中高年の矯正による歯根吸収と歯槽骨吸収のリスク程度について

相談者: danditさん (51歳:男性)
投稿日時:2017-08-09 17:26:08
よろしくお願いします。

下顎前突の外科手術と術前・術後矯正で別件で投稿中ですが、別視点から質問です。


50歳以上の中高年で矯正が可能なのは理解しておりますが、それに伴うリスクとして気になるのが、歯根吸収歯槽骨吸収です。

数年前に患った歯周病のため、現状では歯槽骨が若干低く(収縮)しているとの説明をご担当の医師から聞いています。
しかし、現在は歯周病も安定しており問題ないため、矯正可能とのことでした。


矯正により、歯根吸収と歯槽骨の吸収が異常に進んでしまう可能性を予想する事ははできないとのことですが、中高年だからこそ、その頻度(確率)は高いのでしょうか?

審美的な目的ではなく、長期に歯を温存することを目的に、受け口外科矯正を考えていますが、矯正することにより、かえって歯根吸収と歯槽骨の吸収が進んでしまった場合は、本末転倒になるのでは?と考えています。

一説には、矯正により、何十年分の歯根吸収があるケースも存在するそうですので。



正確な確率は不明かもしれませんが、ご経験上、感覚的にはいかがでしょうか?

ちなみに、ブラックトライアングルについても見た目はあまり気にしませんが、歯や歯茎の寿命に影響する場合、同様にリスクとして捕らえています。


中高年になって上記のリスクと天秤にかけ、外科手術と矯正治療に踏み切るかどうかの悩みどころです。
率直なご意見、ご経験をお教えいただきたく、よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2017-08-09 18:47:41
今はある程度歯根吸収抑え、早く動かせる方法、コルチコトミーと言う方法もありますが、その話は出ていませんか?

外科矯正されるなら、そこもしてるのでは?と思いますが。

歯根吸収抑える方法で、どうしたら良いか?を検討されることをお勧めします。

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回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2017-08-09 20:10:27
こんにちは。

矯正治療で歯槽吸収がおこることはほとんどありません。
それよりも無理な位置に歯を動かした時に(骨の支えがほとんどないような位置に)歯を動かすと歯槽骨を失ってしまうでしょう。

ですから矯正治療のリスクというよりも、歯槽と歯の根の位置をちゃんと確認して治療ゴールを設計してくれたのか?どうか?ということになるので、矯正歯科医の腕がよかったのか?悪かったのか?治療計画にむりがなかったのか?になると思います。

歯槽のど真ん中に歯根を移動させていれば表も裏も両サイドも十分な骨の支えがあるわけですからね。
また矯正治療によって無理な動きをさせてしまうと、硬い骨に歯根がガリガリ当たりますから歯根吸収してしまうという場合があります。


現在はCTで3次元的に歯根の形状と歯槽骨の状態について矯正治療前に十分な情報を得ることが可能ですから、そういう検査をしっかりして治療計画を立ててくれる歯科医院を選ばれるか?または歯槽ごと歯を動かすコルチコトミーの手法を使ってもらうかということを考えられるほうが前向きかと思います。

外科手術を併用されるということならば、無理な歯の動きは避けられる可能性が高くなると思います。


主治医に歯の動きと歯槽骨について十分な説明を受けておかれるとよいでしょう。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: danditさん
返信日時:2017-08-09 23:04:30
松元先生、ご回答ありがとうございます。


コルチコトミーの説明はなかったです。
そんな方法があるんですね。
よく調べてみたいと思います。



船橋先生、ご回答ありがとうございます。

歯槽骨歯根吸収の話についてはご担当の先生に同じ質問をしたのですが、これほど明確な説明は得られませんでしたので、大変わかりやすく、感謝いたします。

現在、某大学病院に行き始めたのですが、初期検査で多くのレントゲンと歯型、ガムを噛みながらの顎周りの筋肉などの検査をした記憶がありますが、唾液や血液による、歯周病菌虫歯菌などについては検査はありませんでした。
またCT検査も行っていていません。


現在の噛みあわせでどの程度の接触ポイントなのか?
理想の噛みあわせにどのくらい乖離しているのか?
今の状態でなにがどのくらい悪いのか?
という現状の説明はありませんでした。

反対咬合であり、手術が必要との説明とリスクの説明でした。
レントゲン写真と顔面を横から見た赤と青の線による絵を使って顎の位置を後退させる説明をされた状態でした。


3D画像や図面のようなものを使った現状分析の結果などが知りたい旨お願いしましたところ、模型で噛みあわせを合わせていくしかないとのご回答でした。
正直、今どきの大学病院とはこんなものかと驚いたところです。

現在はもっと詳細の説明が頂きたい旨お願いしましたが、患者用の説明用のデータは無いようで、困惑しています。

数日前に下左右6番に器具固定用のリングのようなものを取り付けましたので、半月ほど先に上左右5番の抜歯と器具の取り付けになる予定ですが、正直このまま進めていいのか迷っています。
大学病院だからといって、説明に納得せずに行うほど若さも勇気も無く、転院も視野に入れています。




改めて質問です。
中高年の矯正で、歯槽骨の中央に上手く歯根を誘導しても、歯根吸収が予想以上に発生してしまった症例はありますか?

ある場合、途中で矯正をやめるしかないのでしょうか?
やめた場合、抜歯したところや、顎の手術もできなくなりますが、
この場合はどうすればいいのでしょうか?


現在の器具取付用のリングを入れる前にその場所に青いゴムを入れて4日間で金属に変えたのですが、隙間があまり空いておらず、顎の噛みあわせの力を利用してはめ込んでました。

この経緯から、私の歯はあまり動かない可能性が高いと感じましたが、如何でしょうか?

大学病院から他の病院への転院は可能でしょうか?


たびたび申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2017-08-10 01:41:55
勘違いをされるといけないので補足をさせて頂きますが、

唾液や血液による、歯周病菌虫歯菌などについては検査はありませんでした。
>またCT検査も行っていていません。

それが一般的です。

歯周病菌や虫歯菌の検査は個人的には不要(行ったところで治療方針が変わるわけではないので過剰検査)だと思いますし、CTも目的があるならいいですが、全ての人には不要だと思います。

それよりも、十分な経験があるかどうか、似たような症例をどれだけ経験しているかの方が遥かに重要かと思います。



>中高年の矯正で、歯槽骨の中央に上手く歯根を誘導しても、歯根吸収が予想以上に発生してしまった症例はありますか?

船橋先生が原因の一つを書かれていますが、実際はそれだけではなく体質や遺伝など、はっきりと原因がわかっていない部分もあります。
つまり、適切な力で歯槽骨の中央に上手く歯根を誘導したとしても、歯根吸収は起こる時は起こります。

(報告によりかなり差がありますが、軽度のものも含めると矯正患者の30〜90%に歯根吸収は起こると言われています)

しかし、歯根吸収が原因で抜歯になったり、矯正治療が中断となることは非常に稀です。



>私の歯はあまり動かない可能性が高いと感じましたが、如何でしょうか?

歯が動きにくい場合は噛み合わせの問題やアンキローシス骨癒着)など、何らかの原因があります。

経験豊富な先生なら矯正を進めていくなかで原因と思われるものを想定し、きちんと対応を行っていきますので、こちらも通常問題とはなりません。



大学病院から他の病院への転院は可能でしょうか?

転院先が今よりも良い可能性が高いのであれば問題無いと思いますが、CTを撮影している、コルチコトミーを実施しているといった理由だけで転院をするのは危険かもしれません。
(CT撮影やコルチコトミーを行っていても、矯正の技術自体が低い医院は多数ありますので)

歯科医院選びは難しいと思いますが、一度矯正を始めると長い付き合いになりますので、可能であれば数件の医院で相談をして一番信用できそうなところで開始をされるのがよろしいかと思います。



→参考:歯根吸収に関する国内の研究報告

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: danditさん
返信日時:2017-08-10 07:42:21
田尾先生 ご回答ありがとうございます。
大変よくわかりました。


別件でのご回答も頂き、整理ができました。
感謝申し上げます。


誤解をされると困りますので申し上げます。
現在の大学病院の先生はとてもいい方で、決して信じられない訳ではないんです。
矯正専門医、認定医、指導医の資格もお持ちのようですし、相当な腕前の方だとは思っています。

それでも私が不安に陥っているのは、NET情報の読みすぎなのかもしれません。


いずれにしても、かなりポイントが絞れてきましたので、的を絞って分野(項目)ごとに考えていき、ご回答しやすい質問を意識したいと思います。

ありがとうございました。



タイトル 中高年の矯正による歯根吸収と歯槽骨吸収のリスク程度について
質問者 danditさん
地域 非公開
年齢 51歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
歯列矯正のトラブル
回答者




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