歯磨き後にはコンクールFとリステリンどちらがお勧め?
相談者:
みれいさん (44歳:女性)
投稿日時:2011-04-06 23:22:52
回答1
回答2
ポプラ小児歯科医院(千葉県茂原市)の森川です。
回答日時:2011-04-07 08:54:54
洗口液の使用目的は何なんでしょうか?
むし歯や歯周疾患などの慢性疾患の予防が目的なのだとすると、有効だとする信頼できる報告はなかったと思います。
また、抜歯後もしくは口内炎などの急性炎症に対しては、イソジンガーグル(ポピドンヨード)やネオステリングリーン(塩化ベンゼトニウム)は有効であると思われますが、コンクールFはその主成分であるクロルヘキシジンが粘膜への使用禁忌となっているため、メーカー指定濃度ではたとえ安全であっても有効かどうかは疑問があります。
また、リステリンに関しては殺菌作用のある成分は含有されていますが、上記の処方薬のような殺菌作用の強い成分(もしくは濃度で)は添加されていませんし、逆に炎症部位に刺激のある成分も添加されていますので、急性炎症に対しても個人的には勧められません。
むし歯や歯周疾患などの慢性疾患の予防が目的なのだとすると、有効だとする信頼できる報告はなかったと思います。
また、抜歯後もしくは口内炎などの急性炎症に対しては、イソジンガーグル(ポピドンヨード)やネオステリングリーン(塩化ベンゼトニウム)は有効であると思われますが、コンクールFはその主成分であるクロルヘキシジンが粘膜への使用禁忌となっているため、メーカー指定濃度ではたとえ安全であっても有効かどうかは疑問があります。
また、リステリンに関しては殺菌作用のある成分は含有されていますが、上記の処方薬のような殺菌作用の強い成分(もしくは濃度で)は添加されていませんし、逆に炎症部位に刺激のある成分も添加されていますので、急性炎症に対しても個人的には勧められません。
回答3
相談者からの返信
相談者:
みれいさん
返信日時:2011-04-07 10:49:17
回答4
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2011-04-07 10:54:44
虫歯、歯槽膿漏の原因はプラークです、プラークはバイオフィルムと言われるムコ多糖を主成分とする糊状の物体でその中に多数の細菌を含有します。
この細菌を殺すには通常の濃度の薬剤では中まで浸透せず効果が有りません。
つまりプラークコントロールが最も重要になってきます。
プラークコントロールは物理的にプラークを除去する事です、つまり綺麗に歯を磨く事が最も重要になります。
この細菌を殺すには通常の濃度の薬剤では中まで浸透せず効果が有りません。
つまりプラークコントロールが最も重要になってきます。
プラークコントロールは物理的にプラークを除去する事です、つまり綺麗に歯を磨く事が最も重要になります。
回答5
回答日時:2011-04-07 11:32:25
>虫歯、歯周病の予防の為に使ってましたが、
↑ということですと、成分として虫歯予防の有効性がはっきりと客観的に証明出来ているのはフッ化物(フッ素)のみ、ということになるのですが、日本では薬事の関係上一般的な洗口液には含有出来ません。
(※「ミラノール」等、数種類ありますが、薬局では手に入らない様です)
コンクールFに含有されているクロルヘキシジンも、もっと遥かに高濃度なら虫歯、歯周病ともに有効ですが、副作用も懸念されるので長期使用はあまり勧められていません。
リステリンも海外製品の一部にはフッ化物が配合されている様なのですが、これは日本では手に入りません。
どちらにも言えることとして、メーカーとしてはある程度の有効性を主張していますし、もしかするとある程度なら期待してもいいのかも知れません。
一方でミントやアルコール系のキツイ味のついているものの多用については
・唾液の減少(→深刻な虫歯、歯周炎への悪影響が起き得ます)
・歯肉癌など
のリスクがほんの少しですが上がると言う報告もあったりします。
あと
>歯磨き後の・・
ということですから、見方によっては、歯磨き中のフッ素(大部分の歯磨剤に含有)がせっかく口腔内にたくさんあるタイミングで、わざわざそれを洗い流している、とも考えられます。
歯磨き後にコップでうがいをする子供としない子供とでは、虫歯の発生率が26%程度違った、という報告がありますね。
参考⇒イエテボリ法(イェテボリテクニック)
リペリオはまた歯磨剤ですし、「歯肉の活性化」をメインに謳っているので目的も全然変わってくるのですが・・
とりあえずフッ化物については含有されていない様ですから、虫歯になりやすい様な方の使用については慎重に考えた方が良さそうですね。
(コンクールFではなくて歯磨剤のジェルコートFならフッ化物含有です)
>結局プラークというのは細菌に食べかすなどがついて形成されるのですよね。
違いませんが、食べかすを元にプラークが形成されて成熟するまでに2週間以上かかりますから、直接的な「原材料」としては、そこまで「主役」とは言えそうにないですね^^;
細見先生のおっしゃる通り、「物理的にプラークを除去する事」は非常に重要ですし、補助的にフッ化物を利用することも有用です。
あるいはプラークそのものや、プラークが酸を作って虫歯を作りやすくなる様な食事(特に砂糖)を避けるのも有用ですね。
最低限のことをクリアした上でなら、個人個人のリスクを評価した上で、メーカーのデータを期待して歯磨剤や洗口液を利用するのも悪くないと思いますよ。
虫歯にだけなりやすい人、歯周病にだけなりやすい人、両方なりやすい人、両方なりにくい人、手術後などで短期的にプラークコントロールが難しい人、歯周病治療後虫歯リスクはないけど歯肉が下がっていることが気になる人などなど、その人に合わせてやるべきこと、選ぶケアグッズは色々と考えられますよ。
↑ということですと、成分として虫歯予防の有効性がはっきりと客観的に証明出来ているのはフッ化物(フッ素)のみ、ということになるのですが、日本では薬事の関係上一般的な洗口液には含有出来ません。
(※「ミラノール」等、数種類ありますが、薬局では手に入らない様です)
コンクールFに含有されているクロルヘキシジンも、もっと遥かに高濃度なら虫歯、歯周病ともに有効ですが、副作用も懸念されるので長期使用はあまり勧められていません。
リステリンも海外製品の一部にはフッ化物が配合されている様なのですが、これは日本では手に入りません。
どちらにも言えることとして、メーカーとしてはある程度の有効性を主張していますし、もしかするとある程度なら期待してもいいのかも知れません。
一方でミントやアルコール系のキツイ味のついているものの多用については
・唾液の減少(→深刻な虫歯、歯周炎への悪影響が起き得ます)
・歯肉癌など
のリスクがほんの少しですが上がると言う報告もあったりします。
あと
>歯磨き後の・・
ということですから、見方によっては、歯磨き中のフッ素(大部分の歯磨剤に含有)がせっかく口腔内にたくさんあるタイミングで、わざわざそれを洗い流している、とも考えられます。
歯磨き後にコップでうがいをする子供としない子供とでは、虫歯の発生率が26%程度違った、という報告がありますね。
参考⇒イエテボリ法(イェテボリテクニック)
リペリオはまた歯磨剤ですし、「歯肉の活性化」をメインに謳っているので目的も全然変わってくるのですが・・
とりあえずフッ化物については含有されていない様ですから、虫歯になりやすい様な方の使用については慎重に考えた方が良さそうですね。
(コンクールFではなくて歯磨剤のジェルコートFならフッ化物含有です)
>結局プラークというのは細菌に食べかすなどがついて形成されるのですよね。
違いませんが、食べかすを元にプラークが形成されて成熟するまでに2週間以上かかりますから、直接的な「原材料」としては、そこまで「主役」とは言えそうにないですね^^;
細見先生のおっしゃる通り、「物理的にプラークを除去する事」は非常に重要ですし、補助的にフッ化物を利用することも有用です。
あるいはプラークそのものや、プラークが酸を作って虫歯を作りやすくなる様な食事(特に砂糖)を避けるのも有用ですね。
最低限のことをクリアした上でなら、個人個人のリスクを評価した上で、メーカーのデータを期待して歯磨剤や洗口液を利用するのも悪くないと思いますよ。
虫歯にだけなりやすい人、歯周病にだけなりやすい人、両方なりやすい人、両方なりにくい人、手術後などで短期的にプラークコントロールが難しい人、歯周病治療後虫歯リスクはないけど歯肉が下がっていることが気になる人などなど、その人に合わせてやるべきこと、選ぶケアグッズは色々と考えられますよ。
相談者からの返信
相談者:
みれいさん
返信日時:2011-04-07 12:51:42
回答6
回答日時:2011-04-07 13:27:49
>何をしても必ずプラークは形成されるのでしょうか?
大なり小なり形成されると思います。
問題になるのは、大量のプラークを形成しやすい状況にすること、およびプラークが活動しやすい環境を維持してしまうことです。
この鍵は、個人的には唾液と食生活習慣が握っていると思います。
あとは菌が住みにくい環境をできるだけ長時間維持できるかどうか。
>ちなみに今はコンクールFとジェルコート使用中です。
>「リステリン」の方がお勧めでしたら、戻そうと思ってます。
リステリンなどのアルコール系洗口液は、口腔乾燥を招く可能性があるのでお勧めしないですね。
ジェルコートFはフッ化物が入っているという点では良いかな、と。
(コンクールFのFって、なんなんでしょう? フッ化物入ってないのに)
・コンクールF
【成分】グルコン酸クロルヘキシジン(薬用成分)・グリチルリチン酸モノアンモニウム(薬用成分)・緑茶抽出液(矯味剤)・l-メントール(矯味剤)・エタノール(溶解補助剤)
http://www.weltecnet.co.jp/products/concool/concoolf.php
・ジェルコートF
【成分】薬用成分:フッ化ナトリウム950ppm・塩酸クロルヘキシジン0.05%・ポリリン酸ナトリウム(キレート剤)
http://www.weltecnet.co.jp/products/concool/jelcoatf.php
洗口液の作用は表面的なので、ブラッシングが適切であれば効果は多少は期待できるのかも知れませんが、適切なブラッシングができているのであれば別に使わなくても大丈夫だと思います。
大なり小なり形成されると思います。
問題になるのは、大量のプラークを形成しやすい状況にすること、およびプラークが活動しやすい環境を維持してしまうことです。
この鍵は、個人的には唾液と食生活習慣が握っていると思います。
あとは菌が住みにくい環境をできるだけ長時間維持できるかどうか。
>ちなみに今はコンクールFとジェルコート使用中です。
>「リステリン」の方がお勧めでしたら、戻そうと思ってます。
リステリンなどのアルコール系洗口液は、口腔乾燥を招く可能性があるのでお勧めしないですね。
ジェルコートFはフッ化物が入っているという点では良いかな、と。
(コンクールFのFって、なんなんでしょう? フッ化物入ってないのに)
・コンクールF
【成分】グルコン酸クロルヘキシジン(薬用成分)・グリチルリチン酸モノアンモニウム(薬用成分)・緑茶抽出液(矯味剤)・l-メントール(矯味剤)・エタノール(溶解補助剤)
http://www.weltecnet.co.jp/products/concool/concoolf.php
・ジェルコートF
【成分】薬用成分:フッ化ナトリウム950ppm・塩酸クロルヘキシジン0.05%・ポリリン酸ナトリウム(キレート剤)
http://www.weltecnet.co.jp/products/concool/jelcoatf.php
洗口液の作用は表面的なので、ブラッシングが適切であれば効果は多少は期待できるのかも知れませんが、適切なブラッシングができているのであれば別に使わなくても大丈夫だと思います。
回答7
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時:2011-04-07 13:58:53
ご相談ありがとうございます。
先生方の回答どおり、目的が予防なのであれば、それに頼ることは危険です。
基本の予防計画を立ててもらいましょう。
>それでは、プラークは食べかすがなくてもできるという事ですか?
そのとおりです。
生きていればそれだけでついてきます。
>結局プラークというのは細菌に食べかすなどがついて形成されるのですよね。
それは間違いです。
細菌の塊そのものです。
食べかすはたまたまそばに集まることはありますが、プラークの一部でもありません。
>だとしたら、水流で食べかすを綺麗に洗い流すというのは根本的な予防になると思うのですが、違いますか?
食べかすが病気の原因ではないわけですから、根本的な予防にはなり得ません。
>歯周病にはプラークの除去が有効という事ですが、プラークを作らないようにするにはどうすればよろしいんでしょうか?
作らなくすることはできません。
予防のためにはそれを減らすことを、ずっと続けることが必要です。
お腹の中と同じで、口の中の菌をゼロにすることはできないからです。
>それとも、何をしても必ずプラークは形成されるのでしょうか?
そのとおりです。
生きている限り、口の中の糖類という大事な栄養素の一種が細菌のくっつく足がかりとなり、必ずプラークが形成されてきます。
口の中の菌は又身体を守ってくれる働きもしています。
病気にならない程度に減らすことはできても、油断すれば又増えてしまいます。
>虫歯、歯周病の予防の為に使ってましたが、効果がないとは残念です。
それだけではなく、がんなどの予防も加えるとさらに良いのではないでしょうか。
日本では、この10年間に口腔がんの発生が2倍になっています。
リステリンなどの内、アルコールが入っている物は特に注意が必要です。
さっぱりするためであれば効果はあると思いますが・・・。
お口やお体の状況が分かりませんから、一般的に説明します。
もしお口の中が渇きやすい状況で、もしタバコを吸っている生活習慣があり、そしてもしアルコール類を口に入れた場合に、口の中どこでも発がん性が40倍になるという報告もあるからです。
でも稀な病気ですから、あまりご心配はいりません。
虫歯を予防できてはが残ったとしても、がんになってたとえばお口を半分切り取られては元も子もありません。
>虫歯や歯周病の予防は歯磨きしかないという事ですか?
とても良い質問です。
歯みがきだけでは防げません。
特にお一人だけで磨いていてはかえって危険なこともあります。
一番効果的な方法は、歯科医院でお一人ずつにあった予防計画を立ててもらうことです。
その時に、がんの予防もご希望があれば、ハッキリとお話になると良いでしょう。
健康にご関心が高いようですから、正しい知識を増やされればきっと安心できる毎日となると思います。
先生方の回答どおり、目的が予防なのであれば、それに頼ることは危険です。
基本の予防計画を立ててもらいましょう。
>それでは、プラークは食べかすがなくてもできるという事ですか?
そのとおりです。
生きていればそれだけでついてきます。
>結局プラークというのは細菌に食べかすなどがついて形成されるのですよね。
それは間違いです。
細菌の塊そのものです。
食べかすはたまたまそばに集まることはありますが、プラークの一部でもありません。
>だとしたら、水流で食べかすを綺麗に洗い流すというのは根本的な予防になると思うのですが、違いますか?
食べかすが病気の原因ではないわけですから、根本的な予防にはなり得ません。
>歯周病にはプラークの除去が有効という事ですが、プラークを作らないようにするにはどうすればよろしいんでしょうか?
作らなくすることはできません。
予防のためにはそれを減らすことを、ずっと続けることが必要です。
お腹の中と同じで、口の中の菌をゼロにすることはできないからです。
>それとも、何をしても必ずプラークは形成されるのでしょうか?
そのとおりです。
生きている限り、口の中の糖類という大事な栄養素の一種が細菌のくっつく足がかりとなり、必ずプラークが形成されてきます。
口の中の菌は又身体を守ってくれる働きもしています。
病気にならない程度に減らすことはできても、油断すれば又増えてしまいます。
>虫歯、歯周病の予防の為に使ってましたが、効果がないとは残念です。
それだけではなく、がんなどの予防も加えるとさらに良いのではないでしょうか。
日本では、この10年間に口腔がんの発生が2倍になっています。
リステリンなどの内、アルコールが入っている物は特に注意が必要です。
さっぱりするためであれば効果はあると思いますが・・・。
お口やお体の状況が分かりませんから、一般的に説明します。
もしお口の中が渇きやすい状況で、もしタバコを吸っている生活習慣があり、そしてもしアルコール類を口に入れた場合に、口の中どこでも発がん性が40倍になるという報告もあるからです。
でも稀な病気ですから、あまりご心配はいりません。
虫歯を予防できてはが残ったとしても、がんになってたとえばお口を半分切り取られては元も子もありません。
>虫歯や歯周病の予防は歯磨きしかないという事ですか?
とても良い質問です。
歯みがきだけでは防げません。
特にお一人だけで磨いていてはかえって危険なこともあります。
一番効果的な方法は、歯科医院でお一人ずつにあった予防計画を立ててもらうことです。
その時に、がんの予防もご希望があれば、ハッキリとお話になると良いでしょう。
健康にご関心が高いようですから、正しい知識を増やされればきっと安心できる毎日となると思います。
相談者からの返信
相談者:
みれいさん
返信日時:2011-04-07 14:23:44
先生方、よく分かりました。
お忙しい中、ご丁寧に有難うございました。
お忙しい中、ご丁寧に有難うございました。
タイトル | 歯磨き後にはコンクールFとリステリンどちらがお勧め? |
---|---|
質問者 | みれいさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 44歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯予防 フッ素 歯周病(歯槽膿漏)予防 歯磨きに関する疑問 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。