CADCAMインレーが保険適用され、金属との違いが気になる
相談者:
ドレジャーさん (54歳:女性)
投稿日時:2022-05-30 14:13:08
虫歯治療の補填物を検討中です。
先月から保険適用されたCADCAMインレーと、銀歯(金属インレー)について質問させてください。
CADCAMインレーは、セラミックとレジンの複合物であるハイブレッドレジンとのことですが、金属やセラミックと比べ、歯の切削量はどの程度必要でしょうか?
CADで作成するインレーは、型を取って作る方法に比べ、精度が優れていますか?
CADCAMインレーのメリットとデメリットを教えて下さい。
金属インレーについて調べたところ、金パラ合金を使用、割合は銀50、パラジウム20、銅16、金12と書いてある情報がありました。これはどこの歯科医院で作成しても同じ割合なのでしょうか?
最近金属が高騰していますが、インレーを作成する金属の含有量にも関わり(変化)がありますか?
よろしくお願いします。
先月から保険適用されたCADCAMインレーと、銀歯(金属インレー)について質問させてください。
CADCAMインレーは、セラミックとレジンの複合物であるハイブレッドレジンとのことですが、金属やセラミックと比べ、歯の切削量はどの程度必要でしょうか?
CADで作成するインレーは、型を取って作る方法に比べ、精度が優れていますか?
CADCAMインレーのメリットとデメリットを教えて下さい。
金属インレーについて調べたところ、金パラ合金を使用、割合は銀50、パラジウム20、銅16、金12と書いてある情報がありました。これはどこの歯科医院で作成しても同じ割合なのでしょうか?
最近金属が高騰していますが、インレーを作成する金属の含有量にも関わり(変化)がありますか?
よろしくお願いします。
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2022-05-30 16:34:11
こんにちは。
4月からCAD/CAMインレーが保険適用されましたから今、話題の内容ですね。
物性は金属やジルコニアと比較すると弱く樹脂がベースですからセラミックの細粒をいくら多く混入しても吸水性がゼロになりません、つまり汚れやすいし経年的に劣化は免れないです。
ただ口腔内で積層するCR充填物よりはよい物性です。
とはいえ、CR充填物はインレーと全く異なり口腔内で光硬化させる前までは流動性があるので、充填に使用するものなので全く治療意図が異なりますので、CRで可能な虫歯治療の範疇であればCRのほうが歯を不必要に切削する必要がない優れた材料特性があるものと評価されています。
インレーという形のものになるほど大きな虫歯、特に隣接面を含む虫歯の修復治療の場合の選択肢が保険治療内で広がったという事ですね。
>CADCAMインレーは、セラミックとレジンの複合物であるハイブレッドレジンとのことですが、金属やセラミックと比べ、歯の切削量はどの程度必要でしょうか?
歯の必要切削量は、CAD/CAMインレーのほうが上です。
ただ、そこを削りとるのをためらわれてしまうと修復の予後が不良に繋がりますから必要量は必ず削ったほうが良いと考えることになると思います(メーカー推奨の形成を守る)。
>CADで作成するインレーは、型を取って作る方法に比べ、精度が優れていますか?
精度は悪いです。
ただ、メタルインレーも形成が悪いと技工作業だけで適合をあげることはできませんから、結局は形成がうまいか?下手か?になると思います。
(この評価は一般の方には決してできない部分でしょう)
また、保険で適用可能なものは、光学印象がまだ保険不適用ですから、従来の金属修復同様に型どりしたものを石膏模型に流し、模型を技工所でスキャンしてデジタル化し、それをデジタルデザインして、ミリング加工し、石膏模型と一緒に納品したものに限定されていると思います。
CAD/CAMインレーは金属より弱いため、口腔内の形成窩洞に出し入れして調整しているとセット前に割れたり欠けますから、ほとんどの保険歯科医院では、即セット、その後、咬合調整、修復物のステップの修正を行っているのではないか?と想像できます。
ですからCR充填物の物性を補うより物性の高い工場重合品での修復補填というイメージになっているのではないか?と想像しています。
セット時にはレジン系セメントでセットしますから物性が近似した者同士が上手に調和して大きな穴埋めを分担してくれており咬合維持をより強固に行えればそっちの方がマシと考える歯科医が多くなったとも思えます。
歯面にはレジンの接着システムが効いていますから2次虫歯になりにくいと評価の高かった自費治療で先行していたCERECシステム(システム自体が非常に評価が高いスキャナーとデジタル加工ソフトとミリング加工機が一つのメーカー仕様で評価が確立していて優れている海外制の自費治療システム)の後追い、似て非なるものですが、金属修復も否定される時代になったし、金属も高くなりすぎて批判が大きいしという時代背景によって妥協的に保険に今回入ってくれたとてもありがたいものという印象を持っています。
臨床研究等は今後の経年的な評価をもう少し待つ必要があると思いますよ。
日本の保険制度では、海外メーカー品がどんなに優れていてもそれを優遇するわけにいかないのでしょう、日本製の類似品が出来て来てそこが日本語で様々な研究報告等を日本仕様で行い保険適用にしてもらったら、それを流石に1社限定にするわけにもいきませんから(独禁法もありますよね)複数のメーカーの混在使用を認めることになり歯科関連の人達(特に技工士さん)の生活も守らないといけないなどの多様な理由もついてきますから保険適用品の評価というのは一概に言い難くなり、結局は評価がかなり難しくなってしまう傾向があると思っています。
ですから個人個人のケースで何がいいとひとくくりにはいえませんから、最終的にはそれぞれのケースで実際におかかりになった歯科医院でできる範囲で個々の歯科医の診断と判断と経験をもとにお勧めされたものからご自身が選択する流れになると思います。
>CADCAMインレーのメリットとデメリットを教えて下さい。
金属ではないので皆さん嬉しいでしょう?しかも安価な保険治療で可能なのですから有難い事ですよね。
>どこの歯科医院で作成しても同じ割合なのでしょうか?
微量な範囲では多様性がありますが、規格に合致したものでなければ保険適用品になりません。
>最近金属が高騰していますが、インレーを作成する金属の含有量にも関わり(変化)がありますか?
価格が異常に高騰した金銀パラジウム合金ではなく、安価な銀合金を保険で使う歯科医院が出てきているようです。
その場合は、金属腐食が早く生じて黒くなってきます。
保険点数は金銀パラジウム合金よりかなり低いです。
ミネラル分析を行うと銀が過剰で体のミネラルのバランスを崩している日本人は多いので、それはあえて選ばないほうが良いと思っています。強度も不十分です。
保険の金銀パラジウム合金は、規格を変えると保険適用外になりますから変化していないだろうと思います。
非常に高価になっていますよ。
金属アレルギーやメタルタツ―の問題、2次虫歯の問題、収支が合わない、そもそも金属を口にズットはめ続けるのはオカシイ、見た目が非常に悪い等様々な問題から脱金属がどんどん進んでいっていると思います。
おかかりの歯科医からインレーをCAD/CAMインレーでしてもよいと提案してもらえたならばよかったと喜ばれるのが普通の反応だと思いますよ。
4月からCAD/CAMインレーが保険適用されましたから今、話題の内容ですね。
物性は金属やジルコニアと比較すると弱く樹脂がベースですからセラミックの細粒をいくら多く混入しても吸水性がゼロになりません、つまり汚れやすいし経年的に劣化は免れないです。
ただ口腔内で積層するCR充填物よりはよい物性です。
とはいえ、CR充填物はインレーと全く異なり口腔内で光硬化させる前までは流動性があるので、充填に使用するものなので全く治療意図が異なりますので、CRで可能な虫歯治療の範疇であればCRのほうが歯を不必要に切削する必要がない優れた材料特性があるものと評価されています。
インレーという形のものになるほど大きな虫歯、特に隣接面を含む虫歯の修復治療の場合の選択肢が保険治療内で広がったという事ですね。
>CADCAMインレーは、セラミックとレジンの複合物であるハイブレッドレジンとのことですが、金属やセラミックと比べ、歯の切削量はどの程度必要でしょうか?
歯の必要切削量は、CAD/CAMインレーのほうが上です。
ただ、そこを削りとるのをためらわれてしまうと修復の予後が不良に繋がりますから必要量は必ず削ったほうが良いと考えることになると思います(メーカー推奨の形成を守る)。
>CADで作成するインレーは、型を取って作る方法に比べ、精度が優れていますか?
精度は悪いです。
ただ、メタルインレーも形成が悪いと技工作業だけで適合をあげることはできませんから、結局は形成がうまいか?下手か?になると思います。
(この評価は一般の方には決してできない部分でしょう)
また、保険で適用可能なものは、光学印象がまだ保険不適用ですから、従来の金属修復同様に型どりしたものを石膏模型に流し、模型を技工所でスキャンしてデジタル化し、それをデジタルデザインして、ミリング加工し、石膏模型と一緒に納品したものに限定されていると思います。
CAD/CAMインレーは金属より弱いため、口腔内の形成窩洞に出し入れして調整しているとセット前に割れたり欠けますから、ほとんどの保険歯科医院では、即セット、その後、咬合調整、修復物のステップの修正を行っているのではないか?と想像できます。
ですからCR充填物の物性を補うより物性の高い工場重合品での修復補填というイメージになっているのではないか?と想像しています。
セット時にはレジン系セメントでセットしますから物性が近似した者同士が上手に調和して大きな穴埋めを分担してくれており咬合維持をより強固に行えればそっちの方がマシと考える歯科医が多くなったとも思えます。
歯面にはレジンの接着システムが効いていますから2次虫歯になりにくいと評価の高かった自費治療で先行していたCERECシステム(システム自体が非常に評価が高いスキャナーとデジタル加工ソフトとミリング加工機が一つのメーカー仕様で評価が確立していて優れている海外制の自費治療システム)の後追い、似て非なるものですが、金属修復も否定される時代になったし、金属も高くなりすぎて批判が大きいしという時代背景によって妥協的に保険に今回入ってくれたとてもありがたいものという印象を持っています。
臨床研究等は今後の経年的な評価をもう少し待つ必要があると思いますよ。
日本の保険制度では、海外メーカー品がどんなに優れていてもそれを優遇するわけにいかないのでしょう、日本製の類似品が出来て来てそこが日本語で様々な研究報告等を日本仕様で行い保険適用にしてもらったら、それを流石に1社限定にするわけにもいきませんから(独禁法もありますよね)複数のメーカーの混在使用を認めることになり歯科関連の人達(特に技工士さん)の生活も守らないといけないなどの多様な理由もついてきますから保険適用品の評価というのは一概に言い難くなり、結局は評価がかなり難しくなってしまう傾向があると思っています。
ですから個人個人のケースで何がいいとひとくくりにはいえませんから、最終的にはそれぞれのケースで実際におかかりになった歯科医院でできる範囲で個々の歯科医の診断と判断と経験をもとにお勧めされたものからご自身が選択する流れになると思います。
>CADCAMインレーのメリットとデメリットを教えて下さい。
金属ではないので皆さん嬉しいでしょう?しかも安価な保険治療で可能なのですから有難い事ですよね。
>どこの歯科医院で作成しても同じ割合なのでしょうか?
微量な範囲では多様性がありますが、規格に合致したものでなければ保険適用品になりません。
>最近金属が高騰していますが、インレーを作成する金属の含有量にも関わり(変化)がありますか?
価格が異常に高騰した金銀パラジウム合金ではなく、安価な銀合金を保険で使う歯科医院が出てきているようです。
その場合は、金属腐食が早く生じて黒くなってきます。
保険点数は金銀パラジウム合金よりかなり低いです。
ミネラル分析を行うと銀が過剰で体のミネラルのバランスを崩している日本人は多いので、それはあえて選ばないほうが良いと思っています。強度も不十分です。
保険の金銀パラジウム合金は、規格を変えると保険適用外になりますから変化していないだろうと思います。
非常に高価になっていますよ。
金属アレルギーやメタルタツ―の問題、2次虫歯の問題、収支が合わない、そもそも金属を口にズットはめ続けるのはオカシイ、見た目が非常に悪い等様々な問題から脱金属がどんどん進んでいっていると思います。
おかかりの歯科医からインレーをCAD/CAMインレーでしてもよいと提案してもらえたならばよかったと喜ばれるのが普通の反応だと思いますよ。
タイトル | CADCAMインレーが保険適用され、金属との違いが気になる |
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質問者 | ドレジャーさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 54歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
保険のインレー(銀・金属) セラミックインレー(陶器の詰め物) お勧めの詰め物・インレー |
回答者 |
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- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。