虫歯由来ではない歯髄炎の抜髄判断(海外)

相談者: yumenishikiさん (40歳:女性)
投稿日時:2019-05-04 17:28:10
虫歯由来ではない歯髄炎による抜髄の判断について質問させて下さい。

現在、欧州在住です。
以前こちらで「長期間仮歯で過ごすことについて質問させて頂きました。
その節は詳しくアドレス頂きありがとうございます。


現在右下7番を治療中、仮歯が全く合わず約半年仮歯が外れては再着を繰り返しておりました。

※余りにも仮歯の噛み合わせも悪く、頻繁に外れる為 日本に一時帰国の際に仮歯を作り替える案がありました(前回の質問)。

しかし実際日本で受診した際に、歯並びが以前より大きく変化してしまっていることから 該当の仮歯一本の作り替えでは解決しないだろうとの診断で、日本で仮歯を作り変えることが出来ないまま居住地に戻っております。


その後、適合が悪い件かかりつけ医には伝えていますが 仮歯を再作成することはしないという診断のまま、日本帰国(一年以内の予定)を待っておりました。

3月に入り、仮歯が立て続けに外れ 最後に外れた際は穴が空いており 急患として再着の為受診しました。
先生の手が空かず、1時間待って

衛生士が着けて 先生がチェックする」

と告げられました。


仮歯の外れた歯の接着剤をクリーニングする際にいつもはピックでガリガリと外しておりましたが、衛生士さんが電動の器具でクリーニングした際に 今までにない強烈な痛みを感じました。

仮歯に空いていた穴は、指摘したところ塞ぐので問題ないと。
接着剤も今回はセメントではなくレジンに変わりました。

帰宅後もかなりの激痛で、何か口に含むと激痛でひたすら落ち着くのを待ちました。
2カ月経ったいまも左で噛むことは出来ず水は沁みます。


この経験から、これ以上この歯科にかかることが不安になり新たな歯科に4月に受診しています。
初回はレントゲンをとったりしてよく相談することなく終わった為、先日改めて相談に伺いました。

提示されている治療プランは左下数本の補填の遣り替えですが、3月に前医院で再着していらいの痛みの原因が何なのか知りたい(補綴を替えれば治る性質のものなのか、歯に割れや歯髄炎などの深刻なダメージを負ってしまっているのか)と質問したところ、エアーが沁みること・打診痛があることを理由に

「神経がダメになっている。
腐る前に一刻も早い抜髄が必要」

との診断が出ました。
週明けにでも抜髄を!とのことです。

※因みに抜髄の条件は、治療計画(保険機関に提出する見積書のようなもの)から マイクロスコープ、根管長測定器、使い捨てファイル等を使用した治療になるようです。


今回「ところでこの歯は大丈夫なのか?何が起きているのか?」と尋ねなければ、そのまま補綴遣り替えのプランに進んでいた可能性も高い状況で 私の痛みの申告だけを根拠に抜髄が決まってしまい混乱しております。

虫歯での抜髄は経験がありますが、日本で専門医にレントゲンなどの診断で再三残せないことを確認して慎重に進めた為 何か諦めのつく明確な根拠がほしい気持ちです…。



長くなりましたが、

【質問】先生方が、虫歯以外の原因での歯髄炎を抜髄と判断される基準はなんでしょう?
(打診痛とエアーなどの際の自己申告以外の判断材料があれば どういったものでしょう)


3月の再着後から接着剤が変わって高さなども変化しており 穴の部分もむき出しに近い状態で仮歯1本を強烈に噛み込む為ダメージをうけたとの判断ですが、この仮歯の不具合(常に口内や舌に接触しやすく痛む)は今に始まったことではなく度々痛み 回復したりを繰り返して来たため、なんとかこの仮歯を一旦外して様子を見るなどの選択肢はないものかと悩んでおります。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2019-05-04 21:23:04
yumenishiki さん

こんばんは
歯髄炎の診断ですか、、、

虫歯だろうが、虫歯がなかろうが、診断自体は同じです。
歯髄炎は歯髄炎症が起きる原因がまだあるってことですから、もしも虫歯がないのであれば、それは見えない部分にまで細菌が侵入している歯髄ということですね。

通常、歯髄炎では「打診痛」はありません。
「打診痛」があるようなくらい悪い歯であれば、歯髄はすでに死んでしまっていることが多いです(確率的に)。


文から想像するに、正しく診断出来ているとは考えにくいです。
何よりも、仮歯が取れない状態を作ることが先決で、そうしない限りは、さらに問題は深刻化していくと思われます。

大体に、仮歯が取れる>>細菌が溜まりやすくなる>>歯髄に炎症が起こる

お決まりのコースを進んでいるようにしか思えません。
もう少し、1本の歯を大切に診てくれる先生を探された方が早いように思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: yumenishikiさん
返信日時:2019-05-05 01:47:41
宮下先生

日本はGW中にもかかわらず、早速の御回答ありがとうございます。


原因が何処にあるのか特定した判断が出来ませんが、3月の時点から神経を傷めたのか?その後2カ月は、該当の仮歯一箇所しか噛み合っていないという時期があり その間次第に傷めたのか?…というところです。

あまりに酷い噛み合わせに、固形物が食べられなくなり 別の歯科を受診したところ 1度目の通院で応急的に左右の高さを調整し、2度目の受診の際に3月からの不具合を告げたところ、私の痛みの自己申告やエアーが沁みる・打診痛ありでこのような診断になりました。


仮歯は長いこと外れては再着を繰り返していましたが、3月にレジンで固められています。

この仮歯、着いていると非常に痛みがありますが外れた際はとても楽で痛みもなかった経験から 抜髄の前に この仮歯を外してみるとか仮歯を作り変えるとかいう選択肢は無いものか…と思います。


打診痛は、歯髄が既に死んでいる可能性が高いのですね。
こちらでの治療は語学面以外の面でも、なかなか上手くいかず難しさを痛感していて苦しい中 日本語で相談に乗って頂けて本当にありがたいです。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2019-05-06 06:18:39
yumenishiki さん

おはようございます。
なかなか海外では大変かもしれませんね。

ちょっと気になったので、書きます。

「この仮歯、着いていると非常に痛みがありますが外れた際はとても楽で痛みもなかった経験」

最初のご質問が歯髄炎でしたが、この症状は歯髄炎とは別である可能性が高いです。
歯髄に関する痛みの場合は、全く逆で、仮歯が付いていると刺激がなくなるため痛みがなく、外れるとしみる状態ですので、(鋭い)痛みが出てきます。


この「非常に痛みがあります」ってどんな痛みでしょうか?

仮歯に力がかかり過ぎていて、しょっちゅう仮歯が取れるのであれば、その歯に力がかかり過ぎていて、その歯の周りからの痛みを感じている可能性があります。

打診痛あり」というのは歯の周りの問題であって、歯髄の問題ではありません。

もしも、歯髄も関係があるという場合は、根の先まで死んでしまっているくらい酷くなっていますので、一般的には「エアーがしみる」ことはありません。

ですので、2つ問題があると考えた方が良いかなと思います。



ただ問題は、以上は通常の歯の場合で、生活歯に仮歯が入っている状態と思いますので、まずは、仮歯がぴったりと合っているかどうかの確認が必要です。

ぴったりと合っているのに「しみる」しかも細菌性要素がないのに「しみる」しかも「数秒くらい続く感じでしみる」のであれば抜髄となりますが、仮歯がぴったり合っていなければ、そのような反応はある可能性があります。


そのチェックは歯科医しかできません。

いずれにしても、歯科医にやって頂くことは
A: かなり精密に仮歯を歯に合わせてもらって、「しみる」がなくなるかどうかをチェック
B: 噛み合わせを十分診査し、口腔内全体の力のバランスを確立して、仮歯に力がかからないようにしてもらう(歯ぎしりしているのではないでしょうか)


以上です。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2019-05-06 10:04:29
【質問】先生方が、虫歯以外の原因での歯髄炎抜髄と判断される基準はなんでしょう?

虫歯以外かどうか は、診てみないとわかりませんがもう少し単純な話として

”歯が痛い”
という主訴に対して書きます。

”歯が痛い”
と訴える患者さんの中で虫歯が原因の歯髄炎のために抜髄になるケースは当院では年間に2〜3人くらいです。

大半は、歯肉炎という歯茎炎症を”歯が痛い”と錯覚しています。
これが過半数。


次に多いのは”咬合性外傷
噛み合わせの不調和からくる歯の周囲組織の炎症です。

これらは全てズキズキと痛くて「虫歯か?」と思いたくなる痛みです。


それらを完全に除去した上でそれでも痛みがある場合にのみ、歯の内部に原因があると考えて切削を考えます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: yumenishikiさん
返信日時:2019-05-06 17:56:43
宮下先生
重ねての御回答ありがとうございます。
おっしゃるように問題が2つあるのだと思います。


最初の方の歯科で作った仮歯シリコン印象で下の歯列のみの型取りから作られたもので つけた当初か約半年 噛み合わせも形状もあわず歯茎が非常に痛みます。

この非常に痛む…とは、主に歯茎の杭で打ち込まれるような痛みです。


不適合なまま、作り替えはされず外れてはつけを繰り返す過程で高すぎる仮歯に穴が空きましたがそねままレジン再着され、その再着の際のクリーニングの振動から水が沁みる、噛めないなどの強烈な痛みが始まっています。

ここで転院していますが、直ぐ予約が取れず受診までに一か月かかる間に噛み合わせの悪化から 反対の右上歯列が痛んで噛めないとう状況に陥りました。

最初の受診の際、この症状が主訴となり 左右の歯の高さを落とす応急処置を受けています。


「仮歯由来の問題なので仮歯をまず外してほしい」という思いを診察のテンポの中で上手く伝えられず、仮歯以外の補填や反対側の歯の高さを落とす応急処置を受けました。
(仮歯以外を削る処置にも大ショックでしたが、次の受診までの一か月で右上歯列の痛みは改善しました。)

高さを落とす際に仮歯には(2つ目の)新たな穴も空いています。


その後、補填を遣り替えるプランが来たので 踏み切るか否かね前に初診時に尋ねられなかった

「3月に受けたダメージで歯がしみたり傷んで噛めないが、@これは神経が傷んだ?ひびが入った?等何か深刻なダメージを負ってしまったのか。
A又は 仮歯をレジン合着した具合の問題で外して新しい補綴で解決するのか」

を尋ねたところ そこで初めて下7番にエアーと打診の検査があり「早急に抜髄が必要」となりました。


逆に申告しなければそのまま進んでいた可能性も大きい中、突然の抜髄…しかも大臼歯なのでとてもショックです。



3月から出来るだけ刺激をさけてき熱いものや冷たいもの…試した結果やはり沁みるので残念ながら神経は良くない状態だと思います。

ただ、なぜこうなる前も 2回目の受診の際にも 穴だらけで(二箇所仮歯の下が剥き出しの箇所あり)沁みる仮歯を一旦外すことをしてもらえなかったのか?という不信感は強いです。

私は不信感を感じてしまいますが、今回は高度な治療も扱う医院です…おそらくお国柄の違いで日本と方針や考え方が大きく違うということかなと思います。


遠方で予約もとりにくい歯科ですが、抜髄が必要ならマイクロスコープを使う比較的精密な治療となるとは思います。
ようは方針に従えるか否か、ですね。

仮歯の適合が良いどころか明らかに剥き出しの箇所があるので細菌性がないとは言えないし、沁みる判定も微妙なところだと思います。

宮下先生からご提案頂いたA.Bのチェックが正にずっと私が一番欲している医療です。
これだけの情報でご理解頂ける事に有り難くて涙が出そうです…。


現在の医院では、絶対に不可逆だと断言され覆らない様子なので判断に従えないようなら 急激な歯髄炎が起こるリスクを許容した上で別の診察を検討する必要がありますね。

親切で詳しくアドバイスを頂き本当にありがとうございます。
不安な中、本当に助かります。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: yumenishikiさん
返信日時:2019-05-06 18:20:05
タカタ先生

GW中にも関わらず御回答ありがとうございます。


そうなんですよね…私が長らく抱えている痛みとは主に歯茎の痛みだと思います。

ただ、現在は相談内容(と宮下先生へのご返信)に書いたような経緯で神経にダメージがあり「2つの痛み」を私は持っているんだと思います。


幸いにも良質な歯内療法が受けられそうな状況にも関わらず私が治療に踏み切れず悩んでしまうのは、タカタ先生の仰るような 歯髄炎以外の要因をまずは除去することを一切してもらえないという点なんだと気付きました。

大変参考になるご意見、本当にありがとうございます。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2019-05-09 23:22:44
yumenishiki さん

こんばんは

歯髄というものは、細菌に非常に良く反応します。
すなわち、細菌が歯髄に近づくと歯髄内に炎症が起こるのです。
(おそらくご存知でしょう)

普通、仮歯が入っているようなケースは、歯の一番外側にエナメル質はなくなっていることが多いのですが、そうすると、

仮歯に穴が開いている=穴から細菌が侵入している=歯髄炎になっている=しみて痛い

のは、当然なことなのです。


唯一助かる方法は、仮歯を外し、歯の周りに存在するであろう細菌を取り除くことにより歯髄炎の原因を取り、症状が軽減する以外にはありません。

これを行わない歯科医は、歯髄のことを良くわかっていないと思います。
=助かる歯髄を助けようとしていないと判断してしまいます。



>「熱いものや冷たいもの…試した結果やはり沁みるので残念ながら神経は良くない状態だと思います。

ですが、まだ最善を尽くされていないので、私なら、最善を尽くす努力をしてくれる歯科医を探したいですね。


>2回目の受診の際にも 穴だらけで(二箇所仮歯の下が剥き出しの箇所あり)沁みる仮歯を一旦外すことをしてもらえなかったのか?という不信感は強いです。

上述致しましたように、これでは(歯髄を助けようと)治療しているとは言えません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: yumenishikiさん
返信日時:2019-05-10 01:10:18
宮下先生
度々の御回答本当にありがとうございます。

私は素人考えなので恐縮ですが、全くの同意見です。


滞在国では三件目の歯科ですが、最初からトラブルのあった歯では無いものを補綴を遣り替えられてしまいそこから数年苦しんで耐えてきた歯です。

簡単には諦めたくないし、歯内療法になったとしても予後や歯列全体に気を配って相談に応じてくださる歯科にかかりたいと思います。



ところで、万一幸い私の歯髄が助かったとして現歯科医の先生が誤診だったとは全く思いません。

おそらく宮下先生の仰る通り「歯髄を救おうとしていない」だけなんだと思います。
突然激痛に襲われるリスクをザックリ取り除いてくれようという考え方なのだと思います。


そして、私が納得できない点はそこなのですね。お国柄の違いなのか、お忙しいのもあるのか、保険制度の違いもあり(より多く取れるプライベート保険は歯科に限らずよくカモ扱いを受けます)こちらでは私の希望するような治療を受けることは難しいのかもしれませんが、他の歯にも不具合が出始めているのでしっかり考えようと思います。

探してみると滞在国には歯内療法専門医aaeの先生などもいらっしゃるようで お国柄ゆえの考え方の違いに気をつけつつ、道がないか探してみたいと思います。


親身に相談にのって頂き大変助かりました。
パニックになっておりましたが、お陰様で何が問題なのかよく理解できました。
本当にありがとうございます。



タイトル 虫歯由来ではない歯髄炎の抜髄判断(海外)
質問者 yumenishikiさん
地域 海外
年齢 40歳
性別 女性
職業 主婦
カテゴリ 歯の痛み その他
根管治療その他
海外その他
根の病気・異常その他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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