左下6番、MTAを使用したショート根管充填はやり直すべきでしょうか?
相談者:
ままさん02さん (47歳:女性)
投稿日時:2015-08-19 20:45:20
いつもお世話になり、大変感謝しております。
左下6番の歯の根管治療についてご意見をうかがえるとありがたいです。
6月末に歯髄炎になり、40日間経過観察した後、マイクロスコープを使用する自費専門医による根管治療を受けました。
自費治療の場合、治療回数は3回くらいのケースが多いようですが、医師に
「別医院での麻酔で末梢神経が少し傷ついている」
ことを伝えると、
「麻酔の回数を減らすには、1回の治療で土台まで形成する方法がある」
と提案され、1回で治療していただくことにしました。
3時間のアポイントを取って下さったので、自費の根管治療としては標準的な治療時間かなと思っていたのですが、実際の治療は、神経除去から土台形成まで1時間15分くらいで終わりました。
大臼歯の治療は結構時間がかかると思っていたので、少し驚きました。
その後、レントゲンを撮って確認して下さいましたが、治療して下さった3本の根管の内、1本が根の先まで充填されていないことがわかりました。
(レントゲン撮影後、医師からは特に説明がなかったのですが、後日電話で確認したところ、
「充填剤は、根の先と想定される位置から4ミリくらい手前まで入っていると思う」
とのことでした。)
医師からは
「充填し直すのが望ましいが、このまま様子を見てもよい。
どうするか考えて決めて下さい。」
と言われています。
私も根の先まで充填されている方が安心ですが、
@すでに土台が(ファイバーコアが歯の中央に1本)入っている
A充填剤は、MTAでシーリング(?)され(表面にMTAが塗ってあるような状態)、その中にガッタパーチャが入っているので(以前、井野先生が回答欄で言っておられたのと同じような物ではないかと思います)、ガッタパーチャだけ充填した場合よりも除去しづらい
Bやり直しの際の細菌混入、歯への侵襲やリスク(オーバー充填、リーマー破折、パーフォレーションなど)
について考えると、様子を見た方がいいのだろうかという気もします。
ただ、もし充填し直すなら、MTAが完全に硬化する4週間(?)以内にした方がよいのかなと思いますし、硬化した後で感染根管になった場合に再治療できるかどうかについても気になります。
現在はファイバーコアを取り囲むようにレジンで蓋がされています。(クラウンのように歯全体をレジンでコーティングしてあるのではなく、詰め物のように穴の部分をレジンで塞いであるという感じです。)
治療した歯の感覚については、治療直後は痛みがあり、その後むず痒くなり、8日ほど経った今は、じくじくするような違和感(鈍痛?)が残っています。
また、治療後に頬が少し腫れたのですが、まだ若干腫れていて、その部分に力が入ると、何か固い物が入っているような、つっぱるような違和感があります。
医師は、「再充填するなら1時間半のアポイントを取る」と言って下さっていますが、実際に治療していただける時間は、最初の治療時のようにかなり短くなるかもしれません。
治療の質と時間は必ずしも比例しないかもしれませんが、治療時間が短いことも少し気になっています。
以上のような場合、すぐに充填し直すべきか、しばらく様子を見てもよいか、先生方のお考えをお聞かせいただけると大変ありがたいです。
お忙しいなか大変申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
左下6番の歯の根管治療についてご意見をうかがえるとありがたいです。
6月末に歯髄炎になり、40日間経過観察した後、マイクロスコープを使用する自費専門医による根管治療を受けました。
自費治療の場合、治療回数は3回くらいのケースが多いようですが、医師に
「別医院での麻酔で末梢神経が少し傷ついている」
ことを伝えると、
「麻酔の回数を減らすには、1回の治療で土台まで形成する方法がある」
と提案され、1回で治療していただくことにしました。
3時間のアポイントを取って下さったので、自費の根管治療としては標準的な治療時間かなと思っていたのですが、実際の治療は、神経除去から土台形成まで1時間15分くらいで終わりました。
大臼歯の治療は結構時間がかかると思っていたので、少し驚きました。
その後、レントゲンを撮って確認して下さいましたが、治療して下さった3本の根管の内、1本が根の先まで充填されていないことがわかりました。
(レントゲン撮影後、医師からは特に説明がなかったのですが、後日電話で確認したところ、
「充填剤は、根の先と想定される位置から4ミリくらい手前まで入っていると思う」
とのことでした。)
医師からは
「充填し直すのが望ましいが、このまま様子を見てもよい。
どうするか考えて決めて下さい。」
と言われています。
私も根の先まで充填されている方が安心ですが、
@すでに土台が(ファイバーコアが歯の中央に1本)入っている
A充填剤は、MTAでシーリング(?)され(表面にMTAが塗ってあるような状態)、その中にガッタパーチャが入っているので(以前、井野先生が回答欄で言っておられたのと同じような物ではないかと思います)、ガッタパーチャだけ充填した場合よりも除去しづらい
Bやり直しの際の細菌混入、歯への侵襲やリスク(オーバー充填、リーマー破折、パーフォレーションなど)
について考えると、様子を見た方がいいのだろうかという気もします。
ただ、もし充填し直すなら、MTAが完全に硬化する4週間(?)以内にした方がよいのかなと思いますし、硬化した後で感染根管になった場合に再治療できるかどうかについても気になります。
現在はファイバーコアを取り囲むようにレジンで蓋がされています。(クラウンのように歯全体をレジンでコーティングしてあるのではなく、詰め物のように穴の部分をレジンで塞いであるという感じです。)
治療した歯の感覚については、治療直後は痛みがあり、その後むず痒くなり、8日ほど経った今は、じくじくするような違和感(鈍痛?)が残っています。
また、治療後に頬が少し腫れたのですが、まだ若干腫れていて、その部分に力が入ると、何か固い物が入っているような、つっぱるような違和感があります。
医師は、「再充填するなら1時間半のアポイントを取る」と言って下さっていますが、実際に治療していただける時間は、最初の治療時のようにかなり短くなるかもしれません。
治療の質と時間は必ずしも比例しないかもしれませんが、治療時間が短いことも少し気になっています。
以上のような場合、すぐに充填し直すべきか、しばらく様子を見てもよいか、先生方のお考えをお聞かせいただけると大変ありがたいです。
お忙しいなか大変申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
回答1
水川歯科医院(荒川区東日暮里)の水川です。
回答日時:2015-08-20 00:17:54
ままさん02 さんこんばんは
>位置から4ミリくらい手前まで入っていると思う
かなりアンダーだと思います。
>充填剤は、MTAでシーリング
>硬化した後で感染根管になった場合に再治療できるかどうかについても気になります
最近日本で発売されたMTAのシーリング剤でしょうか?
もしそうであれば、MTAというよりは通常のシーリング剤に近いと個人的には認識しています。
なので、再根管治療は可能かと思います。
>治療時間が短いことも少し気になっています。
あまり気にされ無い方が良いと思います。
>すぐに充填し直すべきか、しばらく様子を見てもよいか
とても判断が難しいですね。
ただ、違和感やお痛みが変わら無いようであれば、再根管治療などが必要になってくると思います。
>位置から4ミリくらい手前まで入っていると思う
かなりアンダーだと思います。
>充填剤は、MTAでシーリング
>硬化した後で感染根管になった場合に再治療できるかどうかについても気になります
最近日本で発売されたMTAのシーリング剤でしょうか?
もしそうであれば、MTAというよりは通常のシーリング剤に近いと個人的には認識しています。
なので、再根管治療は可能かと思います。
>治療時間が短いことも少し気になっています。
あまり気にされ無い方が良いと思います。
>すぐに充填し直すべきか、しばらく様子を見てもよいか
とても判断が難しいですね。
ただ、違和感やお痛みが変わら無いようであれば、再根管治療などが必要になってくると思います。
相談者からの返信
相談者:
ままさん02さん
返信日時:2015-08-20 11:22:04
ご回答いただき、ありがとうございました!
4ミリはかなりアンダーなのですね。
そうすると、やはり気になってしまいますね。
MTAはシーリング剤として使われていると思いますが(?)(「表面に塗ってある」とのことです)、日本の物ではなく、アメリカで開発された「レジロン」で、充填剤が歯根の象牙質の中にしみ込むように接着するそうです。
MTAが硬化しても再治療できそうでしょうか。
医師は、元の充填剤を除去する時は超音波とチタン製のチップ(リーマー???)を使うとおっしゃっています。
治療の際のリスクは高くなりそうでしょうか。
総合的に見て、すぐに再充填すべきかどうか、個人的なご意見などがございましたら、おうかがいできると大変助かります。
お忙しいなか大変恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします!
4ミリはかなりアンダーなのですね。
そうすると、やはり気になってしまいますね。
MTAはシーリング剤として使われていると思いますが(?)(「表面に塗ってある」とのことです)、日本の物ではなく、アメリカで開発された「レジロン」で、充填剤が歯根の象牙質の中にしみ込むように接着するそうです。
MTAが硬化しても再治療できそうでしょうか。
医師は、元の充填剤を除去する時は超音波とチタン製のチップ(リーマー???)を使うとおっしゃっています。
治療の際のリスクは高くなりそうでしょうか。
総合的に見て、すぐに再充填すべきかどうか、個人的なご意見などがございましたら、おうかがいできると大変助かります。
お忙しいなか大変恐縮ですが、どうぞよろしくお願いいたします!
回答2
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2015-08-27 09:40:22
>医師からは
>「充填し直すのが望ましいが、このまま様子を見てもよい。
どうするか考えて決めて下さい。」
>と言われています。
実際この辺りの基準は先生毎に違いますし、気になるのであればやり直してもらえばいいのではないでしょうか?
個人的には抜髄時には、オーバーよりアンダーの方が予後がいいとの文献もありますので、やり直してオーバーするぐらいならショートの方がいいと思います。
>MTAはシーリング剤として使われていると思いますが(?)(「表面に塗ってある」とのことです)、 日本の物ではなく、アメリカで開発された「レジロン」で、 充填剤が歯根の象牙質の中にしみ込むように接着するそうです。
ん〜、先生とよく話し合われた方がいいと思いますよ。
まず大臼歯の彎曲根管でMTA単味で根充しているのであれば除去は非常に難しいです。
ただし1回法で治療しているのであれば、MTAがしっかり硬化していない可能性:大なので除去できるかもしれません。
(MTAをきちんと硬化させる為には、十分な水を乗せて数日待つ必要があるので即日修復はできません)
表面に塗っているMTAであれば、最近日本でも発売された「MTAシーラー」(接着材)だと思います。
MTAシーラーは海外では色々な種類がありますが、従来のレジン系のシーラーより根尖孔外(歯の外)に出た時に炎症反応が出るとの報告もあります。
ただ、MTA系シーラーを使用したからと言って、予後が大きく変わることは今のところないと思います。
>「レジロン」
「レジロン」は基本的にレジン系のものですが、日本では売れない為に販売も最近終わったとメーカーに聞きました。
(従来製品に比べ悪い材料ではないのですが、突出して良い材料でもないので売れませんでした)
材料に関しては先生が得意・好きな材料を使うことが一般的なので、気になるようでしたら先生に詳しく聞いた方がいいと思います。
現時点では全くチンプンカンプンです。
> 治療の際のリスクは高くなりそうでしょうか。
歯科治療はどんな治療でもリスクはあります。
>総合的に見て、すぐに再充填すべきかどうか、個人的なご意見などがございましたら、おうかがいできると大変助かります。
治療のする・しないは担当の先生と話し合って決めることであり、あなたのレントゲン1枚見ていない歯科医師がどうのこうの言うことではありません。
私も最近経験しましたが、紹介相手の先生が患者さんにあれこれ指示して治療が非常にやりにくかった思えがあります。
「そこまで介入してくるならその先生にやってもらったら?」とも伝えました。
治療は先生と患者さんの間で方針を決めるもの、また疑問に思うのであればネットではなく直接他の歯科医院でセカンドオピニオンなどを求められた方がいいでしょう。
おだいじに
>「充填し直すのが望ましいが、このまま様子を見てもよい。
どうするか考えて決めて下さい。」
>と言われています。
実際この辺りの基準は先生毎に違いますし、気になるのであればやり直してもらえばいいのではないでしょうか?
個人的には抜髄時には、オーバーよりアンダーの方が予後がいいとの文献もありますので、やり直してオーバーするぐらいならショートの方がいいと思います。
>MTAはシーリング剤として使われていると思いますが(?)(「表面に塗ってある」とのことです)、 日本の物ではなく、アメリカで開発された「レジロン」で、 充填剤が歯根の象牙質の中にしみ込むように接着するそうです。
ん〜、先生とよく話し合われた方がいいと思いますよ。
まず大臼歯の彎曲根管でMTA単味で根充しているのであれば除去は非常に難しいです。
ただし1回法で治療しているのであれば、MTAがしっかり硬化していない可能性:大なので除去できるかもしれません。
(MTAをきちんと硬化させる為には、十分な水を乗せて数日待つ必要があるので即日修復はできません)
表面に塗っているMTAであれば、最近日本でも発売された「MTAシーラー」(接着材)だと思います。
MTAシーラーは海外では色々な種類がありますが、従来のレジン系のシーラーより根尖孔外(歯の外)に出た時に炎症反応が出るとの報告もあります。
ただ、MTA系シーラーを使用したからと言って、予後が大きく変わることは今のところないと思います。
>「レジロン」
「レジロン」は基本的にレジン系のものですが、日本では売れない為に販売も最近終わったとメーカーに聞きました。
(従来製品に比べ悪い材料ではないのですが、突出して良い材料でもないので売れませんでした)
材料に関しては先生が得意・好きな材料を使うことが一般的なので、気になるようでしたら先生に詳しく聞いた方がいいと思います。
現時点では全くチンプンカンプンです。
> 治療の際のリスクは高くなりそうでしょうか。
歯科治療はどんな治療でもリスクはあります。
>総合的に見て、すぐに再充填すべきかどうか、個人的なご意見などがございましたら、おうかがいできると大変助かります。
治療のする・しないは担当の先生と話し合って決めることであり、あなたのレントゲン1枚見ていない歯科医師がどうのこうの言うことではありません。
私も最近経験しましたが、紹介相手の先生が患者さんにあれこれ指示して治療が非常にやりにくかった思えがあります。
「そこまで介入してくるならその先生にやってもらったら?」とも伝えました。
治療は先生と患者さんの間で方針を決めるもの、また疑問に思うのであればネットではなく直接他の歯科医院でセカンドオピニオンなどを求められた方がいいでしょう。
おだいじに
相談者からの返信
相談者:
ままさん02さん
返信日時:2015-08-31 16:33:43
お忙しいなかご回答いただき、どうもありがとうございました。
>個人的には抜髄時には、オーバーよりアンダーの方が予後がいいとの文献もありますので、やり直してオーバーするぐらいならショートの方がいいと思います。
そうですね。
その点が一番気になっております。
オーバーする可能性があるなら、ショートのままの方がよいかなと思っております。
>治療は先生と患者さんの間で方針を決めるもの、また疑問に思うのであればネットではなく、直接他の歯科医院でセカンドオピニオンなどを求められた方がいいでしょう。
本当にそうですね。
治療する・しないについての診断を下していただくには、やはり実際に診察をしていただかないといけないですよね。
MTAのシーリングについても詳しくご解説いただき、大変感謝しております。
これからも何卒よろしくお願いいたします!
>個人的には抜髄時には、オーバーよりアンダーの方が予後がいいとの文献もありますので、やり直してオーバーするぐらいならショートの方がいいと思います。
そうですね。
その点が一番気になっております。
オーバーする可能性があるなら、ショートのままの方がよいかなと思っております。
>治療は先生と患者さんの間で方針を決めるもの、また疑問に思うのであればネットではなく、直接他の歯科医院でセカンドオピニオンなどを求められた方がいいでしょう。
本当にそうですね。
治療する・しないについての診断を下していただくには、やはり実際に診察をしていただかないといけないですよね。
MTAのシーリングについても詳しくご解説いただき、大変感謝しております。
これからも何卒よろしくお願いいたします!
タイトル | 左下6番、MTAを使用したショート根管充填はやり直すべきでしょうか? |
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質問者 | ままさん02さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 47歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の専門医 根管治療に関するトラブル 根管充填 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。