インプラントは人を健康に導けるか?

相談者: nainai41さん (29歳:男性)
投稿日時:2014-11-01 00:19:17
こんばんは。

インプラントに関して気になる事があるので、質問させてください。

インプラントはプラークなどの清掃が天然歯よりも難しく、自分の歯以上に清掃に気をつけなくてはならないと聞きました。

私が今治療を受けている歯科クリニックのサイトでも似たような事が書かれていました。

歯周病、正確に言えば「インプラント周囲炎」らしいですが…


最近調べたのですが、日本人の成人の80%以上が歯周病と言われてるそうですが(どうゆう統計のとりかたをしたのかわかりませんが)この統計を鵜呑みにすれば、インプラント治療が有効な人はかなり少なくなると思うのですが…

インプラントを入れることで、歯周病の羅病率が上がりかえって口の中の健康の事で悩む結果になってしまうのでは?っと、勝手に思っています…


歯科の適切なオーラルケアの指導で、80%以上の人が、適切な人になり得ますか?
(難しいのではないかと思うのですが)


後、高齢になると認知症になったり、体が弱ったりして上手く口の中の清掃が出来なくなったり、そういった問題が起こると思うのですが… そうなる前にインプラントを全て除去して、入れ歯に切り替えた方が良いのでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-11-01 05:22:26
nainai41 さん こんにちは

私は、勤務医として訪問診療をしている経験上、インプラントしている患者さんで

>高齢になると認知症になったり、体が弱ったりして上手く口の中の清掃が出来なくなったり、そういった問題が起こる」

というのに数件出会っています。


高齢者の方は、脳梗塞や糖尿病などの全身的な疾患もある方が多く、歯を抜くことですら体調の問題で難しいと感じることがあります。

それ以上に難しいインプラント除去を訪問でとなると厳しく、かと言って口腔外科に紹介しようとしても、家族が連れていけないなどの問題で通院が出来ないということもありました。

インプラントをされた歯医者さんに連絡をとっても全く責任を取ってくれないと家族も言われていました。

結局は、私達でしっかりとした口腔ケアとスタッフさんへの指導で腫れ等はひいて、人生の最期まで診させて頂きました。


インプラント世代の方がこれから高齢になってきています。
今後そういった問題が多数出てくると私個人的には思っています。

非常に難しい問題だと思うので、この答えが出るまで私はインプラントを自分ではしないと決めています。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-11-01 11:36:25
nainai41 さんこんにちは

インプラントは人を健康に導けるか?

YESともNOとも言えます。

ちょっとずれてしまうかもしれませんが、例えば車は人をしあわせにするか??といった話と本質では近いのではないでしょうか?
使い方によってはとても便利で人の約にたっていますが、その一方で排気ガスの問題や交通事故などのマイナスの面があります。

人の作った道具ですから、使い方によってよくも悪くもなるとおもいます。



>そうなる前にインプラントを全て除去して、入れ歯に切り替えた方が良いのでしょうか?

そうですね。
除去をしなくてもスリーピングにさせる方法もありますし、少し改良してインプラントサポートタイプの入れ歯にするなどの方法も在処と思います。

確かに、大きな課題の1つかとはおもいますが良い方向性が見つかると良いと思っています。
実際に、多くの先生方がこの問題に前向きに対処されています。


ごさんこうになれば

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回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-11-01 12:45:41
うーん…インプラントが?と言う感じですね、正直。

個人的考えとしては、でも歯を失う方はいて、入歯で泣かれている方がいて、そう言う方々へ固定式で痛みも何ともなく快適に噛める、好きなものを生涯食べられ、話したり、色々な社会生活送る時に歯のこと気にしないでいられる、という天然歯の代替え手段としては、入歯、ブリッジ、移植に並んで有効な歯を再構築する方法の1つだ、と言う感じでしかないですね。

高齢者になられて、口腔内のことで困られるのはインプラントも天然歯も、義歯も変わらない、と私は思います。


開業前後20年前位に7年間高齢者医療現場に直接携わった者として、天然歯が高齢者の口腔に残る危険性にはいつも直面して来ました。

インプラントが、と言う考え方には私は組しません。


歯の方が怖い、ボロボロになって歯茎と骨の中に取り込まれて膿んで、抜歯しなければならないのも物凄く大変で。

インプラントは、金属のネジでしかないので除去方法を心得ていれば、然程の侵襲与えずに取り除ける時代にもなって来ています。


問題は、インプラント、高齢者医療、双方に通じている医療人不足にある、と私は考えています。

インプラント問題点ばかり強調される風潮が今の時代は強いのですが、私はそう言う患者さんにではあなたはご自分の天然歯をこれから虫歯歯周病、外傷で駄目に成らず守り切れるんですか?と逆にお尋ねしています。

そうすると、必ず皆さん顔を曇らせます。

誰も、医療人私自身含めて、守り切れるなんて言い切れる方はいないんです。


実際、私自身、9月24日に左下顎の大臼歯が割れて、歯茎が膿んで駄目に成りました。

当然、私なので、抜歯即時インプラント即時修復を直ぐにしようと考えましたが、結局10月10日にしか予定が入らず勤務医の女医にして貰いました。
そして現在、10月31日から仮歯で何事もなく噛んでいます。


欠損してしまうのは、誰にも予測し切れません。

そんな中で、他の歯に負担を掛けないでそこに歯を再構築するにはインプラントしかないんです。

その後の歯周病の問題は、お口全体日常生活習慣病の問題で、インプラントだけの問題ではない、と考えます。


まだまだ業界内でも、世の中でもインプラントを特別視する傾向が強いですが、そうではない、と言うことをご理解いただければ幸いです。

そして、そんなものでしかないインプラントが人を健康に導けるか?とかは、問題の認識がちょっと違うのでは、と思います。


想像するのは難しいでしょうが70、80になってどうなっているのか?を予想してみて下さい。

私は今年54歳になりますが、振り返るとここまで来るのはあっと言う間で、まだまだ未熟で自分自身若いと言うよりガキだな、と感じています。


70、80を健康で若々しく過ごせるには、日常生活習慣の積み重ねでしかなく、極々小さいこと当たり前のことを継続出来るのか、なんです。

そうすれば、歯の喪失も少なくなり、インプラントなんかにもならず、歯周病にもならず、入歯の世話にもならず過ごせるようになると思います。


逆に言えば、インプラントなんかに健康になれるのか否かを預けて欲しくない、です。
所詮、歯の欠損を補う方法の1つ、にしか過ぎません。



蛇足ですが、インプラントの利点は絶対に虫歯にはならないことです。
高齢者は、尽く虫歯に悩まされていますから。

現実のデータを知ること、頭だけで、人の言説だけで考える危険性も気を付けて欲しい、と思います。
これは私が書いていることも含めてです。


以上、参考になれば幸いです。

失礼しました。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-11-01 12:59:31
ご相談ありがとうございます。

大事なテーマです。


インプラントは人を健康に導けるか?


私個人的な結論は、イエスだと思います。

しかし、大前提として健康を目標にした医療計画の元に行われた場合だけです。


長寿社会となった現代では、今歯が無くて困っている問題解決だけではなく、将来の備えとして老後の対策も欠かせません。
これも予防の考えです。

歯と同じようにインプラント周囲炎が起きやすいことは調査からはっきりしましたが、数十年前から歯の歯周病との違いは研究されてきており、その予防が必要なことは言われています。

歯があろうとインプラントになっていようと、もともと誰でも高齢になることを見越した健康プログラムは一生必要です。

インプラントだけが議論されているようですが、なまじ歯が残っているために、あるいは全部抜歯してしまったために、介護を受けるほどになってから、悲惨な口や心身の状態になっているほうが少なくないからです。

歯の歯周病対策はありますし、それに準じてさらにインプラント特有の性質を加味して専門的なケアが必要です。


また問題点にしても、例えば仮に80%の人が歯周病であったとして、その人達は何もしないと歯や健康を大きく損なうはずですが、適切な医療介入で大部分を救うことが可能です。

しかし歯周病治療をしても、健康な状態と決して同じにはならず、欠点もリスクもあります。
同様に、インプラントも疾病治療の一つですから、欠点もリスクもあります。

メリットとデメリット、それを踏まえた計画と覚悟は必要になります。


現実例の一つとして、当院では25年前からインプラント治療を始めました。
ブローネマルク・インプラントという歯周病治療の研究も最先端のスウェーデンの技術です。

始めた当時の方達の多くは今も歯周病管理のアフターケアに通院されていますが、25年経った現在もインプラント周囲炎は起こしていません。

一千症例以上を経験してみて、確かにごく一部にインプラント周囲炎がでましたが、総合的には他の歯を残すためにも大きな効果を確認できました。


一部の方にはご希望により、高齢期に入ってからインプラントのブリッジ部分を外して、インプラントにはフタをするスリープという治療もしました。

この方法により、インプラントはフタごと歯茎の下に静かに潜ってしまい、もうインプラント周囲炎は起こりえません。
まぁその方法にもちょっとしたノウハウがあり、考えておかなければいけません。


現実社会では、最後まで通院できないうち、介護になってからの問題はこれから頻発する可能性があります。

インプラントをされた高齢者への福祉体制が必要です。
しかし、今の日本はインプラントをしていないもっと多数の高齢者への対応ですら他の先進国からみればお寒い状況ですから厳しいかもしれません。



我々開業医は、日本人の認識がとても不足している、歯周病とむし歯予防に関して、一生の健康を目指した予防医療の提供を鋭意進めていかなければならないと思っています。

一生削らず、1本も抜かないで揃った健康な歯があれば、後でインプラントの心配などしなくてすむからです。


健康なお口を維持すれば、身体の病気も増えず、アルツハイマーも増えず、余計な医療費も増えないことが100年も前からどんどん証明されているからです。

歯があれば悲惨な思いも、大損もしないとも言えます。


健康なお口が一生快適な暮らしを失わないですむ、心身の健康のカナメと言えるからです。
若いうちから予防を受けましょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: nainai41さん
返信日時:2014-11-01 20:07:01
東 稔 先生 水川 悟 先生 松元 教貢 先生 さがら先生
回答ありがとうございます。


現場を見ている人に聞くのが、やはり一番良いのかなぁーと感じます。

インプラントにはまだ、課題がいろいろと残されてるみたいな感じですね…

これからも、いろいろと勉強なりして、知らない事を知るよう努力しようと思います。


ありがとうございました。



タイトル インプラントは人を健康に導けるか?
質問者 nainai41さん
地域 非公開
年齢 29歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ インプラント治療法
インプラントその他
回答者




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