[写真あり] 根管治療中、歯科保険医療の問題点

相談者: dekachikuさん (23歳:女性)
投稿日時:2016-11-30 10:35:26
今回、根の治療をしていて、歯科医から次のようなことが言われました。

「人間の医者の場合、5分治療でも医療点数として600点くらいもらえるが、歯医者の場合30分治療しても600点しかもらえない。
歯医者の損益分岐点は、30分600点なので、多くの患者を回さないと経費も賄えないので、一人の患者に時間を割くことはできず、簡単な治療でも複数回に分けてやり、診療報酬を上げるようにしなくてはいけない」

と話していました。

これがいわゆる業界の慣習なのでしょうか?

ただ、歯科大の方ですと、このような営利主義ではないので、一人の患者に1時間は時間を割くこともざらだということです。

このような短時間で多くの患者を回す方式で、しっかりとした歯科医療ができるのでしょうか?

また、保険対象の材料は、アメリカなどで使われないような時代遅れの、後日問題が起こるような材料が対象となっており、保険で治療していたら、よい材料も使えないと言われました。

上記の点、いかがなのでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 10:51:02
>これがいわゆる業界の慣習なのでしょうか?

「慣習」ではなく「国の政策」ですね。


現在の健康保険のシステムは昭和30年代、いわゆる「虫歯の洪水時代」に作られました。
当時は虫歯の患者さんが溢れかえり、早朝から歯医者さんの前に患者さんが行列を使っていたという話を聞いたことがあります。
(僕が生まれる前の話ですから、ホントかどうかはわかりませんが…)

つまり、国としては「一人でも多くの患者を診る」「一本でも多くの虫歯を治療する」と言うのが急務だったわけです。

「1日に10人しか診れない歯医者」よりも「50人診れる歯医者」が求められました。

言葉は悪いですが「質より量」を求め、健康保険制度が開始されました。


残念ながら50年以上経った今でもそのシステムの根本は変わっていません。

個人的には「現代人のニーズに合っていない」とは思っています。
(dekachikuさんもしかりですね)


また、歯科医院(医療)と言ってもボランティアではありません。

医院経営を考えると保険ベースだと「1日20人くらい診ないと成り立たない(一人平均30分)」と言うのが最低限の現状ではないでしょうか。
(地域や経営ベースによって変わりますが)

大学病院でも実際には経営がありますので、個人開業医ほどではないにせよ、最近は「利益を上げる治療」が求められているようです。


>このような短時間で多くの患者を回す方式で、しっかりとした歯科医療ができるのでしょうか?

個人的には難しいと考えます。
(なので、僕は保険医療機関を辞退し、自費専門医になりました)


>保険対象の材料は、アメリカなどで使われないような時代遅れの、後日問題が起こるような材料が対象となっており、保険で治療していたら、よい材料も使えないと言われました。

これはどうだか…。

ただ、健康保険は国で決められた材料、治療法で行わなければなりません。

世界一厳しい「薬事法」と言う法律の下、決められたもので、これはある意味「世界一厳しい国が保証がある材料、治療法」であると言えます。
(厳しすぎるが故、ドラッグ・ラグなどの問題があることもありますが)


健康保険は「安価で誰でも医療を受けられる」と言うコストパフォーマンスにおいては世界に類を見ない制度であることは事実です。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 11:29:00
根管治療の2回目以降は、五分以上治療したらスタッフの時給も出ないくらいですね。

数回に分けるよりは、さっさと終わらせた方が経営的にはよろしいかと思います。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-30 11:44:25
柴田先生

でも二回以降も三割負担で平均1500円取られているので損はないと思います。

現在、担当医は不正な請求をしているのでしょうか?
二回目は1900円取られてます
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 11:56:08
区分付領収書を確認してください。
負担金が高いからといって、不正請求という考え方は私には理解できません。

不信感があれば早めに転院された方が良いと思います。

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 13:02:44
根管治療に関していえば、まずは下の参照の表をご覧いただきたいと思います。

大臼歯の根管治療費についてアメリカをはじめ、東南アジア各国と比較した表になります。

日本だけケタが違いますね。


また、その国の経済の指標として「マクドナルドのバリューセット」の値段を挙げています。

 根管治療費 ÷ バリューセットの価格 

= 根管治療費がバリューセット何食分に当たるか

を表しています。

各国では「根管治療費は500〜700食分かかるのが妥当」と考えられます。

それが、日本では20食分ですから、いかに安く提供されているかがわかるかと思います。

逆に「500食分が最低限妥当」と考えた場合、

 490円×500食分= 25万円相当

と言う計算になります。

日本とは、本来25万円かかる治療が9500円で受けられる国なのですよ。
(96%offです)
これを「営利目的」と言われてしまうと、開業医さんの立場は無いように思います。

96%offの製品(仕事)って…ことになりませんか?


また、時間=お金(人件費)でもありますから、同じ価格で時間が長くなるというのは「値下げ」を意味します。

 開業医だと20分、大学病院だと60分

さらに1/3の価格になるという事ですね…。



結論から言えば、

「アメリカと同じクオリティの治療を受けたい」

のであれば

「アメリカと同等の治療費を払う」

のが妥当だと思うのですが、いかがでしょうか?


タイトルの「歯科保険医療の問題点」とは、

 「50年以上前に決められた健康保険のルール(国策)」



 「情報化社会により変化した患者さんの意識(ニーズ)」

の差が、あまりにも大きいという事ではないかと考えます。


保険の範囲で受けられるのであれば「保険のルールの中で最大限の努力してもらう」しかありません。

「それ以上のクオリティ」を求めるのであれば「保険外で考えるべき」と思います。


国の財政面において、健康保険制度は破綻しかかっています(すでに破綻しているという意見もあります)。

「消費税を20%にすれば、全ての歯科医療が保険で賄えるようになる」

と言う試算があるようです。

個人的には「現実的ではない」と思います。

そろそろ

「保険でクオリティの高い治療を受けられる」
「医療費は安い」

と言う国民の意識は変えていかなければいけない時代になっているのではないかと考えます。

少なくとも

「日本の歯科保健は保険医の相当な努力によってギリギリ成り立っている」

のは事実です。

画像1画像1

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回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 14:14:26
歯科大の方ですと、このような営利主義ではないので、一人の患者に1時間は時間を割くこともざらだということです。

それだと赤字垂れ流しですね。
その補填は国庫から出ますが、それがよいこととお考えでしょうか?

国が補填してくれる=点数を大幅に引き上げてくれる(合計1兆円くらい?)のであればご希望は実現可能かもしれません。


>このような短時間で多くの患者を回す方式で、しっかりとした歯科医療ができるのでしょうか?

同時に複数の患者さんを平行して治療するのであれば、ある程度の質は維持したままで可能です。
歯科衛生士にできる仕事はしてもらうだけでも相当な違いがありますので。

ただ、その肝心の歯科衛生士不足のため人手の少ない医療機関では大変だと推測されます。

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回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 14:28:35
保険制度とは皆が支え合って成り立っているものです。

1億円税金を払っている人も生活保護の方でも、一律に同じ治療が受けられます。

また、この皆とは歯科医師保険医)も入ります。

歯科保険治療は先進国の1/10の治療費で治療を請け負っています。

歯科医師が海外と同じ治療費を頂ければ、1日見る患者さんの数は1/10で済みます。

歯科医師としてもこちらの方が望むものではありますが、社会保障はべらぼうな金額の負担を国民がしなければなりません。


現状の保険治療は国の決めた治療費での治療が義務付けられていますので、どうしても省略できる部分は省略せざるをえません。

 

>ただ、歯科大の方ですと、このような営利主義ではないので、一人の患者に1時間は時間を割くこともざらだということです。

大学病院といえど同じです、赤字でも存続できるのは助成金という名の税金が補填されており、地域の砦として国が面倒をみています。


現状の制度に満足できない方が増え続け大学に殺到すれば、制度自体は成り立ちません。

また特殊な病気で大学病院のような専門的な病院でないと治せないかたが凄く困ります。
 

日本の現状の歯科医療はそういうものだと理解してください。

平均より良い治療を求めるのであれば、歯科医院を選んで私費で治療を受けてみてください。

それが保険制度を長く運用するポイントになります。


医療費の多くは老人が消費してしまっている構造であり、また「死」に大きく直結しない歯科には予算の割り当てが少ないので仕方がありません。

世界的にみても類がないぐらい成功している保険制度ですが、日本の保険制度とは80点以上を目指して成り立っている制度ではないことは理解しておいてくださいね。


ネットでは超医療先進国アメリカ的にいわれますが、アメリカから帰られた患者さんの意見も、治療の跡を見ても特別上手な訳ではないように私は思えます。

個人的な感想では、日本の上手な先生の治療の方がよっぽどか上手だと感じます。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-30 14:39:21
近所の古くからある保険歯医者は、高級車を乗り回して豪邸に住んでいますが、そんなに経営が苦しいのでしょうか?
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 15:48:59
それを聞かれても^^;
 
その先生がどのように財産形成したかは我々の知る所ではありませんよ、元々資産家だったり、株、不動産運用がうまくいっているのかもしれません。

30年前は歯科も黄金期で殆どの先生が年収が数千万あった時代がありますが、今はそんな環境ではありません。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-30 16:40:56
井野先生

医者の立場からすれば、いい病院を自分で探せということになるかもしれませんが、患者側の立場からすれば、ネットでいくらいいと言っても実際に治療を受けて見なければいいかどうか分からないということがあります。

また、近所の紹介でよいと言われても主観的なところがあり、本当によいかどうかは分からないので、いきなり見知らぬ医者に25万円払えと言ってもためらいを感じてしまうところがあります。

このような技術レベルについて、医師会にて、客観的な評価システムがあれば、自費での治療も増えてくるのではないかと思います。
 
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 16:49:52
自費での治療も増えてくるのではないかと思います。

いや、保険でいいですよ。

希望するのは点数のアップです(個人的には ですが)

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回答 回答9
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-11-30 17:33:49
自費専門医で歯科医師会に入っている先生は、少ないのではないかと思います。

歯科医師会に入るということは、地域医療に貢献しますということを示していますから色々な雑用に忙殺されます。

自費専門医は歯科医師会に所属することをやめて、自分だけで何とかやっていこうという先生が多いような気がします。
誰からも束縛されないように保険医も辞めているのですから、公的な雑用はお断りという先生は多いです。

歯科医師会自体、国民のための団体というよりも歯科医師のための団体という意味合いが強いですが、社会貢献を行うことで歯科医師自体の社会での地位を高めるという活動を多くやっていると思います。

自費専門の先生は、そういうことに関心をもたれない場合が多いと思います。


>このような技術レベルについて、医師会にて、客観的な評価システムがあれば

ないでしょう。
そういう団体ではありません。
しかし研修や講演会等の受講を促進するシステムは作られています。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 17:54:59
>ネットでいくらいいと言っても、実際に治療を受けて見なければいいかどうか分からないということがあり

でしょうね。

これは私が他の科の医療を受ける際にも同じです。

ただし、保険治療はどこの病院でも同じクオリティーの医療が受けれるという建前があるので、技術差は存在しないことになっています。


>いきなり見知らぬ医者に25万円払えと言ってもためらいを感じてしまうところがあります。

確かに25万は大きいですからね、無理して自費治療を受ける必要はないと思いますので、保険治療で治療を受けておいた方がいいと思いますよ。

無理して自費治療を受けても、上手く行くという保証はどこにもありません。

むしろ25万出してダメだった時のダメージは、保険治療で治療を受けた時に比べ大きいでしょう。

歯内療法にお困りであれば、歯内療法だけを専門に行っている自費専門の専門医に頼るのが今の所ベターな方法の1つでしょう。
ただし、専門医でも100%の成功率ではありません。


>このような技術レベルについて

歯科は難しいでしょうね。

例えば脳外科のように、部分的な手術を専門にする分野であれば技術の優劣は比較的つけやすいですが、
歯科の場合守備範囲が大きすぎて、何を基準に技術評価をするのかにもよります。

野球でいえば、歯科はピッチャー、キャッチャー、ファースト、セカンド、ショート、サード、ライト、センター、レフトの守備範囲を1人で守っているようなもので、入れ歯が神業に近い先生が親知らずの抜歯も上手とは限りません。

また逆も言え、親知らずの抜歯が上手な先生が入れ歯も上手とは限りません。

また全てがオールラウンドにそつなく70点を取れる先生がおられても、おおよそ60点の治療でいいが局部的に90点の治療を求められる方であれば、ダメな先生の烙印になりかねません。

現状、歯科医師法で広告の制限もあり本来は自分の得意分野も表示はできません。


繰り返しになりますが、保険治療は自分の歯を長く持たせたいなどの
現代ニーズにのっとった制度ではありませんので、この先生にならという先生でなければ保険治療で治療を受けられた方が個人的にはいいと思います。
(ただし、患者さんには妥協してもらう点も多くあります)

  
似たような質問もありますので、目を通してみてください。

参考⇒よい歯科の選び方とは?同じ時間に3名入れる医院はどうなのか

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: dekachikuさん
返信日時:2016-11-30 19:39:17
歯科は、自分で治療の様子を見ることができないため、医療事故、医療ミスがかなり起きていると思います。

今は、ネットで、情報収集できますし、本掲示板のように優秀な先生がアドバイスをして戴けるので、正しい知識を得られるようになったので、おかしいところが分かるようになりました。

掲示板の方針にはそぐわないかもしれませんが、ここの先生達が一緒になって、よい専門医を紹介するというシステムがあったほうが、掲示板を診ている患者にとっては、便利且つ有用かと思います。

いくら知識を仕入れても、それをオペレーションできる医者を見つけら無ければ、先生達に教えて頂いたことが水の泡になってしまうことが多いからです。

一度、先生方と掲示板の会社と話し合われて、有料でもよいので、紹介システムを作られてはいかがでしょうか?
回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 20:51:34
歯科は、自分で治療の様子を見ることができないため、医療事故、医療ミスがかなり起きていると思います。

だから違いますって。
前の質問にも書きましたが、どの科であっても手術はほぼすべて患者さんは様子をリアルタイムでは見ることはできません。


>本掲示板のように優秀な先生がアドバイスをして戴けるので、正しい知識を得られるようになったので、おかしいところが分かるようになりました。

このサイトの歯科医師は全体として見ればごく普通の歯科医師です。
ここの歯科医師を優秀だと思われるのでしたら、多くの歯科医師も優秀ですから、それほど神経質に歯科医院を選ぶ必要性はありません。


>一度、先生方と掲示板の会社と話し合われて、有料でもよいので、紹介システムを作られてはいかがでしょうか?

歯科医師を養成している歯科大学もそうでしょうし、歯科医師会厚生労働省もそうだと思うんですが、医療というのは社会保障ですから、日本全国どこへ行ってもある一定レベルの医療を安心して受けられるというのが目標です。

医療機関に優劣をつけるというのはそれとは全く逆の発想なので、貧富の差あるいは地域の差による医療水準の差を増長させることにもなりますので、国民の多くが望む方向性ではないと思います。

回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2016-11-30 21:35:03
歯科は、自分で治療の様子を見ることができないため、

全員が全員ではないですが、顕微鏡をちゃんと使っている歯科医の多くは録画をしてダイジェストですが見せていると思います。

中にはリアルタイムで見せる変わり者の歯医者もいます。

>医療事故、医療ミスがかなり起きていると思います

見る見ないと直接的には関係ないように思います。


>正しい知識を得られるようになったので、おかしいところが分かるようになりました。

多少誤解があるようですが、ここの回答者の回答はあくまで回答者自身の意見であって、正しい知識という訳ではありません。

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タイトル [写真あり] 根管治療中、歯科保険医療の問題点
質問者 dekachikuさん
地域 非公開
年齢 23歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯医者への不満・グチ
その他(歯科治療関連)
その他(写真あり)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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