[写真あり] 根管治療の薬が飛び出した歯の再治療の方法について

相談者: nonoさん (34歳:女性)
投稿日時:2008-04-20 00:15:33
初めて質問させていただきます。

8ヶ月前から左上7番の根菅治療(10年前ぐらいに抜髄し再治療、膿の袋ができていました)をしていましたが、先月から痛みが強くなり、顎や他のも痛むようになって心配で、他の歯科で診てもらいました。

そこでは根菅治療で治すのは難しい、一旦抜いて悪い所を取って再植することを勧められました。

これまで通院していたところでは、薬交換をもう少しすれば治るだろうと言われていたので、何とかならないものかと、地元の大学病院の先生にもみてもらいましたが、ここでも抜歯、しかも再植は難しいのではと言われました。
 
悩んだ末、抜歯するよりは再植をしてくださる先生にお願いしようと思い、来月の再植のために、薬交換に通い始めたところです。

ところが、綿を詰めた後、痛みを逃しましょうということで、仮の蓋をされずそのままにされました。

その時はそういうものかと帰ってきたのですが、こちらのページで、これは新たな感染の可能性もあり良くない方法だと知り、とても不安になりました。

今は気になって左で噛むこともできないでいます。

先生にも言われていましたが、一番上にかぶせた綿はすぐにとれました。
中の綿がとれていないのかもよく見えず心配です。 


そこで質問なのですが、仮の蓋をしないのは再植に向けて何か意図があってのことと思われますか。

それとも、早めに仮の蓋をしてもらったほうがいいのでしょうか。

次の予約までは1週間あります。
今は抗生剤とうがい薬を出されています。
 

それから、どうしても気になっているのですが、別の歯科で取ったCTを再植をしてくださる先生に見てもらったところ、歯の根の外に以前詰めていた薬が飛び出して取りきれずに残っているので、これを根菅治療で取るのは難しい、今の状態ではやはり再植が一番よい方法だとのことでした。

(この先生はマイクロスコープは使われていません)

本当に飛び出した薬を根菅治療で取ることは難しいのでしょうか。

それともマイクロスコープを使用される先生に一度見ていただいて判断してもらったほうが良いのでしょうか。
 
再植についても、周りの骨の状態から成功率は80〜85%ぐらいと言われました。

いろいろな方法を試されてきて、歯が動かない方法でするから大丈夫とのことでした。

こちらのページで見ると成功率はもっと低いとのことでしたよね。
本当に先生の言葉を信用していいのか不安になります。

再植を勧められた先生は、抜歯の技術が高く丁寧な説明で親身になって話を聞いてくださる先生との評判です。

これまで、3人の先生に診てもらい、もうこれ以上他の先生のところへ行くのも気があまり気が進まず、もう再植をお願いするしかないかな、とも思うのですが、不安なままで臨むのも良くないと思い、こちらでご意見を伺いたく質問させていただきました。

分かりづらい文章で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。

それからとても見にくいのですが、CTをデジカメで撮ったものを添付します。
ちなみにこの歯の根は3本です。 

画像1画像1


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2008-04-20 00:57:27
色々な治療方法を提示されて迷っておられることだと思います。

再植についてですが、私は経験が無いのでなんともいえません。

根尖からはみ出た薬剤がシーラーならそのうち吸収されるでしょう。

私のところには未だCTがありませんので、エンドでの読影はやったことがありませんのではっきりしたことは言えませんが、画像から判断すると、口蓋根のように思いますが、これは十分治癒は見込めるでしょう。

ガタパーチャでも問題ありません、その他の薬剤についてはわかりません。

後頬側2根の画像が無いのでそれについては判断できかねます。



>早めに仮の蓋をしてもらったほうがいいのでしょうか。

排膿しているなら、蓋をせず開放が原則です。
また私なら根管のイリゲーションを出来るだけやってみます。

ほとんどそれで治癒します。
治癒しなかったケースはパーホレーションしていたケースだけです。

排膿がとまれば仮封して様子を見た後問題が無ければ根管充填をします。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2008-04-20 04:00:37
はじめまして。

根管治療は、なかなか治らないのがありますよね。。。
辛いことと思います。

それだけ頑張られた元担当医の先生も、立派だと思います^^;


私の意見を先に書くと、

抜歯するよりは再植をしてくださる先生にお願いしようと思い

これ↑はアリだと思いますよ。

私なら他にも抜歯の選択肢も説明すると思いますが、「抜歯するよりは・・」は、まさにその通りだと思います。



一般的な医院で、根管治療がどうしてもうまくいかない場合、いくつか選択肢が考えられると思います。


【転院するパターン】

a)根管治療の得意そうな先生のところに転院する
("目安"としてラバーダムマイクロスコープ

b)大学病院へ転院する


【テクニックのパターン】

c)歯根端切除術
d)意図的再植術
e)抜歯


a)根管治療の得意そうな先生のところに転院する

最もお勧めなのですが、残念ながらお住まいの地域では難しいかも知れませんね。
少なくとも専門医はいらっしゃらないと思います。

それと費用も高額になりがちな為、上顎の7番にはそれほどの費用対効果がないかも知れません。割となくても平気なことが多いですので。。

参考⇒地方での、根管治療が得意な歯科医院の探し方


b)大学病院へ転院する

ある意味ギャンブルにはなりますが、これもひとつの手だと思います。
ただ今回は既に試されている訳ですので。。

参考⇒一般歯科と歯科大学病院での根管治療の違いは?


c)歯根端切除

普通の再根管治療の成功率が60〜70%程度と言われるのに対して、最新の方法(※マイクロスコープが必須、MTAも?)であれば90%程度(※従来の方法だと、専門医、マイクロなしで60〜85%程度?)が見込めそうなので、これも良い選択だと思います。

ところが・・上顎7番は奥まりすぎていて、適応外になってしまいます。

普通は上顎なら5番、先生によっては6番の頬側の根ぐらいまでが限界で、お1人だけ、6番の内側の根でもされる専門医の先生を知っていますが、7番となると聞いたことはないですね。無理だと思います。


d)意図的再植術

私も経験はないのですが、文献上は意外と成功率の高い方法です。
(専門医による適切な症例選択+根管治療+再植で80-90%程度)

マイクロスコープの重要性もあまりなく、術式そのものは比較的簡単で、極端にテクニックに依存することはなさそうです。

抜歯が上手い先生、というのは非常にプラスポイントですね。

ただ上手くいかなかった場合には、最悪抜歯と言う顛末も考えられますから、最終手段でしょう。

今回の様な場合なら、アリではないでしょうか。

参考⇒差し歯の下の虫歯、エクストルージョンができない理由とは?


e)抜歯

先にも書きましたが、結構なくても良い歯ですので、これもアリだと思います。

そもそも歯ブラシが届かなくて虫歯になって神経を抜いている訳でしょうから、無理して残しても・・と言う気もしなくもないです。

隣りの6番を裏までしっかりと磨く方が有意義な場合もあります。

ただ、ご自身の歯を一本でも多く・・と言うお気持ちは、非常に良く分かりますよ。
もしも今回残せたら、、ブラッシングは必死で頑張って下さいね^^

参考⇒歯科相談室<抜歯:7番(第二大臼歯)




>仮の蓋をしないのは再植に向けて何か意図があってのことと思われますか。それとも、早めに仮の蓋をしてもらったほうがいいのでしょうか。次の予約までは1週間あります。

開放療法(J-OPEN)についての私の考えは、当サイトの過去スレッドでもお読みだと思いますが、完全にNGです。

海外の専門医は普通やりませんし、こんなに堂々と、安易にするのが当たり前になっているのは日本ぐらいです。
(医療先進国でない国では分かりません)

保険制度上、止むを得ない面も少しはあるかも知れませんが。。

参考⇒綿を詰めるだけの根管治療(J-OPEN)について
参考⇒J-OPEN大激論
(↑長いので読まない方がいいです)


ただし今回の場合、意図的再植術を前提とされていますから、割に問題はない様に思います。

通常根管治療は上から、歯の中の洗浄をひたすらしていく処置ですので、余計な雑菌を中には入れない、と言うのが原則です。

ですが今回の場合、歯の外(根っこの先端)からアプローチして、完全に蓋をしてしまい、(歯の内部の感染源と身体の中を)隔離してしまうはずですから、たぶん大丈夫だと思います。

(先生によって細かい術式が違うので、保証は出来ませんが・・)

それでも自分だったらわざわざはやらないですけど・・
心配はいらないと思いますよ^^

とりあえず、チーズは食べるのをやめておきましょう(笑)

参考⇒根管治療の仮蓋 水硬性セメントを外す際、歯は削られるのでしょうか?



>本当に飛び出した薬を根菅治療で取ることは難しいのでしょうか。それともマイクロスコープを使用される先生に一度見ていただいて判断してもらったほうが良いのでしょうか。

(欧米の教育を受けた)専門医か、専門医並に知識・技術をお持ちの先生なら、ほとんどの根管治療については切ったり抜いたりしなくても、なんとかなります。・・の様です。

それは感染根管の原因となっている細菌が、まずほとんどのケースでは根管の”中”にいるからです。

ところが、ごくごく稀に、根管の外(つまり根尖病変の中の歯根の周り)に出ているケースが「ありそう」だと言われています。

根管外感染を疑うケースと言うのは、確定診断のためには歯を抜いて顕微鏡で眺めないと分かりませんから、状況証拠?消去法?で予想することになります。

条件としては、

1)丁寧な根管治療を続けても、奏功しない
2)歯根破折、見逃し根管、パーフォレーションなどの別の原因が考えられない

と言ったところでしょうか。

nonoさんの場合、


1)については8ヶ月ももう頑張っているのですから、一応OKだと思います。
頑張りすぎなぐらいかも知れません^^;

(3ヶ月以上痛みを引っ張ると、痛みの記憶が抜けなくなることもあるそうなので・・)


2)については、私ならマイクロスコープでも最終確認したいところですが、これまで複数の歯科医が診てこられてる訳ですから、これもおそらくOKではないでしょうか。


と言うことで、根管外感染を強く疑うとすると普通の根管治療では理屈として治りませんから、今後有効な手技は、c),d),e)のみとなります。

専門医によるc),d)まで考えたらもう本当に鬼に金棒ですから、感染根管を理由に抜歯が避けられないと言うことはまずありませんよ。



CTの画像について

ネットで診断と言うのは情報量としても、法的にも出来ませんので、参考までにお願いしますね。

根管の外に飛び出して見える白いものについては、何かは正確には分かりません。

根管充填剤、シーラー、入れたばかりの根管消毒薬(水酸化カルシウム製剤の、ビタペックス)、破折ファイルなど。。

いずれにしても、細菌が付着した状態で外に飛び出ていたとしたら、あの珍しい「根管外感染」を起こしている"かも"知れませんね。

(それでも大半は身体の免疫力によって、無毒化される筈ですが・・)

これは、マイクロスコープを使ったところで、取り除くのは極めて困難です。
見えてるのに取れない・・と言うことは、よくあります^^;

それとこの画像だけではよく分からないのが、根っこの湾曲程度です。

写っている箇所だけなら意図的再植には非常に向いてそうなのですが、写っていないところで、あまりに湾曲が強かったりすると、抜歯する時に歯根を傷つけてしまう可能性が高くなります。

そうなると成功率はグンと下がってしまうと思います。



色々ややこしいことを書きましたが、文面から分かる範囲での私の意見としては、「アリ」だと思いますよ。ご参考までに。

早く良くなるといいですね、お大事にどうぞ^^

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: nonoさん
返信日時:2008-04-20 15:39:04
山田先生、渡辺先生お忙しいところ、本当にありがとうございます。

根尖からはみ出ているものについては、いつの段階でそうなったのかも分かりませんし、薬剤ならそれが何なのかは、10年前にかかっていた先生にしか分からないのかもしれません。

吸収されるものなら、もうなくなっていてもいいはずですよね…。

仮のふたをしていないことについては、再植をするのなら、あまり心配しすぎなくてもよいということで安心しました。

やはり根菅治療では難しそうということで、再植を受ける方向で治療をお願いしようと思います。

根の湾曲については今度先生に聞いてみたいと思います。

いろいろ不安がありましたが、気持ちが楽になりました。
ありがとうございました。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2008-04-20 22:27:32
渡辺先生すみません。

>「開放療法(J-OPEN)についての私の考えは、当サイトの過去スレッドでもお読みだと思いますが、完全にNGです。

私も読み直してみましたが、根拠がわかりません。
感染根管において、根管開放は予後に悪影響を与えるというデータありますか?

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2008-04-21 02:08:05
森川先生・・・>

お気持ちは分からなくはないのですが、その質問だと例のスレッドと同じ内容になってしまうのでは・・。

胃が痛くなるんですけど。。


その後も気にして自分でもちょこちょこ調べてはいましたが、やはり森川先生が期待されている様な確たるデータはないですよ。

多少カスる様な文献が数編ありましたが、研究デザインに問題があったり、主旨が違ったりで、どれも外れです。

(自分で何でも調べている訳ではないので、専門医の先生から聞いた話なども含んでの話です)

というかもう教科書でも専門医教育でも話題にさえなっていない様ですが。。


ラバーダム使用の是非と同じく、歯内療法における根幹中の根幹の話で、内療法では全ての処置過程において無菌的処置が大前提です。

(と、海外では何十年も前からそう教えられます)

ですから公の場、教育の場では完全にNOです。

ただ、現場(開業している専門医のクリニック)では、極めて極めて稀になら、行われることはあるそうですよ。一般歯科医の話は知りません。

何十年か前ならもっと多かったのかも知れませんが、今はそんなものらしいです。


森川先生はラバーダムも必要性を感じておられない様ですし、無菌的処置の必要性自体に疑問をお持ちなら、そこからの話になってしまいます。

もしそうであれば、失礼な言い方になるかも知れませんが、欧米の専門医が使う教科書を読むとか、そこで引用されている論文を読むとか、勉強会に参加されるとかされてはどうですか?

多分森川先生の想像しておられる様な各論的な話ではなくて、総論の部分だと思いますので、10や20の文献をレビューしても埒があかない気がします。


それと自分としては、根管開放療法を「しなくてはいけない」あるいは「した方が良い」状況というのが分かりません。

根管を開放する時間があるならそのまま数分吸引するだけでも随分違うでしょうし、それで追いつかないと判断すれば骨穿孔すれば良い話だと思っています。

(※書きながら気付いたのですが、骨穿孔が部位的に無理な場合はありますよね)

自分では見つけられませんでしたが、根管開放療法を「しなくてはいけない」あるいは「した方が良い」と言えるデータなり根拠を、あるなら示してもらえないでしょうか?

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2008-04-21 19:25:10
>開放療法(J-OPEN)についての私の考えは、当サイトの過去スレッドでもお読みだと思いますが、完全にNGです。

「完全にNGです』は言い過ぎでは・・・!?
ここに森川先生が機敏に反応したのでは!?

ですから

⇒私の考えでは完全にNGです。

の方がいいのでは!?



私も色々本を読んだりしたのですが、この分野において信用に足るエビデンスレベルの論文はないそうです。

ですから森川先生がしたければ何か自分でガイドラインなどを探す・作るなどしてJ−Openすればいいと思いますよ。

私は最近時間に追われる診療を止めたので全くJ−Openしていないですね。
排膿、減圧などはだいたい時間が解決します。


根尖病変の相手が細菌である以上、よけいな細菌はこれ以上の中に入れないというものも一理ありますし、推測の域ですが、好気性にして根管内の生態系を崩すと言う意味も分からなくはないです。


森川先生が、ただ問題を提示する以上それなりに調べて反論する用意がないと卑怯だと思いますよ。

ただ、疑問がだったから問題定義してみたはないと思いますよ。

渡辺先生だって臨床、日々の患者さんの対応などある訳で、調べ物だけしている科学者ではないのですから、これ以上深くお知りになりたければこんなところで議論を深めるのではなく、まず大学などの専門の医局に聞くのがスジでしょうね。

たぶんそこでも同じ返答が帰ってくると思いますが・・・ 

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2008-04-21 20:09:04
あっ

>⇒私の考えでは完全にNGです。
>の方がいいのでは!?

そのつもりで書いてたのですが・・
主語がうまくかかってなかったですね。

私個人の見解です。

それで誤解を招いていたのならすみませんでした。

井野先生ご指摘ありがとうございます。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2008-04-21 21:40:10
>ですから公の場、教育の場では完全にNOです。

ここまで書いておいて、個人的見解というのは理解に苦しみますが、それでも、渡辺先生の個人的見解ということであれば、よろしいんじゃないでしょうか。(ちょっと残念な気もしますが)

ところで、前の先生は、何故CT撮ったんでしょうか?
デンタルで十分だと思うんですが・・・

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2008-04-22 09:39:11
>何故CT撮ったんでしょうか?デンタルで十分だと思うんですが・・・

今回投稿されたスライス部位が7番の軸方向1枚だけだったので、何とも言えませんが、担当の先生は破折を疑った可能性もありますし、病巣が頬側根か口蓋根かを特定したかったのではないかと思います。

CTは画像を動かしてみて初めてその威力を発揮します。

この1枚の画像だけから判断すれば「デンタルでも十分では?」と森川先生が思われるのは不思議ではありません。


僕も昨年末からCTを外部に依頼していますし、7月からCTを自院に導入しますが、やはり2Dと3Dでは圧倒的な情報量の差がありますよ。

むやみに被爆させるべきでは無いと思いますが、特に大臼歯部の歯内療法にCTによる情報は有効です。

もちろん「経験の差!」と言われればそれまでなんでしょうけど、マイクロとCT無しで「それなりの成果を出せ」と言われると、今の僕としては厳しいかな?と思います。


先日も顕微鏡歯科学会でペンシルバニア大のキム先生の講演を聴きました。


「上顎の大臼歯では4根管、5根管は当たり前にあるよ」
マイクロスコープを使えば誰でも素晴しい治療ができるというものではない」
「しかし、見えなければアプローチすることすらできない」

と。


マイクロが必要か不必要か?と言う議論ももちろんですが、見えなければアプローチすらできないわけですから、この場合(いや、多くの場合)、CTの撮影は「アリ」だと思いますよ。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2008-04-22 09:58:04
この画像はモリタのCTです。

モリタのCTの特徴は 画像を表示する段階で何枚もの画像を重ね合わせた像を写しております。根管治療には有効なCTです。

先日 関西地方の自費根管治療で有名なDrの講演があったのですが、その際にも 根管治療の必須アイテムとしてCTがあがっていました。

必要な順番では

1位 CT
2位 顕微鏡or5倍以上のライトつきルーペ
3位 ニッケルチタンファイル

とのこと。

私はCTを導入して2年以上たち、撮影数も2000を超えています。
根管治療を行う患者は開業時から全てCTを併用しております。

nonoさんの提示したような画像、毎日見ております。

ただ、CTは 撮影技術や読影技術、ソフトフェアやモニターの表示品質によって全く見え方が異なりますので モニターの管理などもものすごくシビアに行っております。

(余談ですがモニターのキャリブレーションは必須です。)

しかも、結構 ”ウソ”の画像が表示されます。
ですので毎日撮影して 目を肥やしておかないと だまされます。

nonoさんの画像も 本当かウソか、 それは 撮影方法を変えて複数回撮影しないと分かりません。

その経験的な見地からの意見ですが、はっきり行って CTを使わずに根管治療を語るDrは今では全く信用できません。

私自身、顕微鏡貯金をしておりますが・・・(なんせ1千万もするんです)、

・顕微鏡は 現在のルーペ(ライトつきが前提ですが)の視野の延長線上の視野を確保するためのものと考えています

・CTは今まで見たことの無い視野を確保するための道具と考えています

でも、ホント 顕微鏡は 欲しいですね。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2008-04-22 21:54:08
タイヨウ先生>

>先日も顕微鏡歯科学会でペンシルバニア大のキム先生の講演を聴きました。
>「上顎の大臼歯では4根管、5根管は当たり前にあるよ」

4根管は当たり前ですが、5根管は当たり前ですか?
当たり前のはずの5根管の根充症例写真見たことないんですが・・・



>「マイクロスコープを使えば誰でも素晴しい治療ができるというものではない」
>「しかし、見えなければアプローチすることすらできない」

確かに顕微鏡は有用だとは思うんですが、顕微鏡使わないと見えないって、タイヨウ先生は、今まで、ほんとにずっと目をつぶって根管治療してたんですか?ちょっと信じられないんですが。

それから、髄室穿孔時などは、目で確認しての位置決めはできないと思うんですが、見えなければできないというその先生はいったいどうやってアプローチするんでしょうか?



>この場合(いや、多くの場合)、CTの撮影は「アリ」だと思いますよ。

え?何の役に立ってるんでしょうか?
結果的には不要(デンタルで十分)だったんじゃないですか?
まあ、事前にはわからないかもしれませんが。



タカタ先生>

>nonoさんの画像も 本当かウソか、 それは 撮影方法を変えて複数回撮影しないと分かりません。

>その経験的な見地からの意見ですが、はっきり行って CTを使わずに根管治療を語るDrは今では全く信用できません。

そんなに撮っていたら、相当な被爆線量になるような気がするんですが、どうなんでしょう?

CTが有用なのはわかるんですが、アメリカでもCTによる発ガン性が問題になっていると言うのに、デンタルで済むものは、済ませるという発想はないんでしょうか?

実際、線量を考慮してだと思うんですが、CTの根管治療の症例報告でも術後のレントゲンはデンタルがほとんどのように思うんですが・・・

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2008-04-22 23:12:54
>「上顎の大臼歯では4根管、5根管は当たり前にあるよ」

日本人の5根管は非常に珍しいです。
ほとんど無いに等しいです。

キム先生はペンシルバニア大学の教授ですからアメリカ人相手の治療ですから、5根管も日本より遭遇する割合が高いと思います。



>4根管は当たり前ですが、5根管は当たり前ですか?当たり前のはずの5根管の根充症例写真見たことないんですが・・・

上顎6番で先日しましたよ。
MB3までありました。結局途中でMB2と合流しましたが。


医療先進国ではCTが当たり前のように書かれていますが、先々週、AAEアメリカ歯内療法学会)に行っていましたが、CTの普及率は個人開業のエンドドンティストでも持っている先生は少なかったと思います。

殆どスライド発表にも出てきませんでしたし、研究発表的なものにしか出てきませんでしたよ。

4000人近くいるエンドドンティストでも何割所有していることやら!?

むしろ顕微鏡も所有していないエンドドンティストもいるぐらいですから。



>1位 CT
>2位 顕微鏡or5倍以上のライトつきルーペ
>3位 ニッケルチタンファイル

私の場合全く順番が逆ですね。
エンドの革命の一番大きなものはNi−Tiの開発だと私は思いますよ。

Ni−Tiなしの根管拡大なんてどれだけトランスポーテーション起すことやら・・・

ハンドファイルは自分の削りやすいところだけ重点的に削ってしまう恐れが大き過ぎます。

かなり時間をかけステップバックを綺麗にしていけばいいですが、非効率過ぎます。

CTで側枝が見えたからと言って取れるんですか?
にはどれだけ細かな側枝があり、CTでどれだけのものが識別できるのですか?

高価なCTを所有しているからこの順番になるだけではないですか!?
(貧乏歯科医師のひがみですが^^;)

確かに感染根管においてはレッジの確認、根管の偏位の確認と言う意味では大きなツールですが、抜髄においては技術だけで殆どなんとでもなると思うのですが。

元々レッジなんて無い訳ですし。


抜髄において穿通が終れば殆ど後はシステマチックにレールの上に置いたように治療は進みます。

ツールに頼る手前、感、センスなどの臨床で大切な物がどんどん失われていく気が非常にします。

私が歯内療法で一番大切にしているのは手先の感覚です。

勤め先の抜去歯は全て練習に使った時期もあり、指にタコが幾度と無く出来るぐらい抜去歯を扱ってきました。


CTは言わば3D予想図ですよね、胃カメラのように歯の中全てが治療中にリアルタイムで全て見えれば非常に頼もしいですが、結局歯の中は見えないままで大昔と変わらない見えないままの治療ですよね。

で結局は指先の感に頼る訳ですよね!?


私の知っている日本で有名な専門も全ての症例でCTなど撮っていませんし、たぶん全ての症例において必要だとは思っていないのではないでしょうか!?


症例を選べば非常に大きな武器ですが、被爆の問題もある手前ケースは選ぶべきだと私は思いますよ。

私もお金が貯まればCT買いたいですが、いつになることやら・・・^^;


 
>タイヨウ先生

買ったらまた画像見せてくださいね^^  

回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2008-04-23 13:53:55
まあ、マイクロもCTも無ければ無いで治療はできると思いますよ。

ただ「見えるからできること」というのも有るのは事実です。

僕は今、このサイトのおかげか「セカンドオピニオン外来」みたいになってます。
そうすると、

「前の歯医者さん根管治療をしたが、痛みが引かない。このまま痛みが引かなければ歯根破折の疑いがあるから抜歯になる」

と言う方が結構いらっしゃいます。
で、マイクロなりCTなりで見てみると、

「なぁ〜んだ。MB2があるじゃん」とか
「あ、ここにパーフォレーションがあるじゃん」とか。

んで、そこをちょこちょこっといじると「嘘のように」痛みが無くなっていきます。

そうすると僕は「名医」になっちゃうんですね〜(笑)。
僕はただ「見えているだけ」であって、何のワザも使ってませんよ。



>タイヨウ先生は、今まで、ほんとにずっと目をつぶって根管治療してたんですか?ちょっと信じられないんですが。

ほんとに目をつぶって治療していたわけではありませんが、今思うとそれと同じくらい「見えてなかったんだなぁ」と思います。



>デンタルで済むものは、済ませるという発想はないんでしょうか?

いや。
それはありますよ。

上顎の1〜3には統計的に「副根管は無い」と言う事がわかっていますから、根管治療において上顎の前歯部をCTで見ようとは思わないですね(破折の疑いやのう胞の時は別ですが)。

でも、マイクロを見るようになったりCTを撮るようになってから下顎の前の副根管を疑うようになりました。

それまで下顎の前歯に副根管があるなんてこれっぽっちも考えてなかったですからね(大いに反省)。

抜歯宣告されないにしても「根治はしたが違和感が取れない」と言うケースではCTなりマイクロは威力を発揮します。

僕は専門医で無いからこそ必要だと思っていますが、いかがでしょう。

回答 回答13
  • 回答者
回答日時:2008-04-23 15:07:38
5根管は見たことありません。
是非レントゲンを貼り付けてください。

回答 回答14
  • 回答者
回答日時:2008-05-11 04:54:52
上顎6番の顕微鏡画像です。

口蓋根・遠心根は先に根充してしまっています。
近心根においてはMB1、MB2、MB3が見られます。
(1つの根に神経が3本ありました)

私もMB3を見つけるのは年数本です。
と言っても最近下の6番で見つかましたが^^;




1つ、補足を。

確かにMB2、MB3などは非常に細い為、根の病気ができる確立はすくないです。

どちらかと言うと他の太い3本(根)の方にトラブルが出る確率がたかいので、あまりナーバスに考えないようにしてくださいね。

MB3は非常に珍しい物ですから^^;




タイトル [写真あり] 根管治療の薬が飛び出した歯の再治療の方法について
質問者 nonoさん
地域 非公開
年齢 34歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 神経の無い(神経を取った)歯の痛み
歯科治療後の歯の痛み
根管治療の治療法
根管治療後の痛み
根管治療に関するトラブル
根管治療その他
根管治療関連
その他(写真あり)
根管開放(J-OPEN)
意図的再植
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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