牛乳(乳糖)は虫歯の原因になる?ならない?

相談者: ビー玉さん (43歳:女性)
投稿日時:2025-03-16 12:25:49
ネットで、牛乳の虫歯リスクについて調べると、牛乳に含まれる乳糖は、砂糖ほどではないが虫歯菌の餌になるという説と、乳糖(ラクトース)は虫歯菌の餌にならないので虫歯リスクがとても低いという説が半々位あり、困っています。 

結局どちらなんでしょう。
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2025-03-18 09:59:07
母乳が原因で起こる虫歯があることはほぼ確実なので、牛乳によっても起こる可能性があるのは否定できませんが、実際のところ牛乳が原因で虫歯が起こるケースは経験したことがありません。

(うちではよく飲む飲み物のアンケートを必ず取っているのである程度信頼性はあると考えます)


なぜそうなるのかを考えるうえで、ひとつ参考になるデータとして砂糖の摂取量と虫歯にはあまり相関がないというのがあります。
つまり、虫歯には摂取のしかたが影響しているのではないかということです。

そこで牛乳の飲み方を考えてみると、牛乳は食事の合間に取るか、一気飲みするかのほぼどちらかで、甘い飲み物のようにダラダラ分けてそれ単体で飲むことが少ないことが理由なのではないかと推測します。

回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2025-03-18 12:51:57
こんにちは。


虫歯というのは細菌の介入があるかないか?で論議されていますが、実際の虫歯状態というのは必ずしも細菌の介入があるなしに関わらず硬組織が溶けてなる複合的な長期的要因があるわけです。

細菌性の時は歯を溶かすタイプの細菌がそこにずっと留まって繁殖を継続しえる状態を作り出す能力が高いかどうか?に影響をおおいに受けます。


虫歯を作る細菌の中で超有名な細菌のミュータンス菌(さらに虫歯を作るタイプの)はネバネバのグルカンというノリのような物資を作って歯面にしつこくへばりついて増殖し特に砂糖(スクローズ)から酸を作りだしてバイオフィルム内を酸性に維持し続けることで歯を溶かして虫歯を作っています。

このグルカンバイオフィルムという歯にしっかりネバネバとへばりついた細菌の集合体内での(歯垢とほぼ同義)ミュータンス菌によるラクトースでは酸産生はほとんど行われていないことがわかっています。


ですから、別の細菌が哺乳瓶う蝕や晩期までの授乳による虫歯を作っているとされていると思います。

牛乳はそれ自体は歯を溶かしませんし、歯面に固着しているミュータンス菌を原因としたバイオフィルム内の酸性をほとんど高めないので歯には優しい飲み物とされていると思いますよ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ビー玉さん
返信日時:2025-03-21 09:51:19
お二人の先生方、ありがとうございます。


自分なりに色々調べても分からない事でしたので、教えていただき感謝いたします。



タイトル 牛乳(乳糖)は虫歯の原因になる?ならない?
質問者 ビー玉さん
地域 非公開
年齢 43歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯その他
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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