ハイブリッドやセラミックインレーがやり直せる回数限度とは
相談者:
Masa31さん (34歳:男性)
投稿日時:2017-03-08 08:04:37
C2になった歯(例えば小臼歯に)にハイブリッドインレーを詰めたとして、その歯が様々な要素が絡まり10年ごとに割れたとして、その歯はあと何回まで同じハイブリッドインレーを詰めていくことができるのでしょうか。
※とてもうまい先生がセットしており、壊れた理由は素材の耐久性、寿命だとする。かつ下に2次カリエスはなく、インレーを外して新たに形成する分だけ削るとする。
白い素材(セラミック、ハイブリッド、ディレクトボンディング)はどれも大変難しく(少なくとも簡単ではない)特にインレーの場合はテクニックエラーが起きやすいと歯科チャンネルのQ&Aでよく読むのですが、白い素材の場合’割れる’というリスクだけでなく、そもそも一生ものと考えないほうがいいという印象を受けます。
ではメタルのインレーが一生ものかというともちろんそんなことはないということですが、実際の話として何十年も持っているものを見ることは決して稀ではないと聞きます。
(特にゴールド)
メタルはすくなくとも’割れる’ことがないと思いますのでもしもしダメになるとしたら2次カリエスやセメントの崩壊?
それにたいしてハイブリッドインレーなどはどんなにきれいにセットしてもその素材自体が唾液などの影響で?いつかダメになるという前提だとすると、25歳の人が入れて仮に10年持っても5回くらいやり直さないといけないと思うのですが、残りの歯の量にもよると思うのですが、術者がどんなにうまく適合させても素材自体の性質によりがたがくるのであれば、いつかかならず神経を取るとこまで削っていかなくなるような気がして、果たして素材として本来使われるべきなの?と思ってしまうところがあります。
それに加えて、技術者の力が露骨に出るという事実がるのであれば、よけいに数年置きに交換する可能性が高くなり、15年くらいでもうこれ以上削れませんなんて状況になることがあったりしそうで、だったら保険の銀をきっちりセットしてもらって(もちろん虫歯の取り残しなし)でちゃんと予防歯科に務めた方がその歯がずっと神経を取らないでいい可能性が伸びる気がするのですが。。。。だって削る回数が少なくなるから。。。。
そういう意味では理論上、健康な歯を削らなくていいディレクトボンディングはダメなる前提でやってもなんどもやり直しが利くからある意味救世主なんでしょうか。
もし参考程度に教えていただければ幸いです。
※とてもうまい先生がセットしており、壊れた理由は素材の耐久性、寿命だとする。かつ下に2次カリエスはなく、インレーを外して新たに形成する分だけ削るとする。
白い素材(セラミック、ハイブリッド、ディレクトボンディング)はどれも大変難しく(少なくとも簡単ではない)特にインレーの場合はテクニックエラーが起きやすいと歯科チャンネルのQ&Aでよく読むのですが、白い素材の場合’割れる’というリスクだけでなく、そもそも一生ものと考えないほうがいいという印象を受けます。
ではメタルのインレーが一生ものかというともちろんそんなことはないということですが、実際の話として何十年も持っているものを見ることは決して稀ではないと聞きます。
(特にゴールド)
メタルはすくなくとも’割れる’ことがないと思いますのでもしもしダメになるとしたら2次カリエスやセメントの崩壊?
それにたいしてハイブリッドインレーなどはどんなにきれいにセットしてもその素材自体が唾液などの影響で?いつかダメになるという前提だとすると、25歳の人が入れて仮に10年持っても5回くらいやり直さないといけないと思うのですが、残りの歯の量にもよると思うのですが、術者がどんなにうまく適合させても素材自体の性質によりがたがくるのであれば、いつかかならず神経を取るとこまで削っていかなくなるような気がして、果たして素材として本来使われるべきなの?と思ってしまうところがあります。
それに加えて、技術者の力が露骨に出るという事実がるのであれば、よけいに数年置きに交換する可能性が高くなり、15年くらいでもうこれ以上削れませんなんて状況になることがあったりしそうで、だったら保険の銀をきっちりセットしてもらって(もちろん虫歯の取り残しなし)でちゃんと予防歯科に務めた方がその歯がずっと神経を取らないでいい可能性が伸びる気がするのですが。。。。だって削る回数が少なくなるから。。。。
そういう意味では理論上、健康な歯を削らなくていいディレクトボンディングはダメなる前提でやってもなんどもやり直しが利くからある意味救世主なんでしょうか。
もし参考程度に教えていただければ幸いです。
回答1
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2017-03-08 10:53:11
そうですね…
>その歯はあと何回まで同じハイブリッドインレーを詰めていくことができるのでしょうか。
マイクロスコープなど、強拡大視野下で丁寧に外して作り直すのであれば、結構な回数できると思います。
(もともとの虫歯の深さにもよりますが)
>メタルはすくなくとも’割れる’ことがないと思いますのでもしもしダメになるとしたら2次カリエスやセメントの崩壊?
しっかり丁寧な治療を受けられているとすれば、セメントの破壊が大きいと思います。
>果たして素材として本来使われるべきなの?と思ってしまうところがあります。
個人的には「5年くらい前までだったらアリな素材」と言うのが本音です。
当サイトの古い記事を読んでもらえればわかるかも知れませんが、僕は5年くらい前までは「ハイブリッドが良い」と回答しています。
ただ、最近はケイ酸リチウム系のセラミックスやレジン、セメントなどの高分子材料の進歩により「(コストの面以外で)ハイブリッドセラミックスのインレーである必要がない」と言う風に考え方が変わってきました。
なので、10年前にハイブリッドセラミクスを入れた患者さんで擦り減りや変色などを起こした場合には「もう一度ハイブリッド」ではなく「ケイ酸リチウム系セラミックス」に作り変えるようにしてます。
僕は10年前からインレーの下地処理としてレジンコーティングしているので、インレーの作り直しの際でも天然の歯を削ることはありません。
(そう考えると作り直しはレジンコーティング層の厚み分、無限にできるような気がしますが…)
>理論上、健康な歯を削らなくていいディレクトボンディングはダメなる前提でやってもなんどもやり直しが利くからある意味救世主なんでしょうか。
ちょっと勘違いされてますかね?
ダイレクトボンディングでもしっかり接着をするためには歯を削りますよ。
>その歯はあと何回まで同じハイブリッドインレーを詰めていくことができるのでしょうか。
マイクロスコープなど、強拡大視野下で丁寧に外して作り直すのであれば、結構な回数できると思います。
(もともとの虫歯の深さにもよりますが)
>メタルはすくなくとも’割れる’ことがないと思いますのでもしもしダメになるとしたら2次カリエスやセメントの崩壊?
しっかり丁寧な治療を受けられているとすれば、セメントの破壊が大きいと思います。
>果たして素材として本来使われるべきなの?と思ってしまうところがあります。
個人的には「5年くらい前までだったらアリな素材」と言うのが本音です。
当サイトの古い記事を読んでもらえればわかるかも知れませんが、僕は5年くらい前までは「ハイブリッドが良い」と回答しています。
ただ、最近はケイ酸リチウム系のセラミックスやレジン、セメントなどの高分子材料の進歩により「(コストの面以外で)ハイブリッドセラミックスのインレーである必要がない」と言う風に考え方が変わってきました。
なので、10年前にハイブリッドセラミクスを入れた患者さんで擦り減りや変色などを起こした場合には「もう一度ハイブリッド」ではなく「ケイ酸リチウム系セラミックス」に作り変えるようにしてます。
僕は10年前からインレーの下地処理としてレジンコーティングしているので、インレーの作り直しの際でも天然の歯を削ることはありません。
(そう考えると作り直しはレジンコーティング層の厚み分、無限にできるような気がしますが…)
>理論上、健康な歯を削らなくていいディレクトボンディングはダメなる前提でやってもなんどもやり直しが利くからある意味救世主なんでしょうか。
ちょっと勘違いされてますかね?
ダイレクトボンディングでもしっかり接着をするためには歯を削りますよ。
回答2
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2017-03-08 12:06:30
こんにちは。
>いつかかならず神経を取るとこまで削っていかなくなるような気がして、果たして素材として本来使われるべきなの?と思ってしまうところがあります。
個人的には素材の性質が原因で抜髄に至った症例は思い出せません、ただ欠けた症例は極たまにあります。
これはこれで原因があるので作り直すとき配慮すれば同じことが原因でのトラブルは避けられると思います。
>数年置きに交換する可能性が高くなり、
そんな経験はありませんが。
>15年くらいでもうこれ以上削れませんなんて状況になることがあったりしそうで
あったのでしょう。
>だったら保険の銀をきっちりセットしてもらって(もちろん虫歯の取り残しなし)でちゃんと予防歯科に務めた方がその歯がずっと神経を取らないでいい可能性が伸びる気がするのですが。。。。だって削る回数が少なくなるから。。。。
そういう事になりますね、しかし予防歯科とインレー修復とは全く別物だと思います。
>健康な歯を削らなくていいディレクトボンディングはダメなる前提でやってもなんどもやり直しが利くからある意味救世主なんでしょうか。
個人的にはそうとは思えません、なんでもそうですが素材にもいいところもあまり良くないところもあります、それを踏まえて使います、結局最後は術者の技量ではないでしょうか。
>いつかかならず神経を取るとこまで削っていかなくなるような気がして、果たして素材として本来使われるべきなの?と思ってしまうところがあります。
個人的には素材の性質が原因で抜髄に至った症例は思い出せません、ただ欠けた症例は極たまにあります。
これはこれで原因があるので作り直すとき配慮すれば同じことが原因でのトラブルは避けられると思います。
>数年置きに交換する可能性が高くなり、
そんな経験はありませんが。
>15年くらいでもうこれ以上削れませんなんて状況になることがあったりしそうで
あったのでしょう。
>だったら保険の銀をきっちりセットしてもらって(もちろん虫歯の取り残しなし)でちゃんと予防歯科に務めた方がその歯がずっと神経を取らないでいい可能性が伸びる気がするのですが。。。。だって削る回数が少なくなるから。。。。
そういう事になりますね、しかし予防歯科とインレー修復とは全く別物だと思います。
>健康な歯を削らなくていいディレクトボンディングはダメなる前提でやってもなんどもやり直しが利くからある意味救世主なんでしょうか。
個人的にはそうとは思えません、なんでもそうですが素材にもいいところもあまり良くないところもあります、それを踏まえて使います、結局最後は術者の技量ではないでしょうか。
相談者からの返信
相談者:
Masa31さん
返信日時:2017-03-10 22:52:19
櫻井先生、山田先生、
お忙しい中回答ありがとうございます。
最近巷では(主にインターネット等ですが)メタル=悪、白=善のような雰囲気があり、そこには審美的なものだけでなくいろいろな面でメリットが多いと取れるような角度の情報(マーケティングなんでしょうが)が散乱していて、そうなのかなと思って歯科チャンネルを始め本などを読んでみると、白にするというのは決して’気軽に’決めるべきことではなくきちんとその性質を理解して’注意して、本人に取って意味がある場合’にするべきなのでは?と思ってしまいました。
(もちろん前歯など問答無用で白しかないような状況は除き)
歯科チャンネルでは先生方が’その先生が慣れている材料がいい’、’その先生がきちんとその材料に精通してることが重要’等々のコメントをよく見かけるのですが、実際のところ患者がそれを知ることは不可能だと思うのです。
’先生、セラミックインレー得意ですか?’と仮にぶっきらぼうに聞けたとしても、’はい得意です’といったところで、患者はそれが事実なのか確認のしようがない。
すごく不思議なのが、薬などは国がきちんと安全性を確認してから認可をし、マーケットにリリースされるのに、歯科治療に使用される材料等は’材料だけ’認可されても安全性の担保が取れないのに、’はいどうぞ。使いたいなら使っていいですよ。’とリリースされているような気がするのです。
歯科チャンネルの先生方がいつもおっしゃっているように’材料だけ’に意味はなく、歯科医の技術、技工士の技術、三位一体となって始めて’治療’になるのであれば、本来はこの三点を1セットとして国が認可するべきなのでは?と思えてなりません。
つまり何かの認証制度などをしっかり導入して、この材料を使用する歯科医はしかるべきトレーニングをうけ、試験に合格したものだけとするなど。
ウィキペディアによると、日本においては6年歯科大学に通い、国家試験に合格し、1年以上の研修を終えれば開業医になれる、免許の更新等はなし(間違っていたらすみません)。
となると実質、まだ何もできない歯科医がこの条件を満たした瞬間から、矯正もやっていい、根管治療もやっていい、インプラントもやっていいということになり(実際はそんなことないと思いますが)それってどうなの?と思ってしまいます。
いい歯科医(腕の良い)を見つけることが大事です。
でも患者さんに見極めは不可能です。
というジレンマ。
これはもとはといえば、国家資格であるのに国家がモニターを行っていないから、悪い言い方をすると無法地帯になっているから、このような状況が発生しているのであって、国がしかるべきシステムを導入してきちんと歯科医の能力を担保することによって(法的に拘束力のある専門医や認定医を作るなど)初めて患者は’この先生大丈夫かな?’というしないといけない心配、がしても意味のない心配から解放されるような気がしてしまうのです。
もしすべての歯科医の先生方が田中先生のように’得意なことしかやりません’というのであればいいのでしょうが、実際には技術が伴わないのに治療をしてしまって事故につながっている件もたまに記事で目にします。(歯科矯正、インプラントなど)
ただ以前の質問の回答で森川先生がほとんどの歯科医はちゃんとやっているとのことですので、こんな感情を持つ必要はおそらく不要だと思ってはいるのですが。
歯というこんなにもQOL的に大切な人間の体の一部が、なんだだか一部の商業の世界から粗末に扱われているようなものを垣間見た時、なんだかやるせないような気持ちがしてしまいます。
こんなことで本来質問を載せるべきではないと思います。先生方の気分を害してしまっていたらごめんなさい。
田尾先生、
不適切と判断された場合は削除してください。
先生が回答ありがとうございました。
お忙しい中回答ありがとうございます。
最近巷では(主にインターネット等ですが)メタル=悪、白=善のような雰囲気があり、そこには審美的なものだけでなくいろいろな面でメリットが多いと取れるような角度の情報(マーケティングなんでしょうが)が散乱していて、そうなのかなと思って歯科チャンネルを始め本などを読んでみると、白にするというのは決して’気軽に’決めるべきことではなくきちんとその性質を理解して’注意して、本人に取って意味がある場合’にするべきなのでは?と思ってしまいました。
(もちろん前歯など問答無用で白しかないような状況は除き)
歯科チャンネルでは先生方が’その先生が慣れている材料がいい’、’その先生がきちんとその材料に精通してることが重要’等々のコメントをよく見かけるのですが、実際のところ患者がそれを知ることは不可能だと思うのです。
’先生、セラミックインレー得意ですか?’と仮にぶっきらぼうに聞けたとしても、’はい得意です’といったところで、患者はそれが事実なのか確認のしようがない。
すごく不思議なのが、薬などは国がきちんと安全性を確認してから認可をし、マーケットにリリースされるのに、歯科治療に使用される材料等は’材料だけ’認可されても安全性の担保が取れないのに、’はいどうぞ。使いたいなら使っていいですよ。’とリリースされているような気がするのです。
歯科チャンネルの先生方がいつもおっしゃっているように’材料だけ’に意味はなく、歯科医の技術、技工士の技術、三位一体となって始めて’治療’になるのであれば、本来はこの三点を1セットとして国が認可するべきなのでは?と思えてなりません。
つまり何かの認証制度などをしっかり導入して、この材料を使用する歯科医はしかるべきトレーニングをうけ、試験に合格したものだけとするなど。
ウィキペディアによると、日本においては6年歯科大学に通い、国家試験に合格し、1年以上の研修を終えれば開業医になれる、免許の更新等はなし(間違っていたらすみません)。
となると実質、まだ何もできない歯科医がこの条件を満たした瞬間から、矯正もやっていい、根管治療もやっていい、インプラントもやっていいということになり(実際はそんなことないと思いますが)それってどうなの?と思ってしまいます。
いい歯科医(腕の良い)を見つけることが大事です。
でも患者さんに見極めは不可能です。
というジレンマ。
これはもとはといえば、国家資格であるのに国家がモニターを行っていないから、悪い言い方をすると無法地帯になっているから、このような状況が発生しているのであって、国がしかるべきシステムを導入してきちんと歯科医の能力を担保することによって(法的に拘束力のある専門医や認定医を作るなど)初めて患者は’この先生大丈夫かな?’というしないといけない心配、がしても意味のない心配から解放されるような気がしてしまうのです。
もしすべての歯科医の先生方が田中先生のように’得意なことしかやりません’というのであればいいのでしょうが、実際には技術が伴わないのに治療をしてしまって事故につながっている件もたまに記事で目にします。(歯科矯正、インプラントなど)
ただ以前の質問の回答で森川先生がほとんどの歯科医はちゃんとやっているとのことですので、こんな感情を持つ必要はおそらく不要だと思ってはいるのですが。
歯というこんなにもQOL的に大切な人間の体の一部が、なんだだか一部の商業の世界から粗末に扱われているようなものを垣間見た時、なんだかやるせないような気持ちがしてしまいます。
こんなことで本来質問を載せるべきではないと思います。先生方の気分を害してしまっていたらごめんなさい。
田尾先生、
不適切と判断された場合は削除してください。
先生が回答ありがとうございました。
タイトル | ハイブリッドやセラミックインレーがやり直せる回数限度とは |
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質問者 | Masa31さん |
地域 | 東京23区 |
年齢 | 34歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 会社員(技術系) |
カテゴリ |
ハイブリッドセラミックインレー セラミックインレー(陶器の詰め物) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。