オールセラミック治療が原因で下顎頭が変形し噛み合わせ崩壊した

相談者: Noosimanさん (26歳:女性)
投稿日時:2018-06-04 03:51:45
タイトルの通り、オールセラミック治療が原因で下顎頭が変形し噛み合わせが崩壊しました。

自分から見て右顎の下顎頭がすり減ったように平坦になっています。
右の顎に気持ち悪さを覚えて、もう6年ほど経ちます。

この間にマウスピースを作成したり、セラミック仮歯に戻し調整したり、治療を行っていますが元の自然な噛み合わせは戻ってきません。


東京歯科大学にも行きましたが、「生きてはいける」という回答で、具体的な治療方法や提案はしていただけませんでした。
仮歯を調整していて、少し高さが変わったり、当たるところが変わるだけで右顎の気持ち悪さがマシになったりすることもあるので、
本当に正しい噛み合わせの位置がわかれば悩みは解消すると思います。

ただ、今通っている歯科ではなかなか正しい噛み合わせの位置が取れません。
なので、よくなったり悪くなったりを繰り返しています。

私のように下顎頭に変形があったり、そもそも顎が傾いてしまっている場合は咬合紙では正しい噛み合わせの位置は取れないように感じます。
どんなに調整しても右に噛み合わせはずれていき、右の仮歯が薄くなって冷たいものや温かいもの、甘いもの、刺激物がしみてしまいます。


今部分的にセラミックが被っている箇所、仮歯(プラスチック)が被っている箇所があります。
下の歯(前歯中心から左右3番までの6本以外)が仮歯で、盛ったり削ったりして調整している状態です。

次の治療で、前歯も仮歯にして調整していく予定ですが今のような治療を続けていても終わりが見えません。
マウスピースを使っていても治りません。

全部の歯が当たっているから噛み合わせは問題ないという単純なものではないと思うのです。
この病気にかかってから、集中力が下がり一日中体がだるくやる気も起きず、自律神経に負担がかかっています。
6年経った今も噛み合わせに満足できた治療はありません。

治療方法は、マウスピース、咬合紙での調整しかないのでしょうか。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-06-04 07:55:19
ご相談ありがとうございます。

>治療方法は、マウスピース咬合紙での調整しかないのでしょうか。


途中のプロセスを飛ばしていきなり、とりあえず何とかの治療方法をしてみれば、とかの結論に飛びつくことは科学的治療とは言えません。


もし、「噛み合わせ崩壊した」という、噛み合わせ(咬合)に問題があるならば、「マウスピース」は厚みがありすぎて咬合の高さが高くなりすぎる等々、治療方法としては不適切と言われています。

また「咬合紙」を使う検査方法は、数ある検査方法の中で、不確実不安定・きちんと表すことができない・記録を残すこともできない、という性質なので学術的には最も信頼性が無いと言われております。
当然ながら、「咬合紙での調整」は全く不適切な治療であるとされています。


>次の治療で、前歯仮歯にして調整していく予定ですが今のような治療を続けていても終わりが見えません。

削ったら元には戻せません。
本当に必要なのか、検査・診断を受け、その記録を元に根拠の説明と見通しをよく相談しましょう。


>本当に正しい噛み合わせの位置がわかれば悩みは解消すると思います。

必ずしもそうとも限りません。


下顎頭に変形があったり、そもそも顎が傾いてしまっている場合

咬合だけの問題ではないかもしれないからです。
歯科治療では歯による問題だけを解決できます。


ちなみに日本補綴歯科学会では、咬合検査と補綴治療について40種類以上の検査などガイドラインを研究し提案しており、学会のHP上から誰でもダウンロードして応用できる応援をしております。

なお、オールセラミック治療は咬合のマネージメントが最も難易度が高い方法とも言っております。

回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-06-05 21:08:32
こんにちは。
お若いのに大変ですね。

オールセラミックは何本くらいされたのでしょうか?
元々の歯並びに問題があれば元から顎関節に問題があった可能性もあるでしょう。

下顎頭の変形がオールセラミック治療でおこったのか?どうかについて大学病院の見解はどうでしたか?


矯正治療を行う場合、あるいは全顎的に歯冠修復を行う場合には顎関節の位置や顎運動について細かく検査を行うことが望ましいとされていると思いますが、たいていの場合割愛されていると思います。

特に費用が安めの治療で結果が早い治療の場合は省略されます。
ですから治療前にどうであったのか?の検証自体が出来ないということが多くあると思いますが推察は可能だと思います。


天然歯で自然に削れている歯が残っていればそこから推測が出来るからです。
すべての歯を削ってしまうと何もわからなくなるのでリスクが非常に高くなると思います。

その場合、MRIやCT、顎運動路検査を行いそこから目標を決めてスプリント療法を先行し顎関節がよい位置でリモデリングが進めば(2年程度は必要になることが多いと思います)外科も併用した矯正治療(3年〜5年程度)や、全顎的な歯冠修復治療(2年程度)へと進むということになることが多いと思います。

結果7年〜それ以上の期間治療期間が必要になってくるのではないかと思います。

他の方法として機能的な問題がないかどうかの考察から入る方法もあると思いますが、機能運動などのご本人の努力が必要になると思います。


下顎頭に変形などの問題がある場合でも治療が奏功すれば早期であれば修復されることが確認されていると思いますので、根気よく治療を進めてもらうとよいでしょう。

ただ、きちんと各種検査を受けておかれなければ、客観的な判断を誤る場合もあるので出来れば各種検査を行ってくれる歯科医院での治療が望ましいと思います。
(ただし検査もかなり高額でしょう)

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2018-06-06 08:48:43
顎が「噛みたい位置」と「実際に噛める位置」に大きな差があると、そのように違和感を覚えることは多いです

マウスピースを使うのはどうかと思いますが、かみ合わせの”ズレ”をなくすための治療を行なった上で、高さをどのように変えるか決めていかなければいけません。


残念ながら、かなりシビアな調整を要するのですが、それが行える歯科医師はごくわずかしかいません。

実際、歯医者同士で会話をしていても「あぁ、この人、理屈ばっかり言うけど理想論ばかりで現場に落とし込めてないな」と思うことが殆どです。

現在のところ、シビアなかみ合わせ治療では ±6~8μmの誤差での調整が可能ですが、矯正治療などではミリ単位の調整しかできませんので、全く論外です

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: Noosimanさん
返信日時:2018-06-09 01:55:09
さがら先生、ご回答ありがとうございます。


>治療方法の決定は検査・診断してから選択することが正しい順番です。

東京歯科大学や医療研究センターに行き、レントゲンを撮っていただきましたが、開口運動用の器具を買わされたり、マウスピースにもいろんな種類がありますよと言われるだけ言われたり、とにかくきちんとした検査をしていただけませんでした。

最先端の医療を行っている機関ですら、私の病気を治す手順がはっきりわかっていないのかとがっかりしました。
マウスピースでの治療なら、大学病院でなくても街の歯科でも同じことだったので。。。なので、どこに行けば正しい順番で治療していただけるのかがわかりませんでした。


>また「咬合紙」を使う検査方法は、数ある検査方法の中で、不確実不安定・きちんと表すことができない・記録を残すこともできない、という性質なので学術的には最も信頼性が無いと言われております。
>当然ながら、「咬合紙での調整」は全く不適切な治療であるとされています。

今現在通っている歯科でも咬合紙を使って調整していて、しかも時には歯科助手の方がされたり、そんなに簡単に誰でもできてしまうものなのかという疑問がありました。



>削ったら元には戻せません。
>本当に必要なのか、検査・診断を受け、その記録を元に根拠の説明と見通しをよく相談しましょう。

現在、すべての歯にかぶせものが被っているので、削ったり盛ったりの繰り返しです。



>ちなみに日本補綴歯科学会では、咬合検査と補綴治療について40種類以上の検査などガイドラインを研究し提案しており、学会のHP上から誰でもダウンロードして応用できる応援をしております。
>なお、オールセラミック治療は咬合のマネージメントが最も難易度が高い方法とも言っております。

>日本補綴歯科学会に参加している歯科が各都道府県別で公開されていたので、その歯科にて検査をしてもらうのがいいでしょうか。


お忙しい中、丁寧に相談にのっていただき感謝します。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: Noosimanさん
返信日時:2018-06-09 02:21:20
船橋先生、ご回答ありがとうございます。


オールセラミックは何本くらいされたのでしょうか?
>元々の歯並びに問題があれば元から顎関節に問題があった可能性もあるでしょう。

最初は前歯だけでした。
上右2番〜左2番、下も同様で全部で8本。

この時から見た目も変だし、噛み合わせが気持ち悪くなり、その後の治療で結果的にすべての歯がかぶせものとなりました。
今は部分的に調整を行っているため、セラミックの部分と仮歯の部分があります。



下顎頭の変形がオールセラミック治療でおこったのか?どうかについて大学病院の見解はどうでしたか?

街の歯科で進行性下顎頭吸収と診断され、その診断書を持って大学病院に行きましたが、大学病院でははっきりとしない答えでした。

事実はわかりませんが、私が体で実感しているのは最初のセラミック治療(この時は結局セラミックまで行かず、仮歯の段階で体調が悪くなったので中断した。)で明らかに噛み合わせが悪くなり、右顎でゴリゴリと骨がこすれるような音がなり始めたので、どうしても進行性下顎頭吸収とは思えませんでした。

当初、セラミック治療を受けたいと思った理由も、そこまで見た目が悪かったわけではないし、噛み合わせに不満があったわけでもなく、美容のためでした。
本来の歯の時の写真は以前の相談で載せていると思います。



矯正治療を行う場合、あるいは全顎的に歯冠修復を行う場合には顎関節の位置や顎運動について細かく検査を行うことが望ましいとされていると思いますが、たいていの場合割愛されていると思います。

本当にそうだと思います。
こうなってしまってから、数多くの歯科にかかってきましたが、問い合わせの時点で返信がない歯科や、診察を行っても、重症とは捉えない歯科、多くの歯科はマウスピースでの治療を勧めてきました。
いずれ慣れる、などの言葉を添えて。



>特に費用が安めの治療で結果が早い治療の場合は省略されます。
>ですから治療前にどうであったのか?の検証自体が出来ないということが多くあると思いますが推察は可能だと思います。

費用が安めの治療は逆に受けていません。
マウスピース治療が全く改善しないので今は仮歯を何度も作り変えての治療になっています。
これは毎回、5000円以上かかりますし、大抵保険適用でも数ヶ月で仮歯を作り変えるので保険が使えない状態です。

終わりがなく、本当にお金ばかりがかかっている状況です。
もちろん、一番ひどい時よりも少しは治っているような気がしますが、噛み合わせに違和感がある限り、普通の生活が難しいです。



>天然歯で自然に削れている歯が残っていればそこから推測が出来るからです。
>すべての歯を削ってしまうと何もわからなくなるのでリスクが非常に高くなると思います。

>その場合、MRIやCT、顎運動路検査を行いそこから目標を決めてスプリント療法を先行し顎関節がよい位置でリモデリングが進めば(2年程度は必要になることが多いと思います)外科も併用した矯正治療(3年〜5年程度)や、全顎的な歯冠修復治療(2年程度)へと進むということになることが多いと思います。

>結果7年〜それ以上の期間治療期間が必要になってくるのではないかと思います。


天然の歯で噛んでいた時の模型はあります。
今まで行った歯科すべてに提出していますが、兄か特別な検査を受けた記憶はありません。


>下顎頭に変形などの問題がある場合でも治療が奏功すれば早期であれば修復されることが確認されていると思いますので、根気よく治療を進めてもらうとよいでしょう。

>ただ、きちんと各種検査を受けておかれなければ、客観的な判断を誤る場合もあるので出来れば各種検査を行ってくれる歯科医院での治療が望ましいと思います。
>(ただし検査もかなり高額でしょう)

どこの歯科で各種検査を行っていただけるのかがわからず、途方に暮れている状態です。。




お忙しい中、丁寧なご回答ありがとうございました。



タイトル オールセラミック治療が原因で下顎頭が変形し噛み合わせ崩壊した
質問者 Noosimanさん
地域 非公開
年齢 26歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 噛み合わせに関するトラブル
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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