虫歯が全くない人の割合について

相談者: ぱんだ322さん (30歳:女性)
投稿日時:2018-07-30 15:50:03
こんにちは。

皆さん、お忙しいところにくだらない質問をして申し訳ないですが、もしお時間がある先生が見えましたら、お答えいただけると幸いです。

さて、私は今年30歳ですが、虫歯になったことが一度もありません。
歯周病歯肉炎定期検診の時に見てもらいますが、まったく問題ないようです。

とはいえ、フロス、部分用歯ブラシフッ素洗口液なんかを使うようになったのはここ数年で、今までは朝昼晩と歯磨きを普通にして、たまに糸ようじを使うくらいでした。
大学生の頃なんかは、夜にお酒を飲んで帰って来て、そのまま寝てしまうこともありました。

そんな当時でも、虫歯や歯肉炎とは無縁で、親知らずの抜歯矯正カウンセリングに行った先で、しっかり手入れをして定期検診にも行ってらっしゃいますね?と言われます。

この歯や歯茎の強さに関して、思い当たるのは遺伝です。
祖父は82歳で亡くなるまで、虫歯になったことがなく、歯も一本も失いませんでした。
しかし、特別な手入れは一切していません。

やはり、口内環境は遺伝により大きく左右されますか?
また、祖父のように死ぬまで全て自分の歯という方はどれくらいみえますか?
30歳ではどうでしょうか?
まったく虫歯になったことのない人はいますか?

ちなみに、幼少のころ、大人が噛んだ食事をもらったり、箸や食器などをシェアしたことはありません。
しかし、妹はこのようなことを、あまり歯がよくない両親としていましたが、やはり虫歯や歯茎の問題とは無縁ですから不思議です。

とても興味深いので、唾液検査を家族で受けようかと思っています。

よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-07-30 18:16:00
こんにちは。

カリエスフリーみたいですね、おじいさんもそのようだったわけですね、もしかすると赤ちゃんから子供のころお菓子を食べなかったのではないでしょうか、もしそのような食習慣なら口腔内の細菌叢がむし歯になりにくい状態のように思います、おじいさんもそういう育ち方をしたのではないかと思います。

現在甘党ですか、甘党でなかったらそういう可能性はかなり高いと思います。

食習慣は家族内で伝わるのでお菓子をよく食べる家族ならむし歯になりやすくあたかも遺伝しているように錯覚します。

>口内環境は遺伝により大きく左右されますか?

3歳までの食習慣、すなわちお菓子を食べたかどうかで決まると思います。

0歳から食を中心とした生活習慣に留意して
子育てした子供たちの口腔内細菌について http://www.yamadashika.jp/prevent15.html

>祖父のように死ぬまで全て自分の歯という方はどれくらいみえますか?

わかりかねます。

>30歳ではどうでしょうか?まったく虫歯になったことのない人はいますか?

多くはありませんが経験しています、このような方は甘党ではないようです。

永久歯むし歯ゼロ http://yamadashika.jugem.jp/?cid=49

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぱんだ322さん
返信日時:2018-07-30 19:09:48
山田先生、こんにちは。
早速のご回答ありがとうございます。

私は甘党ではありません。
それどころか、甘いものは苦手でほとんど口にしません。
甘いものは、月に一回プリンを一個買うくらいです。

ケーキなども、誕生会などの付き合いで、ふた口ほど二ヶ月に一回食べます。
パンもほぼ食べません。菓子パンでなくても、お砂糖が結構入っていますよね。
清涼飲料水もほとんど飲みません。
こちらに関しては、無くなっても生きていけるくらい飲みません。

思い出してみると、子供の時のおやつに甘いものが出てきたことはあまりなかったかもしれません。

今の時期なら、梨、スイカ、果汁100パーセントのシャーベット、カキ氷、おせんべい、するめ、甘くないスナック菓子など、こんなものばっかりでした。
飲み物も、冷蔵庫にはお茶か牛乳しかありませんでした。

習い事の後にみんなが買ってもらえるジュースを買ってもらえなくて、いつも怒っていましたが、母に感謝しなければいけませんね(笑)
たまに祖母の家に行って、甘いアイスクリームをもらうのが楽しみでした。

祖父に関しては、幼少の頃は戦時中で甘いものなどなく、自然とそのような口内環境になったのかもしれませんね。
お酒が好きで、おつまみをよく食べていましたが、甘いものを食べているのは見たことないかもしれません。

母は虫歯に苦労していますが、これは大の甘党である祖母に食生活が似たからかなと思います。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2018-07-31 08:18:31
ご相談ありがとうございます。

>まったく虫歯がない人の割合について

毎年、三歳児歯科検診を担当していますが、個人的な感想ですが100%です。
虫歯にお目にかかることがありません。


>口内環境は遺伝により大きく左右されますか?

その通りです。
その遺伝情報に従うことが、虫歯予防には最大と言えるほど最も重要なことです。

人類学的に見ても、歯の遺伝要素は極めて強く、安定していて、簡単には変わらないと言われています。


ちなみに38億年前、生物が誕生して以来動物界で進化して高等動物まで登りつめた人類は、生き残るために最強の歯を持っています。
人類学的に、ヒトが進化できた最大の理由は歯の進化であった、と断定しています。

現代の歯の構造が完成したのは、約200万年前です。
それ以来遺伝子情報は変わっていません。

もし200万年の間に、人間が虫歯になりやすかったら、ちゃんと食べられずに生き残れていなかったでしょう。
地球上の生物は、過去99%の種が絶滅してきたくりかえしでした。

その中でヒトが絶滅しなかったのは、虫歯なんかに負けない歯の遺伝子情報による設計図が完成していたからです。


>祖父のように死ぬまで全て自分の歯という方はどれくらいみえますか?

当院でも40年以上、予防診療で大勢の方たちの経過を見てきましたが、80歳代で28本残せた人は何人かいらっしゃいます。

また、当院に来院された時にはすでに抜歯をされている人たちの方が多いとはいえ、そのまま歯の数が減らずに天寿を全うされた方たちは普通にもっと大勢いらっしゃいます。


>30歳ではどうでしょうか?

当院で小児から予防診療を受けた人は、現在アラフォーですが無事です。


>まったく虫歯になったことのない人はいますか?

当院では予防診療を長年受け続けていた約2千人の方たちに、ふつう新しい虫歯はまずできません。

ただし、今まで二人だけはどうしても虫歯を止められません。
現在も継続していますが、この30年間にボロボロです。
それでもまだ1本も抜歯していませんが、いずれ時間の問題です。

歯の質も柔らかいので、多分成長期の予防効果が得られなかった方たちと思われます。


>大学生の頃なんかは、夜にお酒を飲んで帰って来て、そのまま寝てしまうこともありました。

それも良かったと思います。

人生には予防の3つのステージがあり、初めのそして最も重要なステージは成長期であり、20代後半までの予防プログラムです。

この時期は歯磨きよりエナメル質の成熟期であり、一生歯を守るエナメル質を完成させる時期だからです。


よく考えてください、約200万年前からつい何百年前までは、つまり約200万年間も歯ブラシは売ってもいなかったのです。
もちろんフッ素も塗らず、シーラントなんてしませんでした。

世界中の研究でも歯ブラシの虫歯予防効果は肯定されていません。

ただし古代では生き残れなかったでしょうが、現代では、逆にそれらが生き残りに必要なこともあります。
何が大事か、よく検査してもらうことが、古代と違い現代では重要です。


>これは大の甘党である祖母に食生活が似たからかなと思います。

生活習慣と環境は重要です。
太古と違い近代は砂糖が生産されたことが大きな生活の変化です。

遺伝子情報には砂糖への対策は書き込まれていませんから、ヒトが他の動物とは決定的に違う、獲得した文化・文明で守るしかありません。

人類学的には突然変異が起きて、時代に合わせて対応できる種が生まれます。
いずれ砂糖に対応できる新しい、ヒトの種が生まれるかもしれません。

ただし、突然変異が起こるには最低でも数万年かかります。
場合によっては、ヒトは絶滅して他の種が地球を支配していることさえ十分にありえます。


唾液検査を家族で受けようかと思っています。

とてもいいことです。

実は唾液には虫歯予防だけではなく、がん予防とか、いろいろ人類が生き残れる遺伝子情報がたくさん含まれているからです。

検査を受ける受身だけではなく、唾液の役割、効果的な使い方、人生ステージによる変化?など本質的なことの理解の方が重要です。




タイトル 虫歯が全くない人の割合について
質問者 ぱんだ322さん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ う蝕関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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