素朴な疑問、お年寄りの前歯の金歯
相談者:
じゅあんさん (29歳:女性)
投稿日時:2014-08-14 14:29:27
こんにちは。
少し前にいろいろ質問させていただいたじゅあんと申します。
今回の質問は私の素朴な疑問なのでお盆休みなどでお時間のある先生に回答して頂ければと思うのですが、一般のQ&Aサイトではご存じの方がいなかったのでこちらで質問させていただく事にしました。
先週末外出先で久しぶりに前歯に金歯を入れているお年寄りを見かけたのですが、私が奥歯の金属色で悩んでるぐらいなのに様々な価値観があるんだなぁ…と思ったと同時に疑問に感じたのは、
前歯を中心とした見える範囲に1本または2・3本の金歯が入っている方は虫歯の治療の際にかぶせ物の素材として“金”を選択したのか、それとも純粋にアクセサリー感覚で前歯の表面を少し削ってラミネートべニアのように張り付けたのかどちらの人が多いのでしょうか?
あと、最近は高齢の方でも入れ歯が不要だったり使っていても小さめの部分入れ歯という方が増えてる気がします。
一般に寿命が長いのは女性ですが、歯や顎が丈夫なのは男性というイメージがあるのですが、
例えば今30歳の人を男女同じ数サンプルにしたとして、50年後に80歳まで生きる事とその上で20本以上の歯を残す事が両方達成できる割合は男性と女性どちらが多いと思われますか?
少し前にいろいろ質問させていただいたじゅあんと申します。
今回の質問は私の素朴な疑問なのでお盆休みなどでお時間のある先生に回答して頂ければと思うのですが、一般のQ&Aサイトではご存じの方がいなかったのでこちらで質問させていただく事にしました。
先週末外出先で久しぶりに前歯に金歯を入れているお年寄りを見かけたのですが、私が奥歯の金属色で悩んでるぐらいなのに様々な価値観があるんだなぁ…と思ったと同時に疑問に感じたのは、
前歯を中心とした見える範囲に1本または2・3本の金歯が入っている方は虫歯の治療の際にかぶせ物の素材として“金”を選択したのか、それとも純粋にアクセサリー感覚で前歯の表面を少し削ってラミネートべニアのように張り付けたのかどちらの人が多いのでしょうか?
あと、最近は高齢の方でも入れ歯が不要だったり使っていても小さめの部分入れ歯という方が増えてる気がします。
一般に寿命が長いのは女性ですが、歯や顎が丈夫なのは男性というイメージがあるのですが、
例えば今30歳の人を男女同じ数サンプルにしたとして、50年後に80歳まで生きる事とその上で20本以上の歯を残す事が両方達成できる割合は男性と女性どちらが多いと思われますか?
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2014-08-14 15:25:32
お年寄りの金歯は一種のステータスだったのではないでしょうか?
開面金冠といって、ご自身の歯をほとんど削ることなく(極力エナメル質を残して)セメントと純度の高い金の伸展性によって保存する手法が昭和の時代には流行りました。
当時は、硬いエナメル質を上手く削る器具や機械がほとんどなかったですから、歯を削るよりは取り除ける軟化象牙質だけ除去してできるだけ殺菌して生体親和性の高い金の冠で覆ってしまうという治療法が上等な治療法とされていましたから、かなり高齢の方の中にご自身の歯が残っていてそこに開面金冠が巻かれている方を時々お見かけします(とはいえ最近見かけたことはないです)。
冠の出来不出来によっては歯周組織域が不潔になりやすく食事内容がプアになり歯周病に罹患しやすくなった現代のお年寄りにはそのような状態で歯を保存できなくなってしまっているせいもあるかもしれませんし、時代の変化でそういうものに価値を見いだせなくなってきたから除去されてしまうというのもあるでしょう。
また、戦争を体験された方の場合、政府や銀行は信用できないという時代がありましたから身体に資産として有用な純度の高い金を身につけておいて何かあった時でいつでもそれを外せばお金になるという生き延びる術という意味合いもあったでしょう。
今でも、中近東当たりではそういう方がまだ大勢おられるようです。
日本は幸いにも平和になりましたから、お金がある日突然紙クズ同然になることなど考えられませんし、銀行が破たんしても預貯金は一定額保証されますし、いざとなれば生活保護も充実していますからそういう意味合いはほとんど必要なくなってしまいました。
しかし、意外にもエナメル質を温存する開面金冠修復という手法で治した歯はなかなか悪くなりませんから、そのまま何十年も経過し現役で頑張って機能しているのかもしれませんね。
現代は、麻酔の発達や器具機械の発達のお蔭か(?)簡単に歯を削れるようになりましたから、歯をガンガン削って修復物の厚みをとって、技工所が綺麗に仕上げてくるものをセットするという安易な方法がメジャーになってしまい、逆に歯を弱めていたりするのかもしれません。。
(そういうことを推進した保険制度も問題が多いのかもしれません)
また、昔の感覚で、総義歯や義歯の人工歯に金を巻くことがお洒落という感覚の方もおられました。
(金を巻くと自費の義歯になります)
非常に懐かしい時代の名残です。
歯科も日進月歩していますから、昔のままではないですね。
>80歳まで生きる事とその上で20本以上の歯を残す事が両方達成できる割合は男性と女性どちらが多いと思われますか?
確か、統計があるはずです。
他の先生が回答してくださるでしょう。
開面金冠といって、ご自身の歯をほとんど削ることなく(極力エナメル質を残して)セメントと純度の高い金の伸展性によって保存する手法が昭和の時代には流行りました。
当時は、硬いエナメル質を上手く削る器具や機械がほとんどなかったですから、歯を削るよりは取り除ける軟化象牙質だけ除去してできるだけ殺菌して生体親和性の高い金の冠で覆ってしまうという治療法が上等な治療法とされていましたから、かなり高齢の方の中にご自身の歯が残っていてそこに開面金冠が巻かれている方を時々お見かけします(とはいえ最近見かけたことはないです)。
冠の出来不出来によっては歯周組織域が不潔になりやすく食事内容がプアになり歯周病に罹患しやすくなった現代のお年寄りにはそのような状態で歯を保存できなくなってしまっているせいもあるかもしれませんし、時代の変化でそういうものに価値を見いだせなくなってきたから除去されてしまうというのもあるでしょう。
また、戦争を体験された方の場合、政府や銀行は信用できないという時代がありましたから身体に資産として有用な純度の高い金を身につけておいて何かあった時でいつでもそれを外せばお金になるという生き延びる術という意味合いもあったでしょう。
今でも、中近東当たりではそういう方がまだ大勢おられるようです。
日本は幸いにも平和になりましたから、お金がある日突然紙クズ同然になることなど考えられませんし、銀行が破たんしても預貯金は一定額保証されますし、いざとなれば生活保護も充実していますからそういう意味合いはほとんど必要なくなってしまいました。
しかし、意外にもエナメル質を温存する開面金冠修復という手法で治した歯はなかなか悪くなりませんから、そのまま何十年も経過し現役で頑張って機能しているのかもしれませんね。
現代は、麻酔の発達や器具機械の発達のお蔭か(?)簡単に歯を削れるようになりましたから、歯をガンガン削って修復物の厚みをとって、技工所が綺麗に仕上げてくるものをセットするという安易な方法がメジャーになってしまい、逆に歯を弱めていたりするのかもしれません。。
(そういうことを推進した保険制度も問題が多いのかもしれません)
また、昔の感覚で、総義歯や義歯の人工歯に金を巻くことがお洒落という感覚の方もおられました。
(金を巻くと自費の義歯になります)
非常に懐かしい時代の名残です。
歯科も日進月歩していますから、昔のままではないですね。
>80歳まで生きる事とその上で20本以上の歯を残す事が両方達成できる割合は男性と女性どちらが多いと思われますか?
確か、統計があるはずです。
他の先生が回答してくださるでしょう。
相談者からの返信
相談者:
じゅあんさん
返信日時:2014-08-15 17:41:51
Dr.ふなちゃん先生 ありがとうございます。
お洒落の為ではなく基本的には虫歯の治療だったのですね。
とはいえ、金歯を入れたら隠したいというよりも当時はむしろ自慢したくなるような感覚だったのでしょうか。
お年寄りの金歯に当時の社会情勢まで関係があったとは…まさに人に歴史ありですね〜。
>現代は、麻酔の発達や器具機械の発達のお蔭か(?)簡単に歯を削れるようになりましたから、歯をガンガン削って修復物の厚みをとって、技工所が綺麗に仕上げてくるものをセットするという安易な方法がメジャーになってしまい、逆に歯を弱めていたりするのかもしれません。
現在でも残る金属修復の利点に、薄くても強度がある・複雑な形でも対応できるという事もあるようですが、そう考えるとアンレーをクラウンにしてまで、奥歯を白くかぶせ直すかは慎重に考えた方が良いかもしれませんね…。
(次回何かの治療が必要になった時に白くするのも1つの方法ですね。)
お洒落の為ではなく基本的には虫歯の治療だったのですね。
とはいえ、金歯を入れたら隠したいというよりも当時はむしろ自慢したくなるような感覚だったのでしょうか。
お年寄りの金歯に当時の社会情勢まで関係があったとは…まさに人に歴史ありですね〜。
>現代は、麻酔の発達や器具機械の発達のお蔭か(?)簡単に歯を削れるようになりましたから、歯をガンガン削って修復物の厚みをとって、技工所が綺麗に仕上げてくるものをセットするという安易な方法がメジャーになってしまい、逆に歯を弱めていたりするのかもしれません。
現在でも残る金属修復の利点に、薄くても強度がある・複雑な形でも対応できるという事もあるようですが、そう考えるとアンレーをクラウンにしてまで、奥歯を白くかぶせ直すかは慎重に考えた方が良いかもしれませんね…。
(次回何かの治療が必要になった時に白くするのも1つの方法ですね。)
タイトル | 素朴な疑問、お年寄りの前歯の金歯 |
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質問者 | じゅあんさん |
地域 | 千葉 |
年齢 | 29歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 無職 |
カテゴリ |
その他(歯科治療関連) その他(その他) |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。