マイクロスコープを使う処置と使わない処置は、自費と保険で変わるか?

相談者: g**gさん (42歳:女性)
投稿日時:2016-04-21 21:24:33
右下6番大臼歯再根管治療を検討中の者です。
マイクロスコープを使用して治療してくれる歯科を探しております。

マイクロスコープがある所は自費診療になるものとばかり思っていたのですが、保険治療でマイクロスコープを使用するという所がいくつか近隣であったので問い合わせてみたところ、マイクロスコープを使用するかどうかは歯科医の判断による、との回答を貰いました。

詳細な回答をくださった所では、破折がないか調べる時、異物を取り除く時、治療する根管が見つからない時、にマイクロスコープを使用し、
リーマーでの処置や薬剤注入(言葉がおかしいかもしれません)の時には使用しないとのご回答でした。


こちらでお聞きしたいのは次の2点です。

・マイクロスコープを使う処置と使わない処置というのは、自費と保険診療で変わるか?
・マイクロスコープがあっても使わない処置(使えない処置)、必ず使う処置

昨年右上6番を自費診療のクリニックで再根管治療したのですが、歯内の処置中にはずっとマイクロスコープを使っていたような気がしていた為、疑問に思った次第です。
(「気がする」というのはタオルを目にかぶせていたので正確には分からない為)

その歯科医院は残念ながらつぶれてしまったので、新たに歯科を探しています。
マイクロスコープは道具にすぎないということは理解しておりますが、再々根管治療はどうしても避けたいのでまずはマイクロスコープをキーワードに絞りこんでいる状況です。
(面接前の書類選考といったところでしょうか^^;)

どうぞよろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2016-04-22 03:41:12
色々な考えはあるかと思いますが、個人的には

マイクロスコープは道具にすぎないということは理解しておりますが、再々根管治療はどうしても避けたいのでまずはマイクロスコープをキーワードに絞りこんでいる状況です。
>(面接前の書類選考といったところでしょうか^^;)

という考えにはとても賛成です。
知人や友人のために歯科医院を探す時にも、当てがない場合は自分もそうします。
このサイトでもう10年近く、そういうことを書き続けたせいか(←多分関係ないですけど)最近では集客ツール的に持っている医院もあったり、遂には保険点数にも一部関わる様になってきました。
ですので”書類選考”の時点での選択肢の幅はだいぶ広がってきていると思います。



あとは予算で、保険自費かでしょうね。
可能なら当然自費の方が、良い治療をうけられる確率が断然高まると思います。
保険の歯科医院で根管治療を自費で行うというのはルール的に原則不可能ですから、必然的に自費専門医院(根管治療専門or何でも自費のみ)か普通の医院か、という選択肢になると思います。

でもあくまでも確率の違いですから、保険で、マイクロがなくても治る可能性もありますし、自費でマイクロがあっても治らない可能性もあります。
ご質問の、どの処置でマイクロを使うか使わないか・・という細かい状況については、担当医の判断でいいのではないでしょうかね。
マイクロはやはり結局ただの道具ですので、正確な治療をするのにどこまで使うかも人それぞれだと思います。



そういえば先日、久しぶりに来院された患者さんがご家庭の事情でしばらく保険の歯科医院に行かれていたとのことだったのですが、「歯内療法(根管治療)専門医」「マイクロあり」で通ったのに、散々な目にあった・・といって戻ってみえました。
話によれば専門医なのにマイクロもラバーダムも使ってる気配が全くなく、回数はやたらかかるし拝見するとその歯も多分もう・・。

そういうこともありますので確率は高いに越したことはないですが、ご予算もありますしね。
保険治療で根管治療がうまく行けば非常にラッキーですし、それを最初から全部自費でやったとしても、仮に根管治療に失敗して抜歯になってインプラントを一本埋入したとしても、コスト的には大差ないのではないでしょうか。



マイクロ、ラバーダムというのは10年前から思っていたことなのですが、今時なもう一つ、"書類選考"に活かせそうな、ハード面の目安としては、「マイクロの動画プレゼンシステム」があります。

これはまだまだ本当に普及してないのですが、ちょうど先月、当院では衛生士用(つまりメインテナンスでも使う用)にも導入したところ、それでさえも非常に好評です。
まさに「百聞は一見に如かず」といったところで、マイクロで術者が見ている景色を一緒に見られれば安心感も増すでしょうし、少なくとも「患者さんに見せられる治療」はされていると考えられるのではないでしょうか。

歯科医院が7万軒弱に対して、マイクロ導入はそろそろ2000軒ぐらいになるかと思います。
(半分以上は日常的には使われていないとも聞きます)
プレゼンシステムは本格的なもの(タイムラグなしで瞬時に術前術後の比較等まで見せられるようなもの)だとマイクロがあって、使いこなせてる医院に大抵は絞られるでしょうし、噂話等鑑みても100〜200軒ぐらいだと思います。
導入していてもHPに乗せているとは限らないので探すのも難しいかも知れませんが、参考にしてみてはいかがでしょうか。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: g**gさん
返信日時:2016-04-22 14:45:55
渡辺先生

ご回答くださりありがとうございます<(_ _)>

> 最近では集客ツール的に持っている医院もあったり、遂には保険点数にも一部関わる様になってきました。

保険点数にも一部関わる様になってきたのですね。
合点がいきました。
昨年よりも検索でヒットする医院が多くなったと感じていました。


> まさに「百聞は一見に如かず」といったところで、マイクロで術者が見ている景色を一緒に見られれば安心感も増すでしょうし、少なくとも「患者さんに見せられる治療」はされていると考えられるのではないでしょうか。

以前自費治療を受けた際に、マイクロの録画?した物を見せて貰いながら説明を受けました。
自分の歯ながら「うわ〜(汚)」と思いまして^^;、キレイにして貰った後の画像も見せて頂きましたが、まさに「安心感」がありました。
さすがにあの画像を見た後では、もう保険診療の手さぐりだけでの処置では「不安」で、きっと今回の歯の中もこのような状態でしょうからやはりマイクロは外せないと考えています。


> ご質問の、どの処置でマイクロを使うか使わないか・・という細かい状況については、担当医の判断でいいのではないでしょうかね。

そうなのですね。
詳細な回答をくださった保険医の回答からは、何かを探す時のみマイクロを使用し、キレイに仕上ったかの確認には使用しないのかな?と疑問に思い、そんなものなのだろうかとこちらに相談した次第です。


> 保険治療で根管治療がうまく行けば非常にラッキーですし、それを最初から全部自費でやったとしても、仮に根管治療に失敗して抜歯になってインプラントを一本埋入したとしても、コスト的には大差ないのではないでしょうか。
> でもあくまでも確率の違いですから、保険で、マイクロがなくても治る可能性もありますし、自費でマイクロがあっても治らない可能性もあります。

「うまくいけばラッキー」という感覚、その通りかと思います。
アンラッキーだった場合の時を考えますと、今出来ることはなるべく不安要素を排除することなのかなと思っています。「あの時お金をケチったから」とか「ラバーダム・マイクロを使わなかったから」とか後悔しないように…
患者側視点で納得・満足できていれば、例え最終的に抜歯になったとしても諦めがつきますし、「やることはやった!」と思いたいといいますか…

歯科医の時間を買う」というのが道具よりも重要な気がしていまして、費用に関してはさすがにバカ高いのは無理ですが、多少の出費は致し方ないと考えています。
どちらかというと、インプラントに大きな抵抗を感じています。
(年寄りになった気分がするので。50歳台だったらまた違っていたかもしれません。)

なので今現在は自費診療に傾いています。
ただ、上述の保険で治療してくれる医院は1回の診療時間が最短60分と謳っていてかなり良心的で、コンポジットレジンの症例写真から腕が良さそうに見えるので、かなり迷っている所です。


> 導入していてもHPに乗せているとは限らないので探すのも難しいかも知れませんが、参考にしてみてはいかがでしょうか。

タイムラグなしのプレゼンシステム、すごい物があるのですね。
「患者さんに見せられる治療」という言葉がとてもしっくりきました。
こういった要素も重視してまた調べてみようと思います。
ご回答ありがとうございました。<(_ _)>
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2016-04-22 17:19:17
発見しにくい根管の入り口を探すのにはマイクロなしでは私はできません。
約8-10倍が私個人の最低倍率ですから。拡大鏡で8倍となると数少ないと思います。
当然ごく稀に16倍とか22倍も使います。

リアルタイムのプレゼンシステムは簡単ですよ。
ビデオ端子があるマイクロスコープならばそのビデオ端子をテレビに繋ぐだけですから。
あるいはヘッドマウントディスプレイを付ければすぐに映像を共有できます。
うちはヘッドマウントディスプレイが何台が壊れたのでついに先月テレビにしました。


ただ見せる為には歯科医側のハードルが高いので中々普及しないと思います。
私も見せ始めた時は無茶苦茶緊張感がありましたね。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: g**gさん
返信日時:2016-04-22 21:01:05
柴田先生

ご回答くださりありがとうございます。

何か探す際にはマイクロスコープが必須ということなんですね。


> ただ見せる為には歯科医側のハードルが高いので中々普及しないと思います。
>私も見せ始めた時は無茶苦茶緊張感がありましたね。

歯科医の本音が聞けたような気がします。
ある意味ハードルを超えた人は腕に自信があるとも考えられるのかなと思いました。
リアルタイムでなくてもいいので見せて頂けるかどうかも「書類選考」の検討必須項目にしたいと思います。

ご回答ありがとうございました。<(_ _)>



タイトル マイクロスコープを使う処置と使わない処置は、自費と保険で変わるか?
質問者 g**gさん
地域 東京23区
年齢 42歳
性別 女性
職業 その他
カテゴリ 根管治療の治療法
その他(保険と保険外)
マイクロスコープ
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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