二態咬合?咬み合せる位置に2つのパターンが存在

相談者: レオンベルガー2さん (50歳:女性)
投稿日時:2019-03-11 16:41:14
よろしくお願いします。

現在、咬み合せる位置に2つのパターンが存在しています。

@唾を飲んだり話したりする時の咬み合せ
A食事をする時の咬み合せ

就寝時に歯軋り食いしばりの為にスプリントを使用しています。

以前から寝姿勢の関係か起床時は下顎が若干右にずれていましたが、昼頃からは正中に戻り日常生活に支障はありませんでした。

一年前から、下顎の右ずれが戻らなくなり唾を飲んだり話をしたりする時に下顎が右にずれているので、左の7.8番が早期接触するようになり咬合調整をしました。

しかし、食事をする時は下顎の右すれが元に戻ります。
つまり下顎が左奥に引き込まれ、左7.8番よりはむしろ左4.5番の方が高いくらいです。
(担当医了解の下、自身で咬合紙ホルダーと咬合紙を所持してます。)

食事時に左の4.5番が高いのは、話す時の左7.8番早期接触を回避する為に咬合調整をしたからだと思います。

大学病院補綴科にて、咬合紙やバイトチェッカーを使いながら咬合調整をしてきましたが、そのバイトは食事時のバイトだと思います。
ですので、唾を飲んだり話したりする時のバイトとは違っていて、まだ話す時には左の7.8番があたります。

担当医は、楽に閉じてきた位置で、と言われますが、楽に閉じた時は右にずれます。

今は、どこで噛んだらいいか分からない、どこでも噛める、という感じです。
咬合調整は左側だけしています。
右側は上下とも天然歯で咬合調整はしていませんが、咬み合せがずれているからかクラックや咬頭の白濁(挫滅)ができ始めました。

どのバイトで咬合調整をしたらいいのか、それとも他に治療方法があるのかご教示いただければと思います。

できれば、咬合再構成や矯正などの大掛かりな事は避けたいと思っています。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2019-03-11 22:16:57
下顎の本来の望ましい位置から大きく偏位してしまっているはずですから、咬合再構成(下顎の位置を整えることを含む)を、望まないのであれば、結論から言うとどこで決めようとも、大元が狂っているので厳密に決めることは出来ないものです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: レオンベルガー2さん
返信日時:2019-03-11 23:38:11
松山先生、ありがとうございます。

担当医からは、咬合再構成や矯正をする様な大きなずれではなく、咬合調整レベルだと言われているのですが、要するに、安静咬合位(下顎が右にずれる)と習慣性咬合位(右ずれが戻る)が左右偏位している感じです。

松山先生が言われている、下顎の本来の望ましい位置とは何を基準にした位置でしょうか?

つまり、もし、咬合再構成を行うとしたら、習慣性咬合位で整えるのでしょうか?

スプリントを使って顎関節の楽な位置で下顎位を決めるとしたら、安静位の右ずれになってしまうと思いますが、習慣性咬合位(咀嚼筋の楽な位置)で噛んでいると、安静位との筋肉バランスが悪く胸鎖乳突筋や後頭筋などが凄く凝ります。

松山先生が言われている、大元の狂いを治す治療方法をご教示いただけたらと思います。

よろしくお願いいたします。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2019-03-12 08:36:34
西山です

顎関節自体の異常について検査はされましたか?
骨の吸収や関節円板の位置異常、関節内の腫瘍などによって下顎の位置が不安定になる可能性があります。

また、日本語の発音で上下の歯が当たることは、普通はありません。
奥歯の上下いずれかの歯肉歯根の先に炎症はありませんか?
これによって歯の移動が生じて当たりやすくなることもあります。

回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-03-12 10:49:58
こんにちは。

姿勢によって噛み合わせの位置が異なるとお感じのようですが、疑問があります。

>@唾を飲んだり話したりする時の咬み合せ
>A食事をする時の咬み合せ

お食事時にも飲み込むと思いますが、唾を飲み込むときとお食事を飲み込む時は違う位置で咬んでおられるのでしょうか?

また西山先生もご指摘のように、発音の際に歯が当たるとお感じなのでしょうか?

例えばお食事の際は姿勢が悪いとか、脚を組む癖があるということはないでしょうか?(つまり身体を曲げなければ上手く飲み込めない)

お食事の際は顎周囲の筋肉をかなり使う筋トレ時間という感じになりますから、その際の姿勢が悪いと顎に負担を生じやすいと考えることができると思います。

よい姿勢でよく咬んで食べることを繰り返すことは、生涯の健康にとって大切だと思います。
悪い姿勢で咬むを繰り返していると問題を生じやすくなるでしょう。

何気なくお喋りの際中に唾を飲み込みますが、その際の姿勢とお食事の姿勢に大きな違いがあることが気になりますね。

習慣性咬合位と嚥下時のポジションが違う方は、嚥下が下手な方が多いように思います。
嚥下は正常嚥下ができるのでしょうか?(舌を口蓋に当てて舌骨を引き上げて陰圧形成が可能か?)

姿勢や頭位によって顎は変位しますから、そういう基本的な日常の動作が間違っていて、体幹の筋肉も弱いならば噛み合わせ調整を受けても、なかなか難しいのではないかと想像します。

拝見していませんのでどこにどの程度問題があるのか?はわかりませんが、お書きになっている内容から不思議に感じましたので回答してみました。



正しい噛み合わせで咬合再構成すると、顎関節はリモデリングされます。
これは矯正歯科でも教えてもらうことです。
逆に言えば、悪い噛み合わせを放置していると関節に問題を生じるということです。

悪い噛み合わせになった原因は姿勢の不良と悪習慣であることが多いですから、身体にある歪みや態癖の確認を行うということも同時に行うことが多いと思います。
私は舌のポジションや機能も確認することが多いです。

無理がなければ舌ぐるぐる回し体操や、あいうべ体操をおこなってみてはいかがでしょう?

舌ぐるぐる回し体操は、緊張して硬くなっている頬粘膜も伸ばし頭頚部の血行をよくします。
コリが取れるということにつながります。

また舌の可動性も高め肩こりや首凝りに効果があります。
大学の補綴の先生が考案された体操です。

正しい嚥下の訓練法はMFTという方法で訓練が可能です。
矯正歯科や外科矯正を行う口腔外科で指導されます。
小児歯科でも取り入れているところが増えてきていると思います。


他にも身体の筋力の問題が姿勢を不良にさせ、顎位を不良にさせ咬合を不良にさせているということにつながっている場合があります。

細かい調整だけで不調をなんとかしようと試みることも効果があるかもしれませんが、大きな視点でもなんとかしようとご自身でできることが何かあるかもしれませんね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: レオンベルガー2さん
返信日時:2019-03-12 14:36:41
西山先生、ありがとうございます。

顎関節自体は、オルソ、TMJ、MRIを撮影し、顕著な異常はみとめられませんでした。
腫瘍に関しても右口腔底に5mmφの粘液のう胞はありますが、咬合に影響する程ではありません。

奥歯の上下歯根歯肉にも炎症性の病変は無く、歯周ポケットも2mm以下ですので歯周病による早期接触も考えられません。

話す時の左7.8番の接触は、頭部を右に回旋して話すと下顎が左にいくのであたりが少なくなります。

この様な咬合になってから耳管開放症の症状が出ています。
15年前に顎関節症になった時も耳管開放症になりました。

歯科の先生方は顎関節症と耳管の関係は「?」という感じですが、耳鼻科の先生方は当然のごとくご存知で、某医大病院耳鼻科の論文にも関係性が発表されているのですが、西山先生は患者さんで顎関節症から耳管開放症を併発された方を診察された事はありますでしょうか?
レアケースでしょうか?

この咬合になってからコステン症候群の様な症状もあり、耳鳴りめまい、もあります。
三叉神経鞘腫や聴神経腫瘍はありませんでした。

また、左の舌や左の下唇が痺れます。

舌痛症専門医にも診察していただきましたが、舌痛症ではないとの事でした。
下歯槽神経に歯根が接触していることや、傷つける治療もしていません。

星状神経節ブロックや抗てんかん薬、抗うつ薬も全く効果はありませんでした。(顎・口腔顔面痛外来も受診済みです)

大学病院歯学部の論文に、下顎骨体を左側後方に変位させる滑走咬頭干渉が下顎頭の異常な動きをおこし、その結果、舌神経を刺激し左舌に症状を発生させていた為、干渉を除去したら痺れも軽快したという症例が発表されてました。

外側翼突筋に筋スパスムがおきると、舌神経が圧迫される事もある様ですが、西山先生は顎関節症から顔面や口唇、舌の痺れを訴える患者さんを診察された事はありますでしょうか?
同じくレアケースでしょうか?
回答 回答4
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2019-03-12 15:03:50
基本的には、咬合は多くの要因の結果として生じるものですから、与えられる(調節される)べきではなく、ご自身の力で年月をかけて作り上げるべきものだと考えますけどね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: レオンベルガー2さん
返信日時:2019-03-12 15:05:38
船橋先生、ありがとうございます。

以前は唾を飲むことなど無意識にしていたのですが、今の2パターンのバイトになってからは唾を飲むのに口腔内を陰圧にする事(臼歯を合わせる事)にかなり力が必要で、舌背を難口蓋に強く押し付けないとできなくなりました。
その為、口蓋帆張筋に強く影響し耳管が開放するようです。

舌の悪習癖は無く、突出癖も無く、低位舌でも無く、食事時を含め姿勢は常に注意しているつもりです。

また、あいうべ体操、パタカラ体操、舌ぐるぐる回し体操、開口ストレッチなども行っています。

通常、唾の嚥下は咬頭かん合位で行うので咀嚼時と同じはずなのですが、なぜか違ってしまい不思議です。

顎ジストニアなどで下顎が偏位するが、感覚トリックで食事時には正常に戻る事があるらしいですが、担当医にはジストニアではないと言われています。

船橋先生は矯正治療のご経験が豊富でいらっしゃると思いますが、私の様なケースを診察された事はございますでしょうか?

また、現在は補綴科に通院していますが、矯正科での診察も受けてみると何か治療の提案がいただける可能性がありますでしょうか?
回答 回答5
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2019-03-12 15:45:29
私の場合は、臼歯部の咬合高径の低下が原因となることが多いと感じていたので、想定される部位を暫定的に(可逆的に)咬合挙上をして反応を見ながら試行錯誤的に本人が楽な咬合位を探しました。

回答 回答6
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-03-12 16:39:20
そうですね。

私は補綴を最初に勉強して学会も補綴に所属していましたが、矯正のほうがよいですね。

最終的に補綴の先生の多くは、矯正の勉強をして自ら矯正治療を行うようになることが多いです。

両方の考え方を学ぶ必要があると思います。

大学病院はどうしても偏りますので、難しいと思いますがご希望であれば、矯正歯科でも診断を受けることはできるのではないかと思います。


個人的にはインビザライン治療のほうが顎関節には優しいと思っており、私が出会った多くの歯科医もインビザライン治療で顎関節症を治しています。

ドイツの歯科医が顎関節症の治し方を主体にした本(日本語で書かれたインビザライン矯正の最初の教科書)を書いているので、インビザライン矯正を行っている多くの歯科医はそういう視点を持っているのではないかと思います〈実際どうかはわかりませんが)。

スプリント療法と歯の移動をセットで行う治療手順というのがあります。
スプリント療法で楽な状態になるのであれば、その咬合を作るために2つのステップに分けて矯正を行うという方法です。

残念なことに、日本の大学ではインビザライン矯正について学ぶ機会を得られないことになっているので、そこが日本の問題点になっていると思います。〈そのうちそうも言っていられなくなるとは思っていますが・・)

睡眠時の姿勢によって、咬合が不調になられる方は多くおられると感じます。
首の伸びと舌の伸びに左右差が大きくあると感じることが多いです。

咬合調整を行ってしまったので、少し難しくなってしまったかもしれませんね。
歯軸や他の問題点については矯正歯科的な視点が役に立つかもしれませんね。

一応、顎関節症を矯正治療で治すことを、期待してはいけないということが言われていた時代もあるということはお伝えしておきます。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2019-03-12 18:15:23
西山です

>西山先生は患者さんで顎関節症から耳管開放症を併発された方を診察された事はありますでしょうか?
>レアケースでしょうか?

顎関節症,特に症状が痛みを主体とする場合には耳症状も併発することは時々経験しますが,それが耳管開放症なのかどうかはわかりません.
痛みによる一過性の自律神経症状ととらえています.


>西山先生は顎関節症から顔面や口唇、舌の痺れを訴える患者さんを診察された事はありますでしょうか?
>同じくレアケースでしょうか?

顎関節症とは,顎関節あるいは咀嚼筋に症状が生じる疾患です.したがって口唇や舌の症状は顎関節症とは異なります.
解剖学的な異常が無いということであれば,心理的要因による症状である可能性もあるかもしれません.

痺れはいつも同じレベルで存在するのですか.
それとも一日の中で波があるのでしょうか.
波があるのであれば,症状が増えた時の直前の行動などを確認しておく必要はあると思います.

回答 回答8
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2019-03-13 12:53:55
耳症状を伴う顎関節症は、おそらく、その発症が早期にあったものと考えています。

回答 回答9
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2019-03-13 13:29:04
顎関節症にはさまざまな全身症状の合併が認められ、中でも耳閉塞感をはじめとする耳症状の合併は古くから報告されているということです。
分類で言えば、V型に多く顎関節症に伴う耳閉塞感の原因は、耳管開放症による傾向があるようです。

関節円盤の障害を疑い治療を進めることになると思いますので、現在作製しているものよりも、より顎関節症を改善する目的でスプリントを作製してもらい調整し、最終的に咬合再構成が必要になるのかもしれませんね。

耳の症状を主治医に伝えておられると思いますので、少しづつ症状が改善するように治療を受けてください。

耳管開放症の対応については耳鼻科で指導を受けてください。




タイトル 二態咬合?咬み合せる位置に2つのパターンが存在
質問者 レオンベルガー2さん
地域 非公開
年齢 50歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 噛み合わせ(咬合)治療
噛み合わせに関するトラブル
口腔外科関連
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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