根管治療、薬剤はどこまで入れるのが理想なのか?
相談者:
kaoruYさん (57歳:女性)
投稿日時:2021-08-21 01:24:58
こんにちは。
よろしくお願いします。
先月、10年以上前に神経を取った左上2番の歯の根っこがチクチク・ジンジン痛む症状が出ました。
私はもともと全体的に歯茎の状態が悪いため、かかりつけ医の先生の指示で月に1回検診を受けていますが、今回我慢できないほどの痛みではなかったため、次の検診の予約日まで約2週間待った上で、先生に症状について相談しました。
その際、
「別の歯(下左1番)で数年前に同じ症状が出て、その時は歯根嚢胞と診断され抜歯になりました。
今回も歯根嚢胞ではないでしょうか?」
という話もしました。
(ちなみに現在のかかりつけ医とは別の歯科です)
早速レントゲンを撮ってもらったら、やはり根っこのところに膿があって黒い影が写っているとのこと。
また抜歯か…とがっくりしましたが、先生は、
「前の先生は古いタイプの治療をされる方だったのではないか。
根管治療をやりましょう。
それでダメなら歯根端切除術。抜歯は最後の手段です」
と言ってくれました。
その日(1回目)の治療の際は、
「根の形が複雑で患部(膿)まで届くかどうか微妙」
と言われました。
が、2回目の治療で、
「土砂崩れ状態で塞がっていた所に穴が空いてきた。希望が出てきた」
と。
3回目の治療では、さらにポジティブな感触があったようでした。
治療終わりに再びレントゲンを撮られ、
「薬剤が患部まで直接届いてなくて少しスペースが空いているが、逆に届いてしまうのは良くない。
これぐらい空いているのが理想。
これ以上いじると傷が広がるし」
というような説明をされました。
そして
「次回は土台を作ります」
と言われました。
その3回目の治療から今日で4日経ちましたが、チクチク・ジンジンした痛みは、治療開始前よりはだいぶマシになったものの、今も断続的に続いています。
この状態でもう土台を作ってしまってもよいのでしょうか?
こちらの掲示板で、「根管治療中に多少痛みが残っていても、治療を長引かせるのはかえって良くない」という話を拝見しましたが、今回もそうしたパターンなのでしょうか?
何より「薬剤が患部まで直接届いていないがこれぐらいが理想」という説明がよく分かりません。
患部に届いていないのに効果があるのでしょうか?
よろしくお願いします。
先月、10年以上前に神経を取った左上2番の歯の根っこがチクチク・ジンジン痛む症状が出ました。
私はもともと全体的に歯茎の状態が悪いため、かかりつけ医の先生の指示で月に1回検診を受けていますが、今回我慢できないほどの痛みではなかったため、次の検診の予約日まで約2週間待った上で、先生に症状について相談しました。
その際、
「別の歯(下左1番)で数年前に同じ症状が出て、その時は歯根嚢胞と診断され抜歯になりました。
今回も歯根嚢胞ではないでしょうか?」
という話もしました。
(ちなみに現在のかかりつけ医とは別の歯科です)
早速レントゲンを撮ってもらったら、やはり根っこのところに膿があって黒い影が写っているとのこと。
また抜歯か…とがっくりしましたが、先生は、
「前の先生は古いタイプの治療をされる方だったのではないか。
根管治療をやりましょう。
それでダメなら歯根端切除術。抜歯は最後の手段です」
と言ってくれました。
その日(1回目)の治療の際は、
「根の形が複雑で患部(膿)まで届くかどうか微妙」
と言われました。
が、2回目の治療で、
「土砂崩れ状態で塞がっていた所に穴が空いてきた。希望が出てきた」
と。
3回目の治療では、さらにポジティブな感触があったようでした。
治療終わりに再びレントゲンを撮られ、
「薬剤が患部まで直接届いてなくて少しスペースが空いているが、逆に届いてしまうのは良くない。
これぐらい空いているのが理想。
これ以上いじると傷が広がるし」
というような説明をされました。
そして
「次回は土台を作ります」
と言われました。
その3回目の治療から今日で4日経ちましたが、チクチク・ジンジンした痛みは、治療開始前よりはだいぶマシになったものの、今も断続的に続いています。
この状態でもう土台を作ってしまってもよいのでしょうか?
こちらの掲示板で、「根管治療中に多少痛みが残っていても、治療を長引かせるのはかえって良くない」という話を拝見しましたが、今回もそうしたパターンなのでしょうか?
何より「薬剤が患部まで直接届いていないがこれぐらいが理想」という説明がよく分かりません。
患部に届いていないのに効果があるのでしょうか?
回答1
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2021-08-21 14:10:01
上顎2番は根尖部近くの湾曲によってか、器具(→薬剤)が届いていない治療ケースを多く見ます。
もし、しっかりとした治療をご希望でしたら、そうした歯科医院は、お住まいの都道府県内のキタにもミナミにも、その他にもあります。
もし、しっかりとした治療をご希望でしたら、そうした歯科医院は、お住まいの都道府県内のキタにもミナミにも、その他にもあります。
相談者からの返信
相談者:
kaoruYさん
返信日時:2021-08-22 15:49:53
藤森先生、ご回答をありがとうございます。
薬剤が患部に届いていないのはやはり良くないことなのですね。
次回の治療時にかかりつけ医の先生に再度相談し、納得が行かない場合は転院も視野に入れていきます。
薬剤が患部に届いていないのはやはり良くないことなのですね。
次回の治療時にかかりつけ医の先生に再度相談し、納得が行かない場合は転院も視野に入れていきます。
回答2
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2021-08-22 17:22:42
実際問題、届いてない方が多数だと思います。
それでも、何割かの方は痛くなかったり歯茎が腫れたりすることなく、日々を送られています。
(エックス線写真を撮ったら根の先が黒く写るかもしれませんが)
治療内容が気になられる方は、歯科医院を選んでください。
費用については最初にしっかりと相談なさってください。
費用面も含めてご自身に合った歯科医院を見つけてください。
それでも、何割かの方は痛くなかったり歯茎が腫れたりすることなく、日々を送られています。
(エックス線写真を撮ったら根の先が黒く写るかもしれませんが)
治療内容が気になられる方は、歯科医院を選んでください。
費用については最初にしっかりと相談なさってください。
費用面も含めてご自身に合った歯科医院を見つけてください。
回答3
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2021-08-22 18:19:21
> 薬剤が患部まで直接届いてなくて少しスペースが空いているが、逆に届いてしまうのは良くない。
> これぐらい空いているのが理想。
> これ以上いじると傷が広がるし」
> というような説明をされました。
「患部」とは根尖部の透過像のことだと思います。
となるとそこまで薬剤が行っているのは「押し出し」にあたると思います。
押し出しはできれば避けた方が良いという論文はある程度存在すると思います。
歯根には根尖孔という穴がありその近くまで薬剤が到達していれば成功率は高いという論文も結構あると思います。
今回はレントゲンがないのでどこまで薬剤が届いているかは回答者には判断できないと思います。
ですから転院が必要かどうかの判断はまだ早いように思います。
仮に根尖孔付近(2mm程度手前)まで薬剤が入っていて、経過観察後症状が残れば転院するか歯根端切除術をするかを判断しても遅くないと思います。
歯根端切除術すれば根尖孔付近は削られてしまうし、場合によってはさらに歯冠方向に根管充填剤を除去する事になると思います。
> これぐらい空いているのが理想。
> これ以上いじると傷が広がるし」
> というような説明をされました。
「患部」とは根尖部の透過像のことだと思います。
となるとそこまで薬剤が行っているのは「押し出し」にあたると思います。
押し出しはできれば避けた方が良いという論文はある程度存在すると思います。
歯根には根尖孔という穴がありその近くまで薬剤が到達していれば成功率は高いという論文も結構あると思います。
今回はレントゲンがないのでどこまで薬剤が届いているかは回答者には判断できないと思います。
ですから転院が必要かどうかの判断はまだ早いように思います。
仮に根尖孔付近(2mm程度手前)まで薬剤が入っていて、経過観察後症状が残れば転院するか歯根端切除術をするかを判断しても遅くないと思います。
歯根端切除術すれば根尖孔付近は削られてしまうし、場合によってはさらに歯冠方向に根管充填剤を除去する事になると思います。
相談者からの返信
相談者:
kaoruYさん
返信日時:2021-08-22 22:30:50
相談者からの返信
相談者:
kaoruYさん
返信日時:2021-08-22 22:32:18
柴田先生、ご回答をありがとうございます。
かかりつけ医の先生は「押し出し」という言葉は使われていませんでしたが、思い返すと、柴田先生が今回ご教示くださったのと同じようなことを私に説明されていたようにも感じます。
とりあえず次回の治療の際、まだ痛みが残っていることを伝え、患部(根尖孔という穴)の何ミリ程度手前まで薬剤が入っているのかなど、具体的に尋ねてみようと思います。
かかりつけ医の先生は「押し出し」という言葉は使われていませんでしたが、思い返すと、柴田先生が今回ご教示くださったのと同じようなことを私に説明されていたようにも感じます。
とりあえず次回の治療の際、まだ痛みが残っていることを伝え、患部(根尖孔という穴)の何ミリ程度手前まで薬剤が入っているのかなど、具体的に尋ねてみようと思います。
回答4
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2021-08-23 17:14:56
「土砂崩れ状態で塞がっていた所に穴が空いた」
→「薬剤が患部まで直接届いてなくてスペースが空いて・・」
この表現はしばしばトランスポーテーションだったりします。
→「薬剤が患部まで直接届いてなくてスペースが空いて・・」
この表現はしばしばトランスポーテーションだったりします。
相談者からの返信
相談者:
kaoruYさん
返信日時:2021-08-23 19:38:13
藤森先生、柴田先生、ありがとうございます。
今日、治療日だったので行ってきました。
結論から申せば、今回のことはコミュニケーション不足が原因でした。
かかりつけの先生に痛みがまだあることを伝え、
「前回の治療の時、薬剤が患部まで直接届いてなくて少しスペースが空いていると仰いましたよね?」
と尋ねると、キョトンとされ、
「え?僕はそんな事は言ってませんよ」
と返されました。
「僕は信念として、患部に薬剤が到達していないとか、隙間が空いた状態で、次の段階(土台作り)に着手したりはしないです。
証拠のレントゲンもありますよ」
と、前回撮ったレントゲン(最後の薬剤を詰めた状態)を見せてくれました。
確かに患部に到達しているようでした。
その上で、
「もしかしたら僕の説明が悪かったのかもしれません」
と、治療前の状態のレントゲンを並べて見せてくださり、
「昔の治療の時は患部に薬剤が到達していない。
当時は今みたいな器具がなかったのかもしれません」
とのことで、
「患部に届いてるのに届いてないとか、逆に届いてないのに届いたとか、そんな嘘は僕は言わないですよ」
と苦笑いされました。
つまり私は昔の、別の先生の治療の話を、今回の治療の話とごっちゃにしてしまったのだと思います。
言い訳になりますが、歯医者さんには何百回行っても慣れなくて、いつも不安だったり緊張していたりするので、そのせいかもしれません。
ただ痛みが続いているのは現実なので(先生曰く、私はこの治療期間中に痛みがないと思っていたそう。
私の申告の仕方が悪かったのだと思います。
「『今は』痛くはないです」
みたいな言い方をしていたので)、前回入れた最終的な薬剤はいったん取っ払って、一段階前の治療から再スタートとなりました。
そして仮歯の中にあえてスペースを空けて開放してあるので、これで1週間ほど様子を見てくださいとのことでした。
お医者・患者間のコミュニケーションは大事だなと思い知らされました。
藤森先生、柴田先生には、親身にご回答いただいたのに、このようなご報告になってしまって申し訳ない思いでいっぱいです。
と同時に、専門的なお話を聞くことができ、とても勉強になりました。改めて感謝申し上げます。
今後新たにご相談すべき事態が起きましたら、またお世話になることもあるかもしれませんが、その際はお時間が許せば何卒よろしくお願い申し上げます。
今日、治療日だったので行ってきました。
結論から申せば、今回のことはコミュニケーション不足が原因でした。
かかりつけの先生に痛みがまだあることを伝え、
「前回の治療の時、薬剤が患部まで直接届いてなくて少しスペースが空いていると仰いましたよね?」
と尋ねると、キョトンとされ、
「え?僕はそんな事は言ってませんよ」
と返されました。
「僕は信念として、患部に薬剤が到達していないとか、隙間が空いた状態で、次の段階(土台作り)に着手したりはしないです。
証拠のレントゲンもありますよ」
と、前回撮ったレントゲン(最後の薬剤を詰めた状態)を見せてくれました。
確かに患部に到達しているようでした。
その上で、
「もしかしたら僕の説明が悪かったのかもしれません」
と、治療前の状態のレントゲンを並べて見せてくださり、
「昔の治療の時は患部に薬剤が到達していない。
当時は今みたいな器具がなかったのかもしれません」
とのことで、
「患部に届いてるのに届いてないとか、逆に届いてないのに届いたとか、そんな嘘は僕は言わないですよ」
と苦笑いされました。
つまり私は昔の、別の先生の治療の話を、今回の治療の話とごっちゃにしてしまったのだと思います。
言い訳になりますが、歯医者さんには何百回行っても慣れなくて、いつも不安だったり緊張していたりするので、そのせいかもしれません。
ただ痛みが続いているのは現実なので(先生曰く、私はこの治療期間中に痛みがないと思っていたそう。
私の申告の仕方が悪かったのだと思います。
「『今は』痛くはないです」
みたいな言い方をしていたので)、前回入れた最終的な薬剤はいったん取っ払って、一段階前の治療から再スタートとなりました。
そして仮歯の中にあえてスペースを空けて開放してあるので、これで1週間ほど様子を見てくださいとのことでした。
お医者・患者間のコミュニケーションは大事だなと思い知らされました。
藤森先生、柴田先生には、親身にご回答いただいたのに、このようなご報告になってしまって申し訳ない思いでいっぱいです。
と同時に、専門的なお話を聞くことができ、とても勉強になりました。改めて感謝申し上げます。
今後新たにご相談すべき事態が起きましたら、またお世話になることもあるかもしれませんが、その際はお時間が許せば何卒よろしくお願い申し上げます。
タイトル | 根管治療、薬剤はどこまで入れるのが理想なのか? |
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質問者 | kaoruYさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 57歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
神経の無い(神経を取った)歯の痛み 歯科治療後の歯の痛み 根管治療の治療法 根管治療後の痛み 根管貼薬 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。