2本の根管の間のイスムス(isthmus)は保険治療では処置できない?

相談者: dekachikuさん (39歳:男性)
投稿日時:2016-11-25 20:43:37
本日、根のH型の真ん中の部分のイスミスについて歯科医師より説明がありました。
これについては、三つの方法があると言われました。

1、Hの上の部分を削り取る。
2、溶剤を入れて部分的に溶けるのを期待する。
3、溶剤を入れて超音波で泡を出し、その力でイスミスを吹き飛ばす。

上記3、については、アメリカの先進医療なので、保険では対応できないと言われました。
1、については切削量が多くなるので止めた方がよいとのことです。2、については、将来的に問題が起きるかもしれないとのことでした。

先日櫻井先生のコメントで、超音波と溶剤を使ってイスミスを処理されるとのことでしたが、保険治療では、3、というのはできないのでしょうか?
もし、出来ない場合、2、だとやはり治療実績に問題が生じてしまうのでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2016-11-25 22:37:55
溶剤が何かではないかと思います。

保険適応でなければ自費になる可能性が高いと思います。
この場合どこまで遡って自費になるかは曖昧な面があるように思います。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2016-11-26 11:30:41
保険治療では、3、というのはできないのでしょうか?
>もし、出来ない場合、2、だとやはり治療実績に問題が生じてしまうのでしょうか?

確かに根管洗浄に使う薬剤には「保険適応外のもの」もあります。

ただ、日本の根管治療専門医の先生の中に「その薬剤を使うことは効果的だ」と言う先生もいらっしゃるとは思いますが「その薬剤を使わなければダメだ」と言う歯科医はいないと思います。

つまり保険適応のもの(方法)でも「治療実績に問題が生じることは無い」という事だと思います。

「その先生のやり方次第」でしょうね。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-26 11:54:17
柴田先生、櫻井先生

 そうすると保険診療においてはイスムスはどのように対応するのがベストなのでしょうか?
 超音波と薬剤を使って波の力でイスムスを吹き飛ばすという方法は必ず保険外での対応となってしまうのでしょうか?
 根治療後の経過観察期間ですが、どれくらいおくのが正解なのでしょうか。

 ポストについては、櫻井先生の以前のコメントではファイバポストよりもレジンで土台を作った方が良いとのことですが、いかがですか?
 根管に入れるのはゴムではなく、バイオセラミックの方がよいでしょうか。
 ゴムは劣化するので駄目と言われたのですが
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2016-11-26 13:30:36
>超音波と薬剤を使って波の力でイスムスを吹き飛ばすという方法は必ず保険外での対応となってしまうのでしょうか

まず超音波スケーラーに付ける根管用のチップがどれだけ普及しているかがわかりません。
なければ保険だろうが自費だろうが使えません。

どの世界でもどの職業でもピンキリではないでしょうか?
根管治療は今まで冠者さんが見える世界ではなくて家でいえば基礎工事の部分です。
多少の手抜きや失敗はすぐにはわからなかった時代がありましたね。
昨今の大手建設会社の手抜きの工事のようなものです。

日本歯内療法学会の会員数とインプラント系の学会の会員数を比べてもらえば相当数違いがあると思います。
1本の根管治療した歯がない人口とインプラントを経験している人口を比較したことはありませんがかなりインプラントのほうが少ないだろうと思います。


>根管に入れるのはゴムではなく、バイオセラミックの方がよいでしょうか。

バイオセラミックはMTAセメントのことでしょうか?
新しい質問にどんどんしているため過去の質問内容がすぐに思い浮かびません。
続けて書いたほうが回答者閲覧者には有用だと思います。

再根管治療で根管に穿孔があったり根尖孔が大きくなっていればMTAを選択することもあると思います。
細い根管にはMTAは慣れていなければ詰めにくいように思います。

またMTA根充後の再治療は困難なので歯根端切除術再植抜歯の三つのうちから選ばなければならなくなる可能性が高いと思います。


>ゴムは劣化するので駄目と言われたのですが

臨床上で劣化するには別の原因があったりするかもしれませんね。
つい最近までほとんどの根管治療がゴムを詰めることで終わってきてると思います。

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2016-11-26 16:48:41
>そうすると保険診療においてはイスムスはどのように対応するのがベストなのでしょうか?

その先生次第ですね。

健康保険のルールの中でできる限りのことをしてもらうのが一番だと思います。


>超音波と薬剤を使って波の力でイスムスを吹き飛ばすという方法は必ず保険外での対応となってしまうのでしょうか?

そんなことは無いと思いますが、使用する薬剤が保険適応外のものだとすれば、保険外になります。


根治療後の経過観察期間ですが、どれくらいおくのが正解なのでしょうか。

これも状況次第でしょう。

状態が良ければ経過観察せず、そのままの流れでクラウンを作ることもありますし、経過観察が必要であれば3か月、6か月、1年とみていくかもしれません。


>ポストについては、櫻井先生の以前のコメントではファイバポストよりもレジンで土台を作った方が良いとのことですが、いかがですか?

そんなこと書いてないですよ。(^_^;)

ケースバイケースでファイバーポストコアレジンコア単体とを使い分ける必要があるとは書きましたが…。


>根管に入れるのはゴムではなく、バイオセラミックの方がよいでしょうか。ゴムは劣化するので駄目と言われたのですが

最近の突出した考え方ですね。

それはそれでアリかもしれませんが、万が一、再根管治療が必要となった場合には難しくなるように思います。

個人的にはもうしばらく(MTA根充の臨床成績が出そろうまで)ゴム(ガッタパーチャ)を使うと思います。

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相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-26 18:22:51
柴田先生
 
 コメント有難うございました。

櫻井先生

 コメント有難うございます。

保険を使う場合には、イスムスは対応しなくてもよいということになるのでしょうか?
すなわち、処置しなくてもよいということになるのでしょうか?
担当の先生の話では、イスムスは、保険では、対応できないというようなことを話されていました。

ポストの件、誤解していたようで失礼致しました。
経過観察をする場合には、ファイバーポストコアは辞めて置いた方がよいでしょうか?

感染根管治療の場合、先生の場合は、一般的にどれくらいの観察期間をおかれますか?
場所は一番奥下の歯となります。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2016-11-26 18:38:27
根管治療自費化についてですが、材料の優位性というよりはその先生ごとの線引き次第というのが実際のところではないかと言う気がします。
保険の限られた材料だけでも、上手い先生が採算を気にせずにされるのなら十分な成績は出せると思います。

嫌な言い方をすると、(限られますが本当に上手い先生であれば)「保険でやるならここまでで終わり!」というところで終わるか、制限なしで、しかも高額な費用を頂くというプレッシャーの中でやってもらうかの違いになると思いますし、その差は先生次第でかなり大きくなる場合もあると思います。
ルール上、正確にはその医院ではもう保険治療を受けるのは難しくなりますが。

イスムスの処置などは確かに、差は出そうです。
(綺麗に処置して根管治療を成功させるだけなら割と簡単そうですが、それで歯質が薄くなると将来の根破折のリスクが感覚的にはかなり上がるはずなので嫌なところです)



超音波とか薬剤とかバイオセラミックとか、色々気にはなると思いますけど、先生が上手いかどうかという要素の方がはるかに大きいと思いますよ。
上手い先生だとしたら自費でして貰う方が(材料的な意味ではなくて)安心ですし、使う材料はお任せで良いと思います。
もちろん最低限マイクロやラバーダムは使用した上での話です。

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相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-27 17:38:22
渡辺先生

コメント有難うございます。
担当の先生は、腕は悪くないようなのですが、毎回20分治療なので、進行が遅く、前回は、チタン・ファイルを入れてレントゲンを撮って終わりという状態でした。
また、イスムスの処理もしっかりやってくれるかどうかわかりません。

 担当の先生は、完璧を目指すのであれば、根管治療専門医に行きなさいと言っているのですが、近くの根管治療の専門医は75歳くらいの御年齢で、マイクロがないようです。ラバーダムは希望すれば、やってあげるとのことでした。

友達の医者は、老人は、いくら腕があったとしても、知識、技術が遅れているので辞めたほうがよいと言われました。
やはり転院する場合、おじいちゃんの歯医者(70才前半)は、手が震えたり、知識が古くなったりしていて駄目なのでしょうか?
経歴は、このような方です。
保険根の治療をしてくれるそうです。歯科大でも先生をしていたそうです。

●●歯科医師会理事
●●医師会監事 代議員
歯科試験委員
●大学非常勤講師
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2016-11-27 17:53:13
いくつか肩書きが載っていますが、歯科医の腕と関係ありそうなのは非常勤講師ぐらいでしょうか?

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相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-27 19:00:37
以下のような肩書きもあります。

???大学大学院修了 歯学博士
文部教官 ??大学助手・講師
??大学講師 日本????学会評議員

個々の歯科医院につながる可能性があるため訂正いたしました。

柴田
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2016-11-27 19:27:43
とても立派な経歴と資格をお持ちだと思います。

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2016-11-27 20:03:40
>友達の医者は、老人は、いくら腕があったとしても、知識、技術が遅れているので辞めたほうがよいと言われました。


その友達の医者こそ知識が遅れてますね。

昔はごく少数の書籍からしか情報を得られなかったのでそうだったかもしれませんが、今時、情報は金を出せばだれでも得られます。

少なくとも、ぼけていない限り新しい知識を得ることは可能です。

たださすがに手が震えていたらアウトですね。
それは加齢による反応ではなくて病気ですから。

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相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-27 23:25:25
このおじいちゃん先生ですが、マイクロスコープがないようですが、大丈夫なのでしょうか。
またお年も70超えですが、大丈夫ですか?

外科医の友達がいますが、医者としてのに寿命は65がマックスとのことです。
これを超えると手の感覚の鈍りが出やすくなるようです。
回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2016-11-28 13:09:10
>このおじいちゃん先生ですが、マイクロスコープがないようですが、大丈夫なのでしょうか。

根管治療に関してはあったほうが良いと思います。
アメリカの専門医ではマイクロスコープは必須だと思います。
ただ日本では普及率から考えてほとんどの歯科医院にマイクロスコープはないし、シバタ歯科を含む多くの歯科医院で100%ラバーダム制ではないと思います。


>またお年も70超えですが、大丈夫ですか?

まだ70歳とも言えるしもう70歳とも言えると思います。


>医者としてのに寿命は65がマックス

これは外科医としてマックスなだけで66歳は全員不合格で外科医を引退しているわけではありませんね。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2016-11-28 13:54:46
近くの専門医の先生のことはどうも乗り気じゃないようですので、30台後半から40台前半くらいのマイクロを日常的に使っている日本歯内療法学会等の指導医・認定医がいいんじゃないでしょうか

通えるところに学会の認定医がいないようなら、自分で探すしかありませんが、マイクロで調べても専門医に当たる確率は低いです。
ホームページでマイクロを宣伝している先生の大半は専門医ではありませんので。

歯内療法に関する論文を少なくとも数本書いてるかどうかも追加で検索するとある程度わかると思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-28 16:26:38
森川先生、柴田先生

 コメント有難うございました。
 私は千葉市に住んでいるのですが、もし御存知な場合、保険で根を治療している専門医を御紹介していただくことは可能でしょうか?

 友人の話では、同じ歯科医からの紹介が一番確実で、ネットなどは頼りにならないと言われました。
回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2016-11-28 20:05:20
「〇〇歯科医院にどうぞ」は禁止事項です。

日本歯内療法学会の認定医などへのリンクです。

http://www.jea.gr.jp/kaiin/senmoni.shtml

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-28 20:25:48
柴田先生

 コメント有難う御座います。
 ここで指導医と書いてある医者は根治療の権威と考えれば宜しいのでしょうか?
回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2016-11-28 20:30:11
そう思います。

専門医の上のランクですから

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-29 07:47:46
柴田先生

 早速の回答有難うございます。
 イスムスに関して、担当医から以下のコメントをもらったのですが、正しいでしょうか?

@イスムスを処理するには、そもそもマイクロスコープが必ずいること、マイクロスコープやCTを使用していない場合そもそも、イスムスの存在自体に気づくことができません。
またイスムスの処理にはそれをさらにマイクロスコープ下で見ながら、特殊な道具を使用しないと処理することはできません。
その道具が非常に高価なことと、厚生労働省の認可の下りている道具でないように認識しているので、保険診療内で、そもそも使用すること自体が良いのかなども考慮が必要なのかもしれません。

Aイスムスは道具が入らない場合もありますので、以前、超音波の器具を使用することがあると申しましたが、この道具などが上記の道具にあたります。
私は現在その道具を持っておりません。
そのような道具を使用することが世界では推奨されているようです。

B隙間ができる、十分に感染を取り除けないというのが、イスムスの最大の問題です。
ゴムであれ、バイオセラミックスであれ、かなりの経験と技術のいる治療になります。
 確実に処理をされたいとご希望な場合は、専門医の先生で経験のある先生でないと難しいと思います。

 逆に、指導医の先生であれば、イスムスをしっかり処理して頂けるのでしょうか?
回答 回答13
  • 回答者
回答日時:2016-11-29 08:26:16
すみません、勉強不足のため主治医の言われる特殊な道具が思い浮かびません。


>逆に、指導医の先生であれば、イスムスをしっかり処理して頂けるのでしょうか?

一部の指導医の方の講演や著書は見ておりますが全ての指導医について知識や情報を持っている訳ではありませんし、調べようとも思いません。それは私には必要なく無縁だからです、

世界的な研究によれば元々歯髄の入っていた場所を100%綺麗にすることは不可能です。
イスムスやフィンや側枝など機械的な操作が不可能な場所があるからです。

根管と透明墨汁標本をキーワードにヤフーで画像検索してみました。

→yahoo画像検索「根管・透明墨汁標本」検索結果


見ての通り機械的な清掃は不可能です。
ですから個人的には主たる根管をできる限り機械的な清掃と化学的な清掃を併用して症状がある程度許容できる範囲になれば根管充填をしています。

許容できなかったり再発をすれば別の専門医例えば歯学部附属病院の歯内治療科への転院をお勧めするか、歯根端切除術や再殖などの外科的歯内療法をお勧めしています。

今現在何かその歯に症状はありますか?
その歯があることによりQOLの低下はひどいですか?
根管治療のゴールをどこに設定するかは患者さんの立場と歯科医の立場で多少違うと思います。
元々100%の清掃はできないので個人的にはイスムスにこだわりすぎない方がいいと思います。

私はある指導医の先生の著書から自分なりのゴールを決めて治療をしています。
それしかできないのでうちに合わない方は転院されます。

最後に早く良くなるといいですね。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-30 10:26:58
柴田先生

御連絡ありが問うございます。
先生の御紹介頂いたリンクから専門医に連絡したところ、イスムスの保険での対応が可能とのことでしたので、現在の担当医から紹介状をもらって聞いてみることにします。
 現在の担当の先生は、

「保険だから一回あたりの治療時間は20分しか取れない」

といわれており、先日は10分治療で終わってしまいました。

歯科大の方に聞いたところ、保険でも1時間は1回あたり継続して治療できるとのことでしたので、回数と時間を抑える意味でも、転院しようかと思います。

でも、保険だと1回20分しか時間が取れないというのは業界の常識なのでしょうか?
毎回治療中にその先生は、二人から三人の患者を同時に診ています。



タイトル 2本の根管の間のイスムス(isthmus)は保険治療では処置できない?
質問者 dekachikuさん
地域 非公開
年齢 39歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療の専門医
根管治療関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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