銀の詰め物の虫歯診断にCT撮影の妥当性について

相談者: はすみさん (39歳:女性)
投稿日時:2012-04-06 22:54:36
参考:過去のご相談
二次カリエスが心配でレジンを削って診てもらうのは自費ですか?



なにとぞ宜しくお願いします。

2週間前位から、右上一番奥の銀の詰め物をした歯が時々うずくような、しびれるような違和感が有ります。
鏡で見る限りでは異常なさそうですが、詰め物の下など見えない部分が虫歯なのかもしれません。

ここの掲示板で、詰め物の下の虫歯診断にレントゲンを撮ってもらったところ、「シロ」と言われたので放置してたら実は虫歯だったり、「クロ」と言われたけど虫歯じゃなかったり、という投稿がありました。


【質問@】最近はCT診断というものがあると聞きますが、やはりそちらの方が精度が良いでしょうか?

被ばくの問題はありますが、ひび割れてると言われて時々痛むが放置してる歯の内部や、他の全部の歯の詰め物の下や歯間がチェックできるのなら、むしろ、この際受けたら良いように素人考えでは思えます。


ただ、CT検査をやってる歯科が通いづらい所なので、CT検査の結果 もし虫歯があって治療が長引くなら最寄りの歯科にお願いしたいのです。

他の投稿で「CT撮ったらその後は自費治療になる」とありましたが 図らずも同一の医療機関でなくなるわけで


【質問A】その場合、治療は保険治療になるのでしょうか?

以前、自費治療を途中までやりかけてその歯科と信頼関係が保てずに、別の歯科に転院し保険診療に切り替え継続治療した事があり、それと構図としては同じ事になってしまうのでそうなるのかなと思い、質問させて頂きました・・・


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-04-06 23:43:40
>【質問@】最近はCT診断というものがあると聞きますが、やはりそちらの方が精度が良いでしょうか?

むし歯のスクリーニングという目的では、CTは精度が高いとは言えないと思います。

骨、あるいは軟組織に関しては目的によって高い有効性がありますが、歯の内部に関してはCTの解像度があまりに低いため、有用なケースは少なく、場合によっては有用なこともある といった程度かと思います。

少なくとも世界的なスタンダードではありません。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-04-07 09:20:06
>2週間前位から、右上一番奥の銀の詰め物をした歯が時々うずくような、しびれるような違和感が有ります。

とのことですが、CTで分かる場合も、そうでない場合も考えられます。

CTや詰め物をはずす前に、噛み合わせ歯列の様子の型を取って、模型上で調べることも出来そうに感じます。

もうすでに行っているかも知れませんが・・・

いろいろ調べても原因がよく分からなければ、詰め物を取って中を見て、それでも分からなければCTをとるという流れが想像できますね。

お大事になさってください。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2012-04-07 10:05:17
こんにちは。



>質問@に関して

当院では頻繁にCT撮影をしていますけど、むし歯の診断には使わないですよ。

むし歯はデンタル撮影法の、出来れば咬翼法、それも角度を微妙に変えて複数枚撮影という方法が一番見やすい、とされています。

ただそれでも大体半分ぐらいのむし歯は見落としてるとイメージして頂いていいと思います。

詰め物の下のむし歯などは、案外マイクロスコープでの注意深い視診で見つけられることも少なくありませんが、総合的に考えて、むし歯の診断というのはなかなか難しいと感じます。

そもそもむし歯とは何?で歯科関係者で半日とかディスカッション出来るぐらい、定義も理解もバラバラですしね・・いいこととは思えないですけど。



話を戻してCTでは、骨の状態を見るのに非常に良いです。
被曝の問題を別とすれば、根尖病変の確認には最適と言っていいと思いますね。

その他、骨の中の異常や、歯周病の状態の理解のためなどに、色々な情報が入って来ますので「とりあえず撮影」したとしても何らかのプラスにはなることが多いとは実感しているのですが、むし歯の診断目的となると不向きかなと思いますよ。(歯に関しては画像が不鮮明になる為)



>質問Aに関して

その通り、医療機関を分ければ基本的には問題ないのですが、若干「グレーゾーン」の様です。
偶然ならいい(仕方ない)けど、意図的、計画的なのは黒に近い様です。

ただどちらにしても、診断のみを別の医療機関で行っても、治療を受ける医院で同じ診断がしてもらえなければ治療に進むことはないのですから、はすみさんのアイデアは片手落ちの様な気がしますね。

今回の場合はCT撮影が有効でなさそうなので前提からおかしいですが、、普通にセカンドオピニオンとして考えるのならナシではないかも知れませんね。



お大事にどうぞ。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2012-04-07 14:24:57
最近はCTも保険で撮影することが可能です。
ただ適応症というかこういう場合には、いいですよという一応の目安はあります。

残念ながら虫歯の診査には保険ではできませんし、各先生方が書かれていますようにあまり有効だとはおもいません。

保険のルールは、県ごとに違うと言っていいくらい独自性が高いです(本当は全国一律であるべきでしょうけど)。

当院にはCTはありませんが、当院でCTの保険請求は可能だと思います。
これは愛知県だけのルールかもしれませんが、別の医療機関で撮影した(当然保険請求していないこと、支払いは当院からその委託医療機関にすることなどの条件がつきますが)CTを保険請求できるのです。

CTで、歯根破折や未治療の根管を発見することはたまにあります。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2012-04-07 14:29:47
>CTで歯根破折

CTありますけど、歯根破折歯未だに見つけたことないです・・・

CTの読影能力の差なんでしょうが^^;
 

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2012-04-07 17:06:14
井野先生、訂正します。
発見ではなく、確認ですね。

歯周ポケット検査でまず歯根破折だという歯牙で、患者さんがどうしてもと言うので愛知学院でCTを撮影してもらったら、案の定破折線らしきものが写っていました。

患者さんの希望で経過観察にしたら、数ヶ月後歯根破折&メタルコアクラウン脱離で再来院されました。

回答 回答7
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2012-04-08 10:54:27
銀の詰め物をした歯が>

CT には、アーチファクトという正確な診断を妨げる現象が生じることがあります。

金属があるとその部が(散乱線によるためでしょうか?)ハレーションをおこした様な像になり読影しづらいか、不可能になります。

ですからその部に限ってはCTは不向きです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: はすみさん
返信日時:2012-04-08 19:23:51
質問者のはすみです、ご回答有難うございます!

二次カリエスのチェックは、デンタル撮影の方が良いのですね。
知りませんでした。

でも今までの経験上、基本はパノラマでした。

ちょっと調べてて思ってしまったのですが、デンタル撮影よりパノラマの方が点数がずっと高いですよね…
手間も少なそうですし…。

気になる歯を複数指定してデンタル撮影してもらうのが患者側からは理想だとしても、病院側からは一般論として やっぱりご迷惑なんでしょうか。
(でも、それが一番有効なのに…?)

応じてくれるかどうかは病院次第だから、メールなどで聞くしかない?
でも そんな質問をされたら病院側は どう感じるのか…

現場で、「是非デンタル撮影お願いします」と言えば済む話だと思われますか?

質問内容が変わってしまい申し訳ありませんが、なにとぞご回答宜しくお願いします。
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2012-04-08 20:03:47
こんばんわ。
カワサキです。

そうですね。
お気持ち、お察しします。

しかし、はっきりと、今までの経緯を含めて、伝えた方が、担当する先生も、やりやすいと思います。


≫≫ 現場で、「是非デンタル撮影お願いします」と言えば済む話だと思われますか?

※ その通りです。
気にされなくていいと思います。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2012-04-09 00:57:08
1つの病名で複数の撮影(パノラマとデンタル、あるいはデンタルと方向を変えたデンタル等)は、保険では出来ません。

正確には、してもいいのですが保険点数がつかないので、無料で行わなくてはなりません。

点数はお口全体を撮影すれば似た様なものなのですが、パノラマの方が圧倒的に手間がかからない分、採算性を考えた時に効率がいいのは非常に魅力的であるという面はあると思います。
(誤解されていることが多いのですが、歯科の診療報酬は医院の存続に関わるぐらい、あり得ないほど低く設定されている為、採算性はシビアに考えなければなりません)

それにデンタルでは見落とす様な、例えば顎骨内の腫瘍を発見出来たり全体のイメージがつきやすいなどのメリットもあり、得手不得手が違うと考えて頂いた方がいいかも知れません。

あと保険診療はみんなでプールしているお金で行う必要最低限の治療ですから、患者個人や歯科医師個人で理想を追求する様なシステムと根本が違いますので、細かいアレンジはせずにルールに則って行うべきだと思いますよ。

とは言え今回の場合たかだかデンタル1枚ぐらいのご要望であれば、強く拒否される様なこともそれほどなさそうな気もしますし、対応は先生によると思います。

・・なのですが、担当医が自ら目的意識を持って行う診査と「させられる」診査では意味が全然違う様な気もしますし・・私が余計な情報を書いてしまったのかも知れませんが、あまり患者さんが気にしても仕方ない部分の様な気もしないでもないです。。すみません。。

CTが、とか、デンタルが、とかではなくて、「出来るだけ理想的な、精密な診査を」と言うご希望なら、数は限られますが保険ではなくて自由診療で歯科ドック(デンタルドック)などされてる医院や、自由診療専門の医院に問い合わせをされた方がいいのではないかと個人的には思います。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2012-04-09 08:59:40
今までの経緯をお話されれば、デンタルでの撮影を望まれているということは伝わりやすいと思いますよ。

ご参考まで。

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2012-04-09 10:57:29
水澤先生のおっしゃるように、経緯を簡単に話されればいいと思いますよ。

>右上一番奥の銀の詰め物をした歯が時々うずくような、しびれるような違和感が有ります。

右上一番奥1本であれば、通常デンタルで診断を行います。

この状況で初めらかCT撮るのは・・・
無駄な被曝で終わりますね。


後、1枚のデンタルでもレントゲンの鮮鋭度、読影能力に大きく左右され診断が違ってきます。

この診断力の違いは患者さんに見分けることはできませんが、少なくとも初めからCT撮影は止めておかれた方がいいと思います。


おだいじに

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: はすみさん
返信日時:2012-04-12 10:42:43
先生方、ご回答ほんとうに有難うございました。

CTを扱ってる歯科のHPでは、虫歯も良く判ると思われるかのように書かれていたのですが、どうも今回はCT撮影の意義は 薄いようですね。

虫歯診断のためのレントゲンについて、新たな疑問が生じたのですが、別に投稿させて頂きたいと思います。

この掲示板は ほんとうに勉強になります。

患者側も、間違った常識についてや、本当に有効な方法くらいはリテラシーとして知っておきたいと思いました。
(以前、何も知らずに受けた処置でとても後悔しました)

お答えいただく先生方には、本当に感謝しきりです。



タイトル 銀の詰め物の虫歯診断にCT撮影の妥当性について
質問者 はすみさん
地域 非公開
年齢 39歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯、知覚過敏の痛み
その他(診断)
詰め物の下の虫歯(二次カリエス)
CT
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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