歯根破折で抜歯したが接着治療が出来できたのではないか?

相談者: stitch3さん (41歳:女性)
投稿日時:2016-02-25 08:56:50
お世話になります。

先日、6番を抜歯しました。
当初虫歯治療で神経を取って削りクラウンを被せて終了しましたが、直後から物を噛んだときに痛みが出た為クラウンを外し神経の治療を1ヵ月ほど続けました。

一向に回復しないので次の手段を伺ったところ、破折の可能性があるので歯根の1本だけ抜いて補強すると仰いました。
ところが、いざ抜歯してみると破折が他にも及んでいるので丸々抜くことになりました。

しかし、痛みを訴えた時に接着できたのでは?と納得がいきません。
その後ドライソケットでまた1ヵ月程度苦しみました。


この失った歯はブリッジをするのですが、7番も虫歯になっており、また破折したらと不安で仕方ありません。

1、技術次第で治療中に破折してしまうことはありますか?
2、破折は初期なら接着可能と言いますが、気づいてどのくらいの期間接着可能なのでしょうか?
3、接着した歯にブリッジをかけることは良くないのでしょうか?

宜しくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2016-02-25 09:08:04
んんん…

>1、技術次第で治療中に破折してしまうことはありますか?

不可抗力として無くはないと思います。
ただ、「治療中に折れてしまう」という事は、個人的には「元々その程度の強度しかなかった」ように思います。


> 2、破折は初期なら接着可能と言いますが、気づいてどのくらいの期間接着可能なのでしょうか?

基本的にはどんなタイミングにせよ接着は難しいと思います。

当サイトの山田先生のように接着修復をする歯科医は限られています。
接着修復を考えるのであれば、「一般的な歯科医」ではなく、「接着修復に積極的に取り組んでいる歯科医」を探してかかられるしかありません。


> 3、接着した歯にブリッジをかけることは良くないのでしょうか?

「歯の形を残す」事と「機能させる(咬めるようにする)」事は別物です。

割れている歯に、しかも単独歯よりも力の負担が大きなブリッジの土台とすることは難しいと考えます。

「その歯で絶対に咬まない」と言う条件であれば保存は可能かもしれませんが、現実問題としては難しいでしょうね。

3人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2016-02-25 17:17:07
こんにちは。

抜髄根管治療をしてクラウンを被せてから咬合痛が出たようですね、個人的には根管治療がうまくできていなかった可能性が一番高いように思います。

>破折の可能性があるので歯根の1本だけ抜いて補強すると仰いました。

個人的な経験ですが破折を起こし歯髄炎になっため抜髄をしたことはありますが、抜髄した歯が破折を起こしたことは今のところありません。

破折の可能性があるということで抜歯するのはいかがなものかと思います、可能性があるなら抜歯するにしても破折を確認してからにすべきだと考えます。


>いざ抜歯してみると破折が他にも及んでいるので丸々抜くことになりました。

抜歯した歯のクラックを見せていただきましたか、クラックが他にも及んでいることを見せていただいたのでしょうか。


>この失った歯はブリッジをするのですが、7番も虫歯になっており、また破折したらと不安で仕方ありません。

7番をクラウンにすれは破折は起こさないと思います。


>しかし、痛みを訴えた時に接着できたのでは?と納得がいきません。

おそらく接着は可能だったように思いますが、個人的には破折ではなかったような感触を受けます。


>1、技術次第で治療中に破折してしまうことはありますか?

抜髄歯では今のところ経験はありません、無髄歯の場合疑いがあればマイクロスコープで確認してから根管治療を始めます。


>2、破折は初期なら接着可能と言いますが、気づいてどのくらいの期間接着可能なのでしょうか?

どれくらいということになるとなかなか難しいところですが私のところでは2年ぐらいという症例は確か2例あったように思います。

結局のところむし歯象牙質にどれ位進行しているかによると考えています、むし歯を取りきれなければ接着は望めません。


>3、接着した歯にブリッジをかけることは良くないのでしょうか?

私のところではブリッジの支台歯として使っています。

歯根破折歯の外部接着修復 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=161
破折歯の接着修復 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=185
参考になれば幸いです。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: stitch3さん
返信日時:2016-02-25 20:31:01
櫻井先生、山田先生

お忙しい中回答ありがとうございます。

接着可能かどうかは専門の医師でないとだめなのですね。
山田先生は接着した歯を支台に出来るなんて素晴らしいです。

破折の発覚は、クラウンを被せたあとのことです。
もしかしたら破折しているのにクラウンを被せたのかもと疑えばキリがありませんが、担当医が破折に気づいたのは治療から1ヵ月くらいあとのことです。
それまでずっと根管治療をしてくださいました。


破折自体は抜く前に私も確認出来ました。
ピンセットのようなもので先生が隙間を開きましたから。
1ヵ月前からの噛んだときの痛みと隙間を開いたときの痛みは同じでした。

ただ、歯根の1本を抜くのに非常に時間がかかり強い力が加わりました。
そのせいで破折が他にも及んでしまったのでは、なんて考えてしまいます。


この時、先生は途中で歯根1本を抜いたところでやめて、残りにも破折が及んでいるから全て抜いて良いかと私に確認してくださいましたが、知識のない私はそれしか手段はないなら良いですと申しました。

この時、中断すべきだったのでしょうか?

万が一、7番が破折してしまったらどうすれば良いのでしょうか?

宜しくお願い致します。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2016-02-25 21:02:54
>この時、中断すべきだったのでしょうか?

もしお手上げの状態だったのなら仕方ありません。


>万が一、7番が破折してしまったらどうすれば良いのでしょうか?

有髄歯ならクラウンを被せてしまえば割れることはないと思います、ただし抜髄して失活歯になってしまえば歯根破折の可能性はあります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: stitch3さん
返信日時:2016-02-25 22:20:20
山田先生

何度も回答下さりありがとうございます。

今回抜歯になった歯はもともと有髄歯でした。
クラウンの下で虫歯が進んでいたようで歯髄を除去する事になりました。
その直後に破折になった様なので、もしかしたら7番も不安なのです。


私は稀なケースと諦めるしか無いのでしょうか?
どんな歯科医の技術でも結果は同じだったのでしょうか。

破折の接着とは、一般の歯科医では知らない事なのでしょうか?


何度も質問して申し訳ありません。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2016-02-26 07:42:29
>私は稀なケースと諦めるしか無いのでしょうか?

抜髄して直後に破折した経験はありません。


>どんな歯科医の技術でも結果は同じだったのでしょうか。

判りかねます。


>破折の接着とは、一般の歯科医では知らない事なのでしょうか?

知っているかどうかは別にして接着するDrはかなり少ないと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: stitch3さん
返信日時:2016-02-26 08:16:53
山田先生

ありがとうございます。

まだもやもやしていますが、戻せないので仕方ありませんね。

色々ご教示頂きありがとうございました。
回答 回答5
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-02-26 09:07:49
歯牙破折に関する本からの抜粋です。


接着・再植術を希望する患者への対応

当院にも良く

「破折した歯も、くっつけて残せると聞いたんですが、」

との問い合わせが来る。
しかし、科学的な情報を伝えると皆一様にがっかりして、そしてほとんどの患者がその後に抜歯を選択する。

もちろん、一部の患者はそれでも歯の保存を希望するが、これは患者が生物学的、経済的な妥当性よりも心情的に歯を保存したいという気持ちを優先しているからである。
この様な患者群のみが接着・再植術の適応となり、「患者利益」になるケースといえるのであろう。


筆者がが個人的にこの処置法が闍ニ医で行われるべきてないと考える
1医学的、 2倫理的、3経済的理由を説明する。

1生物学的治癒が起こる可能性が低いこと


2この治療術式に対する、臨床的.抖学的根拠が少なすぎる事から、現時点では実験的な治療の枠を超えるべきではない。
つまり、前向き研究としての実験計画を作り、倫理委員会をへて、治療闔n前に患者に実験段階の治療であるとの説明を して同意が得られ、全てのデータを公間し最終的的に論文として発表するための治療に限るべきである。

臨床術式を含めたすべてのプロトコ一ルが統一された十分な量のデータを集めるためには、間業医では困雜である。

また、接着.再植術は 歯根表面に接着材料が露出し、この部分が生体組織に触れる事になる訳だが、このことに対する人体への安全性の確認が十分に行われていないことに加えて、薬事法的な問題も解決されているとはいえない。

正しい情報を理解した上でこの処置を選択する患者が少ない事である(患者利益につながるケースが少ない)。


3患者、術者ともにその他の代替処置と比較して費用対効果が悪くなる可能性が高い。
コストは誰かがどこかで支払わなければならない
(例:患者が自費で負担する、術者が自分の持ち出しで処置を行う、仮に健康保険に導入されれば国民が支払う保険料で支払われる)
が、実験的な治療にかかるコストは実験者が負担、もしくは調達するのが筋であろう。

この処置に関わってきた研究者、臨床家の方々は、筆者の考察に憤慨するかもしれない。

しかしながら冒頭でも述べた通り、処置や研究を否定するのが目的ではない事を是非ご理解いただきたい。
むしろ今後もこの処置が発展するための研究や、 正当性の持てる場での処置を続けていただきたいと思っている。

筆者がここで強調 したいのは、現時点では闍ニ医が行うべきではないということである。
医療に携わるものは、「患者利益」のために科学に基づいた診断と治療を行うべきと考えるからである。


歯牙破折の分類・審査・診断・マネージメント 

著者 尾上正治 清水香織 李光純

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タイトル 歯根破折で抜歯したが接着治療が出来できたのではないか?
質問者 stitch3さん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯のひび割れ、破折で抜く予定
抜歯:6番(第一大臼歯)
歯根破折
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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