根管開放せず蓋をした方が、根管貼薬の効果が高まり早く治癒する?
相談者:
miracleさん (30歳:女性)
投稿日時:2011-06-07 10:54:44
⇒参考:過去のご相談
「7番抜歯後、隣の無髄歯に痛みが出て根の再治療を始めたらさらに痛む」
他
いつもお世話になっております。
現在左上6番の再根管治療に通っております。
最初は気になる程度の軽い痛みだったのですが、蓋を外して治療が終わり、また蓋をしてもらうと治療後からひどく痛むことがありましたので、再受診したところ、圧がかかっていて痛むこともあるということで、蓋はしないでおきますと言われました。
この掲示板でそれが根管開放であることを知りました。
蓋を外してもしばらくは痛かったのですが、鎮痛剤服用で治まり、次の日は薬を飲まなくても大丈夫でした。
ちなみに鎮痛剤や抗生剤の投薬は受けておりません。
その次の日にまた受診したのですが、何となくすっきりはしないものの痛みも治まっているようだったのでその旨を先生に伝えました。
今度は薬の効きが良くなるので蓋をしめると言われ、痛みもなく治療は終わりました。
圧がかかって痛くなることがあるのでその場合はすぐに受診してくださいとおっしゃってくれていました。
その2時間後くらいから鈍痛があり、鎮痛剤を服用し落ち着きました。
そこでお聞きしたいのですが、蓋をすることで中に詰めた薬の効き目が良くなるということは、あまりすぐに外したりしない方が治りが良くなるのでしょうか?
また逆に、根管開放することにより楽にはなるけれど、薬の効き目が弱く、治りが遅くなるということなのでしょうか?
現在は薬を飲むほどではないですが、痛みを感じるので、圧がかかっているのなら受診してまた外してもらいたいですし、これくらいの痛みであれば中に詰めてもらった薬の効き目を待った方が良いのか迷っております。
よろしくお願いいたします。
「7番抜歯後、隣の無髄歯に痛みが出て根の再治療を始めたらさらに痛む」
他
いつもお世話になっております。
現在左上6番の再根管治療に通っております。
最初は気になる程度の軽い痛みだったのですが、蓋を外して治療が終わり、また蓋をしてもらうと治療後からひどく痛むことがありましたので、再受診したところ、圧がかかっていて痛むこともあるということで、蓋はしないでおきますと言われました。
この掲示板でそれが根管開放であることを知りました。
蓋を外してもしばらくは痛かったのですが、鎮痛剤服用で治まり、次の日は薬を飲まなくても大丈夫でした。
ちなみに鎮痛剤や抗生剤の投薬は受けておりません。
その次の日にまた受診したのですが、何となくすっきりはしないものの痛みも治まっているようだったのでその旨を先生に伝えました。
今度は薬の効きが良くなるので蓋をしめると言われ、痛みもなく治療は終わりました。
圧がかかって痛くなることがあるのでその場合はすぐに受診してくださいとおっしゃってくれていました。
その2時間後くらいから鈍痛があり、鎮痛剤を服用し落ち着きました。
そこでお聞きしたいのですが、蓋をすることで中に詰めた薬の効き目が良くなるということは、あまりすぐに外したりしない方が治りが良くなるのでしょうか?
また逆に、根管開放することにより楽にはなるけれど、薬の効き目が弱く、治りが遅くなるということなのでしょうか?
現在は薬を飲むほどではないですが、痛みを感じるので、圧がかかっているのなら受診してまた外してもらいたいですし、これくらいの痛みであれば中に詰めてもらった薬の効き目を待った方が良いのか迷っております。
よろしくお願いいたします。
回答1
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2011-06-07 11:17:06
根管解放をすれば、口腔内の細菌が根管内に入り感染の機会もも増え、細菌も種類も増えるので個人的にはほとんどしません。
当然蓋をしていないので薬の効果はすぐになくなります。
>これくらいの痛みであれば中に詰めてもらった薬の効き目を待った方が良いのか迷っております。
どれくらいの痛みか判りませんが、診て貰うのは良いと思いますが、個人的には開放するのは良くないと思います。
当然蓋をしていないので薬の効果はすぐになくなります。
>これくらいの痛みであれば中に詰めてもらった薬の効き目を待った方が良いのか迷っております。
どれくらいの痛みか判りませんが、診て貰うのは良いと思いますが、個人的には開放するのは良くないと思います。
回答2
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2011-06-07 11:30:02
まず、根管開放は、かなり前の教科書にも載っています。
正当な治療方法で、特に日本国内では頻繁に行われていると思います。
溜まった膿を外に排出することで疼痛軽減を期待出来ますが、一方、逆に外からの細菌が根菅内に入り込む可能性もあります。
蓋をするのは中に詰めた薬の効き目のためと言うよりも、むしろ上記理由からだと思っていました。
膿が出来る原因を除くために、治療時間内に根管内をまず徹底的に清掃・消毒して、細菌が棲み難い環境に変えることが最重要と考えていますが、根管内に詰めておく薬の効果を一番に考えられる先生もおられることでしょう。
ご担当の先生が詰めた薬の効果をどれ程期待されているのかについては、その先生に直接尋ねられる以外にはありません。
保険用語で「根管貼薬処置」とあるので、薬(次回まで根管内に詰めて置くもの)を変えることにより、主にその効果が治癒に結びつくと考えておられる先生方もいらっしゃることと思われます。
正当な治療方法で、特に日本国内では頻繁に行われていると思います。
溜まった膿を外に排出することで疼痛軽減を期待出来ますが、一方、逆に外からの細菌が根菅内に入り込む可能性もあります。
蓋をするのは中に詰めた薬の効き目のためと言うよりも、むしろ上記理由からだと思っていました。
膿が出来る原因を除くために、治療時間内に根管内をまず徹底的に清掃・消毒して、細菌が棲み難い環境に変えることが最重要と考えていますが、根管内に詰めておく薬の効果を一番に考えられる先生もおられることでしょう。
ご担当の先生が詰めた薬の効果をどれ程期待されているのかについては、その先生に直接尋ねられる以外にはありません。
保険用語で「根管貼薬処置」とあるので、薬(次回まで根管内に詰めて置くもの)を変えることにより、主にその効果が治癒に結びつくと考えておられる先生方もいらっしゃることと思われます。
回答3
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2011-06-07 11:49:00
こんにちは、
考え方は色々ありますから一概に今の状況でどの方法がベストかは分りませんね^^;
私の考えも藤森先生よりで特におかしい治療ではないと思いますよ。
菌のことで言えば、OPENはなるべくしない方がいいとは思いますが、我々歯科医師がまず行うのは『除痛』ですから、まず患者さんの痛みが無くなる、和らぐ方法を第一選択にもってきます。
仮蓋にわざと穴を開け、減圧をはかる「穿通仮封法」などの方法も教科書には載っています。
>蓋をすることで中に詰めた薬の効き目良くなるということは、あまりすぐに外したりしない方が治りが良くなるのでしょうか?
個人的には歯の中に入れた薬は、菌を殺すというより、菌の増殖を抑えるという目的の気がします。
>また逆に、根管開放することにより楽にはなるけれど、薬の効き目が弱く、治りが遅くなるということなのでしょうか?
大きな痛みが無くなれば蓋はできるだけ外さず、菌の数をどんどん減らす治療に移行されればいいと思いますよ。
>現在は薬を飲むほどではないですが、痛みを感じるので、圧がかかっているのなら受診してまた外してもらいたいですし
小さな痛みならいいのですが、痛みがあるようでしたらまた早目に担当の先生に連絡された方がいいと思います^^
おだいじに
考え方は色々ありますから一概に今の状況でどの方法がベストかは分りませんね^^;
私の考えも藤森先生よりで特におかしい治療ではないと思いますよ。
菌のことで言えば、OPENはなるべくしない方がいいとは思いますが、我々歯科医師がまず行うのは『除痛』ですから、まず患者さんの痛みが無くなる、和らぐ方法を第一選択にもってきます。
仮蓋にわざと穴を開け、減圧をはかる「穿通仮封法」などの方法も教科書には載っています。
>蓋をすることで中に詰めた薬の効き目良くなるということは、あまりすぐに外したりしない方が治りが良くなるのでしょうか?
個人的には歯の中に入れた薬は、菌を殺すというより、菌の増殖を抑えるという目的の気がします。
>また逆に、根管開放することにより楽にはなるけれど、薬の効き目が弱く、治りが遅くなるということなのでしょうか?
大きな痛みが無くなれば蓋はできるだけ外さず、菌の数をどんどん減らす治療に移行されればいいと思いますよ。
>現在は薬を飲むほどではないですが、痛みを感じるので、圧がかかっているのなら受診してまた外してもらいたいですし
小さな痛みならいいのですが、痛みがあるようでしたらまた早目に担当の先生に連絡された方がいいと思います^^
おだいじに
回答4
ポプラ小児歯科医院(千葉県茂原市)の森川です。
回答日時:2011-06-07 13:13:41
歯の中以外の全身のことを考慮すれば根管開放は、炎症に対する基本的な処置としてまったくもって当たり前の考え方です。
歯の中のことだけを考えると根管開放はしないほうがよいです。
私は歯の中だけを考えているわけではないので時々、根管開放します。
歯の中のことだけを考えると根管開放はしないほうがよいです。
私は歯の中だけを考えているわけではないので時々、根管開放します。
回答5
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2011-06-07 13:16:01
自院のカルテで根管開放を調べてみたところ、平成19年10月7日(初診)に行っていました。
それまで他院で1週間開放されていたのですが、排膿が充分でなかったようで、右側下顎がかなり腫れあがっていました。
鬼のように(?)清掃・消毒して、2日後に蓋をしていました。
たぶん、もし大学病院を受診されたら歯内療法科ではなく口腔外科の先生が診られたケースだったと思います。
現在まで問題なく、予後を追えています。
それまで他院で1週間開放されていたのですが、排膿が充分でなかったようで、右側下顎がかなり腫れあがっていました。
鬼のように(?)清掃・消毒して、2日後に蓋をしていました。
たぶん、もし大学病院を受診されたら歯内療法科ではなく口腔外科の先生が診られたケースだったと思います。
現在まで問題なく、予後を追えています。
相談者からの返信
相談者:
miracleさん
返信日時:2011-06-07 13:33:10
細見先生
いつもご回答いただきありがとうございます。
根管開放にはそのようなリスクがあるのですね。
薬の効き目が早く切れてしまうということは、もし根管開放の状態が続けば受診する回数も多くなるのでしょうか。
たびたびのご相談ですみません。
藤森先生
わかりやすいご回答をいただきありがとうございます。
薬の効果を見る先生もいらっしゃるのですね。
何度もお聞きして申し訳ないですが、圧がかかって痛んでくるという場合は、詰めた薬が合っていないということなのでしょうか?
井野先生
わかりやすいご回答をいただきありがとうございます。
>大きな痛みが無くなれば蓋はできるだけ外さず、菌の数をどんどん減らす治療に移行されればいいと思いますよ。
薬を詰めている期間が長いほど、菌は減っていくのでしょうか?
今は薬を服用するほどでもないので慌てて受診するのはやめておこうと思います。
いつもご回答いただきありがとうございます。
根管開放にはそのようなリスクがあるのですね。
薬の効き目が早く切れてしまうということは、もし根管開放の状態が続けば受診する回数も多くなるのでしょうか。
たびたびのご相談ですみません。
藤森先生
わかりやすいご回答をいただきありがとうございます。
薬の効果を見る先生もいらっしゃるのですね。
何度もお聞きして申し訳ないですが、圧がかかって痛んでくるという場合は、詰めた薬が合っていないということなのでしょうか?
井野先生
わかりやすいご回答をいただきありがとうございます。
>大きな痛みが無くなれば蓋はできるだけ外さず、菌の数をどんどん減らす治療に移行されればいいと思いますよ。
薬を詰めている期間が長いほど、菌は減っていくのでしょうか?
今は薬を服用するほどでもないので慌てて受診するのはやめておこうと思います。
回答6
美江寺歯科医院(岐阜県瑞穂市)の小牧です。
回答日時:2011-06-07 13:35:26
>歯の中以外の全身のことを考慮すれば根管開放は、炎症に対する基本的な処置としてまったくもって当たり前の考え方です。
>歯の中のことだけを考えると根管開放はしないほうがよいです。
>私は歯の中だけを考えているわけではないので時々、根管開放します。
私は歯の中だけでなく全身のことも考えているつもりですが、根管開放はしません。
例外として、痛みが引いたら歯を抜く前提で痛みを和らげるときと、初診の段階ですでに開放されて痛みが無い時です。
ずいぶん昔はしていたこともありますが、十数年前からは、上記の例外以外は根管開放した事は1例もありません。
>歯の中のことだけを考えると根管開放はしないほうがよいです。
>私は歯の中だけを考えているわけではないので時々、根管開放します。
私は歯の中だけでなく全身のことも考えているつもりですが、根管開放はしません。
例外として、痛みが引いたら歯を抜く前提で痛みを和らげるときと、初診の段階ですでに開放されて痛みが無い時です。
ずいぶん昔はしていたこともありますが、十数年前からは、上記の例外以外は根管開放した事は1例もありません。
相談者からの返信
相談者:
miracleさん
返信日時:2011-06-07 13:38:59
相談者からの返信
相談者:
miracleさん
返信日時:2011-06-07 13:52:37
藤森先生
お忙しい中、お調べいただきありがとうございます。
清掃消毒が徹底してされていれば蓋をしても大丈夫なのですね。
ちなみに私の場合は、膿はそれほどないと聞いています。
藤森先生に診ていただいた方、2日後に蓋をされ、問題なく過ごされているとのことで大変うらやましく思います。
小牧先生
そのようなお考えもあるのですね。
お忙しい中お答えいただきありがとうございました。
お忙しい中、お調べいただきありがとうございます。
清掃消毒が徹底してされていれば蓋をしても大丈夫なのですね。
ちなみに私の場合は、膿はそれほどないと聞いています。
藤森先生に診ていただいた方、2日後に蓋をされ、問題なく過ごされているとのことで大変うらやましく思います。
小牧先生
そのようなお考えもあるのですね。
お忙しい中お答えいただきありがとうございました。
回答7
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2011-06-07 14:32:40
>圧がかかって痛んでくるという場合は、詰めた薬が合っていないということなのでしょうか?
まだ根管内が細菌が増えるのに好都合な環境にあり、その結果、それと戦う身体の防衛軍(好中球など)が苦戦しているという状態ではないでしょうか?
私は、(例えば、煙突掃除のようなイメージで)根管内をきれいにしないと、詰める薬の効果だけでは充分でないと考えます。
しかし、詰める薬によって(或いは、その種類によって)気長に効果を待たれる先生方もいらっしゃると思いますよ。
まだ根管内が細菌が増えるのに好都合な環境にあり、その結果、それと戦う身体の防衛軍(好中球など)が苦戦しているという状態ではないでしょうか?
私は、(例えば、煙突掃除のようなイメージで)根管内をきれいにしないと、詰める薬の効果だけでは充分でないと考えます。
しかし、詰める薬によって(或いは、その種類によって)気長に効果を待たれる先生方もいらっしゃると思いますよ。
相談者からの返信
相談者:
miracleさん
返信日時:2011-06-07 16:33:50
藤森先生
お忙しい中、何度も申し訳ございません。
とてもわかりやすく教えていただきありがとうございます。
根管内のそうじがとても大事だということがわかりました。
お忙しい中、何度も申し訳ございません。
とてもわかりやすく教えていただきありがとうございます。
根管内のそうじがとても大事だということがわかりました。
タイトル | 根管開放せず蓋をした方が、根管貼薬の効果が高まり早く治癒する? |
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質問者 | miracleさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 30歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管貼薬 根管開放(J-OPEN) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。