸収は見られます。
特に抜歯して3ヶ月は大きな吸収が見られます。
義歯を入れるかどうかにかかわらず、将来的にインプラントを埋入するという予定があるのなら、先生が提案されているような、抜歯と同時に人工骨を入れて、これ以上の骨の吸収を防ぐとともに骨を作るような処置か、部分矯正(エクストリュージョン)によって骨を引き上げてくる処置をしてから抜歯した方が良いかもしれません。
しかし、骨が大きく吸収したからといってインプラントが埋入できないわけではないので、普通に抜歯して義歯を装着しておいてから、インプラントを埋入したくなったらそれから検討するという方法でもできます。
その場合は、骨を作る手術などが必要になるなど、治療費がより高くなったり、治療期間が長くなったり、手術侵襲などののリスクがさらに高くなる可能性もあります。
小林先生が言われるように、歯根破折の場合、破折による吸収の方が大きいように感じます。
破折後数カ月で大きく吸収することもあります。
ドラえもん1さんの場合、すでにレントゲンで吸収像が見られるということはかなり吸収しているのではないかと推測します。
歯根破折の場合、抜歯後の吸収も大きく起こることがあります。
義歯を入れても入れなくても、吸収は見られます。
特に抜歯して3ヶ月は大きな吸収が見られます。
義歯を入れるかどうかにかかわらず、将来的にインプラントを埋入するという予定があるのなら、先生が提案されているような、抜歯と同時に人工骨を入れて、これ以上の骨の吸収を防ぐとともに骨を作るような処置か、部分矯正(エクストリュージョン)によって骨を引き上げてくる処置をしてから抜歯した方が良いかもしれません。
しかし、骨が大きく吸収したからといってインプラントが埋入できないわけではないので、普通に抜歯して義歯を装着しておいてから、インプラントを埋入したくなったらそれから検討するという方法でもできます。
その場合は、骨を作る手術などが必要になるなど、治療費がより高くなったり、治療期間が長くなったり、手術侵襲などののリスクがさらに高くなる可能性もあります。
相談者からの返信
相談者:
ドラえもん1さん
返信日時:2016-04-11 20:32:21
先生方、たくさんのアドバイスをありがとうございます。感謝いたします。
やはり個人差によるのでいつまでなら大丈夫などとは言えないのですね。
特に私のようにレントゲンで骨の吸収が確認できるような場合は、抜歯後にも急激な吸収があったりするんですね。
抜歯した方が吸収が止まると思っていたのでびっくりだしショックです。
やはりインプラントにするならすぐにした方がいいのですね。
私もインプラントを考えているのですが、先日先生測ってもらったところ、歯間が13ミリちょっととのことで1本か2本か難しいとのこと、失敗するわけにいかないので、とりあえず部分入れ歯にと思っていました。
すぐにインプラントをした場合にもGBRが必要と言われているので、時間を置くとさらに厳しく難しくなるということはGBRでたりなくなるということでしょうか。
やはり個人差によるのでいつまでなら大丈夫などとは言えないのですね。
特に私のようにレントゲンで骨の吸収が確認できるような場合は、抜歯後にも急激な吸収があったりするんですね。
抜歯した方が吸収が止まると思っていたのでびっくりだしショックです。
やはりインプラントにするならすぐにした方がいいのですね。
私もインプラントを考えているのですが、先日先生測ってもらったところ、歯間が13ミリちょっととのことで1本か2本か難しいとのこと、失敗するわけにいかないので、とりあえず部分入れ歯にと思っていました。
すぐにインプラントをした場合にもGBRが必要と言われているので、時間を置くとさらに厳しく難しくなるということはGBRでたりなくなるということでしょうか。
回答4
美江寺歯科医院(岐阜県瑞穂市)の小牧です。
回答日時:2016-04-12 09:52:52
骨を作る方法にはいろいろな方法があります。
ごく僅かなら、自家骨や代用骨、骨誘導物質を置くだけでできることもありますが、もう少し作る量が多くなると、特殊な膜を併用し、さらに大きく作るためには、チタンのメッシュを併用することもあります。
その他にもいろいろな方法があり、高さを増やすのか、幅を増やすのかなどの条件によって最も適したものを選択します。
一般的に考え、吸収が大きくなればなるほど、より複雑な治療が必要になり、費用や時間、治療期間がかかり、リスクも高くなります。
もし、今すぐにインプラントを埋入しないでひとまず義歯にするのなら、抜歯時の代用骨を抜歯か保存術(ソケットプリザベーション)だけでもしておからたら、骨の吸収はかなり防ぐことができます。
抜歯か保存術をした場合、基本的には8ヶ月前後様子を見ることになりますので、その間に考えても良いのではないでしょうか。
ごく僅かなら、自家骨や代用骨、骨誘導物質を置くだけでできることもありますが、もう少し作る量が多くなると、特殊な膜を併用し、さらに大きく作るためには、チタンのメッシュを併用することもあります。
その他にもいろいろな方法があり、高さを増やすのか、幅を増やすのかなどの条件によって最も適したものを選択します。
一般的に考え、吸収が大きくなればなるほど、より複雑な治療が必要になり、費用や時間、治療期間がかかり、リスクも高くなります。
もし、今すぐにインプラントを埋入しないでひとまず義歯にするのなら、抜歯時の代用骨を抜歯か保存術(ソケットプリザベーション)だけでもしておからたら、骨の吸収はかなり防ぐことができます。
抜歯か保存術をした場合、基本的には8ヶ月前後様子を見ることになりますので、その間に考えても良いのではないでしょうか。
タイトル | とりあえず奥歯を部分入れ歯で様子見する期間について |
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質問者 | ドラえもん1さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 48歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
抜歯:複数の歯(臼歯部) インプラント治療法 部分入れ歯 その他 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。