歯根破折治療後の被せ物について

相談者: やまだたろうさん (41歳:男性)
投稿日時:2020-08-08 13:09:58
奥歯生活歯)の第二臼歯歯根破折で以前相談させて頂きました。
治療経緯と相談内容を記載します。

(治療経緯)
根管治療は終えております。

先生からは、一度抜いて接着剤を付けて、再植する方法もあるけど、抜く際に真っ二つに割れると元もこうもない。
それは次の対処法ですということでした。

内部接着については、スーパーボンドでは、歯根のヒビ部分まで接着することが見込まれないということのようで、MTAやBGシーラーを流し込んで処置ということになりました。

ただ、MTAは膨張性は高いけど、扱いが難しく、ヒビの細部まで入り込むかが期待が不明のため、MTAを含んだBGシーラーの方が良いと判断されたということです。


(相談内容)
当初は、最終系として被せ物を考えていました。
被せ物としては、固いセラミックなどでは負荷がかかり、ヒビから割れる可能性があるため、プラスチックか保険適用の金属が良いのではないかということでした。

現在は、2つの手段があるのでどちらが良いかということを聞かれていますが、私自身がメリット、デメリットを判断できておりません。

歯根破折は、教科書では抜歯が正解だというのは理解していますが、まだ歯はあるので、少しでも精神的に気にならず、長く使える方法がないかと考えています。


案1:被せ物をする

歯根破折で歯根にヒビが入っている可能性がある場合は、被せ物は何が良いのでしょうか。
かかりつけの先生は、保険適用の銀歯が良いのではということです。

場をわきまえずいいますが、銀歯は気持ち的に付けたくないのが正直なところです。
緩衝材として当初提案されたプラスチックが妥当ではないかと素人ながらに考えています。

案2.被せ物をしない

先生から新たにあがった案として、被せ物をせずに、低く削り、噛み合わせないようにするのが良いのでは?ということでした。

被せ物にするメリットがあまりないのでというのが理由のようです。
また、歯周ポケットが11mmで来たのですが、掃除がしやすいなどもあるようです。

私としては、歯がむきだし?になり、気になるのですが(今、舌で触ってしまったりします)。 
その気になる気持ちをずっと感じて生活するのも辛いなと素人ながら考えています。

いずれどちらかの選択をする必要がありそうです。
私も双方(案1、2)のメリット、デメリットを理解をしておきたく何かアドバイス頂けますと幸いです。
また、第3の案があれば伏せてお願いしたいです。

根管治療などの理解も上記に書きましたが、果たして合っているのかも実際には分かりません。


回答 回答1
  • 回答者
あすとら歯科クリニック相模原(神奈川県相模原市)の滝野です。
回答日時:2020-08-08 20:28:49
やまだたろうさん、こんにちは。

>根管治療は終えております。

根の治療を無事に終えたようで良かったですね。


>歯根破折歯根にヒビが入っている可能性がある場合は、被せ物は何が良いのでしょうか。

外側性にクラウンにすることで帯環効果が得られると思います。
失活歯は帯環効果の為にクラウンにすべきとの考えは現在では否定されていますが、破折歯についてはその限りではないと思います。)


>かかりつけの先生は、保険適用の銀歯が良いのではということです。

保険適応の可否はともかく、帯環効果の期待できる材料だと思います。


>緩衝材として当初提案されたプラスチックが妥当ではないかと素人ながらに考えています。

それも一案だと思います。
帯環効果は無い代わりに、柔らかく歯根に負担をかけないかもしれません。
クラウンとセメントが緩衝材になるかもしれません。


>被せ物をせずに、低く削り、噛み合わせないようにするのが良いのでは?ということでした。

噛み合わないようにするとなると、何の為に歯を残したのでしょうか。
美味しく食事のできる、機能させるという目的がまずあるように思います…

とはいえ、歯列不正など必ずしも全ての歯が綺麗に噛み合っている方ばかりではないですし、噛み合わせを少し低くしても全く咀嚼に使われない訳でもないでしょう、

また前後の歯が移動してしまわない役割もありますから、程度問題だと思います。

既に空いている穴がレジン充填で塞げる範囲なのであれば、そういう方法もあると思います。
力が加わった時に破折線を拡げてしまう方向に力がかからないかが問題だと思います。


>被せ物にするメリットがあまりないのでというのが理由のようです。

メタルやジルコニアで帯環効果に期待するならば被せ物にするメリットになると思います。
ただ、プラスチックのクラウンならば帯環効果には期待できないので、レジンで対応するというのもありだとは思います。

プラスチッククラウンにする場合のメリットとしては、クラウンやセメント層が緩衝材となってくれるということは考えられなくは無いとは思いますが、ケースバイケースかと思います。

噛んだ時の力(低くするとはいえ全く機能しないわけではないでしょうから)がかかった時に、ヒビを拡げてしまう方向に力がかかるのかそうでないのか、破折の位置や歯軸の向きなど様々な条件によって答えは違うと思います。


>また、歯周ポケットが11mmで来たのですが、掃除がしやすいなどもあるようです。

これが1番の問題だと思います。
破折治療の予後評価、改善の見込みについて担当医の見解は聞きましたか。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: やまだたろうさん
返信日時:2020-08-09 09:46:05
滝野先生

いつもお世話になっております。
丁寧なコメントを頂き、感謝致します。

歯ですが、普通にしてて痛みはないのですが、以下のような症状があります。
・後頭部を叩いたりすると少し響きを感じる。
・下を向くと違和感がある。
歯茎の先端が少し腫れていた。

歯周ポケットはこの最後の所で、先日治療(掃除)して頂き、現在では腫れはなくなりました。

先生によると細菌はゼロになることはないので、体調が悪い時などは腫れる可能性もある。
また、悪いものを出そうとする身体の動きであり、歯科医で定期的に掃除することで対応はできるというものでした。

そういう意味で、治療後における一般的なものという感じでした。


被せ物に関しては、先生もどうしようかという感じです。
被せ物をするメリットはあるのか?
当たらないようにすることで延命できる方が長いのではないか。
というお考えのようです。

被せ物に関しては、銀歯は(この状況で個人的ですが)見た目的に抵抗感を感じております。

また、メタルやジルコニアセラミックなどは前に先生は固いので歯根の負荷がかかると言っていたので選択肢に入っているか分かりません。

歯根破折した歯ですが、スーパーボンドなどで治療しておらず、BGシーラーを流し込んでいる治療において、正直どのようなクラウンが良いのかが分かっておりません。

また、先生としては、少し削り、その上にレジンなどで厚みを作る程度で、歯が当たらないようにするという意味で、当たらないようにする処置といわれておりました。

幾度と歯根破折は抜歯が基本なので、延命処置です。とか壊れた家をどうするかなので、と説明受けるのですが、患者としては何とか精神的にも不安にならないように、少しでも長く使えればという淡い期待もあります。

信頼している先生なので、私からのそういった気持ちもお伝えして、前の歯のようにならないかもしれません。
響きや痛み、腫れがあるかもしれませんが、精神的にも身体的にも気にせずに過ごしたいというのが本音です。



タイトル 歯根破折治療後の被せ物について
質問者 やまだたろうさん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ クラウン(差し歯・被せ)その他
根管治療関連
歯根破折
回答者




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