回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2019-11-14 12:39:12
ご相談ありがとうございます。

神経を抜くと、易しい言葉で言われていますが、実際は「抜髄」という治療です。
この「髄」という言葉は、体の極めて重要な臓器にだけ使われます。
骨髄、延髄、あるいは歯以外でも物事の真髄など、です。

このことを念頭に説明します。


まず、
1. 細菌感染が体の中まで広がるリスクが出てきます。

それに対して、
ふつう健康な体であれば、防御する働きが自然に備わっています。
体の中に侵入されると、重篤な病気や命の危険も出てくるからです。

その一つが、歯のエナメル質という非常に優れたバリアです。
ここには自然治癒力があり、体への侵入を防ぎます。
それを支える構造が健全な象牙質です。

次に象牙質、ここには免疫力とか、白血球とか、第二象牙質第三象牙質という優れた防御システムがあります。

抜髄とは、そこを突破されたことを意味します。
歯科医師は、歯と命とを守る仕事ですから、とても無念です。


2. 次に歯の丈夫さをとても損ないます。
また、通常は被せるようになり、かみ合わせの部分お大きく削り落として、人工的な形に変えることになります。

噛み合わせを変えることはとてもデリケートな治療となります。
その歯の下の機能を回復しないと、他の歯を守る働きが落ちて、次々治療が広がることが少なくありません。

また、ちゃんと噛めなくなると、体の健康を損ねることもありえます。
世界の研究では、ちゃんと噛める治療をする目的は、寝たきり介護の予防になるとも言われています。

元どおりにはなりませんから、油断するととんでもなく誤差が出て、後々ずっと苦しむことも出てきます。

これが起きるかもしれない不具合です。
したがって、一生の健康のためには、一生、歯を削らない、神経を抜かない、この二つがとても大事です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: アン春子さん
返信日時:2019-11-14 14:31:54
さがら先生
回答有難うございます。


補足させてください。

左上の歯が虫歯と言われていますが、痛みはほとんど感じません。

それはなぜかと、今の歯科医に聞きましたら、神経が死んでいるのだろうと言われました。
その神経を抜くと言われています。


そこで質問なのですが、死んでいる神経を抜く理由は何故ですか?

生きている神経を抜くのと、死んでいる神経を抜くのは、違う物ですか?
回答 回答2
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2019-11-14 16:20:50
神経が死んだ歯は、根管内が細菌の温床となり得ます。
死んだ神経を抜く方が細菌数が圧倒的に多い分、時間がかかることがあるように思います。




タイトル 歯の神経を抜いた場合の不具合について
質問者 アン春子さん
地域 非公開
年齢 59歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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