前歯5本ブリッジ、左上犬歯(有髄)の痛み

相談者: ぷにさん (40歳:女性)
投稿日時:2017-12-12 15:22:20
こんにちは。以前も質問させていだだきました。

1カ月半前に、左1、2番欠損、左3〜右2番の5本ブリッジを本接着しました。
左上の犬歯有髄歯です。
仮歯中も、たまに痛む事がありました。
本接着後、しみる様な感じや、ジンジンズキズキした痛みがあります。

しみる感じは弱まってきて、ジンジンズキズキした痛みも少し良くなったかな?と思っていたところ、今日は何もしていない時に、ジンジンズキズキした痛みがあります。
痛みは気になる時とあまり気にならない時があります。
気になりだすと、ずっと痛い感じか続きます。

かかりつけの先生は、ちゃんと強力に接着されているし、CTで見ても神経に異常はない。
とおっしゃっています。

今後、痛みが取れるかもしれないし、簡単に外せる訳ではないので、先生も慎重になっています。
噛み合わせもみて頂きました。

夜間食いしばる癖があるので、マウスピースをはめて寝る様にしているのですが、あまり状況は変わりません。

本歯をつけたばかりの頃に比べれば、少しは痛みは和らいではきていますが、あまり痛みが気にならない時と、何もしていない時にジンジンズキズキしたりする事があるので、気になっています。

どれくらい様子を見れば良いでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2017-12-13 08:09:35
ご相談ありがとうございます。

>どれくらい様子を見れば良いでしょうか?

お一人ずつで違い、期間の予想は立ちにくいと思います。

仮歯中も、たまに痛む事がありました。

特に歯髄を救う処置もないままに、

>本接着後、しみる様な感じや、ジンジンズキズキした痛みがあります。

こういう状況であれば、歯髄が失活するのを待っていると思われます。
つまり病気のままですから、予測がつく健康な歯がたどる経過と違い、病気任せの場合ははっきりと予想がつきにくいと言えるからです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぷにさん
返信日時:2017-12-13 08:30:16
さがら先生、お返事ありがとうございます。

歯髄を救う処置もないままに、とはどういった事でしょうか?
かかりつけの先生は、マイクロスコープやCTを使って、歯髄までの距離感も見ていただき、一気に削るとしみる事がある。
との事で、数回に分けて少しずつ削っていました。

かかりつけの先生は歯髄は、出来るだけ抜かない考えの先生です。

さがら先生のおっしゃっている、歯髄が失活するのを待ってるという場合、ブリッジを外して、何か処置をすれば救える。ということでしょうか?

さがら先生でしたら、今後どの様に診察されますでしょうか?
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2017-12-13 08:55:56
ご返信ありがとうございます。

もし私ならば、犬歯を救うことは、前歯を補うことと同じ重要な目的として治療計画を立て、ご理解いただけるまでよく相談します。

それにはブリッジが設計診断としてふさわしいのかどうか?またブリッジを選択したならその両方の目的が叶うかどうか?仮に両立しない予測が立つならば見た目の美しさと犬歯の保全とどちらを優先するか?、という相談から始めます。

何しろ犬歯の歯髄は将来他の歯全体にも関わる重要臓器だからです、と健康の仕組みや資料をたくさんお渡しして話し合いしながら説明します。

結論としては、どれを選んでも正解です。
どのような治療でも決してもとどおりにはならず、必ず良くなると同時にリスクが伴うから、と説明した上で合意が得られればいいからです。

もし犬歯の寿命を縮めても、止むを得ず見かけ優先の治療をしなければならない場合も実際にあるからです。
お気持ちの上でも今満足できれば将来のリスクは受け入れられるからです。
それにもう何本も失っているから将来また失うことは今の大きな利益に比べればその人には受け入れられるからです。

もし見た目を優先した結果、痛みが出たのであれば、想定内ですねと早めに抜髄します。
これ以上の悪化を予防するためです。

初めから全て、まず予防のテーブルを作りその上だけで治療を行い、テーブルの外でしていていきなり奈落の底に落ちないよう安全にすることが予防です。

予防って歯磨きやクリーニング、と単純ではないからです。

そしてそれはお互いに想定内ですし、ブリッジを壊さないで治療が進められる段取りを説明してあるはずですから、お互いに粛々と進めて満足が得られるようになると思います。
これをインフォームド・コンセントといいます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぷにさん
返信日時:2017-12-13 12:13:46
さがら先生、ありがとうございます。

右1番は10年前に交通事故で抜けて、再植した歯で、かなり外部吸収が進んでいて骨が無く、根元から差し歯が折れたので抜歯になりました。

隣の右2番は、その時の事故で横に大きくヒビが入りましたが、レントゲンを10年後に撮ると、大きく内部吸収していて、その時に神経を抜きました。が、あまり持たないだろう。との事で同時に抜歯になりました。

色々あり、転院し、今のかかりつけに仮歯の状態からお世話になっています。

骨が無いので、インプラントは難しい事と、すでにその時点で犬歯は削られていたので、ブリッジになりました。

さがら先生は、抜髄しましょうと決断される時の判断材料はどのようなものになりますか?

痛みがどれくらい続くと抜髄した方がいいとなりますか?
今日は昨日より痛みは治まってきている感じはあります。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2017-12-18 08:16:32
ご質問ありがとうございます。

今回の件では、事前の打ち合わせがどうなっていたのかわかりませんから、改めて相談することになりそうです。

一つ決定には大事な要素があります。
以下の治療方法です。

>一気に削るとしみる事があるとの事で、数回に分けて少しずつ削っていました。

これはブリッジや歯の方向を大きく変える時などで着脱方向の制限のために削る量が多くなると、歯髄腔へ穴が空いてしまいそうな場合に行われます。
健全な歯に対して、少しずつくりかえし削ると歯髄腔の内側から象牙質が補充されて壁が厚くなり、歯髄が露出しなくなるからです。

この補充されるものは修復象牙質、又の名を第3象牙質と言います。
これはかなり急速に出来上がります。
思惑通りに進めば歯髄への影響がなくだんだん大きく歯を削ることができます。

しかし、痛みが出た場合は問題です。
その後が思わしくないからです。

もしまだ大きく削っていない時の健全な歯であれば歯髄は刺激から守るために、時間とともに自然に内部の壁を厚く増やしていきます。
これを第2象牙質といい、しみたり痛みが出にくいように一生補強が続いて歯を守ります。
自然防御力とか象牙質の成熟とか言われています。

今回なぜ問題かというと、修復象牙質ができた後には第2象牙質ができないことです。
つまり時間とともに自然に歯髄を守る働きがもう起きないことです。

痛みなどが出た際、一気に歯髄が壊死しない場合は、さらに急速に修復象牙質が予定以上にどんどん止まらず歯髄腔を満たして塞いでいくことがあり、後で抜髄するときに思い通りにできなくなることがあるからです。

したがって、もし当初の予定通り「少しずつ削って」歯髄を守れなかったのであれば、抜髄がきちんとできるうち早めに行っておくべきと考えられるからです。
よく相談しましょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぷにさん
返信日時:2017-12-18 08:39:05
さがら先生、ありがとうございます。

先生のおっしゃっている、修復象牙質が予定以上にどんどん止まらず歯髄腔を満たして塞いでいくことがあり、というのは、そうであった場合、個人差はあると思いますが、だいたいどれくらいの期間でそうなってしまうのでしょうか?

また、その判断はCTなどで分かったりしますか?
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2017-12-18 08:44:57
>個人差はあると思いますが、だいたいどれくらいの期間でそうなってしまうのでしょうか?

個人差、状況の差、などがあり、申し訳ありませんがわかりません。


>また、その判断はCTなどで分かったりしますか?

小さなデンタルというレントゲンで規格撮影ができればその方がわかりやすいはずですし、頻繁に撮るなら被曝量も格段に減らせます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぷにさん
返信日時:2017-12-18 12:18:48
さがら先生、ありがとうございます。

最後にもう一つ質問なのですが、先生が、犬歯を削るのは超難しいと以前おっしゃっておられました。

犬歯の削り方の失敗による、歯髄が死んでしまう症例というのは、よくある事なのでしょうか?
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2017-12-19 08:31:26
ご質問ありがとうございます。

犬歯の削り方の失敗による、歯髄が死んでしまう症例というのは、よくある事なのでしょうか?

直接そういう場面は見たことがありません。

当院に転院されてくる方達は、ほとんどすでに抜髄されていることも関係あります。
お話を伺うと、隣の健全な歯をブリッジするために抜髄した、という方がほとんどです。

まぁそれも転院理由の一つです。

痛くなかった歯なのに、なぜこんなに削られたのでしょうか?なぜ痛いのでしょうか?なぜこんなに神経を抜いたのでしょうか?なぜよく噛めないのでしょうか?、と。

また、ブリッジにしたために歯髄が死んでしまうことが起きるという理論は、20世紀にすでに有名な論文で証明されていますから、診断を過てば当然よく起きることのはずです。

ただ、ご担当の先生はなんども分けて削っていただいて手間暇をかけた、とても丁寧な先生だと思います。


そもそもブリッジとはまず適切な診断がとても複雑です。
もし後々のことまで考えておくならば、単純に歯がないから隣を削る、と到底簡単には決められないからです。

ブリッジの治療とは、前回も説明しましたが大前提として、自然のとてつもない複雑で高度な新陳代謝の仕組みと、自然防御力を知ることから始まります。
一生、100年くらいは歯が使えるように、遺伝子情報により設計されて人間は生まれてくるからです。

その歯の設計図は動物界の中でも人間が最高であり、何億年もの生命進化の過程でほぼ200万年前頃までのある出来事による大改造よって完成されてからそのままほとんど変わらず続いていて、当時一緒に生存していたと言われるネアンデルタール人など他の旧人は滅びても、新人と言われる現代の人類はなおも栄えて増え続けています。

その設計図でなければ人間は生き残れないからです。

皆様の歯はすごい宝物だと思っていただきたいほどです。

したがって最低でも、象牙質のこと、歯髄のこと、エナメル質のこと、歯は1本ずつ独立しているから一生使える理由のこと、前歯の役割、奥歯と前歯の咬合犬歯誘導、歯だけではない体と心を含む快適な毎日を送れる一生の健康、チカラの分担と構造設計、異なる人工素材のそれぞれの特性、単独のクラウンとは違う連続したクラウンの製造欠陥対策、削る際の象牙質に対する感染管理、などが基本として確立されてからの治療だからです。

その設計診断により、ブリッジの支台歯の削る順番も、当然ながら削り方も決まります。

以上のように、削り方以前の問題として、仮にブリッジを無理に選択したこと自体により、支台歯が痛くなったり、死んだり、抜髄したのにしみたり、歯根の破折となったり、よく噛めなかったり、と予後不良を招きやすいからです。

そのため、日本補綴歯科学会ではとてもたくさんの検査が用意してあります。
仮歯の時も結果を予測するために検査の道具としても使えます。
そのときに痛みがあれば本物に進まず、その前のステップに戻って検査・診断をやり直すように教えられています。

また、前歯のブリッジの設計診断も一つではなくて、治療目的が歯の欠損を補うだけではなく、前歯でかみ切るブリッジにするのか、かみ切ることは犠牲にして歯髄や歯を守るためか、あるいはそれらは多少犠牲にしても見かけを重視するのか、によって計画が全く異なり、当然削る設計も違ってきます。

というわけで「削り方の失敗」?、と単純に結論づけることはできない、とても複雑で高度な治療であったということです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぷにさん
返信日時:2017-12-19 08:56:05
さがら先生、お返事ありがとうございます。

ブリッジに関しては、色々相談した上で決め、先生を、信頼しお願いしました。

痛みに関しては、仮歯の期間中はたまに痛みはありましたが、本着前には痛みはなかったので、そのまま本着になりました。

本着後は接着剤によるシミる痛みが、ありました。
現在は1カ月半立ち、痛みは和らいできています。

かかりつけの先生と、今後もよく相談しようと思います。

色々アドバイスありがとうございました。



タイトル 前歯5本ブリッジ、左上犬歯(有髄)の痛み
質問者 ぷにさん
地域 非公開
年齢 40歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯科治療後の歯の痛み
抜歯:1番(中切歯)
抜歯:2番(側切歯)
ブリッジに関するトラブル
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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