素人ですが、自分なりに接着ブリッジの長所をまとめてみました

相談者: おかかさん (42歳:女性)
投稿日時:2008-10-02 19:51:15
田尾先生、いつも素晴らしいご回答を有り難うございます。

先日、接着ブリッジについての御相談がありましたので、手元の資料をまとめてみました。

接着ブリッジは、外れやすいという点が歯科医師の先生方、患者様双方に好まれにくいようですが、タカタ先生のお父様のような名手が、症例を選んで施術されますと、20年もの長期使用に耐えうる場合もあるようです。

外れやすい点は確かに問題かもしれませんが、を削る量が従来型のブリッジに比べれば非常に少なく、抜髄もしないで済むなどの長所もあります。

今回、投稿させていただくに当たって、少し調べておりましたところ、ある歯科医院のホームページに、接着ブリッジは天然歯を80%以上切削して金属を被せてしまう、非常に侵襲度の高いブリッジであるという御紹介がございましたので、大変恐縮ですが、新しく投稿させていただき、この点の誤解を解消させていただきたいと存じます。



少し、長くなるかもしれませんが、田尾先生がご開業なさるときのお役に立てましたら幸いです。



まず、先日の御相談時に投稿させていただいた文案を引用させていただき、明日以降、少しづつ、資料を書き足して参りますので、よろしくお願い申し上げます



1 先日の御相談に対する助言


私は一般人ですので、具体的な歯科処置についてはお話出来ませんが、お問い合わせの接着ブリッジについて、少しだけ聞き知っておりますので、御参考になれば幸いです。


接着ブリッジとは、接着性レジンを用いて、金属製のブリッジや人工歯、或は、抜いた自分の歯をそのまま利用するなどして、両側の支台歯に接着させて修復する術式をいいますが、メリットは、支台歯(欠損の両側の歯のことです)をまったく、あるいは、ほとんど削らないて済むという点にあるとされています。

(ただ、その後の接着ブリッジの発展を拝見いたしますと、全く削らずに、というのはかなり維持が困難なので、多少は削って、だが、従来のブリッジよりははるかに少なく、に変更になってきているように思います)


この術式は、1980年代初頭にはかなり行われていましたが、義歯を接着剤の力によって維持することになりますので、外れやすいという欠点があり、また、歯周病などで、歯が動揺しているケースをこの術式で行うことは非常に困難なため、最終補綴(やり直さないことが最も望ましい)を求める歯科医師、患者双方のニーズとの絡みで、当初の予想ほどは一般化せず、インプラントに取って代わられつつある感があるようです。

ただ、この術式に習熟された歯科医師が、症例を選んで施術され、これが成功しますと、一言で申し上げて、非常にいいもののように聞いております。



接着ブリッジの臨床成績ですが、前歯臼歯いずれのケースでも、臨床応用初期には、多くの脱落の報告があったそうですが、その後、デザイン、表面処理方法などが改良されて、脱落例が激減したと言われております。

1991年の信頼すべき臨床報告によりますと、

平均観察期間2、3年で、脱落率は10〜20%
5年を超える症例では半数を超える脱落率
前歯の脱落率が高いが、接着面積が広く、なんらかの保持形態を補助的に有する症例の脱落率は極めて少ない

とされております。


前歯についての1987年の臨床報告を拝読いたしますと、

タイプA1の接着面積38平方ミリメートルの最小レベルの接着面積の施術は6例中5例が1年以内に脱落してしまっていますが、タイプA5の接着面積160平方ミリメートルの最大レベルの接着面積の施術例になりますと31例中4年以内の脱落例が0になっております。

(接着面積の単位がこれであっているのか分かりませんが、資料ではこうなっています)

上記の症例報告を考慮いたしますと、もし、接着ブリッジでの修復をご希望になる場合には、取れても構わないのであれば、接着面積の少ないものを作っていただき、落ちてはつけ、落ちてはつけを繰り返すことを許容して、隣在歯の切削を最小限度に抑えるリテーナーデザイン(支台装置の設計という意味らしいです)を、工夫し、十分な強度設計をするため、隣在面の切削を十分に行って、脱落率を激減させるか、いずれかの方向で施術していただくことになろうかと思います。



ただ、この術式は、歯科医師の先生であれば、どなたでもが習熟されているというほどには一般化しているわけではないようですので、やって下さる先生をお捜ししてお願いすることが必要になると思います。

それで、先生の捜し方ですが、相談者様がどちらにお住まいか分かりませんので、とりあえずは、「接着歯学会」にアクセスして学会の方にお伺いするか、学会が公表されている認定医の先生をお捜しになり、お問い合わせなどをなさるのが一番の早道かもしれません。

関西方面でしたら、大阪大学にこの術式に詳しく、推奨されている先生がいらっしゃるように聞いております。
また、東京でしたら、捜せば更に多くの先生がおられるでしょう。


なお、前歯で欠損が一本の場合の接着ブリッジは、この4月から保険適応になっているようです。

保険適応になったということは、国が、その術式の効用についてお墨付きを下さったということですので、恐らく、前歯に関しては、脱落率も改善されてきているし、今後広く普及させてよかろうという最高レベルのご判断が下されたものと思われます。


いろいろとお辛いのではないかと思いますが、様々な歯科処置が沢山の歯科医師の先生方により考案されておりますので、しっかりと検討され、今の状態ならこれがベストとご納得できる修復がかないますことを、お祈り申し上げております。


回答 回答1
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2008-10-03 21:27:31
検索好きの湯浅です。

おかかさんに負けては!と思って調べました(^^)。

キーワードは、

"direct bond bridge"
"Adhesion Bridge"
"direct composite bridge"

です。

接着ブリッジは、基本的に、岡山大学の有名な元教授のもとで、すばらしい研究がされています
(きちんと研究デザインに従って、経過観察されている)。

日本語で、「接着ブリッジ」と言うと、このタイプということになります。

「ほとんどを削らないタイプ」は、「接着ブリッジ」ではないと考えた方が、日本の現状と一致します。



僕は、「ほとんど歯を削らないタイプ」に、大変興味を持っています。

まず、「接着ブリッジ」ですが、やはり、日本の文献ばかりですね。海外では、これを研究する暇があったら、インプラントを研究しますからね。

「ほとんど歯を削らないタイプ」は、残念なことに、臨床研究が、みつかりませんでした。
どなたか、知っていれば教えてください。悔しいです(ザブングルのように)


参考として、「ほとんど歯を削らないタイプ」とは、以下の写真のようなものです。
日本でも、時々、雑誌とか、それこそスーパーボンドという商品の会社提供の、症例報告などで写真がのります。

http://www.dentalnara.co.kr/shop/shopdetail.html?brandcode=003002000005&search=&sort=brandname

http://www.craigentinny.co.uk/Cosmetic/bridges.htm

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2008-10-03 23:46:43
2 接着ブリッジの長所と問題点


側切歯抜歯、インプラントにしたいがすぐにできない場合は?

の御相談に寄せられた先生方のご回答の多くが、最終補綴としての接着ブリッジには、疑問を呈しておられることからも示されますように、接着ブリッジの長所は支台歯の切削をエナメル質内に抑え(ることを原則とする)、天然の切削量を最小限にとどめる点にありますが、この長所こそが、外れやすいという最大の問題点の原因でもあるようです。

補綴物が外れることを好まれる患者様はおられませんので、歯科医師の先生方が接着ブリッジはいかがなものか、とお考えになることはよく理解出来ます。

また、接着ブリッジに限らず、ブリッジは臨床成績上、多数歯の欠損を招きがちであるとも言われているようです。

そのため、最近では、ブリッジよりも最初からインプラントをお勧めになる歯科医師の先生方が多いように感じます。

しかし、インプラントは造骨などの本格的な手術を要するケースもあり、患者様の肉体的な負担は必ずしも少なくなく、また、欠損箇所によっては、どうしてもインプラントが出来ないこともあるそうです。

また、いきなり、手術を伴う大掛かりな歯科処置に入るのは、非常に心細いものですので、とりあえず、義歯口腔内にあるという状態に慣れるためのステップとして、接着ブリッジをお考えいただけたら嬉しいという患者様もいらっしゃるのではないでしょうか。


また、接着ブリッジは、貴金属を使って作成されたとしても、金額的にはインプラントより手が届きやすい点も見過ごせない長所かと存じます。

インプラントは経済的に厳しくて無理だが、保険のブリッジにはしたくなく、出来るだけ歯を削りたくないというニーズもあるかと思います。


欠損修復には、様々な方法があろうかと思いますが、侵襲の少ない接着ブリッジという術式も、先生方の歯科処置の一つのオプションとしてお考えいただけましたら幸いです。

また、接着ブリッジには

唾液の制菌性は期待できても口腔内という微生物が多数生息する環境では人工物と生体組織の界面での感染の危険があり、インプラントが欠損補綴の選択肢であり続けられるか」

という点のリスクがありません。

この点については、先般もこのサイトの先生方お二人が、別案で少し話題にされておられたかと思いますが、インプラントの臨床結果は、教科書的な理解を超えつつあるのかもしれません。
しかし、まだ、それが確定とは至っていないように思われます。


上記の次第でございますので、2007年に作成された社団法人日本補綴歯学会の「接着ブリッジのガイドライン」を中心に、先生方と患者様に接着ブリッジの特性について御紹介させていたきたく、少しづつになりますが、書き足させていただきたいと存じます。

 
湯浅先生、はじめまして。
おかかと申します。
どうぞ、よろしくご教導下さいませ。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2008-10-03 23:54:46
私は岡山大学の出身なので 接着ブリッジの権威である山下名誉教授や、矢谷教授(現在は大阪大学教授)が接着ブリッジを推奨している事実は把握しております。

裏事情もいろいろ知っているのですが、残念ながらここにはかけません。

タダ一言、 「本当によいものはどんどん普及します。」

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2008-10-06 23:47:49
タカタ先生、貴重な御教示を有り難うございました。


側切歯抜歯、インプラントにしたいがすぐにできない場合は?
の助言で、私が大阪大学に、と申し上げたのは、先生がご指摘下さった先生のことです。

私は一般人ですので、公式見解にはアクセス出来ますが、裏情報的なものにはタッチ出来ません。

なかなか御教示は頂きにくいかもしれませんが、大阪大学と岡山大学はタカタ歯科様とご縁が深いと承ったように思います。

もし、何かお気付きのよいアドバイスがいただけましたら幸いです。



湯浅先生、ご回答有り難うございます。

私は一般人ですので、具体的な内容については、申し上げられませんが、もし、可能でしたら、接着ブリッジも「選択肢の一つとして」自家薬籠中のものにしていただけましたら、患者の一人として大変有り難いと存じます。

先生がご指摘下さったように、臨床成績の向上報告にともない、今後は、少数欠損の修復はインプラントを中心にしようとお考えの先生方もいらっしゃると思います。

しかし、そう考える歯科医師の先生方が多くなればなるほど、「インプラント以外」の歯科処置のオプションを持っておられる先生は、「余人を以て替え難い」先生になられる確率が高まるのではないでしょうか。


接着ブリッジは「インプラントには抵抗があるが、歯を削る量が少ない自費診療を希望する」という方が来院されたときの一つの提案になりえるように感じます。

どうしてもインプラントに抵抗がある方ならば、千里の道を遠しとせず、「接着ブリッジ」のために、ご来院になるかもしれません。



また、インプラントは一般に、一本40〜50万円とされているようですが、この金額は気軽にお願いできるものではないように思います。

接着ブリッジでしたら、超一流の先生の医院で、

50930(金合金インレー)×2
128506(セラミックダミー)×1

合計 230360円

という試算がなされております。
この金額ならどうにか手が出せるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。




接着ブリッジは、長所が問題点と表裏一体となっているような、かなり特徴のある修復方法のようです。

それでも、高度先進医療テストをクリアして、保険適応が認められたということからしても、選択肢としての意義は少なくないのではないかと存じます。


先生がおっしゃられているように、接着ブリッジと呼ばれているものには、

全く削らないタイプ
機械的維持(多少は歯を削るということです)を伴うタイプ

の二種類があるようです。



また、先生によっては、接着性レジンセメントで接着するブリッジなら形態を問わず接着ブリッジであると言われることもあるようですので、

その先生がおっしゃる

「接着ブリッジ」

とは、どのようなものなのかを、患者の側も、最初に理解しておく必要があるかもしれません。



なお、先生が興味をお持ちの、「全く削らないタイプ」を追求されている先生が、

支台歯侵襲を抑えた進化した接着ブリッジ」という御著作を2004年に出版され、そこで1980年からの臨床記録を詳細にご報告になっているようです。

また、1996年出版の「接着の臨床」にも御参考になるケースが記載されているかもしれません。

少しづつですが、書き足して参りますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2008-10-07 00:10:55
一般の方が間違えるといけないので、

保険適応になったということは、国が、その術式の効用についてお墨付きを下さったということですので、恐らく、前歯に関しては、脱落率も改善されてきているし、今後広く普及させてよかろうという最高レベルのご判断が下されたものと思われます。

>高度先進医療テストをクリアして、保険適応が認められたということからしても、選択肢としての意義は少なくないのではないかと存じます。


これはおかかさんが勝手に判断して書かれていますよね!?

保険診療は良い治療だから保険適応になる訳ではありません。
裏で色々な力が働いて保険適応などが決められています。

今現在、採用・不採用は科学的根拠なく決められています。



>高度先進医療テストをクリアして

であればインプラントも保険適応になってもおかしくはないですよ^^;



ここには書き込みを信じきってしまう人もおられます。

失礼ですが現場の状況もわからず、素人の方が書き込むのは非常に危険だと思います。



>タダ一言、 「本当によいものはどんどん普及します。」

私もそう思います。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2008-10-07 00:45:31
↑もう一票入れておきます。

おかかさんが利点・欠点を把握して希望されるならそれはもう全く問題ありません。
大丈夫です。



ただもしも自分が自分の患者さんに対して、欠損補綴の選択肢として持てるかと言うと、やはり「仮歯扱い」が限度かと思いますね。

実際の臨床では、両隣に接着させておいて、ご本人の知らないうちに片側だけ外れてくることがかなり頻繁にあります。

仮歯と言ってあったとしてもを削らずに済んだこと、安価に済んだこと、自覚としては調子がいいことなどで、そのまま何年も来院が途絶え、元接着面に悲惨な虫歯が出来ているのを何度も目にしています。



また臨床データも、うまくいっているものだけ集めればデータは良くなります。

良いデータを出したければ良く出来ますし、良いデータを見せたい人は良いデータだけ集めてきます。

実際にはそこら辺を自分の実際の臨床に当てはめながら、各論文をよく吟味して判断しなければいけません。

タカタ先生にもよく怒られますが、これも判断をややこしくさせる一因ですよねー。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2008-10-07 12:56:35
井野先生の
『一般の方が間違えるといけないので、

保険適応になったということは、国が、その術式の効用についてお墨付きを下さったということですので、恐らく、前歯に関しては、脱落率も改善されてきているし、今後広く普及させてよかろうという最高レベルのご判断が下されたものと思われます。

>高度先進医療テストをクリアして、保険適応が認められたということからしても、選択肢としての意義は少なくないのではないかと存じます。

これはおかかさんが勝手に判断して書かれていますよね!?
保険診療は良い治療だから保険適応になる訳ではありません。
裏で色々な力が働いて保険適応などが決められています。

今現在、採用・不採用は科学的根拠なく決められています。



>高度先進医療テストをクリアして

であればインプラントも保険適応になってもおかしくはないですよ^^;

ここには書き込みを信じきってしまう人もおられます。
失礼ですが現場の状況もわからず素人の方が、書き込むのは非常に危険だと思います。

>タダ一言、 「本当によいものはどんどん普及します。」

私もそう思います。 』




私も本当にそう思います。
激しく同意です。

いつも患者さんに言うのですが、
自分が今まで知らなかった方法や治療法を知ると
それが非常に素晴らしく思えるのですが、

一般的でない方法には何か問題が隠れていて、
それはプロフェッショナルな世界から眺めないと解らない。

結構、難しいモノなのですよ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2008-10-07 23:27:08
まず、お忙しいところ、御回答をお寄せ下さいました先生方に心から感謝を申し上げます。
有り難うございました。

この投稿は、まずは、2007年の接着ブリッジに関するガイドラインを逐語的に引用して、田尾先生にご報告し、ガイドラインそのものをこの相談室の過去問の一部にしていただけたら、今後のお役に立つのではないかと考えて起案し始めたものです。

このガイドラインは、九州大学の寺田先生、日本大学の新谷先生を代表に、学関係の各大学の現役の著名な教授の先生方が結集されてお作りになったもののようで、内容が読みやすく、特に、メインテナンスに関する項目は、患者様にも是非お伝えしたい内容になっております。

ただ、こちらは、実際に開業しておられる臨床家の先生方のご見解を反映したものというよりは、今後の臨床指針的なもののようですので、先生方が御感想などをお寄せ下さいましたら、更に有意義なものになると存じます。



井野先生


ご回答有難うございます。

私がこの御相談を投稿しましたのは、ある資料を集めていた時、たまたま、接着ブリッジは従来型のブリッジ以上に歯を切削する術式である、という解説がなされているホームページを目にしたことがきっかけです。

それで、当初は、感想は交えずに、社団法人日本補綴歯科学会が発表された、2007年の接着ブリッジのガイドラインの引用と御紹介だけをさせていただこうと考えていました。

思いがけず、湯浅先生、タカタ先生から御回答がついていましたので、対応させていただきましたが、今後は、井野先生のご指摘に従い、私の返信は当初の予定通り、学会誌の逐語的引用にとどめさせていただきます。

私も接着ブリッジはかなり特徴が際立った修復方法ではないかと思います。

もし、この修復方法をお願いするのであれば、施術して下さった先生に定期的に必ず様子をチェックしていただくなど、患者の側もかなり努力しなければいけないのかもしれません。

そのような点についても、上記のガイドラインには、詳細な注意点が記述されておりますので、もしも接着ブリッジについてのお問い合わせがあったときの一資料としてお役立ていただけましたら幸いです。

それから、保険適応については、あくまで、私の感想です。

保険適応がどのような根拠で決定されているのかは、分かりませんので、お詫びして訂正させていただきます。


矢谷先生が、

「昨年,日本補綴歯科学会が接着ブリッジのガイドラインを出され,接着ブリッジの臨床エビデンスがまとめられた.それが今回の保険導入につながった」

と、この5月に開催されたシンポジウムでおっしゃっておられたようですので、保険導入がなされたのは、臨床エビデンスが国に理解されたからではないかと感じていました。

しかし、保険適応がどのようにして決定されているのか、私は知る立場にはありません。


井野先生、佐藤先生から保険適応に関して、上記のご回答のようなご指摘があったことに深く感謝申し上げます。



渡辺先生

ご回答有難うございます。

先生がご指摘のようなケースがあるとするならば、接着ブリッジを選択した場合には、やはり、歯科医師の先生による定期的なチェックが欠かせないのではないかと思います。

今回、御相談をお願い致しましたのは、接着ブリッジの可否優劣を問うことが目的ではなく、先般から続く先生方からの数々のご回答からも明らかなように、接着ブリッジは、一般のブリッジやインレークラウンほどは普及しておらず、どちらの歯科医院でもお願い出来る修復方法ではなさそうであること、

先生によって、どのような形態のものを「接着ブリッジ」と呼称されているのか少なくとも3通り程度はありそうなので、施術をお願いするのなら、その点に留意しないといけないこと。

また、接着ブリッジには際立った特徴がありそうですので、施術していただいた場合は、歯科医師の先生に定期的にきちんとチェックしていただくことが重要らしいこと。

を、理解出来るような、ガイドラインの御紹介をさせていただきたかったからです。



佐藤先生

ご回答有難うございました。

先生のご指摘の通り、私ども患者には、公式見解と臨床現場の見解のゆらぎのようなものが今一つ理解出来ません。

接着ブリッジは、1973年のRochetteの発表が最初とされている新しい歯科処置のようです。

ですので、以下に引用させていただきます、接着ブリッジのガイドラインについて、先生の豊富なご経験とご見解を御教示いただけましたら幸いです。




このサイトの過去問を検索しましたところ、接着ブリッジに関する御質問はまだ少ないようです。

ですが、今年になって条件付きながら保険適応になったことなどから、この術式に関して、近い将来お問い合わせが増える可能性があります。

保険適応になったということは、保険が認定しているケースで、患者様が施術を望まれた場合に、歯科医師の先生方が、接着ブリッジ施術をお受けにならないといけなくなるかもしれないからです。


それに備えるという観点からも、この御相談をさせていただけましたら、ガイドラインの指示する方向と実際の臨床家の先生方のご感想とをつぶさにつき合わせることにより、非常に示唆に富む展開が可能になり、歯科医師の先生方と私ども患者の双方にとって、将来的には有益ではないかと思います。

最初に、少しづつ書き足させていただきたいとお願いしましたのは、(可能であれば)そういう想定の元に、かなり長い引用をさせていただくことを予定していたからです。

論文のアドレスの引用だけをして、皆さん読んでおいて下さいでしたら、先生方の生のご感想や御経験が伺えませんし、引用がされていても、そちらまで飛ぶのは結構大変です。

こちらで、先生方の御教示のもと、管理者の先生のチェックを経て、接着ブリッジに関する過去問の一つとしてこのガイドラインをお納めいただけましたら、将来、自分にあった歯科処置を捜す多くの方々の御参考にしていただけるのではないかと思います。

是非、ガイドラインに対する現場の感想など、臨床家の先生方の実際の御経験をお知らせいただけますよう、お願い申し上げます。




以上、前置きが長くなりましたが、

以下に、社団法人日本補綴歯科学会が2007年に発表された、「接着ブリッジのガイドライン」の御紹介をさせていただきます。

なお、これから、少しづつ、このガイドラインを引用させていただく予定でおりますが、その末尾に、

「上記のガイドラインの指示について、臨床家の先生方が感じられた感想をお知らせ下さい」

という一文を必ずいれておきますので、それを利用していただいて、

「このガイドラインの指示はおかしい」
「これは自分の経験とは違う」
「確かにこれはその通りだ」


というような御教示をいただけましたら幸いです。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2008-10-07 23:28:26
このガイドラインは、

1 序文
2 ガイドラインの作成方法
 ?疑問点の抽出
 ?文献検索
 ?推奨の強さの決定
 ?ガイドライン作成と評価
3ガイドラインの作成組織
4定義
5適応症
6診察・検査
7処置
8メインテナンス
9文献

の9項目からなり、そのそれぞれに分かりやすい逐語的説明が付されています。非常に実戦的な内容で、特に、8のメインテナンスの項目は、患者様にも御一読いただけましたら幸いです。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2008-10-07 23:31:54
1 序文

ブリッジは少数欠損に対し、残存歯を支台歯として連結補綴することにより、形態、機能、審美性を回復する歯根膜負担の義歯である。

支台装置、ポンティック、連結部より構成される。

特に、その欠損に隣在する歯が健全歯に近い場合、従来型のブリッジを選択すると欠損歯の隣在歯のアンダーカットを除去するために、歯質の40〜75%を切削することになり、エナメル質はそのほとんどが失われる。

更に、抜髄根管治療が必要になるケースもある。

このようなケースでは、ミニマルインターベンションの観点から、隣在歯の切削量を最小限にとどめることが出来、従来型のブリッジと同等に機能するといわれている接着ブリッジを選択することが望ましい場合が少なくない。

接着ブリッジの歴史は、1973年にRochetteが発表したブリッジに始まるといわれる。

Rochetteは、下顎前歯欠損に対して、人工歯のポンティックから隣接支台歯の舌側にウィング状の金合金製穴あきの支台装置(以下、リテーナー)を伸ばし、これをMMA系のレジンを用いてリン酸エッチングをした支台歯に装着した。

その後、Howe and Denehy(1977)は、同じロチェット型のリテーナーに剛性の高いニッケルクロム合金を用い、MMA系のレジンではなく、耐久性の高い充填用コンポジットレジンで装着した。

さらに、Livaditis(1980)は、ロチェット型ブリッジを臼歯にはじめて応用した。

続いて、Livaditis and Thonpson(1982)は、ロシェットブリッジを改良し、ニッケルクロム合金製のリテーナーに穴をあける代わりに、被着面を専用の機器により電解エッチングすることにより、微細凹凸構造を設け、その上でこのリテーナーを低粘度のコンポジットレジンで装着することを試みた。

その後、それらの研究報告が基礎となり、優れた接着性レジンの開発と相まって、切削をエナメル質内に限局したブリッジが接着ブリッジ(resin-bonded fixed partial denture)として発展した。


* 上記のガイドラインの序文の内容に関して、何か先生方の御経験に鑑みて、付言するべきことがございましたら、お知らせ下さい。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2008-10-08 01:37:04
保険適応になったということは、保険が認定しているケースで、患者様が施術を望まれた場合に、歯科医師の先生方が、接着ブリッジ施術をお受けにならないといけなくなるかもしれないからです。


おかかさんの主観で書くのは止めてください。


我々歯科医師は治療方針、治療方法がケースによってはドクター毎に異なります、保険で認められていても医学的におかしなことは沢山あります。

この点は、個々のドクターが判断すべきことであり、患者さんの希望のみで治療が行われることではありません。



補綴物が外れることを好まれる患者様はおられませんので、歯科医師の先生方が接着ブリッジはいかがなものか、とお考えになることはよく理解出来ます。

保険治療においては接着性ブリッジも補償期間が存在します。

2年以内に取れてくればそれは医院の負担で付け直す、やり直すことが義務付けられています。


外れる可能性が高くやり直しになった場合は、医院が完全に赤字になるものに手を付けると思いますか!?
数千円の利益の為に数万円のリスクを犯すなど経営者としては完全に失格です。

この点はどう判断されますか!?



勘違いされているのは、
歯科医療とは行政が提供している先端医療ではない」のですよ。

最近、国も
『中負担、中福祉』と方針を出しました。


医療とは医療従事者の犠牲の上に成り立っている制度で、あれだけ重労働の老人の介護をされている方の給与を知っていますか!?


歯科で言えば、

銀歯1本作って得られる利益を知っていますか!?
技工士さんの初任給を知っていますか!?
保険の技工物を作っている方は何時間残業しているか知っていますか!?
衛生士さんだって9時〜17時に終りたいのを我慢して労働しているのを知っていますか!?

覆髄・覆罩は、治療費に見合わない治療なのでしょうか?(香港)

一度読んでみてください。
どれだけ日本の医療が頑張っているかがお分かりになると思います。


私個人としては、何故今頃接着性ブリッジだけ保険適応になってきたか理解に苦しみます。

接着学会の先生方がそうしたければ、自費治療ですればいいだけで、従来のブリッジより安定が悪いこの方法をわざわざこの時期に保険でしないといけないなのか!?


これは私の考えですが、前回の改正も、今ある治療の点数を上げられないので、他の治療法を保険内に入れ表向き枠組みを大きくした程度にしか見ていません。

殆どの歯科医師が従来のブリッジより予後が悪いと経験上分かっており、この治療自体しないことを国が分かっているからこそ今更保険適応にしたとしか思えません。

また接着学会の先生からクレーム喰らいそうですが。。。


今後私はこのスレには意見を申しません。
書くのは自由ですが、現場の状況も分からず他の方を誘導するような書き込みは止めてください。

 

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2008-10-08 03:09:55
歯チャンネル ヒール担当の井野先生が見事なヒールっぷりを発揮されていますが、僕も個人的な意見を書かせて頂きますね。


医療従事者が「経営」という言葉を口にすると、「医療より金儲けかよ!」と反感を買うことが多いと思いますし、以前は僕もそう思っていました。

ただ、いろんな人と話をしたり、実際にいろんな経験をしてきた中で、やはり経営も大事なことだと今は思っています。
(と言っても、まだ若造ですが^^;)



ここで勘違いして頂きたくないのは、「経営」を口にする歯医者さんの大部分は「金儲け」のために経営を行っているのではなく、「良い医療を提供するため」には経営も必要だと考えているということです。

確かに中には「魂売っちゃったの!?」という歯医者もいて、僕もたまに喧嘩することがありますが、大部分の医者さんは本当に真面目で、患者さんのことを親身になって考えていると思います。(本当ですよ!)


また、確かに歯科保険制度はどう見ても問題があると思いますが、保険のことを決めている役人さんも、国民のために止む無くこのような保険制度にしているのだと思いたいです。実際医療費はパンクしていますし、いきなり消費税を50%とかにもできませんから・・・



あと、本題の接着ブリッジについてですが、あくまでもインプラントブリッジとの比較ということになります。

インプラントやブリッジよりも医学的に明らかに優れているということであれば、たとえ歯科医院側の収入が少なくなろうとも、接着ブリッジを行う歯医者さんは大勢いると思いますし、実際今積極的に接着ブリッジを行われている先生は、そのように考えているから行っているのではないかと思います。

しかし、信頼性の高い文献的にも接着ブリッジがインプラントやブリッジと比較して明らかに優れているとは思えませんし、臨床的にもそう感じている先生が多いからこそ、接着ブリッジは普及していないのではないでしょうか?

決して、「儲からないから」では無いと思います。

(接着ブリッジで高い成功率が見込めるケースは、本当にごく一部に限られると思いますし、いくら接着力が良くなってきたと言っても、どんな噛み合わせにも耐えられるようなレベルではありません)


「保険で認められている」ということであれば、ブリッジも認められているわけですし、むしろ丁寧にブリッジによる治療を行い、その後のメンテナンスを頑張った方が、一般的には良い結果が得られやすいと思います。


理想を追求するのであれば確かに「接着ブリッジもオプションのひとつに」というご意見は理解できますが、これを保険でどこの歯科医院でもできるように・・・というのは、歯科医師・患者双方にとって、メリットよりもデメリットのほうが大きい気がします。

上で渡辺先生も、どちらかというと接着ブリッジ反対派よりの意見をされていますが、かと言って接着ブリッジを全くされていないわけでもないと思います。(ですよね?)

僕も接着ブリッジ大反対!というのではなく、あくまでも歯科医師の判断により「いける!」と判断された場合のみ、行うべきだと思っています。


というわけで、個人的には接着ブリッジは保険外のほうが良いのではないかな〜と思っていますが、全ての患者さんにこんなことまで理解してもらおうというのも、たぶん無理ですね・・・(^^;)

でも、ほんの少しでもこういった現状を知って頂ければ幸いです。



P.S.

それにしても、ラバーダム保険点数は復活しないんですかね?
接着ブリッジを保険に組み込む前に、こっちを何とかして欲しいです・・・

回答 回答8
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2008-10-08 05:40:28
湯浅です。

支台歯侵襲を抑えた進化した接着ブリッジ」の紹介、ありがとうございました。

ところで、ガイドラインの多くを、引用するのも、あの量になりますと、著作権上問題だと思いますので、止めた方が良いと思います(はっきりと法律文書の引用はできませんが)。


たとえば、PubMedの抄録は、無料公開です。
しかし、あれも、著作権があるようで、抄録をすべて、コピーペーストして、この掲示板に貼り付けるのは、問題があるようです。

また、日本語に、抄録全部を訳して、掲示板に書いても、著作権上の問題は、生じます。


医学中央雑誌なら、そうかな〜と思うのですが、まさか、無料公開のPubMedまで、と思われるかもしれませんが、そのようです。

Mindsというサイトで、無料ログインすると読めるコクランライブラリーの歯科領域の抄録の訳も、版権問題をクリヤーするのに、とりまとめた先生が、かなり苦労されていました。


よって、僕も、安易な、全文(抄録でも)引用は、行わず、長いアドレスを貼っています。


よって、

接着ブリッジのガイドライン を読みたい方は、

http://www.hotetsu.com/j/koushin/080610-2.html

より、各自でアクセスしてください。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2008-10-08 10:01:24
井野先生ばかりにヒールをさせられませんから。


前回もソフトに書いていますが、
本当に良いモノなら、みんなやります当たり前です。
我々はプロですから。

まず、やらないし、流行らないのには訳があるのです。
実際には施術するドクターはごく少数で
はっきりいえば、自分や家族にされたら激怒するでしょう。




 誠に残念。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2008-10-08 20:47:19
おかかさんは意見交換(=議論)がしたいんですよね?

議論であれば、たとえ素人であろうとプロであろうと、(もちろん主観を一方的に書くだけで、意見に耳をかさないというのではよくありませんが)主観を書くこと自体は何の問題もないと思います。

プロが素人の意見を”素人だから”といった理由で排除するのは私はよいとは思いません。


保険適応になったということは、国が、その術式の効用についてお墨付きを下さったということですので、恐らく、前歯に関しては、脱落率も改善されてきているし、
・・・
>高度先進医療テストをクリアして、保険適応が認められたということからしても、選択肢としての意義は少なくないのではないかと存じます。

個人的には、ここはおおむね同意します。



>今後広く普及させてよかろうという最高レベルのご判断が下されたものと思われます。

これは、そうではないと思います。

保険に導入する場合、最も重要視されるのはおそらく、それを導入したことで医療費が増えるのか増えないのかということだと思います。

ですので、(少なくともしばらくの間は)導入しても医療費が増えない すなわちほとんど普及しない術式を採用するであろうことが予想されます。(歯科の場合だけです)


では、何のために導入したのかといえば、私が想像するに、

科で保険への導入される新技術が医科と比べあまりにも少なく、そのことが歯科の診療報酬が上がらない最大の原因とも言われています。

そのため帳尻合わせに、あまり実施されないであろう新技術をあえて採用したと思われます。

特に今回は念を入れて、レーザーやGTRは(普通に行えば採算割れするような)低い点数に設定され、簡単には算定されないようにしてあります。


>保険適応になったということは、保険が認定しているケースで、患者様が施術を望まれた場合に、歯科医師の先生方が、接着ブリッジ施術をお受けにならないといけなくなるかもしれないからです。

患者様といった呼び方をする歯科医師もいるくらいですから、こういった可能性はあるかもしれません。
ただ、歯科医師と患者は対等だとすれば、井野先生もお書きのように、患者さんの要望を必ずしも受け入れないことも少なくはないと思います。


あと、申し訳ないのですが事実なので書きますが

>タダ一言、 本当によいものはどんどん普及します。

ラバーダムは?

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2008-10-08 23:51:11
先日、

側切歯抜歯、インプラントにしたいがすぐにできない場合は?

という御相談があり、そこで、接着ブリッジについてのお問い合わせがありました。

そのままでは、インプラントブリッジのカテゴリーになりそうだったので、ちゃんと「接着ブリッジ」に分類されるように、新しくまとめておくと、後日ほかの方が探しやすくなるのではないかと考えて、投稿させていただきました。

最近の御相談写真などを拝見していると、前歯に関しては、接着ブリッジに限定せず、「ブリッジ」という選択肢もあってもよいように感じます。

侵襲性が低いとされている接着ブリッジについて、検索しやすいように「入力作業」をさせていただくつもりでしたが、先生方のご回答を拝見しますと、この投稿は当初の予定とは少し違った方向に展開していっているようです。

ですので、湯浅先生の御指導に従い、接着ブリッジに関する検索先を再度御紹介させていただきますので、詳しいことは、そちらでお調べ下さい。(^^)

http://www.hotetsu.com/j/koushin/080610-2.html
回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2008-10-09 13:28:50
接着性ブリッジを過去沢山つくった事のある、坂上です。

当時は自費治療で作製していました。
人間の咀嚼のメカニズムはかなり複雑で、脱離に抵抗する形態を接着性ブリッジで生み出す事はかなりむつかしい事です。


どんなに、立派な研究結果を並べても、所詮教科書通りの症例なんてどこにも存在しないんですよ。


悪い事言いません。
やめといた方が賢明ですよ。


現在、私は一例も接着性ブリッジは作製していません。
患者さんに迷惑をかける可能性があまりにも大きいからです。


もし、自分や自分の親・家族にブリッジを作らなくてはならない場合には、私はぜったい接着性ブリッジは作りません。

回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2008-10-09 18:00:23
森川先生〜
ラバーダムは十分普及している認識でおります。

ヤルやらないは、ドクターの問題だと私個人は思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おかかさん
返信日時:2008-10-09 23:13:08
先生方、フォローを有り難うございます。


この相談室の過去問を検索してみると、

過去に寄せられた御相談の数が出てきますが、それによると、

2006・8・13〜2008・10・7 ブリッジに関するもの 335件
2006・9・7〜2008・10・8インプラントに関するもの350件
2006・8・13〜2008・8・20 接着ブリッジに関するもの 9件

です。

この数字を見ただけでも、ブリッジとインプラントに比べて、接着ブリッジに関する施術例、情報量は非常に少ないことが分かります。

上記の数字を見る限り、正直に申し上げて、先生方からそんなにご回答がいただけるとは予想していませんでした。

ところが、接着ブリッジに興味を持って下さった先生方が、ご回答を下さったので、

もし、可能なら、「接着ブリッジのガイドライン」を手がかりに、かねてから、教えていただきたいと思ってきた、

1 接着ブリッジはその特性から、保険外の金属で作成した方が、ベターではないでしょうか?

2 接着ブリッジがそれほど広まらなかったのは、取れやすいが侵襲性が少ないという特徴を患者が理解出来なかったからではないでしょうか?

3 接着ブリッジは歯科医師の先生の管理下で、定期検診を受けることが必須の施術ではないでしょうか?

を順次お伺いしてみるべく、少し、書き足してみることにしました。


これらは、接着ブリッジ施術を実際にやったことがあるか、これからやろうと考えておられる先生方のご参加があって初めて可能になることです。

興味を持って下さった先生方がいらっしゃったので、このまま急がずに書き足し続けていけば、接着ブリッジに関するまとまったスレッドが一つ出来るかもしれないと考えておりました。

ところが、途中から、話題が違う方向にいってしまったため、接着ブリッジそのものに関する理解を深めることが困難になっているように思います。



誤解を招くといけませんので、私の本意は、

接着ブリッジを選択するなら、その特性を理解して、保険外で丁寧に作成していただき、定期検診もきちんと受け続けることがベストでしょうか?・・・の方にあったことを付言させていただきます。

なお、歯科診療は、歯科医師の先生方の御診断があってはじめて可能なものであることはいうまでもありません。

まず、はじめに診断があるはずで、適応かどうかのご判断は、患者がするのではなく、歯科医師の先生方にお願いすることになるのは、申し上げるまでもないことです。

保険適応がなくなった」ということは、よく話題に上りますが、「新しく保険適応が出来るようになった」という話題は全くなかったところに、今年度、突然もたらされた新規適応で、果たしてこれが朗報なのかどうか、一般人には分かりかねますが、個人的には接着ブリッジという施術についてもう少し知りたいと思っていました。



*田尾先生・・・率直なご見解に感謝こそすれ、そんなふうに感じたことは一度もありません。
今回のご回答にも、とても感謝しております。有り難うございました。

*接着ブリッジはよくない、というご指摘を頂いていますが、それは取れやすいということなのでしょうか。
将来的に、天然のによりダメージがあるということなのでしょうか。

「最初に削る分量が圧倒的に少ないので、天然の歯が長持ちしやすい」「取れても天然の歯の方は痛んでいないことが多いので、取れたものをそのまま付け直して対応出来る」「支台歯エナメル質を残せる」という長所があると推奨する文献に書かれているので、その点に着目していたのですが・・・

*もう一度、ゆっくりスレッドを読み返してみます。
でも、何だか、接着ブリッジへの道は険しそう



タイトル 素人ですが、自分なりに接着ブリッジの長所をまとめてみました
質問者 おかかさん
地域 非公開
年齢 42歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 接着ブリッジ
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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