神経保存治療でドックベストセメントとMTAについて
相談者:
歯で悩んで寝れないさん (44歳:男性)
投稿日時:2018-09-09 12:59:11
回答1
高田歯科 (神戸 三ノ宮・須磨)のタカタです。
回答日時:2018-09-09 13:47:28
ドックスベストセメントは、その本体をカッパーシールセメントと言いまして、30年以上前に登場したセメントです。
歴史は長いですが、歴史が長い割には長期の症例報告などの”証拠”となり得るものの報告数が少ないです。
MTAセメントも開発段階からの歴史でいうと、やはり30年ほどの歴史はあるのですが、こちらは主成分がカルシウムシリケートセメントと言いまして、早い話がモルタルみたいなものです。
ただ、症例報告や各種論文報告などは圧倒的に多いです。
大事なのは、
「どちらを使うかではなく」
「どのように使うか」
です。
虫歯をどの程度除去するのか?
その歯髄を残せるのか?
診査診断と治療方針の立案こそが最も大事なのです。
単にMTAやドックスベストセメントを使えばオーケーという単純なものではありません。
歴史は長いですが、歴史が長い割には長期の症例報告などの”証拠”となり得るものの報告数が少ないです。
MTAセメントも開発段階からの歴史でいうと、やはり30年ほどの歴史はあるのですが、こちらは主成分がカルシウムシリケートセメントと言いまして、早い話がモルタルみたいなものです。
ただ、症例報告や各種論文報告などは圧倒的に多いです。
大事なのは、
「どちらを使うかではなく」
「どのように使うか」
です。
虫歯をどの程度除去するのか?
その歯髄を残せるのか?
診査診断と治療方針の立案こそが最も大事なのです。
単にMTAやドックスベストセメントを使えばオーケーという単純なものではありません。
回答2
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-09-09 14:01:01
こんにちは。
大きな虫歯がおありなのでしょうか?
どちらの治療法も自発痛が生じていると、神経温存は不可能になってきますから、お早めに選択されたほうがよいと思います。
ドックスベストセメントは非常に簡単な治療になるので、自費で小児を取り扱う先生が比較的多く使用されているのではないかと思います。
もちろん成人の虫歯にも適用されます。(販売元のアメリカでは小児かまたはホリスティック医療を望む特殊な方か、または高額な医療を受けられない方にしかされていないのではないかと思います。
エビデンスレベルが低い治療を行って上手くいかない場合、訴訟で負けて大変だからという話を聞くことがありました)
小児に応用しやすいのは、治療に協力度の低い方にも応用しやすいからでしょう。
治療法としては虫歯の部位を酸性水などの殺菌はするが歯髄に無害なタイプのもので、洗浄した後軟化象牙質あるいは感染象牙質を一部取り残しOKの状態で塗布しシーリングをレジンなどでしっかり行い、半年程度置いて虫歯の部分に歯髄内部から第3象牙質ができるのを待って、再アプローチして最終修復に入るというステップを踏むことが多いように思います。
実際に使用してみると、軟化しているかいないかの境のような危うい象牙質が半年後には非常に硬く変化していますから、十分歯質温存、歯髄温存の役目を果たしえるように思います。
治療の成否はやはり再アプローチまでの間、しっかりしたシーリングが可能だったかどうか?になるでしょうから、できるだけ軟化象牙質は取り除いたほうがよいでしょうから、カリソルブやレーザーなどを併用する場合もあるように思います。
MTAセメントの方は露髄してもよいので、積極的に軟化象牙質も境界域の象牙質も完全除去していく治療になっているように思います。
露髄覚悟の治療法ということになれば、ラバーダム防湿による術野の孤立が必要になるでしょうし、できればマイクロスコープもあったほうがよいでしょう。
露髄した歯髄の状態の視認ができたほうがよいでしょうから、治療術式の難易度や厳格性が必要になるように思います。
MTAセメントは一旦固まると、一般のセメントのように硬いので除去は前提ではない治療ということになるでしょう。
再アプローチの際は歯髄処置を行うことが前提のように思います。
感染象牙質が硬貨するのを積極的に促すというよりも、歯髄腔上部で歯髄腔閉鎖を促す治療に近いように思います。
韓国の大学の研究があったり日本でも大学の研究があるので、信頼性は高いと思います。(情報が公開されているだけに誰が行っても同じような治療結果を得やすい治療法)
いずれも自費治療ですから、治療コンセプトの違いが選択の違いになっているように思います。
歯科医の責任の下行う治療になるので、事前に契約書が必要になると思います。
>虫歯が大きい場合は神経保存治療と抜髄の分かれ目は?
歯髄症状の有無でしょう。
>歯科医さんが虫歯を取っていき、歯髄が見えた、歯髄の状態を確認して判断できるのでしょうか?
露髄したら止血が可能かどうかが分かれ目になると思います。
マイクロスコープがあればより確認しやすいように思います。
>冷たい物を食べると瞬間的に痛む。
温存は難しいかもしれませんね。(治療時に受ける振動や刺激に歯髄が耐えられない可能性が高いように思います)
大きな虫歯がおありなのでしょうか?
どちらの治療法も自発痛が生じていると、神経温存は不可能になってきますから、お早めに選択されたほうがよいと思います。
ドックスベストセメントは非常に簡単な治療になるので、自費で小児を取り扱う先生が比較的多く使用されているのではないかと思います。
もちろん成人の虫歯にも適用されます。(販売元のアメリカでは小児かまたはホリスティック医療を望む特殊な方か、または高額な医療を受けられない方にしかされていないのではないかと思います。
エビデンスレベルが低い治療を行って上手くいかない場合、訴訟で負けて大変だからという話を聞くことがありました)
小児に応用しやすいのは、治療に協力度の低い方にも応用しやすいからでしょう。
治療法としては虫歯の部位を酸性水などの殺菌はするが歯髄に無害なタイプのもので、洗浄した後軟化象牙質あるいは感染象牙質を一部取り残しOKの状態で塗布しシーリングをレジンなどでしっかり行い、半年程度置いて虫歯の部分に歯髄内部から第3象牙質ができるのを待って、再アプローチして最終修復に入るというステップを踏むことが多いように思います。
実際に使用してみると、軟化しているかいないかの境のような危うい象牙質が半年後には非常に硬く変化していますから、十分歯質温存、歯髄温存の役目を果たしえるように思います。
治療の成否はやはり再アプローチまでの間、しっかりしたシーリングが可能だったかどうか?になるでしょうから、できるだけ軟化象牙質は取り除いたほうがよいでしょうから、カリソルブやレーザーなどを併用する場合もあるように思います。
MTAセメントの方は露髄してもよいので、積極的に軟化象牙質も境界域の象牙質も完全除去していく治療になっているように思います。
露髄覚悟の治療法ということになれば、ラバーダム防湿による術野の孤立が必要になるでしょうし、できればマイクロスコープもあったほうがよいでしょう。
露髄した歯髄の状態の視認ができたほうがよいでしょうから、治療術式の難易度や厳格性が必要になるように思います。
MTAセメントは一旦固まると、一般のセメントのように硬いので除去は前提ではない治療ということになるでしょう。
再アプローチの際は歯髄処置を行うことが前提のように思います。
感染象牙質が硬貨するのを積極的に促すというよりも、歯髄腔上部で歯髄腔閉鎖を促す治療に近いように思います。
韓国の大学の研究があったり日本でも大学の研究があるので、信頼性は高いと思います。(情報が公開されているだけに誰が行っても同じような治療結果を得やすい治療法)
いずれも自費治療ですから、治療コンセプトの違いが選択の違いになっているように思います。
歯科医の責任の下行う治療になるので、事前に契約書が必要になると思います。
>虫歯が大きい場合は神経保存治療と抜髄の分かれ目は?
歯髄症状の有無でしょう。
>歯科医さんが虫歯を取っていき、歯髄が見えた、歯髄の状態を確認して判断できるのでしょうか?
露髄したら止血が可能かどうかが分かれ目になると思います。
マイクロスコープがあればより確認しやすいように思います。
>冷たい物を食べると瞬間的に痛む。
温存は難しいかもしれませんね。(治療時に受ける振動や刺激に歯髄が耐えられない可能性が高いように思います)
相談者からの返信
相談者:
歯で悩んで寝れないさん
返信日時:2018-09-09 15:13:42
回答3
相談者からの返信
相談者:
歯で悩んで寝れないさん
返信日時:2018-09-13 22:07:39
タカタ先生、ありがとうございます
タイトル | 神経保存治療でドックベストセメントとMTAについて |
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質問者 | 歯で悩んで寝れないさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 44歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯治療 MTA |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。