インプラントで起きている問題と新しい素材について

相談者: さりあさん (33歳:女性)
投稿日時:2010-06-21 20:34:01
参考:過去のご相談
歯科の往診について
他多数


インプラントについての質問があります。

発祥地であるスェーデンで最近問題が起きでいると聞きましたが、

どんな問題ですか?………………?
またそれは解決したのでしょうか?………?


現在、チタンにかわる良い素材が開発されたとも耳にしましたが、本当でしょうか?……・・・・・・?
・・だとしたら、もう少し待っていた方が得策でしょうか?……?


先生方、教えて下さい。
よろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-06-21 22:22:12
こんばんは。

色々調べると疑問が増えていきますね。



>どんな問題ですか?………………?

漠然としていますが・・ペリインプランタイティス(インプラント周囲炎;インプラントにおける歯周炎の様な病気)のことでしょうかね。



>またそれは解決したのでしょうか?………?

きちんと埋入してあれば、歯周病と同じ方法で予防は出来ます。
ただなってしまった場合のリカバリーが、良い方法がないです。
これについては解決の兆しはまだないですね。



>チタンにかわる良い素材が開発されたとも耳にしましたが、本当でしょうか?……・・・・・・?

え?そうなんですか?
なんでしょう、HAなら下火ですし、ナノテクノロジーの話はありますけどこれは素材ではなくて加工の話ですね。



>・・だとしたら、もう少し待っていた方が得策でしょうか?……?

あまり意味ないと思いますよ。
良さそうなものは常に次々出てきますが、本当に良いものだと確認されるまでには何十年もかかります。
しかも大半は消えていきますからね。


因みにチタン製インプラントが出てきたのが70年代で、日本で身近なところで埋入される様になったのは2005年以降ぐらいではないでしょうか。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: さりあさん
返信日時:2010-06-21 23:23:00
ありがとうございます。
そうなんです・・・
次から次へと疑問が出てきて困っています。

インプラント歯周炎は、骨粗鬆症とは関係ありますか?・………?
(やはり女性の更年期は危ないですか?)

なってしまった場合除去するしかないですか?…………?


除去した場合、新たにインプラントを埋入することは可能ですか?………?



チタンに替わるセラルート(ジルコニア)のインプラントがあるらしいと小耳にはさみましてお尋ねしてみたのですが、違ってたら、すみません。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-06-21 23:47:54
>次から次へと疑問が出てきて困っています。

ご自身の健康に関わる、専門領域の話ですから仕方ありませんよ。
このサイトを適度に利用して下さい。
はまらない程度に・・

参考⇒歯チャンネルの情報はマニアックですが、現場ではどう思われている?



インプラント歯周炎骨粗鬆症とは関係ありますか?・………?

そういう報告はなかったと思いますが。。



>なってしまった場合、除去するしかないですか?…………?

程度によりますね。
詳しくは割愛しますが、歯周治療の場合とほぼ同じ流れになります。

つまり軽度ならブラッシング指導や歯石取りですし、中等度なら外科処置、重度なら抜歯となります。

ある意味では歯周炎も治る病気ではありませんし、重度になれば抜くしかないので、同じと言えば同じです。



>除去した場合、>新たにインプラントを埋入することは可能ですか?………?

必ずしも出来なくもないのですが、個人的にはあまり積極的にはお勧めしたくはないです。

少なくとも除去したばかりの状態では骨が全く足りませんので、造骨する必要がありますね。



>チタンに替わるセラルート(ジルコニア)のインプラントがあるらしいと小耳にはさみまして

あ、ジルコニアですね。
それは私も小耳にははさんでます。

・・という程度です。


良いか悪いかわかるのには、まだだいぶ時間はかかると思いますよ。

回答 回答3
  • 回答者
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2010-06-22 00:05:36
さりあさん、こんにちは。

>インプラント歯周炎骨粗鬆症とは関係ありますか?

これはインプラント周囲炎というより、骨粗鬆症の治療でビスホスホネート系のお薬を飲まれている場合に問題となります。

顎骨壊死を引き起こしてしまう可能性があるからです。


このお薬を飲まれている場合は、インプラントや抜歯をはじめとする外科処置を伴う歯科治療はできないケースが多いです。

詳しくは、担当の先生にもよくご相談されてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: さりあさん
返信日時:2010-06-24 01:26:12
渡辺先生
中本先生

解りやすいご説明ありがとうございます。

新しい素材が認められるまでにはやはりまだまだ時間がかかりそうですね。

チタンは電磁波を集める?と聞いて不安になりまして・・
別の素材があれば・・と思っていたのですが残念です。
チタンが電磁波を集める、というのは本当ですか?



気をつけなくてはならない薬があるのですね。
骨粗鬆症でなくても女性(特に更年期前〜以降)のインプラントはリスクが大きいそうですが本当でしょうか?
骨密度との関係ですか?
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-06-24 08:44:07
ご相談ありがとうございます。

いろいろお悩みが深まったようですね。

先生方の回答通り、骨の薬は慎重に取り組む必要があります。

歯周病に関しては、インプラントにも起きます。
予防に関しては天然歯と同じです。

もし歯周病を起こした場合は、天然歯とインプラントでは大きく違うことがあり、注意が肝心です。


それは、治療前から成功と失敗が決まってしまうことがあるからです。
長期の成功を目指す場合は、歯周病の予防対策と、もし歯周病が起きてしまった後のことを事前のインプラント治療計画に入れておくこともできるからです。

その場合は、インプラントの素材選び、インプラントの埋める位置、お口の中の粘膜の状況や、両隣の歯との関係、場合によっては歯周病予防のための手術の追加等々、天然の歯とは全く違う初期の配慮が必要です。

とくにインプラントの表面性状は微妙に、炎症後の処置の成果に決定的な影響を与えます。



目先だけではなく、もう抜いたり手術したりを繰り返さないような慎重な計画が、とりわけインプラントには必要とされます。

まぁ、何となく治療して、何となくうまくいっているようだけど、これで良かったのかなー、となっている場合も多いようですが・・・



電磁波の影響は気にしなくても大丈夫です。
むしろ携帯電話の影響の方がとても強いし大きいといわれています。
それも脳に直接ダメージを与えます。

イギリスでは子供の使用に慎重です。
携帯電話を開発した博士は、自分だけは一日30分以上は使わないようにしていると話しているそうです。

携帯をイヤフォーンで使うと更にアンテナ効果で電磁波の影響が大きいともいわれています。

インプラントは心配ありません。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-06-24 14:52:19
さりあさん はじめまして。
長と言います。 

詳しく先生方が説明されてるようですね。
私からはジルコニアインプラントについて少し説明させていただきます。

ジルコニアインプラントはヨーロッパでは5年ほど・アメリカでは2年ほどの臨床実績が報告されています。

日本では厚生労働省の認可がとれていないので、余りまだ普及していません。
が、現在スイスのZシステムの物が使われてます。


特徴としては、金属ではない為、金属アレルギーなどの方に適応しやすいと言われてます。
また、歯肉親和性が良い為アバットメント(土台)や冠(クラウン)には普及されてます。

欠点としては、まだ世界的には長期的な臨床経過が無い事と、(現在は解決したようですが)インプラント体自体の破折が多くみられました。


チタンにしてもジルコニアにしても、利点・欠点というのがあるので、色々調べてみられるといいでしょうね。

悩みは深まるばかりかもしれませんが・・・

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-06-25 09:49:40
チタンは、携帯電話のアンテナの素材でもあり、チタンインプラントは形も尖っているので、電磁波を集めるようです。

敏感な人では、インプラントしていると、となりで携帯でメールされると、ふらつく人がいます。

ジルコニアインプラントは、多少ましかもしれませんが・・。


私は、よい入れ歯があれば、インプラントの出る幕はないと思います。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2010-06-25 12:35:54
ジルコニアインプラントは数年前から聞くようになりましたが、まだどうなるかわかりませんね。

一時はオッセオインテグレーションして骨に強固につくものが良いとされていましたが、最近はインテグレーションしない方が自由に外すことが出来るから良いのでは?とも言われております・

そうなると、再び昔のアパセラム?? 


インプラントの素材に関しては常に疑問が付きまとっているのが現状だと思います。
それだけ再生医療は難しいと理解してください。



P.S 電波のお話
300000/800000*0.25=0.09375
つまり、9.375センチのチタンの棒であればアンテナ効果は期待出来るかと思うのですが、実際には1センチほどですし、アンテナとしての効果は低いのではないかと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: さりあさん
返信日時:2010-06-29 13:27:37
さがら先生
長先生
越久村先生
タカタ先生

ご回答ありがとうございました。


電磁波や携帯電波のお話、大変興味深く読ませて頂きました。
ジルコニアインプラントのお話も大変参考になりました。


先生方がおっしゃるように、どんなものでも常に利点、欠点があり
常に疑問が付きまとっているということですね・・

そして現時点における評価と将来の評価は、全く変わっているかも知れないということですよね・・


ますます悩みが深まってしまった部分もありますが、おかげさまで解決した部分もあります。

質問にご丁寧に答えて下さった先生方に心より感謝致します!



タイトル インプラントで起きている問題と新しい素材について
質問者 さりあさん
地域 非公開
年齢 33歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ インプラント治療法
インプラントその他
インプラント関連
材料・機材関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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