歯根端切除は「最後の手段」とはどういう意味か、教えて下さい

相談者: おかかさん (42歳:女性)
投稿日時:2007-11-26 15:46:41
いつも、参考にさせていただいています。
有難うございます。

以前から気になって調べてみたのですが、分からないので教えて下さい。

先生方は歯の根が膿んだら

根管治療

で、だめなら

歯根端切除

で、だめならもうだめ

という御説明をされていますが、歯根端切除をして、回復しなくても、病巣ありで永らえることもあるのではないかと思うのですが、そういうことはあり得ないのでしょうか?

歯根端切除=最後の手段

という表現が一杯出ているので、最後とはどういうことなのか、具体的に教えていただけたらな〜と思って質問させていただきました。

よろしくお願い申し上げます。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2007-11-26 16:05:33
すみません、説明不足でしたね。

歯根端切除をして、回復しなくても、病巣ありで永らえることもあるのではないかと思うのですが、そういうことはあり得ないのでしょうか

病巣があっても症状無く進行している場合も多々ありますし、しかし、病巣が大きくなった状態になって抜歯をすると大きく骨にダメージが残ります。

骨が大きく無くなることはインプラントなどの次の歯を作る処置が難しくなります。

ですからある程度病巣が大きくなってしまったものは抜歯する必要があります。


理想を言えば、歯を切断した空間を骨が再生して埋めることが理想なのですが、軟組織(歯茎のお肉)と硬組織(骨)では治癒スピードが圧倒的に軟組織の方が速く空間が骨で満たされることは少ないです。

また根切をした部分は人工骨などを入れてGBRをしないと骨が回復したようにレントゲンで見えない時もあります。

(骨&膜を使用する場合非常に高額な治療になります。)


>歯根端切除=最後の手段という表現が一杯出ているので、最後とはどういうことなのか、具体的に教えていただけたらな〜と思って質問させていただきました。

歯根端切除(根切)が上手く行かなければ次は抜歯と言う意味です。

根切は、通常の根管治療で歯の中を綺麗にして治らない歯に行った方がいいと考えています。

最初は歯の中が汚れてしまっていて起こった病気なのですが、時間の経過と共に細菌が歯の外まで汚染してしまい通常の根管治療では治らないことがあります。

この場合は根切を切除してやらないと再発を繰り返します。

出来るだけレベルの高い歯内療法を受けることで通常の歯内療法だけで治ることもあります。
ただ、細菌感染が歯の外にまで広がってしまった場合は根切が必要になってきます。

流れとして、
  歯内療法
    ↓
 経過観察・診断
    ↓
 歯根端切除術
    ↓
 経過観察・診断
    ↓
   抜歯

と言った流れですね。
一度根切を行った歯は歯内療法に戻ることは通常できません。
後には引けない処置ということでこのような書き方をしています
(限られた先生であれば特殊な方法で根切をした後にでも歯内療法で治療をすることがありますが、本当に限られた先生の特殊な治療なので通常根切の予後が悪い歯は抜歯だと思ってください)
私も根切後の治療を行いますがやはり治療は困難をきわめます。
(「根切する前に来てくれていたら・・・」と思いながら治療しています)

保険自費治療関係なしに書いていますので注意してください。
  

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2007-11-26 18:34:51
井野先生、ご回答有難うございます。


何となく理解できました。

しかし、

歯根端切除が、うまくいく」とはどういう状態をいうのでしょうか?

骨が再生することでしょうか?

以前、有名な大学病院口腔外科で、根が膿んでいることを理由に、即抜を言い渡された知人が、どうしても納得できず、

抜歯なんか医療行為じゃない。
それに、もし、抜歯しなければいけないとしても、あなたには頼まない。

とはっきり言ってしまい、先生にリーマーを投げつけられたそうです。

看護婦さんが、大声を出している先生を押さえてくれたので、走って逃げ、やむなく、へそピアスもやってますというような、とてもいかがわしい感じの歯医者さんで、歯根端切除を受けたのですが、その歯は20年持っているといいます。

レントゲンでは病巣があるそうです・・・。

それで、この歯根端切除が気になって投稿させていただきました。

歯根端切除がうまくいかなくても、患者が多少の不快感を我慢すれば、抜歯しなくてもいけることがあるのではないでしょうか?
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2007-11-26 19:08:30
>「歯根端切除が、うまくいく」とはどういう状態をいうのでしょうか?

レントゲン所見に問題が無く、生活に支障が出ないことが上手くいっていると言えると思います。


>レントゲンでは病巣があるそうです・・・

軟組織で治癒している場合はいつまで経ってもレントゲンで骨の出来るような所見は写ってきません。

他院に転院した場合根の病気が再発していると判断されてもおかしくありません。できれば根切した歯科医院で管理してもらうのがベターですね。


>歯根端切除がうまくいかなくても、患者が多少の不快感を我慢すれば、抜歯しなくてもいけることがあるのではないでしょうか?

定期的にレントゲンを撮影して病変が大きくなっていたりしたものは不快症状がなくても戦略的に抜歯した方がいいでしょうね。

*理由は上記の通り骨に大きなダメージが残ると、次の治療難度が上がってしまうからです。


疑問を持つことはいいことですが、あまりナーバスになると心の病気になってしまいますよ。

歯科治療の考え方は色々分かれる所もありますからここに書いてあることは参考程度にしてくださいね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2007-11-26 20:05:47
井野先生、ご回答有難うございます。

私はほとんど悩まないタイプですが、いろいろ考えてしまうタイプです。

私は、非常に明るい性格だと思います。ですので、教えていただければいただくほど喜んでおり、心の病には恐らくならないと思います・・・。

戦略的に抜くというのがあるなら、戦略的に抜かないという方法もあるのかなと思っていますが、これは各人の気力と体力にもよるし、究極の選択になるということでしょうか?

ただ、歯根端切除失敗、それで慌てて抜歯しても、結局インプラントは無理でしたということになるのなら、抜かずに粘ってもどのみちブリッジになるだけではないかと思ったりもします。

最後の手段というのが、こわーい響きを持っていたので、気になっていましたが、抜歯は戦略的な判断によるということが理解できました。

という理解でいいのでしょうか?
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2007-11-28 21:21:16
>戦略的に抜かないという方法もあるのかなと思っていますが

戦略的に残すと言う考えはないと思います。
残ると判断すれば残すことが当たり前ですから。


>抜歯は戦略的な判断によるということが理解できました。

そうですね、下手に保存不可能な歯は残さない方がいいですよ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2007-11-29 15:12:58
井野先生、ご回答有難うございます。

残せる歯は残すというお言葉を伺い、安堵いたしました。

相談室で多く寄せられているご回答の意味は、歯根端切除失敗、即抜という意味なのかと誤解していました。

しかし、「保存不可能なら残さない方がいい」とおっしゃられるのは、インプラントが出来そうなら、という意味なのでしょうか?

インプラントがだめそうなら、その悪い歯を触らずに「使えるまで使う」、そして、だめになったらブリッジにする方が、例え何年かでも時間が稼げそうな気がするのですが。

極々まれなことなのでしょうが、根っこの影がいつの間にかなくなることもあると聞きました。

自然治癒力で理由は分からないそうです。

抜歯してしまうとそういう可能性も一緒に抜き去ることになるので、何とか粘りたいのが患者の心情だと思います。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2007-12-02 16:44:00
>「保存不可能なら残さない方がいい」とおっしゃられるのは、インプラントが出来そうなら、という意味なのでしょうか?

要は、「回復の可能性が低い歯はさっさと抜歯して、次の手を考えたほうが良い」ということです。

回復の可能性がほとんど無い歯を無理に残していると、周囲の骨が溶かされて、その後のインプラントの成功率が下がるなどの問題が出てくる可能性があります。

ブリッジにする場合でも骨が溶かされることによって、ブリッジの土台になる歯の抵抗力の低下という問題が出てくる可能性があります。


>極々まれなことなのでしょうが、根っこの影がいつの間にかなくなることもあると聞きました。

無いことも無いと思いますが、本当に極々稀だと思います。


>抜歯してしまうとそういう可能性も一緒に抜き去ることになるので、何とか粘りたいのが患者の心情だと思います。

それは確かにそうだと思うのですが、医学的に考えてもうほとんど回復の見込みが無い場合には、なるべく早期に抜歯をしたほうが、患者さんにとってはメリットが大きい方法だと思います。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2007-12-02 18:26:35
>極々まれなことなのでしょうが、根っこの影がいつの間にかなくなることもあると聞きました。

歯科医院レントゲンを撮って根尖病変を判断してもそれはその瞬間の画像であり、半年前に行った根の治療の治癒過程かもしれません。

歯科医院を転々としている方だと経過を終えないため、根の病気が治っているのかレントゲンで比較して判断できません。

根の上記は数年かかってできることもあります。
治る時も2年ぐらいかかって骨が出来てくることもよくあります。

治癒過程での根尖病変であれば問題ありませんが、そうでない場合は放置して経過を見ない方がいいと思います。

ただし病変ができた根の治療は簡単な治療ではありませんから、触れば治るとは考えないでください。

稀に何もしなくても病変が治っている場合もありますが、これはストレスなどから開放された時に免疫能力が上がって起こるとことだと思います。

しかし、歯の中の細菌はまだ存在し続ける訳で一時的に治ったように見えていて、将来的に再発する恐れが大きいので注意が必要です。

(一時的に冬眠状態に入ったとイメージしてください)

抜髄後10年経って問題が起こることもあります。

細菌と体がシーソーにかけられていてどちらが主導権を握っているかの問題だと考えてください。

(医学的にはここまで単純ではありませんが患者さんに分かり易く伝えようとこうなります)


>抜歯してしまうとそういう可能性も一緒に抜き去ることになるので、何とか粘りたいのが患者の心情だと思います。

何とか残そうとしますがやはり限界があるのと、インプラントの登場で抜歯基準は明らかに抜く方向に向かっています。

2ヶ月前歯医者で詰め物をした歯が、軟らかい物の食事中に割れた!

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2007-12-03 12:47:54
田尾先生、井野先生、ご回答有難うございます。

抜歯というのは、神経取り以上に取り返しがつかないので、患者としては、何が何でも避けたい選択だと思います。

しかし、現場では割と簡単に、抜歯宣告が出されているような気がして、この歯根端切除失敗=抜歯?という点をもう少し詳しく教えていただきたいな〜と思って投稿させていただきました。

私がお伺いしたかったのは、まさに、先生方がおっしゃるように、根っこの細菌感染は、何年もかけて進行するなら、なにも大急ぎで,NOW,抜かなくてもいいのではないか・・・という点なんです。

歯も外胚組織だと思いますので、その中が自然発生的に炎症を起こすことは一般には考えられず、根っこが膿む=歯科処置などによる細菌感染症ではないでしょうか?

(主な原因が歯科処置だと思うだけで、自然に齲食が進行して口腔内とつながってということも勿論あるとは思います)

そう考えると、多少炎症があっても、日和見的に5年10年と持ちこたえることもあるのではないかとも思います。

いずれにせよ、初見で抜歯と宣告することは患者さんが気の毒な気がします。

大人しい人だと、従ってしまうと思いますが、もし、歯根端切除後、ゆーっくり骨ができかかっている最中だったら、泣くに泣けませんね。

そういうことを考えると、抜歯宣告までに最低2年は経過を観察する必要があると考えてもいいのでしょうか?
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2007-12-03 13:13:33
まず知っておいて貰いたいのは抜歯も立派な治療の選択肢の1つです。

患者さんが1本でも歯を残したい気持ちは分かります、しかし、定期的に歯科医院に受診され管理を受けられている方と、痛い時にしか歯科医院に来ない人では基準は変わってきます。


>根っこの細菌感染は、何年もかけて進行するなら、なにも大急ぎで,NOW,抜かなくてもいいのではないか・・・という点なんです。

病巣があっても直にはぬきませんよ。
むしろ、病巣があっても様子を見ていく方が多いです。
ただ症状が頻繁に出るようなものに関しては抜歯を行います。


>現場では割と簡単に、抜歯宣告が出されているような気がして

日本の歯科医師ほど歯を残す努力をする先生はいないと思うのですが・・・
海外ではもっとデジタルに抜歯を行いますよ。


>根っこが膿む=歯科処置などによる細菌感染症ではないでしょうか?

とも言えますが、これはしょうがないことです。

例えばアメリカの超一流の歯内療法専門医(奥歯の抜髄で50万以上を請求されます)が行った抜髄治療でも成功率は100%にはなりません。

そこまで歯科治療はシンプルでも簡単でもありません。

現実、神経を取った歯の半分近くは将来的になんらかトラブルを抱えることを知っておく必要はあると思います。

もう1つ、根の治療は歯の中=体の中を触る治療なので私は『小外科手術』であると考えています。

これを回避する為にはやはり神経を保存する処置が大切になりますね。

ですから直接覆髄法・間接覆髄法などをもう一度見直していく必要があると感じています。

因みに歯は外・中・内胚葉の3つから構成されています。
*かなり私の主観も入っていますから参考程度にしてください。


>そういうことを考えると、抜歯宣告までに最低2年は経過を観察する必要があると考えてもいいのでしょうか?

これは管理の問題、先生の得意分野によっても変わってきます。

根切をして上手くいかない場合は早目に抜歯してしまうのも立派な治療選択の1つです。

担当の先生の専門も知っておいた方がいいのですが、歯科医師法に抵触する部分もあり得意な治療分野を掲示することはできません。

高い次元で歯科医療のことを言われていますが、残念ながら日本の歯科保険医療は20年前と変わらないシステムで20年前と同じ治療費のものもゴロゴロしています。

ニーズは多様化していても制度は昔と同じままです。
これがこの国の医療の形です。
(ただし世界的にみてもこれほど優れた制度はありません)

日本人は私を含め世界一物言う国民です、ですが世界的に見ても日本の歯科治療費はまともな治療費設定ではありません。

ですから多くを望まれるのであれば信頼できる自費専門の歯科医院を見つけ最新の治療を受けられた方がいいでしょうね!?

患者さんそれぞれが自分に合った歯科医院(治療方針・費用面)を見つけられることが理想なのですが・・・ 

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2007-12-04 12:33:39
井野先生、ご回答有難うございます。

病巣があってもすぐには抜かないとの御説明を受けて、安堵いたしました。

根っこが膿んだ場合、再根管治療歯根端切除などを状況に応じて、適宜、実施していくのが最も望ましく、初診、レントゲン、即抜宣告をされたら、ちょっと、よく考えたほうがよいということでしょうか?

この投稿の前後にも、20年ぐらい炎症している歯を維持していますという方が相談されていましたので、いいことではないことは十分分かっていますが、不快症状が我慢出来たら、10年ぐらいはいける可能性もあるかもしれませんね。

もちろん、医学的には、よくないことに決まっていますが。

持病という言葉があるぐらいですから、自分の体力と相談の上といことになるような気がします。

根っこの治療代金については、何でこんな・・・とは思いますが、いろいろな事情からなかなか変更されないのでしょうか?

歯の根っこが膿んで、抜歯を余儀なくされたのは、細菌感染防止措置を講じないまま抜随をした歯科治療が原因であり、世界の趨勢を無視してこの治療を放置して来たのは〜みたいな大騒動にならないと、このままなのでしょうか。

抜随はマイクロのある歯科大学病院で、抜随一筋20年、国家認定抜随師みたいな先生しか出来ない、値段もそこそこ高いという感じになっていったほうが根っこのためには幸せなのかもしれないです。
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2007-12-06 00:27:49
横から失礼します。

>根っこが膿んだ場合、再根管治療歯根端切除などを状況に応じて、適宜、実施していくのが最も望ましく、初診、レントゲン、即抜宣告をされたら、ちょっと、よく考えたほうがよいということでしょうか?

かならずしも、そうとは言えません。
抜歯以外に症状の改善が見込めないケースも少なからずあります。

ただ、その基準は歯科医師個々で大きく異なります。そういった意味で、他の歯科医院でも意見を聞いてみるのはよろしいかもしれません。


>持病という言葉があるぐらいですから、自分の体力と相談の上といことになるような気がします。

遅く抜歯した場合の不利益をよく理解され納得されているのでしたら、それでいい場合も少なくないと思います。

うちでは、特に義歯の患者さんでそういったケースが多いです。とくに病巣が大きくないのであれば、本人の希望通りでよろしいのではないかと思います。


根っこの治療代金については、何でこんな・・・とは思いますが、いろいろな事情からなかなか変更されないのでしょうか?

根の治療費を上げると、保険請求金額が増えるから”

理由はこれだけです。


>歯の根っこが膿んで、抜歯を余儀なくされたのは、細菌感染防止措置を講じないまま抜随をした歯科治療が原因であり、

細菌感染を完全に防止するなど、空想の世界の話です。

口の中の処置ではどんなにがんばっても、細菌は歯の中に進入します。
細菌の進入を防げないからには、完全に感染を防ぐことは不可能です。

その証拠に、どんなに優秀な歯科医師が治療を行っても、成功率は90%くらいがいいところです。

また、歯科治療を行わなければ、いずれは虫歯歯髄まで進み、感染します。

ですので、根尖病巣は歯科治療が原因といった考え方には賛成しかねます。

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2007-12-06 01:00:42
僕は臨床経験もまだまだのひよっこですが、森川先生があっちの掲示板(http://bbs.ha-channel.net/bbs/cbbs.cgi?mode=al2&namber=727&page=120&rev=0&no=0)でおっしゃられていた、

「基本に忠実な治療をすれば、それなりの結果はおのずとついてくる」

というお考えが、まさにその通りではないかと思っています。

ただ現実問題として、大学で教わった「当たり前のこと」を「当たり前」に行っている歯科医院がどのくらいあるのでしょうか?

ラバーダムだって大学では「やりなさい」と教わっていますし…。
(他大学や昔のことは分かりませんが…)

保険で決められた点数内で治療を行い、さらに医院経営のためにある程度の利益を出そうと思ったら、なかなか「当たり前のこと」を「当たり前にできない」のではないか…と思います…。

(今から借金して開業する僕達世代は特に…)

となると、

(1)自費で利益を確保するか
(2)赤字で治療を行うか
(3)はたまた保険の「当たり前」から何かを削っていくか
(4)ちょっと特殊な診療・経営体系を作り上げるか

僕は(4)狙ってます…


まぁ、ほんとに保険点数上げてくれたらそれが一番いいんですけど、それこそ夢物語みたいですね…

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2007-12-06 01:12:12
森川先生の意見は凄く現場の人間としては納得できる意見だと思います。

えっと、では私は

>抜随はマイクロのある歯科大学病院で、抜随一筋20年、国家認定抜随師みたいな先生しか出来ない、値段もそこそこ高いという感じになっていったほうが根っこのためには幸せなのかもしれないです。

そこそことはいくらのことでしょうか!?
まず、国民全体が毎回払える額になるとどうでしょう!?

仮に奥歯の抜髄の値段が今の×10倍の3万円の負担になると
はたしてどのぐらいの人が納得できるのでしょうか!?

歯内療法に画期的に誰でも直に成功率を上げれる道具はありません。
やはり数をこなさなければなりません。

手の感覚のするどい先生は手の感覚だけで歯の先が分かります。

それほど経験と技術のいる仕事なのですが、今年合格してきた若手先生でも、ベテラン先生でも同じ費用です。

考え方によっては良いシステムではないですか!?


>森川先生
>「基本に忠実な治療をすれば、それなりの結果はおのずとついてくる」

相変わらずのするどい意見ですね^^;

私はその他に、
良い先生・師匠に巡り合うことだと思います。
モチベーションの意地がラクになります^^


>田尾先生
>僕は(4)狙ってます…

私もオリジナルが作れればいいなと思っています^^;

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2007-12-06 12:37:44
森川先生、田尾先生、井野先生、ご回答有難うございます。

私が、この質問を投稿したのは、よく説明されている、「歯根端切除が最後の手段」とはどういうことなのか、今一つ理解出来なかったからです。

それに、歯根端切除の失敗と成功の見分け方も分からなかったので、質問させていただきました。

しかし、歯根端切除や抜歯の基準って、先生の専門や病院の姿勢、対応などでかなり変わるものみたいですね。

患者からすると、抜歯宣告=だれがどうやってももうだめなんだ・・・絶望

と短絡的に考えてしまいますが、もし、井野先生がおっしゃるように、ゆーっくりと回復しかかっている最中なのに、それが伝わらず、即抜されてしまったら、大惨事ではないでしょうか?

個人的な伝聞の範囲ですが、大学病院口腔外科では割と即抜系のご判断が出やすいようなことを感じています。

ですから、えええっ!と思ったら、即断せず、何軒か当たってみるのがいいような気がします。

また、私は根っこの処置代が事実上ただなのは、何か理由があるからではないかと思っていますが、それがなぜなのかは分かりません。

立法された経緯とかを調べると出て来るかもしれませんが・・・。

立法当時はこんなに盛大に抜随されることは考えてなかったのではないか、とちょっと思ってはいます。

抜随=死んだ根っこの後始末みたいな感じで決めてあるのかな?ということです。

根っこの処置の失敗が抜歯の最大の原因で〜というのは、もし、根っこの処置代を上げようと思ったら、その位の大騒動が必要でしょうか?ということです。それだけが原因だとは思っていません。

そういう点がクローズアップされるぐらいでないと、「根っこの治療はただ状態」は改善されにくいのかなと思っています。

また、無菌化は無理なのは理解出来ていますが、患者としては無菌的にしようという努力だけでもお願いしたいです・・・ということです。

一般の外科手術だったら、完全無菌化できない=無菌化の努力もしなくていいとはなかなか言えないのではないかと思っていますので・・・。
回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2007-12-06 13:01:50
歯根端切除や抜歯の基準って、先生の専門や病院の姿勢、対応などでかなり変わるものみたいですね。

そうなんですよ。
それに、患者さんによっても求めるものが変わってきます。

例えば、治癒確率50%の歯があったと仮定した場合、

1.時間とお金をかけて治療をして、50%の確率にかけてみる
2.極力時間とお金をかけないようにするため、さっさと抜歯して次を考える

以上2通りが考えられますが、どちらが正しいとは言えないと思います。

ですから、患者さん自身にこういったことを知って頂いて、より納得できる治療法を選んでもらうべきだと思うんです。

僕が何度も「良い治療を受けるためには、患者さん自身が勉強することも必要」だと言っているのは、このように患者さんの考え方によっても、「良い治療」の中身が変わってくるからです。

本当は全ての患者さんにここまで説明をして、ある程度患者さんの希望に沿った治療法を選択できるようになれば理想だとは思うのですが、「説明」というものに対して費用を頂くことが難しいため、現状では説明はやはり全体的に不足していると思います。

(あと、患者さんの希望に沿った治療を、担当の歯医者さんが提供出来るかどうか?という問題もあります)

患者さんがある程度歯科の知識を身に付けていて、希望もはっきりと伝えることができれば、担当の先生と今後の治療について相談するということも可能になりますが、患者さんに知識が無ければ、相談をするということすら出来ません。

おかかさんはせっかく今回こうしてご相談をされたので、このことが少しでもお役に立てば幸いです。

ちなみに、「口腔外科では割と即抜系のご判断が出やすい」というのは、実際ある気がしますね。逆に保存科は無理矢理残そうとする傾向がある気も…。

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2007-12-06 23:25:45
>また、私は根っこの処置代が事実上ただなのは、何か理由があるからではないかと思っていますが、それがなぜなのかは分かりません。

点数が上がらない理由ではなくて、最初から低かった理由が知りたかったのですね。失礼しました。

保険診療が導入された当時は、今とはまったく異なり、根の治療ももっと単純で綿に薬を染み込ませて根の中につっこみ、はい、それで終わり。といった感じでした。ですので、当時の治療内容では費用は妥当だったのではないかと思います。

しかし、その後治療方法は進歩し、治療時間はかかり、きちんと行えば治療成績も以前よりはかなり向上したと思われますが、保険点数には反映されていません。

これは、前にも書きましたが、根管治療の件数が非常に多く、予算の関係で上げることが不可能なため、実態とはかけ離れてしまった費用がそのまま継続されているのではないかと思います。


>また、無菌化は無理なのは理解出来ていますが、患者としては無菌的にしようという努力だけでもお願いしたいです・・・ということです。

>一般の外科手術だったら、完全無菌化できない=無菌化の努力もしなくていいとはなかなか言えないのではないかと思っていますので・・・。

治療成績の向上の努力は常に必要かと思いますが、細菌の数を減らす努力が、かならずしも治療成績の向上に結びつくとは限りません。

個人的には、コストや時間を費やして、治療成績とは結びつくのかどうかはっきりしない部分の除菌に勤めることは、あまり有意義なこととは考えていません。

以下のサイトは参考になるかと思います。
http://www.wound-treatment.jp/wound093.htm


それから、口腔外科では抜歯の判断をしやすい。というのは、たしかにそうかと思います。

これは、入院しなければならないような、ひどい状況の歯に関係した感染症を、最終的に対応するのは口腔外科ですから、最悪の事態を想定し、それを避けるために、抜歯を選択する機会が増えてしまうのは当然のことかと思います。

ただ最近、抜歯の適応かどうかで問題となってきているのは、担当医が口腔外科かどうかではなく、インプラントのための抜歯 なのではないかと思います。

(抜歯をする目的がまったく違いますので)

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2007-12-07 13:02:41
田尾先生,森川先生、ご回答有難うございます。

私が聞いたことがあるのは、かかりつけの先生が、自分では歯根端切除が上手く出来るか自信がないし、症例経験もあまりないからと言って、出身の大学病院に紹介状を書いて下さったので、喜んで伺ったら、即日口腔外科に回され、初診から5分で即抜宣告が出た・・・というケースです。

この方はびっくりして、診断に即座に異議を唱えたため、先生とつかみ合いになりそうになって・・・命からがらでGET AWAYされ、かといって、もうかかりつけの先生のところにも戻れず、やむなく、へそピアスもやってます的な雑居ビルの医院で、とりあえず膿み出しをしてもらって、そのまま持ちこたえ・・・となると、当然、根っこはぼろぼろで、あごの骨溶けまくりになるはずですよね。ところが、

その後、5年ほどして、別な詰め物が取れたので、しぶしぶ、そこそこ腕のいい先生のところに伺ったところ、あっ、ここね、ああ、骨が出来て来てます、治ってます、と言われて・・・

じゃあ、あの即抜宣告はなんだったんだ!

ということらしいです。
それから20年ほど経って、大丈夫でもないが、何とかなってるそうです。

非常に稀なケースかもしれませんが、そういうこともあるそうです。

こういう話を聞いたことがあるので、放っとくと、骨が溶け〜という御説明に納得はしながらも、100%でもないようだ・・・と思ってしまっています。

最近はインプラントがはやっているので、根っこが膿んだ=放っとくと骨が溶け=今なら、間に合います=即抜という流れが怒濤のように出来つつあるような気がします。

抜歯宣告が出ると、患者さんは動転して、恐らくすぐ従ってしまうと思います。そんなに状態が悪いのかと心配するからです。

でも、

(私の技術ではこの歯の治療は出来ないから)抜歯です。
(ここの設備では治療できないから)抜歯です。
(あなたの支払える治療代金では)抜歯です。
(完治を希望するなら)抜歯です。
(将来インプラントを入れるなら)抜歯です。

など、様々な語られざる条件がくっついてることも、可能性としてはあるかもしれないですね。

森川先生、根っこの治療がただな理由がちょっと分かりました。
昔は綿詰め位の処置だったからなんですね。
とっても、勉強になります!

それから、私は春蘭などの株分けは、必ず、焼いたカミソリでやっています。
焼かずにやると、腐る確率が飛躍的に高まります!

無菌化は無理でも、直接当たるところは消毒、滅菌した方が、結果論ですが、私の場合(植木の手入れレベル)はいいようです・・・



タイトル 歯根端切除は「最後の手段」とはどういう意味か、教えて下さい
質問者 おかかさん
地域 非公開
年齢 42歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
根管治療の治療費・費用
歯根端切除術
根管治療その他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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