抜歯・難抜歯・埋伏歯、手術の項目と点数加算に納得いきません

相談者: 蟻さん (25歳:女性)
投稿日時:2010-11-27 15:05:43
参考:過去のご相談
初診時の検査では歯が欠けているかどうか発見しづらいですか?


お世話になっております。
先生方、いつもありがとうございます。

歯肉から一部だけ見えている親知らず(右下・左上)と、完全に歯肉に埋まっている親知らず(左下)の抜歯大学病院で行いました。

その後、病院の収入課より診療明細書が送られてきたのですが、手術の項目と点数加算について、納得いかない点がありました。

次回の診察の際、担当のドクターにお尋ねするつもりですが、こちらは医療の素人であるため、失礼な質問ととらえられ、関係悪化するようなことは避けたいと思っています。


保険診療の点数加算に関してわかる範囲で調べました。



右下…「抜歯手術・難抜歯470点」で算定されている。

【疑問】
必ずしも埋伏歯=難抜歯というわけではない、と考えてよかったでしょうか?
私の場合、不完全埋伏歯だと思います。

難抜歯の算定用件は

「歯と骨が癒着・歯根が肥大・歯根が湾曲」などの理由があって、「歯牙を分割したり(歯根分離術)、骨を開削したりしての抜歯となった場合」とされているようですが、間違いないでしょうか?

抜歯のさい、歯牙の分割や骨の開削はなかったので、不完全埋伏歯=難抜歯でないとすると、難抜歯として算定された理由がわからないです。

臼歯260点」ではないのでしょうか?



左上…「抜歯手術・埋伏歯1050点」で算定されている。

【疑問】
埋伏歯の定義は「完全埋伏歯(骨性)および歯冠の2/3以上が歯肉に埋伏している水平智歯」と認識してよろしかったでしょうか?

ここは右下同様、不完全埋伏歯で、抜歯のさい、歯牙の分割や骨の開削はなかったです。

レントゲンでも普通の歯のように縦に生えていたため、水平智歯には該当しないと思います。

そうなると「完全埋伏歯(骨性)」に該当するのでしょうか?
歯肉から歯冠が萌出していた=骨性ではないと認識していたのですが、誤っていたでしょうか?

埋伏歯にも難抜歯にも該当せず、「臼歯260点」 ではないのでしょうか?



左下…「抜歯手術・埋伏歯1050点+下顎水平埋伏智歯加算100点+下顎完全埋伏智歯(骨性)加算100点」で算定されている。

【疑問】
変な方向に生えているわけではないというお話で、紹介元の一般歯科でも歯肉から見えかけている他の2つだけを抜く予定で、紹介状を書いてもらっていました。

大学病院でも、親知らずが横向きに生えているという説明はなかったですし、レントゲンでも普通の歯と同様にまっすぐ生えていました。

この機会に一緒に抜いたほうがいいと言われたので、抜歯を決めました。

そういうわけで「下顎水平埋伏智歯加算100点」に納得がいきません。
この点数が加算されている理由で考えられることがありますか?

左下は、手術中に顎の骨を削っています。
「難抜歯470点」か「埋伏歯1050点+下顎完全埋伏智歯(骨性)加算100点」のいずれかに該当すると思いますが、後者で算定されています。

これは「骨性の完全埋伏歯」であるかがポイントですよね?

手術前に、レントゲンを見ながら「歯の上に骨がかぶさっている状態ではない」と言われていました。
「骨性」と診断されるポイントは何なのでしょうか?


お忙しい中、最後までお読みくださいましてありがとうございます。

お手数おかけしますが、先生方からご回答のほどいただけましたら幸いです。
よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-11-28 01:55:54
蟻さん、今晩は。


算定用件に関しては、患者さん側からだけの情報ではほとんど判断できません。

算定用件はカルテに記載されているはずですから、まずは担当の歯科医師にお尋ねください。

その上で、歯科医師の言う算定用件が保険の規則と合致しない、又は、合致するが蟻さんの言い分と違いがあるということでしたら再度ご相談ください。

回答 回答2
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2010-11-28 03:56:10
基本的には、小牧先生の回答と同じです。

ただ、少し、一般的なことも書きます。


右下の歯:

患者さんが、骨をとるとイメージすると、なにかタービンで削ったり、ノミで取ったりと思われるかもしれませんが、骨が大変薄い場合、抜歯の時に使うへーベルという装置で、少し骨をとりながら抜歯することも多いです。

それですと、患者さんに骨をとったという認識がありません。

さらに、その場合、骨をとっても、まったく患者さんの予後に影響がない、というか、骨をとらずに抜く方が大変、よって、不安を与えないため、骨をとりましたと、あえて述べない口腔外科医のが多いです。

不安を与えてでも、すべて、細かく説明せよということなら、そうかもしれませんが、患者さんに利益があるとは思えません(医者のおごりかもしれませんが)。


左上の歯:

「5 埋伏歯」とは、骨性の完全埋伏歯又は歯冠部が3分の2以上の骨性埋伏である水平埋伏智歯をいう。
とのことですが、「水平」という言葉で、まったく横向きとイメージされるかもしれませんが、ある程度傾斜していると水平とすることがほとんどです。

また、エックス線写真ではまっすぐにみえても、口の中では、頬舌側(エックス線の撮影方向に一致)に傾斜していることもあるので、担当医にしかわかりません。特に上の歯ですと、ほとんどが、頬側に傾斜しております。

たとえば、まっすぐと思っていても、口の中では、傾斜が前でなく後ろのことも多く、まったくの水平より意外と困難なことも多いです。
しかし、口腔外科医ですと、それでも、案外早く抜いてしまうことも多いです。


左下の歯:

「抜歯手術・埋伏歯1050点+下顎水平埋伏智歯加算100点+下顎完全埋伏智歯(骨性)加算100点」

これはわかりません。
加算点数は、どちらかひとつしか算定できないと記憶しています。

「5については、下顎完全埋伏智歯(骨性)又は下顎水平埋伏智歯の場合は、所定点数に100点を加算する。」

だったと思います。
これは、ごまかしもきかない話なので、社会保険の検査で必ずミスを指摘される程度のことなので、病院が儲けようとしているのではないことは明らかで、病院のミスか、書き方で、蟻 さんが、誤解しているかのどちらかでしょう。

「歯の上に骨がかぶさっている状態ではない」と、左下の歯で言われたのなら、上記に書いた理由で、口のなかでは、いがいと傾斜していて、「下顎水平埋伏智歯加算100点」を算定していると思います。

もっとも、エックス線写真では骨がかぶってなかったといても、実際は、薄い、エックス線写真でみえない骨がかぶっていることも多いので、それなら、「下顎完全埋伏智歯(骨性)加算100点」のつもりだったかもしれません。

どちらにしろ、両方を1つの歯で同時に算定することがないので、全体に、疑問な点は、この100点ぐらいと思うのですが、納得いかなければ、担当医に聞くしかありません。

左上の歯 難抜歯
右下の歯 埋伏歯+加算100点
左下の歯 埋伏歯+加算100点

なら、可能性として、エックス線写真とちがって、実際の口腔内で、傾斜していたとか、薄い骨があったなどの理由(このようなことは、頻度が多いよくあることです)で、納得いきますが。

また、これは、まったくの医師サイドの意見ですが、器具の消毒とか、用意や、説明・抜歯の時間などもふくめて、日本の抜歯の点数は、海外と比較して信じられないほど低く、難しい歯でも、時間も短く抜歯しなければ赤字になることがほとんどです。

また、逆に、上手な先生が、その技術を駆使して簡単に抜いてしまうと、「抜歯手術・埋伏歯1050点+下顎水平埋伏智歯加算100点」でも高いと言われてしまうことがあります。よって、点数に関しては、あくまでも担当医にお聞きにならないと、ここでは答えられないことがほとんどです。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-11-28 09:59:18
少しだけ補足です。

>これは「骨性の完全埋伏歯」であるかがポイントですよね?

骨性の完全埋伏でも、智歯親知らず)でなければ+100点は算定出来ません。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 蟻さん
返信日時:2010-11-28 16:55:50
小牧先生
湯浅先生
田中先生

お世話になっております。
ご回答ありがとうございます。

>「抜歯手術・埋伏歯1050点+下顎水平埋伏智歯加算100点+下顎完全埋伏智歯(骨性)加算100点」
>これはわかりません。加算点数は、どちらかひとつしか算定できないと記憶しています。
>「5については、下顎完全埋伏智歯(骨性)又は下顎水平埋伏智歯の場合は、所定点数に100点を加算する。」
>だったと思います。

明細書をどう読み返してみても、やはり左下の歯に関しては「抜歯手術・埋伏歯1050点+下顎水平埋伏智歯加算100点+下顎完全埋伏智歯(骨性)加算100点」で加算されています…。

下顎水平埋伏智歯加算100点と下顎完全埋伏智歯(骨性)加算100点は、同時には加算されないのですね?
この点も含め、担当の先生にお尋ねしてみようと思います。



タイトル 抜歯・難抜歯・埋伏歯、手術の項目と点数加算に納得いきません
質問者 蟻さん
地域 非公開
年齢 25歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:8番(第三大臼歯、親知らず)
親知らずの抜歯
治療費・費用
親知らず抜歯の費用・料金・値段
水平埋伏知歯(横向きに骨に埋まった親知らず)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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