かみ合わせが悪いということで矯正を勧められていますが、その必要性は?
相談者:
branさん (30歳:女性)
投稿日時:2008-07-14 23:14:44
こんにちは。
現在、かみ合わせが悪いということで、矯正を勧められています。
矯正はお金も時間もかかるので、本当に矯正すべきなのか、矯正して、良い効果が出るのか、疑問なので、かかりつけ医の他にも意見を聞いてみたいと思っております。
(ちなみにかかりつけの先生は、かみ合わせの学会の認定医です)
セカンドオピニオンを求める場合、矯正歯科に行くべきなのでしょうか?
こちらのサイトで、矯正歯科はかみ合わせが得意なわけではないという記事もありましたので、やはり、かみ合わせが得意な先生の所で見てもらうのがよいのでしょうか?
現在、かみ合わせが悪いということで、矯正を勧められています。
矯正はお金も時間もかかるので、本当に矯正すべきなのか、矯正して、良い効果が出るのか、疑問なので、かかりつけ医の他にも意見を聞いてみたいと思っております。
(ちなみにかかりつけの先生は、かみ合わせの学会の認定医です)
セカンドオピニオンを求める場合、矯正歯科に行くべきなのでしょうか?
こちらのサイトで、矯正歯科はかみ合わせが得意なわけではないという記事もありましたので、やはり、かみ合わせが得意な先生の所で見てもらうのがよいのでしょうか?
回答1
回答日時:2008-07-15 03:01:12
こんにちは。
矯正は本当に悩みますよね、分かります。。
>こちらのサイトで、矯正歯科はかみ合わせが得意なわけではないという記事もありましたので、
これ多分私の発言ですよね。
でも少しニュアンスが違う様な・・
それとあのご相談の時はブリッジか何かで、矯正の話ではなかった様な・・
どちらにしても、先生によって色々ですよ。
>やはり、かみ合わせが得意な先生の所で見てもらうのがよいのでしょうか?
これですけど、どこかアテはあります?
あるなら良いのですが、現実問題、そういうチョイスの仕方って、ひっじょうに難しいと思いますよ。
↓長いですけど、お読みになってみて下さい。
参考⇒かみ合わせ・咬合の、歯科界における考え方について
ところでこれは世間話ですが、branさんは咬みあわせがどう悪くて、どんな問題が起きている、あるいは起きそうだ、と説明を受けられていますか?
それを出来るだけ詳しく教えて頂ければ、「世間話」程度で何かお返事できるかも知れません。
矯正は本当に悩みますよね、分かります。。
>こちらのサイトで、矯正歯科はかみ合わせが得意なわけではないという記事もありましたので、
これ多分私の発言ですよね。
でも少しニュアンスが違う様な・・
それとあのご相談の時はブリッジか何かで、矯正の話ではなかった様な・・
どちらにしても、先生によって色々ですよ。
>やはり、かみ合わせが得意な先生の所で見てもらうのがよいのでしょうか?
これですけど、どこかアテはあります?
あるなら良いのですが、現実問題、そういうチョイスの仕方って、ひっじょうに難しいと思いますよ。
↓長いですけど、お読みになってみて下さい。
参考⇒かみ合わせ・咬合の、歯科界における考え方について
ところでこれは世間話ですが、branさんは咬みあわせがどう悪くて、どんな問題が起きている、あるいは起きそうだ、と説明を受けられていますか?
それを出来るだけ詳しく教えて頂ければ、「世間話」程度で何かお返事できるかも知れません。
回答2
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。
回答日時:2008-07-15 04:54:55
>かみ合わせが悪いということで、矯正を勧められています。
かみ合わせが悪くて何らかのトラブルが出てきているのであれば、治療の必要性があるかもしれませんが、例えば、
・噛み合わせが悪いので、将来 顎関節症になりそう
・噛み合わせが悪いので、将来 歯周病が悪化しそう
というような理由で予防的に矯正を勧められているのでしたら、少し慎重に考えられたほうが良いかもしれません。
噛み合わせを変えたからといって、これらが治るという根拠はありませんので。
日本で一般的に「理想的」と考えられている噛み合わせの条件には、
・3点接触
・ABCコンタクト
・アンテリアガイダンス
・グループ・ファンクションド・オクルージョン
・カスピッド・プロテクテッド・オクルージョン
などなどありますが(ちょっと専門的過ぎますが^^;)、こういう噛み合わせにすれば顎関節症が予防できるとか、歯周病になりにくいとかいった科学的根拠(エビデンス)はありません。
逆に、噛み合わせと顎関節症は関係ない…というようなことのほうが、エビデンスがあります。
(ただし、上記の条件を満たしているから悪い!というわけではありません。そこまでこだわる必要があるのか?という点に疑問があるだけです)
渡辺先生がリンクされている、
参考⇒かみ合わせ・咬合の、歯科界における考え方について
においても、いろんな先生がいろんな意見を述べられていますが、こと噛み合わせ(咬合)については、歯医者さん同士の中でもいまだにいろんな先生がいろんな意見を述べられています。
しかし、とどのつまりは、
・患者さんにとって快適で
・目立った問題(審美的・機能的)が無く
・安定している
のであれば、例え日本で「理想的」と言われている噛み合わせでは無かったとしても、噛み合わせを変える必要性はないと思います。
上記の条件を満たしているのに治療を行うことは、もしかしたら歯医者さんのエゴかもしれません。
僕もいろんな講演会やセミナーで噛み合わせについてのお話を聞いてきましたが、今はこのように考えています。
>矯正して、良い効果が出るのか、疑問なので
僕も疑問です^^;
>矯正歯科はかみ合わせが得意なわけではないという記事もありましたので
そういうわけではなく、やっぱり歯医者さん次第だと思います。
かみ合わせの学会(顎咬合学会)や補綴歯科学会のガイドライン自体が、すでに根拠が無かったりしますから、認定医だからといって患者さんにとって本当に良い噛み合わせを作ることができるのか…というと、それもちょっと(かなり)疑問です。
治療を行うということは、必ず肉体的・経済的・時間的リスクを伴いますので、治療を行うことによってリスク以上のメリットがあるという根拠が必要だと思います。
もう少し詳しく状況をお話頂ければ、そのリスクとメリットの判断については少し参考になるお話ができるかも・・・
って、渡辺先生と恐ろしいくらいかぶりまくりですね^^;
(これ一応、3時前からいろんな資料読みながら書いています)
かみ合わせが悪くて何らかのトラブルが出てきているのであれば、治療の必要性があるかもしれませんが、例えば、
・噛み合わせが悪いので、将来 顎関節症になりそう
・噛み合わせが悪いので、将来 歯周病が悪化しそう
というような理由で予防的に矯正を勧められているのでしたら、少し慎重に考えられたほうが良いかもしれません。
噛み合わせを変えたからといって、これらが治るという根拠はありませんので。
日本で一般的に「理想的」と考えられている噛み合わせの条件には、
・3点接触
・ABCコンタクト
・アンテリアガイダンス
・グループ・ファンクションド・オクルージョン
・カスピッド・プロテクテッド・オクルージョン
などなどありますが(ちょっと専門的過ぎますが^^;)、こういう噛み合わせにすれば顎関節症が予防できるとか、歯周病になりにくいとかいった科学的根拠(エビデンス)はありません。
逆に、噛み合わせと顎関節症は関係ない…というようなことのほうが、エビデンスがあります。
(ただし、上記の条件を満たしているから悪い!というわけではありません。そこまでこだわる必要があるのか?という点に疑問があるだけです)
渡辺先生がリンクされている、
参考⇒かみ合わせ・咬合の、歯科界における考え方について
においても、いろんな先生がいろんな意見を述べられていますが、こと噛み合わせ(咬合)については、歯医者さん同士の中でもいまだにいろんな先生がいろんな意見を述べられています。
しかし、とどのつまりは、
・患者さんにとって快適で
・目立った問題(審美的・機能的)が無く
・安定している
のであれば、例え日本で「理想的」と言われている噛み合わせでは無かったとしても、噛み合わせを変える必要性はないと思います。
上記の条件を満たしているのに治療を行うことは、もしかしたら歯医者さんのエゴかもしれません。
僕もいろんな講演会やセミナーで噛み合わせについてのお話を聞いてきましたが、今はこのように考えています。
>矯正して、良い効果が出るのか、疑問なので
僕も疑問です^^;
>矯正歯科はかみ合わせが得意なわけではないという記事もありましたので
そういうわけではなく、やっぱり歯医者さん次第だと思います。
かみ合わせの学会(顎咬合学会)や補綴歯科学会のガイドライン自体が、すでに根拠が無かったりしますから、認定医だからといって患者さんにとって本当に良い噛み合わせを作ることができるのか…というと、それもちょっと(かなり)疑問です。
治療を行うということは、必ず肉体的・経済的・時間的リスクを伴いますので、治療を行うことによってリスク以上のメリットがあるという根拠が必要だと思います。
もう少し詳しく状況をお話頂ければ、そのリスクとメリットの判断については少し参考になるお話ができるかも・・・
って、渡辺先生と恐ろしいくらいかぶりまくりですね^^;
(これ一応、3時前からいろんな資料読みながら書いています)
回答3
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2008-07-15 05:07:07
branさまおはようございます。
これも世間話と思って軽く聞いてください。
私のところでは患者さんから咬みあわせが悪くて矯正治療を希望されてきた人はいらっしゃいません、全員歯並びが良くなくてきれいにしたいとの希望でお越しになられます。
他医でかみ合わせが悪いと言われて矯正治療のことについて相談に来られる方はたまにいらっしゃいます。
これはあくまで私の考えですが、矯正治療の目的はきれいな歯ならびにすることだと考えています。
これもあくまでご本人あるいは親御さんが希望なさってのことです。
つまり歯並びが悪い場合矯正治療の対象にはなりますが、するかしないかとは別問題だと考えております。
歯並びが悪いと虫歯や歯周病になりやすいと言われておりますが実はそうではなく、歯磨きが難しいため磨きのこしを作ってしまいがちになって、それと間食のし過ぎがあいまってむし歯や歯周病になりやすいのです。
決して歯並びが一義的な原因ではありません。
ですからかみ合わせが悪くて何らかの不具合があるのならそうかもしれませんが、なければあえて矯正治療をする必要は無いように思います。
またかみ合わせは上下の歯の当たり具合のことで歯並びのことでは有りません。
矯正治療では治すことは不可能だと考えております。
咬みあわせを治すには咬合調整で治すべきでだと思います。
問題を少し整理してみてはいかがでしょうか。
お大事になさいませ。
これも世間話と思って軽く聞いてください。
私のところでは患者さんから咬みあわせが悪くて矯正治療を希望されてきた人はいらっしゃいません、全員歯並びが良くなくてきれいにしたいとの希望でお越しになられます。
他医でかみ合わせが悪いと言われて矯正治療のことについて相談に来られる方はたまにいらっしゃいます。
これはあくまで私の考えですが、矯正治療の目的はきれいな歯ならびにすることだと考えています。
これもあくまでご本人あるいは親御さんが希望なさってのことです。
つまり歯並びが悪い場合矯正治療の対象にはなりますが、するかしないかとは別問題だと考えております。
歯並びが悪いと虫歯や歯周病になりやすいと言われておりますが実はそうではなく、歯磨きが難しいため磨きのこしを作ってしまいがちになって、それと間食のし過ぎがあいまってむし歯や歯周病になりやすいのです。
決して歯並びが一義的な原因ではありません。
ですからかみ合わせが悪くて何らかの不具合があるのならそうかもしれませんが、なければあえて矯正治療をする必要は無いように思います。
またかみ合わせは上下の歯の当たり具合のことで歯並びのことでは有りません。
矯正治療では治すことは不可能だと考えております。
咬みあわせを治すには咬合調整で治すべきでだと思います。
問題を少し整理してみてはいかがでしょうか。
お大事になさいませ。
相談者からの返信
相談者:
branさん
返信日時:2008-07-15 10:33:42
渡辺先生、田尾先生、山田先生、
丁寧な回答、本当にありがとうございます。
少し前に、こちらで
⇒噛み合わせが悪い場合、歯冠修復はゴールドが歯に負担が少ないのか?
というタイトルで相談させていただいた内容と同じ内容になってしまうのですが・・・
私のかみ合わせは、下顎が小さいので、上の歯が下にまっすぐ生えているのではなくて、下顎に合うように、かなり斜めになっているそうで、歯に負担がかかっている、ということでした。
歯を噛んだ時、前歯は、上と下の差が3mmくらいが普通だが、
私はそれ以上あるとのことです。
(わかりにくくてすみません。前歯が下にかぶりぎみ、ということです)
今の歯の状態は、下の奥歯(6,7あたり)のポケットが4mm(他は3mm)
上下の奥歯4〜7番は、ほとんどが銀歯または、レジンで治療済みです。
神経は抜いていませんが、特に、6,7は大きく削ってあります。
親知らずは、3本抜きました。(もう1本は、ないみたいです)
レントゲンで歯と骨の間に黒い線があるところがある、(これもわかりづらくすみません)歯に線が入っているところがある(ひびではないみたいです)
すべて、噛み合わせが悪いから、歯に負担がかかっている、という説明でした。
奥歯ばかり、虫歯になっているのも、歯に負担がかかっているから・・・と言われましたが、これには私は異論があって、これらの虫歯になったのは、ほとんどが子供の頃(小、中学生)で、大人になってからは2次カリエスの治療が主です。
矯正をしないと、大変なことになるんですか?!と聞いたところ、
「大変なことになるかならないかは、5,60歳になった時に分かる」
というお答えでした。(・・・当然のお答えですね^^;)
体調の悪い時に、歯が浮くような感じがすることもありますが、普段は、特に問題を感じていません。
(今回、歯のことを心配しすぎて、どこかしら痛いような気になったりしますが・・・)
左の顎が鳴りますが、子供の頃からで、痛くはないです。
(あまり鳴らさないように、注意しているのですが、たまに癖で、鳴らしすぎて痛いことがありますが・・・)
ちなみに、歯並びは、先生いわく「悪くない」です。
自分では、矯正の必要性を感じていなかったのですが、先生にこのようなことを言われ、そんなに重篤な状態なら、矯正をした方がいいのか、悩み、今回、相談させていただきました。
今、レジンを詰めているところが、かなりくぼんでいるので、治療しなければならないのですが、保険の銀歯だと、いずれ何度もつけかえなければならなくなりそうなので、自費でゴールドにしようかとも考えていましたので、矯正するとなると治す前に・・・ということで・・・
・・・歯が浮く時とか、歯茎が痛い時とか、ちょっと歯の具合が悪いと本当に心配になってしまい、夢にでてきます・・・(笑)
夢では、いつも歯が粉々になってしまうので本当にこわいんです〜。
なので、こちらのサイトは、先生方が、お忙しい中、お時間を割いて、回答くださり、本当にうれしいです。
ありがとうございます。
丁寧な回答、本当にありがとうございます。
少し前に、こちらで
⇒噛み合わせが悪い場合、歯冠修復はゴールドが歯に負担が少ないのか?
というタイトルで相談させていただいた内容と同じ内容になってしまうのですが・・・
私のかみ合わせは、下顎が小さいので、上の歯が下にまっすぐ生えているのではなくて、下顎に合うように、かなり斜めになっているそうで、歯に負担がかかっている、ということでした。
歯を噛んだ時、前歯は、上と下の差が3mmくらいが普通だが、
私はそれ以上あるとのことです。
(わかりにくくてすみません。前歯が下にかぶりぎみ、ということです)
今の歯の状態は、下の奥歯(6,7あたり)のポケットが4mm(他は3mm)
上下の奥歯4〜7番は、ほとんどが銀歯または、レジンで治療済みです。
神経は抜いていませんが、特に、6,7は大きく削ってあります。
親知らずは、3本抜きました。(もう1本は、ないみたいです)
レントゲンで歯と骨の間に黒い線があるところがある、(これもわかりづらくすみません)歯に線が入っているところがある(ひびではないみたいです)
すべて、噛み合わせが悪いから、歯に負担がかかっている、という説明でした。
奥歯ばかり、虫歯になっているのも、歯に負担がかかっているから・・・と言われましたが、これには私は異論があって、これらの虫歯になったのは、ほとんどが子供の頃(小、中学生)で、大人になってからは2次カリエスの治療が主です。
矯正をしないと、大変なことになるんですか?!と聞いたところ、
「大変なことになるかならないかは、5,60歳になった時に分かる」
というお答えでした。(・・・当然のお答えですね^^;)
体調の悪い時に、歯が浮くような感じがすることもありますが、普段は、特に問題を感じていません。
(今回、歯のことを心配しすぎて、どこかしら痛いような気になったりしますが・・・)
左の顎が鳴りますが、子供の頃からで、痛くはないです。
(あまり鳴らさないように、注意しているのですが、たまに癖で、鳴らしすぎて痛いことがありますが・・・)
ちなみに、歯並びは、先生いわく「悪くない」です。
自分では、矯正の必要性を感じていなかったのですが、先生にこのようなことを言われ、そんなに重篤な状態なら、矯正をした方がいいのか、悩み、今回、相談させていただきました。
今、レジンを詰めているところが、かなりくぼんでいるので、治療しなければならないのですが、保険の銀歯だと、いずれ何度もつけかえなければならなくなりそうなので、自費でゴールドにしようかとも考えていましたので、矯正するとなると治す前に・・・ということで・・・
・・・歯が浮く時とか、歯茎が痛い時とか、ちょっと歯の具合が悪いと本当に心配になってしまい、夢にでてきます・・・(笑)
夢では、いつも歯が粉々になってしまうので本当にこわいんです〜。
なので、こちらのサイトは、先生方が、お忙しい中、お時間を割いて、回答くださり、本当にうれしいです。
ありがとうございます。
回答4
回答5
回答日時:2008-07-17 00:40:11
>夢では、いつも歯が粉々になってしまうので、本当にこわいんです〜。
こ、怖いですね。。
山田先生が珍しく端的に回答をされていますが、私も結論としては同じですかね。
でも意見が何通りかに分かれるかも・・。
因みに、山田先生がどうかは分かりませんが、私もこのサイトで回答を始めた当初、ご相談内容を見て
「この歯医者はだめだな・・でもそんなことは書けないなぁ・・」
と悩み抜いて、挙げ句
「セカンドオピニオンを求められたらいかがでしょうか。 」
とだけ書いたことがありましたが、多分今回はその様な意図ではないと思いますよ(笑)
さて、
【前回のご相談】
⇒噛み合わせが悪い場合、歯冠修復はゴールドが歯に負担が少ないのか?
も今軽く読んで見ました。
ちょうどこの日曜日に、田尾先生、小牧先生と受けてたセミナーでもその話題だったのですが、
「咬み合わせは、複雑に考えようとする人たちと単純に考えようとする人たちの争いである」
と。
つまり、昔々から歯科医と言うととかく咬み合わせが原因で○○が起きるのだと、何でもかんでも結びつけようとする傾向があります。
顎の痛み、音、歯ぎしり、虫歯、歯周病等の問題から、頭痛、肩こり、姿勢のゆがみ、内臓の調子、オナラの臭いまで。。
(↑これが難しく考えようとする人たち)
一方では非常に楽観的(?)に、自覚症状がなければいいのではないかと解釈したり、「科学的証明がない」と言うのを理由に、極力介入しようとしない考え方もあります。
(↑これが単純に考えようとする人たち)
細かく言うと、更に何にも考えない、関心がない人たちと言う3種類に大別されるかと思います。
私自身はどちらかと言うと「単純に考える人」なので、それを念頭に置いて頂いて、以下参考までに。
>歯を噛んだ時、前歯は、上と下の差が3mmくらいが普通だが、私はそれ以上あるとのことです。
それ自体は矯正の根拠にはならないと思います。(科学的根拠、正当性がない)
>今の歯の状態は、下の奥歯(6,7あたり)のポケットが4mm(他は3mm)
歯周病は原因がプラークであって、咬み合わせとは関係ありません。
(科学的根拠あり、原因ではなく増悪因子となる可能性だけはありますが、ほぼ否定出来ます。
参考→歯肉から排膿がおこるってことは?
とりあえずしっかりとプラークコントロール、歯石の除去をされて下さい。
>レントゲンで歯と骨の間に黒い線があるところがある、
これは「歯根膜腔の拡大」と言い、教科書にも不正な咬み合わせを指摘する根拠のひとつとして書かれています。
ところが、レントゲンで確認できるのは歯の前後(近心、遠心)方向に、歯のショックアブソーバーである歯根膜が延びているのでは??
と言うことが分かるだけで、もしも歯に過剰な力がかかってショックアブソーバーが延びるとしたら、通常前後方向ではなく、横方向(頬、舌側)と言うのが理屈で、レントゲンには写りません。(前後には隣りの歯がありますからね)
それと、ショックアブソーバーが延びていた(=歯に過剰な力がかかっている?)としても、だからと言って歯周病が進むとか、そういう判断には上述の通り結びつけることが出来ません。
私だったら全く気にもとめない所見ですね。
>歯に線が入っているところがある(ひびではないみたいです)
心配ない、とも言い切れない部分もあるのですが、ある程度の年齢を重ねている場合には誰の歯にも見られます。
>奥歯ばかり、虫歯になっているのも、歯に負担がかかっているから・・・と言われましたが、
>これには私は異論があって、これらの虫歯になったのは、ほとんどが子供の頃(小、中学生)で、大人になってからは2次カリエスの治療が主です。
これはどちらとも解釈出来ます。
元々の虫歯の理由は咬み合わせとは関係ありません。
奥歯で歯ブラシが届きにくかったのだと思います。
ところが、そこに硬さの異なる金属を詰めたり被せたりした場合に、咬み合わせの負担が過剰に強ければ外れたり、外れかかったところから虫歯が発生したりと言うことは起きやすい感じはします。(臨床的経験から)
ただ、咬み合わせが悪くて奥歯に負担がかかりやすいケースと言うのは、「前歯が機能してないケース」と考えるのが素直かと思われます。
つまりbranさんの様な咬み合わせ(実際に拝見しないと分かりませんが、おそらく前歯が、どちらかと言うと機能しすぎ)ではなくて、前歯が全く機能を果たさない、オープンバイトのケースです。
参考→歯根破折と7番延長ブリッジの必要性(開咬のケース)
オープンバイト(もしくは同等の不正咬合)の場合だけは、顎の症状とも若干関連する「可能性」も指摘されています。(科学的根拠)
ですから、「単純派」の私でさえも矯正を勧める場合があります。
>矯正をしないと、大変なことになるんですか?!と聞いたところ、
>「大変なことになるかならないかは、5,60歳になった時に分かる」
>というお答えでした。(・・・当然のお答えですね^^;)
ですね^^;
私も自分の考えが正しいかどうか、分かった頃には遅いかも知れません。
>体調の悪い時に、歯が浮くような感じがすることもありますが、普段は、特に問題を感じていません。
ちょっと微妙な感じですけど、「咬み合わせと関連がある」と判断するには強引すぎる感じがします。
>左の顎が鳴りますが、子供の頃からで、痛くはないです。
>(あまり鳴らさないように、注意しているのですが、たまに癖で、鳴らしすぎて痛いことがありますが・・・)
咬み合わせと関係がないと言い切ることも出来ませんが、あるとも言えません。
顎と関連があるかも知れないと言われる不正咬合は「オープンバイト」(もしくは同等の不正咬合)のみです。(科学的根拠)
咬み合わせの問題はさておいて、顎の症状が一番出やすいのは30歳前後の女性です。
その後、何の治療をしなくとも何故か有病者率はどんどん減少して行きます。
ですので顎の調子が悪いからと言っても積極的に咬み合わせの治療をする理由にはならない、と言うのが現在世界での一般的な考え方です。(専門家の意見)
ただし、わざわざ悪化する可能性がある様なことはするべきではありませんよね。
鳴らしたらダメですよ^^;
その他頬杖、長時間のガム、うつ伏せ寝などは日頃から注意されて下さい。
・・みたいな感じです。
全般的に矯正治療に関してはやや否定的な書き方になりましたが、実際に拝見すると意見が覆る可能性はあるかも知れませんし、私の意見が正しいとも限りません。
ただ咬み合わせを良くすることが矯正治療で本当に達成出来るかどうかも判断の難しいところですし、やはり矯正の目的は咬み合わせの改善よりも見た目の改善を目的とするのが一番かと思いますよ。
ひと目も拝見していませんし、考え方もそれぞれですから、参考までに。
こ、怖いですね。。
山田先生が珍しく端的に回答をされていますが、私も結論としては同じですかね。
でも意見が何通りかに分かれるかも・・。
因みに、山田先生がどうかは分かりませんが、私もこのサイトで回答を始めた当初、ご相談内容を見て
「この歯医者はだめだな・・でもそんなことは書けないなぁ・・」
と悩み抜いて、挙げ句
「セカンドオピニオンを求められたらいかがでしょうか。 」
とだけ書いたことがありましたが、多分今回はその様な意図ではないと思いますよ(笑)
さて、
【前回のご相談】
⇒噛み合わせが悪い場合、歯冠修復はゴールドが歯に負担が少ないのか?
も今軽く読んで見ました。
ちょうどこの日曜日に、田尾先生、小牧先生と受けてたセミナーでもその話題だったのですが、
「咬み合わせは、複雑に考えようとする人たちと単純に考えようとする人たちの争いである」
と。
つまり、昔々から歯科医と言うととかく咬み合わせが原因で○○が起きるのだと、何でもかんでも結びつけようとする傾向があります。
顎の痛み、音、歯ぎしり、虫歯、歯周病等の問題から、頭痛、肩こり、姿勢のゆがみ、内臓の調子、オナラの臭いまで。。
(↑これが難しく考えようとする人たち)
一方では非常に楽観的(?)に、自覚症状がなければいいのではないかと解釈したり、「科学的証明がない」と言うのを理由に、極力介入しようとしない考え方もあります。
(↑これが単純に考えようとする人たち)
細かく言うと、更に何にも考えない、関心がない人たちと言う3種類に大別されるかと思います。
私自身はどちらかと言うと「単純に考える人」なので、それを念頭に置いて頂いて、以下参考までに。
>歯を噛んだ時、前歯は、上と下の差が3mmくらいが普通だが、私はそれ以上あるとのことです。
それ自体は矯正の根拠にはならないと思います。(科学的根拠、正当性がない)
>今の歯の状態は、下の奥歯(6,7あたり)のポケットが4mm(他は3mm)
歯周病は原因がプラークであって、咬み合わせとは関係ありません。
(科学的根拠あり、原因ではなく増悪因子となる可能性だけはありますが、ほぼ否定出来ます。
参考→歯肉から排膿がおこるってことは?
とりあえずしっかりとプラークコントロール、歯石の除去をされて下さい。
>レントゲンで歯と骨の間に黒い線があるところがある、
これは「歯根膜腔の拡大」と言い、教科書にも不正な咬み合わせを指摘する根拠のひとつとして書かれています。
ところが、レントゲンで確認できるのは歯の前後(近心、遠心)方向に、歯のショックアブソーバーである歯根膜が延びているのでは??
と言うことが分かるだけで、もしも歯に過剰な力がかかってショックアブソーバーが延びるとしたら、通常前後方向ではなく、横方向(頬、舌側)と言うのが理屈で、レントゲンには写りません。(前後には隣りの歯がありますからね)
それと、ショックアブソーバーが延びていた(=歯に過剰な力がかかっている?)としても、だからと言って歯周病が進むとか、そういう判断には上述の通り結びつけることが出来ません。
私だったら全く気にもとめない所見ですね。
>歯に線が入っているところがある(ひびではないみたいです)
心配ない、とも言い切れない部分もあるのですが、ある程度の年齢を重ねている場合には誰の歯にも見られます。
>奥歯ばかり、虫歯になっているのも、歯に負担がかかっているから・・・と言われましたが、
>これには私は異論があって、これらの虫歯になったのは、ほとんどが子供の頃(小、中学生)で、大人になってからは2次カリエスの治療が主です。
これはどちらとも解釈出来ます。
元々の虫歯の理由は咬み合わせとは関係ありません。
奥歯で歯ブラシが届きにくかったのだと思います。
ところが、そこに硬さの異なる金属を詰めたり被せたりした場合に、咬み合わせの負担が過剰に強ければ外れたり、外れかかったところから虫歯が発生したりと言うことは起きやすい感じはします。(臨床的経験から)
ただ、咬み合わせが悪くて奥歯に負担がかかりやすいケースと言うのは、「前歯が機能してないケース」と考えるのが素直かと思われます。
つまりbranさんの様な咬み合わせ(実際に拝見しないと分かりませんが、おそらく前歯が、どちらかと言うと機能しすぎ)ではなくて、前歯が全く機能を果たさない、オープンバイトのケースです。
参考→歯根破折と7番延長ブリッジの必要性(開咬のケース)
オープンバイト(もしくは同等の不正咬合)の場合だけは、顎の症状とも若干関連する「可能性」も指摘されています。(科学的根拠)
ですから、「単純派」の私でさえも矯正を勧める場合があります。
>矯正をしないと、大変なことになるんですか?!と聞いたところ、
>「大変なことになるかならないかは、5,60歳になった時に分かる」
>というお答えでした。(・・・当然のお答えですね^^;)
ですね^^;
私も自分の考えが正しいかどうか、分かった頃には遅いかも知れません。
>体調の悪い時に、歯が浮くような感じがすることもありますが、普段は、特に問題を感じていません。
ちょっと微妙な感じですけど、「咬み合わせと関連がある」と判断するには強引すぎる感じがします。
>左の顎が鳴りますが、子供の頃からで、痛くはないです。
>(あまり鳴らさないように、注意しているのですが、たまに癖で、鳴らしすぎて痛いことがありますが・・・)
咬み合わせと関係がないと言い切ることも出来ませんが、あるとも言えません。
顎と関連があるかも知れないと言われる不正咬合は「オープンバイト」(もしくは同等の不正咬合)のみです。(科学的根拠)
咬み合わせの問題はさておいて、顎の症状が一番出やすいのは30歳前後の女性です。
その後、何の治療をしなくとも何故か有病者率はどんどん減少して行きます。
ですので顎の調子が悪いからと言っても積極的に咬み合わせの治療をする理由にはならない、と言うのが現在世界での一般的な考え方です。(専門家の意見)
ただし、わざわざ悪化する可能性がある様なことはするべきではありませんよね。
鳴らしたらダメですよ^^;
その他頬杖、長時間のガム、うつ伏せ寝などは日頃から注意されて下さい。
・・みたいな感じです。
全般的に矯正治療に関してはやや否定的な書き方になりましたが、実際に拝見すると意見が覆る可能性はあるかも知れませんし、私の意見が正しいとも限りません。
ただ咬み合わせを良くすることが矯正治療で本当に達成出来るかどうかも判断の難しいところですし、やはり矯正の目的は咬み合わせの改善よりも見た目の改善を目的とするのが一番かと思いますよ。
ひと目も拝見していませんし、考え方もそれぞれですから、参考までに。
相談者からの返信
相談者:
branさん
返信日時:2008-07-17 01:20:09
渡辺先生、丁寧にありがとうございます!
ちょうど、メールを見たら、回答いただけたところでした。
さーっと読ませていただいたところです(あとでもう一回じっくり読みます)
私の書き方が悪かったのですが、オープンバイトではない気がします。
上と下との差が3mm以上ある・・・というのは、「噛んだ時、前歯の、噛み合わさっている前後に隙間が3mm以上ある」のです。
下の歯に上がかぶりぎみというか・・・
下顎が小さくて、上顎の大きさに合っていないというか・・・
上下の隙間はありません。
・・・うまく言葉で説明できないのですが・・・
噛み合わせについては、歯医者さんの間でも、いろいろあるのですね・・・
今まで、虫歯でいろいろな歯科に行きましたが、噛み合わせが悪いと言われたことはなかったので、今回、本当にびっくりしました。
矯正に2年位はかかるとのことでしたので、小さい子供もいるし、お金もないしで・・・
余談ですが、私、結婚して三重に住んでいますが、岐阜県の出身なんです〜。
同級生にも朝日大学歯学部に行った子がいます。
今は、名駅にある歯科に通っていますが、主人の転勤が岐阜県内にありそうですので、渡辺先生が開業された際に、ご縁があれば・・・
と思っております。
(岐阜県といっても、広いのですがね^^;)
ちょうど、メールを見たら、回答いただけたところでした。
さーっと読ませていただいたところです(あとでもう一回じっくり読みます)
私の書き方が悪かったのですが、オープンバイトではない気がします。
上と下との差が3mm以上ある・・・というのは、「噛んだ時、前歯の、噛み合わさっている前後に隙間が3mm以上ある」のです。
下の歯に上がかぶりぎみというか・・・
下顎が小さくて、上顎の大きさに合っていないというか・・・
上下の隙間はありません。
・・・うまく言葉で説明できないのですが・・・
噛み合わせについては、歯医者さんの間でも、いろいろあるのですね・・・
今まで、虫歯でいろいろな歯科に行きましたが、噛み合わせが悪いと言われたことはなかったので、今回、本当にびっくりしました。
矯正に2年位はかかるとのことでしたので、小さい子供もいるし、お金もないしで・・・
余談ですが、私、結婚して三重に住んでいますが、岐阜県の出身なんです〜。
同級生にも朝日大学歯学部に行った子がいます。
今は、名駅にある歯科に通っていますが、主人の転勤が岐阜県内にありそうですので、渡辺先生が開業された際に、ご縁があれば・・・
と思っております。
(岐阜県といっても、広いのですがね^^;)
回答6
回答日時:2008-07-17 01:39:26
長い&難解ですからね^^;
じっくり読んでみて下さい。
>私の書き方が悪かったのですが、オープンバイトではない気がします。
分かってますよ。
branさんは上顎前突(いわゆる出っ歯さん)に歯科学的には分類されると思いますよ。
それと治療が必要かどうかは別問題ですが。
大学のことや開業のことをご存じとは、相当な歯チャン通ですね^^;
同級生が・・って、かなり近い・・^^;
このサイトの文章は、未来永劫(?)、世界中の人に公開されますので、面白い系のネタは心の中にしまっておいて下さいm(_ _)m
じっくり読んでみて下さい。
>私の書き方が悪かったのですが、オープンバイトではない気がします。
分かってますよ。
branさんは上顎前突(いわゆる出っ歯さん)に歯科学的には分類されると思いますよ。
それと治療が必要かどうかは別問題ですが。
大学のことや開業のことをご存じとは、相当な歯チャン通ですね^^;
同級生が・・って、かなり近い・・^^;
このサイトの文章は、未来永劫(?)、世界中の人に公開されますので、面白い系のネタは心の中にしまっておいて下さいm(_ _)m
相談者からの返信
相談者:
branさん
返信日時:2008-07-17 11:16:11
渡辺先生
オープンバイトのケースでは、矯正が必要、ということでしたね・・・
担当の先生に、前歯のかみあわせも甘いな〜と言われてましたので、前歯があまり機能してないのかと、勝手に思ってました。
渡辺先生の回答を読み違えておりました。失礼いたしましたm(_ _)m
先生方の意見では、審美面以外での矯正は、
うまくいく保障がない
かみ合わせについて「正解」ということがない
先生によって全く意見が違う
・・・ということだと解釈しましたので、田尾先生のおっしゃるように、リスク以上のメリットが本当にあるのかどうか、よく考えて決めたいと思います。
それから・・・
渡辺先生の「面白いネタ」は、知りませんのでご安心ください・・・
(知っていても、もちろん書いたりしませんよ!)
オープンバイトのケースでは、矯正が必要、ということでしたね・・・
担当の先生に、前歯のかみあわせも甘いな〜と言われてましたので、前歯があまり機能してないのかと、勝手に思ってました。
渡辺先生の回答を読み違えておりました。失礼いたしましたm(_ _)m
先生方の意見では、審美面以外での矯正は、
うまくいく保障がない
かみ合わせについて「正解」ということがない
先生によって全く意見が違う
・・・ということだと解釈しましたので、田尾先生のおっしゃるように、リスク以上のメリットが本当にあるのかどうか、よく考えて決めたいと思います。
それから・・・
渡辺先生の「面白いネタ」は、知りませんのでご安心ください・・・
(知っていても、もちろん書いたりしませんよ!)
タイトル | かみ合わせが悪いということで矯正を勧められていますが、その必要性は? |
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質問者 | branさん |
地域 | 三重 |
年齢 | 30歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 主婦 |
カテゴリ |
歯列矯正の治療法 噛み合わせ(咬合)治療 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。