神経に近いむし歯は痛みが無くても抜髄ですか?ドックベストは?
相談者:
堀田さん (35歳:男性)
投稿日時:2012-09-24 23:35:12
今日クリーニングに行ったら、治療済みの右下七番に虫歯が見つかり、神経に近いむし歯のため抜歯する必要があるといわれたのですが、痛みは全くないのでできるだけ神経を残したいです。
痛みがなくても、神経を取らないといけないのでしょうか?
あとドックベストという方法なら、神経が近くても薬で様子を見ながら治療できるとのことですが、時間がかかるみたいですね。
ドックベストはどうでしょうか?
痛みがなくても、神経を取らないといけないのでしょうか?
あとドックベストという方法なら、神経が近くても薬で様子を見ながら治療できるとのことですが、時間がかかるみたいですね。
ドックベストはどうでしょうか?
[過去のご相談]
回答1
川崎歯科クリニック(中野区大和町)の川崎です。
回答日時:2012-09-24 23:42:37
こんばんわ。カワサキです。
> 痛みがなくても神経を取らないといけないのでしょうか?
※ 虫歯の程度にもよります。
また、神経が失活している(=壊死)場合は、痛みを感じることはないです。
まずは、虫歯をきれいに取って、神経を守る薬を入れて(=覆髄)、経過観察をされてみては、いかがでしょうか?
> ドックベストはどうでしょうか?
※ よく、分からないです。
ご参考までに。
なるべく、神経が残せるといいですね。
お大事に。
> 痛みがなくても神経を取らないといけないのでしょうか?
※ 虫歯の程度にもよります。
また、神経が失活している(=壊死)場合は、痛みを感じることはないです。
まずは、虫歯をきれいに取って、神経を守る薬を入れて(=覆髄)、経過観察をされてみては、いかがでしょうか?
> ドックベストはどうでしょうか?
※ よく、分からないです。
ご参考までに。
なるべく、神経が残せるといいですね。
お大事に。
回答2
M Dental Office(品川区東五反田)の三留です。
回答日時:2012-09-24 23:51:24
こんばんは。
〉痛みがなくても神経を取らないといけないのでしょうか?
すでに歯髄が死んでしまっている場合は、感染根管治療が必要になってきます。
残念ながら、痛みが出ないまま歯髄壊死になってしまうケースはあります。
もし有髄であれば、川崎先生同樣に歯髄保存療法を試みても良いですが、担当医のやり方や考え方で結果が左右される部分ですので術前によく相談することをお勧めします。
ドッグベストセメントに関しては、自分を含め知り合いの先生も使用していませんね。
参考にしてください。
〉痛みがなくても神経を取らないといけないのでしょうか?
すでに歯髄が死んでしまっている場合は、感染根管治療が必要になってきます。
残念ながら、痛みが出ないまま歯髄壊死になってしまうケースはあります。
もし有髄であれば、川崎先生同樣に歯髄保存療法を試みても良いですが、担当医のやり方や考え方で結果が左右される部分ですので術前によく相談することをお勧めします。
ドッグベストセメントに関しては、自分を含め知り合いの先生も使用していませんね。
参考にしてください。
回答3
相談者からの返信
相談者:
堀田さん
返信日時:2012-09-25 00:11:52
回答4
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2012-09-25 00:29:23
担当の先生が提案されたのは、抜歯ではなく、神経の治療だけだったのですね?
神経温存が、もし可能であっても、担当の先生が普段から使い慣れた薬剤・術式で行ってもらうのが無難だと思いますよ。
因みに、ドックベストセメントは保険治療で指定された薬剤ではありません。
神経温存が、もし可能であっても、担当の先生が普段から使い慣れた薬剤・術式で行ってもらうのが無難だと思いますよ。
因みに、ドックベストセメントは保険治療で指定された薬剤ではありません。
回答5
回答日時:2012-09-25 00:46:05
こんばんは。
神経を抜く・抜かないの臨床的判断基準については、あまりこれと言えるものがありません。
ですので以下完全に個人的な見解ですので、不快に感じる先生もおられるかも知れませんが、ご参考までに。
まず、私自身は生きている神経をいきなり抜く様な処置をここ何年もの間、ほとんどしていません。
経験上十分な時間(≒費用)を頂いた上でマイクロスコープを使用して、慎重に進めることが出来れば一般に思われているよりずっとはるかに神経は救えると思います。
1回でむし歯を削る量を100μm未満ぐらいの単位まで絞ることが出来ると、多くの場合で神経が露出するまで削らなくて済みます。
これは肉眼では出来ない単位だと思いますが、マイクロスコープを使い慣れている先生にとっては余裕で出来る作業だと思います。
いったん神経が露出してしまえば神経を保存することについては議論も残るかと思われますが、必要十分削った上で露出さえさせずに済めば、まず特別な材料など何も使わなくても神経の保存は試して良いと思います。(※教科書的な基準ではありません)
(神経が生きているのに)自覚症状も出ていない様なケースはほとんどが神経は露出しませんので、この時点でおそらくはまず大丈夫だろうと自分の場合は思います。
ただ痛みの感じ方も個人差が大きいですし、いくら慎重に行ってもむし歯の大きさ次第では神経が出てしまう場合はあります。
私の場合はそのときに2パターンの対処法を考えるのですが、敢えてむし歯を皮一枚残す方法と、神経は最後の最後に最低限度露出させた上で「MTAセメント」という、ドックスなんとかや3−なんとかと違って十分な基礎研究のされている生体親和材料を使って保存を試みる方法とを考えます。
なんとなく使い分けがあるのですが、まだ経過が十分おえている状況ではないです。
ただ神経が露出したものを保存した例では、やはりしばらく痛みが続く場合や後に神経が死んでしまうケースを数例(全体のおそらく数パーセント)経験していますので、まず一番大切なことは、
「不用意に神経を露出させないで済む様に削ること」
だと思います。
逆に言えば、削る前から神経抜くよと宣言出来るケースは自分の中ではほぼないですね。
つまり、マイクロスコープを使い込んでいる先生がいい(歯科医全体のおそらく数パーセント??)と思いますし、なおかつ時間も十分に確保が出来る自由診療の方がいいと思います。
自費か保険かは経営の仕方にもよりますが、マイクロスコープを使わずによく分からない自費材料を使う方法も考え方のひとつだとは思います。
時間の確保はしやすくなりますしね。
以上、かなり偏見に満ちた個人的見解ですので、あくまで参考程度とされて下さい。
お大事にどうぞ。
神経を抜く・抜かないの臨床的判断基準については、あまりこれと言えるものがありません。
ですので以下完全に個人的な見解ですので、不快に感じる先生もおられるかも知れませんが、ご参考までに。
まず、私自身は生きている神経をいきなり抜く様な処置をここ何年もの間、ほとんどしていません。
経験上十分な時間(≒費用)を頂いた上でマイクロスコープを使用して、慎重に進めることが出来れば一般に思われているよりずっとはるかに神経は救えると思います。
1回でむし歯を削る量を100μm未満ぐらいの単位まで絞ることが出来ると、多くの場合で神経が露出するまで削らなくて済みます。
これは肉眼では出来ない単位だと思いますが、マイクロスコープを使い慣れている先生にとっては余裕で出来る作業だと思います。
いったん神経が露出してしまえば神経を保存することについては議論も残るかと思われますが、必要十分削った上で露出さえさせずに済めば、まず特別な材料など何も使わなくても神経の保存は試して良いと思います。(※教科書的な基準ではありません)
(神経が生きているのに)自覚症状も出ていない様なケースはほとんどが神経は露出しませんので、この時点でおそらくはまず大丈夫だろうと自分の場合は思います。
ただ痛みの感じ方も個人差が大きいですし、いくら慎重に行ってもむし歯の大きさ次第では神経が出てしまう場合はあります。
私の場合はそのときに2パターンの対処法を考えるのですが、敢えてむし歯を皮一枚残す方法と、神経は最後の最後に最低限度露出させた上で「MTAセメント」という、ドックスなんとかや3−なんとかと違って十分な基礎研究のされている生体親和材料を使って保存を試みる方法とを考えます。
なんとなく使い分けがあるのですが、まだ経過が十分おえている状況ではないです。
ただ神経が露出したものを保存した例では、やはりしばらく痛みが続く場合や後に神経が死んでしまうケースを数例(全体のおそらく数パーセント)経験していますので、まず一番大切なことは、
「不用意に神経を露出させないで済む様に削ること」
だと思います。
逆に言えば、削る前から神経抜くよと宣言出来るケースは自分の中ではほぼないですね。
つまり、マイクロスコープを使い込んでいる先生がいい(歯科医全体のおそらく数パーセント??)と思いますし、なおかつ時間も十分に確保が出来る自由診療の方がいいと思います。
自費か保険かは経営の仕方にもよりますが、マイクロスコープを使わずによく分からない自費材料を使う方法も考え方のひとつだとは思います。
時間の確保はしやすくなりますしね。
以上、かなり偏見に満ちた個人的見解ですので、あくまで参考程度とされて下さい。
お大事にどうぞ。
回答6
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2012-09-25 08:19:51
>「不用意に神経を露出させないで済む様に削ること」
・・に同意します。
マイクロスコープも必要だと思います。
個人的には更に、極力細菌が棲み難い環境にして、一旦、そのまま密封します。
一定期間後、歯髄・象牙質がそれなりの防御反応をした後に、再び掘り返して、その場所の状態を確認してから、最終的な修復を行っています。
・・に同意します。
マイクロスコープも必要だと思います。
個人的には更に、極力細菌が棲み難い環境にして、一旦、そのまま密封します。
一定期間後、歯髄・象牙質がそれなりの防御反応をした後に、再び掘り返して、その場所の状態を確認してから、最終的な修復を行っています。
回答7
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2012-09-26 00:56:33
ドックスベストセメントについては、賛否両論あるようです。
否定されている先生方の多くは、使用したことがない、もしくは使用する気がない先生方のようです。
この治療法は日本では認可を受けていませんから、材料を歯科医師の判断の元、個人輸入する必要がありますし、保険が使えず自費治療になります。
最初日本に導入された時は、このセメントだけで封鎖しておくというような治療法でしたから、セメントの強度的な問題もあり、セメントの崩壊や脱離など、予後を保証できかねるような治療法だったと思います。
現在の使用法はかなり改善されており、強度の高い修復物でドックスベストセメントの上から緊密封鎖されるように改良されていますから、予後はかなりよくなってきているようです。
たぶん主治医からご説明済みだと思いますが、銅イオンの殺菌作用を主として感染象牙質の持続的消毒(殺菌という表現もされています)と第2象牙質の形成促進、軟化した象牙質の硬化を目指した治療法です。
一般的に象牙質まで進行した虫歯治療を行う際は、齲蝕検知液を使用して感染した歯質をできるだけ除去しようと試みるのですが、ドックスベストセメントを用いた治療では、逆に感染した部位を積極的に取り除くことはしません。
ですから、麻酔もせず、歯もガリガリ削らず、痛みもなく処置は短時間で終了します。(必要な場合はエナメル質は一部除去します)
最終的な緊密充填のために軟化象牙質もできるだけ取り除きますが、その際も歯髄や象牙質を極力傷めないようにタンパク除去液のようなもので溶かして取ることが推奨されています。
ですから、通常の虫歯治療とは異なり歯髄や象牙質へ刺激をほとんど与えることなく治療は終了します。
結果、術後の歯髄症状が起きないので、かなり深い虫歯でも歯髄を温存できるといわれています。
生体反応により第2象牙質が出来た半年後以降には、初回の充填物を除去して軟化したままの部位の象牙質があれば完全に除去し、最終充填物で綺麗に修復し直す必要があります。(この際も無麻酔、無痛で行えます)
たぶん藤森先生が行われている方法も薬剤は違っても同じようなコンセプトで歯髄をできるだけ残そうとする治療法ではないでしょうか。(カリソルブ?)
マイクロスコープを用いてかなりの時間をかけて注意深く虫歯を徹底的に取る外科的な手法もありますが、ドックスベストセメントは、象牙質の自然治癒力を使った非常に穏やかな治療法です。どちらを選択されるかは、歯科医と患者さんの好みや考えにより異なると思います。
尚、虫歯をどこまでとるかについては、過去によい回答がありましたので参考にしてください。(歯科医によって考え方が異なることがわかると思います)
参考⇒虫歯は全て取り除く or きっちり封鎖すれば取り残しても大丈夫?
個人的には、ドックスベストセメントの臨床的な評価は、使用法を誤らなければ、非常に高いと感じています。
参考にしてください。
否定されている先生方の多くは、使用したことがない、もしくは使用する気がない先生方のようです。
この治療法は日本では認可を受けていませんから、材料を歯科医師の判断の元、個人輸入する必要がありますし、保険が使えず自費治療になります。
最初日本に導入された時は、このセメントだけで封鎖しておくというような治療法でしたから、セメントの強度的な問題もあり、セメントの崩壊や脱離など、予後を保証できかねるような治療法だったと思います。
現在の使用法はかなり改善されており、強度の高い修復物でドックスベストセメントの上から緊密封鎖されるように改良されていますから、予後はかなりよくなってきているようです。
たぶん主治医からご説明済みだと思いますが、銅イオンの殺菌作用を主として感染象牙質の持続的消毒(殺菌という表現もされています)と第2象牙質の形成促進、軟化した象牙質の硬化を目指した治療法です。
一般的に象牙質まで進行した虫歯治療を行う際は、齲蝕検知液を使用して感染した歯質をできるだけ除去しようと試みるのですが、ドックスベストセメントを用いた治療では、逆に感染した部位を積極的に取り除くことはしません。
ですから、麻酔もせず、歯もガリガリ削らず、痛みもなく処置は短時間で終了します。(必要な場合はエナメル質は一部除去します)
最終的な緊密充填のために軟化象牙質もできるだけ取り除きますが、その際も歯髄や象牙質を極力傷めないようにタンパク除去液のようなもので溶かして取ることが推奨されています。
ですから、通常の虫歯治療とは異なり歯髄や象牙質へ刺激をほとんど与えることなく治療は終了します。
結果、術後の歯髄症状が起きないので、かなり深い虫歯でも歯髄を温存できるといわれています。
生体反応により第2象牙質が出来た半年後以降には、初回の充填物を除去して軟化したままの部位の象牙質があれば完全に除去し、最終充填物で綺麗に修復し直す必要があります。(この際も無麻酔、無痛で行えます)
たぶん藤森先生が行われている方法も薬剤は違っても同じようなコンセプトで歯髄をできるだけ残そうとする治療法ではないでしょうか。(カリソルブ?)
マイクロスコープを用いてかなりの時間をかけて注意深く虫歯を徹底的に取る外科的な手法もありますが、ドックスベストセメントは、象牙質の自然治癒力を使った非常に穏やかな治療法です。どちらを選択されるかは、歯科医と患者さんの好みや考えにより異なると思います。
尚、虫歯をどこまでとるかについては、過去によい回答がありましたので参考にしてください。(歯科医によって考え方が異なることがわかると思います)
参考⇒虫歯は全て取り除く or きっちり封鎖すれば取り残しても大丈夫?
個人的には、ドックスベストセメントの臨床的な評価は、使用法を誤らなければ、非常に高いと感じています。
参考にしてください。
相談者からの返信
相談者:
堀田さん
返信日時:2012-09-26 09:51:30
いろいろありがとうございました。
参考になりました。
参考になりました。
タイトル | 神経に近いむし歯は痛みが無くても抜髄ですか?ドックベストは? |
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質問者 | 堀田さん |
地域 | 兵庫 |
年齢 | 35歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 自営業・フリーランス |
カテゴリ |
虫歯治療 う蝕関連 専門的な質問その他 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。