含歯性嚢胞とエナメル上皮腫の病変は見分けはつきますか?
相談者:
ほさかさん (49歳:男性)
投稿日時:2019-08-18 00:15:07
2カ月前に顎骨内に埋没している親知らずを抜歯し、その周りにあった含歯性嚢胞を摘出しました。
抜歯と嚢胞摘出は町の普通の歯科医院で同時に行い、2カ月経過していますが、経過は良好です。
そんな折、ネットで色々と情報を見ていたところ、含歯性嚢胞とエナメル上皮腫は画像診断では鑑別が難しい旨の情報に接しました。
歯科医院では抜歯および嚢胞摘出前にレントゲンはとっていますが、摘出した嚢胞の病理検査等は行っていません。
含歯性嚢胞とエナメル上皮腫は画像診断では鑑別が難しいとのことですが、実物の病変も見分けがつかないのでしょうか?
歯科医院の先生も含歯性嚢胞と思い込み、エナメル上皮腫を見逃すことはありますでしょうか?
抜歯の傷跡はふさがっていますが、エナメル上皮腫ではないことを確定するすべはありますでしょうか?
抜歯と嚢胞摘出は町の普通の歯科医院で同時に行い、2カ月経過していますが、経過は良好です。
そんな折、ネットで色々と情報を見ていたところ、含歯性嚢胞とエナメル上皮腫は画像診断では鑑別が難しい旨の情報に接しました。
歯科医院では抜歯および嚢胞摘出前にレントゲンはとっていますが、摘出した嚢胞の病理検査等は行っていません。
含歯性嚢胞とエナメル上皮腫は画像診断では鑑別が難しいとのことですが、実物の病変も見分けがつかないのでしょうか?
歯科医院の先生も含歯性嚢胞と思い込み、エナメル上皮腫を見逃すことはありますでしょうか?
抜歯の傷跡はふさがっていますが、エナメル上皮腫ではないことを確定するすべはありますでしょうか?
回答1
坂寄歯科医院(茨城県取手市藤代)の三木です。
回答日時:2019-08-18 11:54:40
ほさかさん、こんにちは。
抜歯したものが含歯性嚢胞かエナメル上皮腫かを知りたいということですね。
>含歯性嚢胞とエナメル上皮腫は画像診断では鑑別が難しいとのことですが、実物の病変も見分けがつかないのでしょうか?
確かに病変というものは千差万別ですので、典型例で無いものというのも良くあります。
ですので、
>歯科医院の先生も含歯性嚢胞と思い込み、エナメル上皮腫を見逃すことはありますでしょうか?
可能性としてはもちろんあり得るかと思います。
歯科医師も人間ですので、ミス・見逃し・失敗を皆無にすることは残念ながらできませんので・・・。
>抜歯の傷跡はふさがっていますが、エナメル上皮腫ではないことを確定するすべはありますでしょうか?
ここから調べるというのはまず無理かと思いますよ。
ただ、年齢・好発部位を考えると含歯性嚢胞の可能性の方が高いかと思います。
レントゲン所見でのみ判断するとなると、含歯性嚢胞は「埋伏歯の歯冠を取り囲む透過像でその透過像の基部はセメントエナメルジャンクションから僅かに根尖寄りに位置している。」というのが基本になります。
エナメル上皮腫は「埋伏歯を含むことはあるが、80%以上のケースで歯根吸収を生じる」というのが特徴ですね。
そのほかの違いとしては、エナメル上皮腫も含歯性嚢胞も骨膨隆を起こす可能性はありますが、エナメル上皮腫の方が著明。
含歯性嚢胞の多くがレントゲン上の所見としては「境界明瞭・単房性or類円形が多い」でエナメル上皮腫は「境界明瞭・多房性の弧状辺縁」が多く、単房性類円形は若者に多い。(学生時代の知識なので、間違っていたらすみません。)
とかですかね。
余程確信が無ければ含歯性嚢胞の摘出などを個人開業医が医院で行う事はあまりないかと思いますので、そこまで心配される必要はない様に思いますよ。
もしご不安が大きいのであれば処置をした歯科医師に再度説明を求めても宜しいかと思います。
ご参考程度にしていただければと思います。
抜歯したものが含歯性嚢胞かエナメル上皮腫かを知りたいということですね。
>含歯性嚢胞とエナメル上皮腫は画像診断では鑑別が難しいとのことですが、実物の病変も見分けがつかないのでしょうか?
確かに病変というものは千差万別ですので、典型例で無いものというのも良くあります。
ですので、
>歯科医院の先生も含歯性嚢胞と思い込み、エナメル上皮腫を見逃すことはありますでしょうか?
可能性としてはもちろんあり得るかと思います。
歯科医師も人間ですので、ミス・見逃し・失敗を皆無にすることは残念ながらできませんので・・・。
>抜歯の傷跡はふさがっていますが、エナメル上皮腫ではないことを確定するすべはありますでしょうか?
ここから調べるというのはまず無理かと思いますよ。
ただ、年齢・好発部位を考えると含歯性嚢胞の可能性の方が高いかと思います。
レントゲン所見でのみ判断するとなると、含歯性嚢胞は「埋伏歯の歯冠を取り囲む透過像でその透過像の基部はセメントエナメルジャンクションから僅かに根尖寄りに位置している。」というのが基本になります。
エナメル上皮腫は「埋伏歯を含むことはあるが、80%以上のケースで歯根吸収を生じる」というのが特徴ですね。
そのほかの違いとしては、エナメル上皮腫も含歯性嚢胞も骨膨隆を起こす可能性はありますが、エナメル上皮腫の方が著明。
含歯性嚢胞の多くがレントゲン上の所見としては「境界明瞭・単房性or類円形が多い」でエナメル上皮腫は「境界明瞭・多房性の弧状辺縁」が多く、単房性類円形は若者に多い。(学生時代の知識なので、間違っていたらすみません。)
とかですかね。
余程確信が無ければ含歯性嚢胞の摘出などを個人開業医が医院で行う事はあまりないかと思いますので、そこまで心配される必要はない様に思いますよ。
もしご不安が大きいのであれば処置をした歯科医師に再度説明を求めても宜しいかと思います。
ご参考程度にしていただければと思います。
回答2
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2019-08-18 14:05:15
ほさかさん、こんにちは。
>2カ月前に顎骨内に埋没している親知らずを抜歯し、その周りにあった含歯性嚢胞を摘出しました。
すでに摘出をしているのであれば、エナメル上皮腫の見逃しはまずあり得ないと思います。
術中の所見、摘出物の所見で、含歯性嚢胞かエナメル上皮腫かの区別は、ほぼつきます(専門的には例外的なケースもあるのですが、一般の方が気にされることではありません)。
まずは、ご安心ください。
>2カ月前に顎骨内に埋没している親知らずを抜歯し、その周りにあった含歯性嚢胞を摘出しました。
すでに摘出をしているのであれば、エナメル上皮腫の見逃しはまずあり得ないと思います。
術中の所見、摘出物の所見で、含歯性嚢胞かエナメル上皮腫かの区別は、ほぼつきます(専門的には例外的なケースもあるのですが、一般の方が気にされることではありません)。
まずは、ご安心ください。
相談者からの返信
相談者:
ほさかさん
返信日時:2019-08-18 19:28:57
タイトル | 含歯性嚢胞とエナメル上皮腫の病変は見分けはつきますか? |
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質問者 | ほさかさん |
地域 | 大阪 |
年齢 | 49歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 会社員(事務系) |
カテゴリ |
抜歯:8番(第三大臼歯、親知らず) 親知らずの抜歯 口腔外科関連 根の病気(根尖病変・根尖病巣) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。