腐骨除去術と外側板切除術の違いについて
相談者:
canonさん (40歳:女性)
投稿日時:2016-05-23 00:18:17
回答1
ひぐち歯科クリニック(大阪府茨木市)の樋口です。
回答日時:2016-05-23 00:56:41
こんにちは。
慢性骨髄炎の場合に、感染して壊死した部分の骨が周囲の骨から分離して腐骨を形成することがあります。
腐骨除去術はその腐骨を取り除く手術です。
骨の構造は外側が皮質骨、内側が海綿骨で構成されています。
慢性骨髄炎に対して皮質骨の一部を除去すると、内部の海綿骨に対して抗生物質が入りやすくなり治療効果を高めることができます。
外側板切除術とは、その皮質骨を取り除く手術のことを指すのだと思います。
したがって、腐骨除去術と外側板切除術は異なる手術内容になると思います。
慢性骨髄炎の場合に、感染して壊死した部分の骨が周囲の骨から分離して腐骨を形成することがあります。
腐骨除去術はその腐骨を取り除く手術です。
骨の構造は外側が皮質骨、内側が海綿骨で構成されています。
慢性骨髄炎に対して皮質骨の一部を除去すると、内部の海綿骨に対して抗生物質が入りやすくなり治療効果を高めることができます。
外側板切除術とは、その皮質骨を取り除く手術のことを指すのだと思います。
したがって、腐骨除去術と外側板切除術は異なる手術内容になると思います。
回答2
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2016-05-23 01:15:16
canonさん、こんにちは。
骨髄炎の件、ご心配なことと思います。
>ガイソクバン切除術
一般的には「皮質骨除去術」といいます。
樋口先生も書かれておられますが、下顎骨も含めて私たちの骨は、表面を覆う「皮質骨」と、骨の内部に存在する「海綿骨」から構成されます。
皮質骨除去術とは、この骨の表面を覆う皮質骨を、出血が認められるまでガリガリと骨を削る処置のことをいいます。
これにより、循環状態(血の巡り)が改善されて、お薬(抗菌薬≒抗生物質)の効き具合がよくなると共に、骨の内部(海綿骨)に存在する病的な圧力が開放(減圧)されることが期待されます。
一方で、
>腐骨除去
とは、エックス線撮影やCT撮影などの画像検査で確認される腐骨を、文字通り外科的に除去する手術です。
腐骨は、そのままにしておくと、更なる感染源になったり、治癒を遅らせる要因となるため、画像検査で腐骨が確認される場合は、積極的にこれを除去する必要があります。
canonさんのケースでは、
>私の場合、MRIで付属リンパ節の炎症所見とCTの石灰化しか所見はないのですが、
ということですから、腐骨除去ではなく皮質骨除去が検討されているのでは、と推測します。
ご参考になれば幸いです。
お大事にどうぞ。
骨髄炎の件、ご心配なことと思います。
>ガイソクバン切除術
一般的には「皮質骨除去術」といいます。
樋口先生も書かれておられますが、下顎骨も含めて私たちの骨は、表面を覆う「皮質骨」と、骨の内部に存在する「海綿骨」から構成されます。
皮質骨除去術とは、この骨の表面を覆う皮質骨を、出血が認められるまでガリガリと骨を削る処置のことをいいます。
これにより、循環状態(血の巡り)が改善されて、お薬(抗菌薬≒抗生物質)の効き具合がよくなると共に、骨の内部(海綿骨)に存在する病的な圧力が開放(減圧)されることが期待されます。
一方で、
>腐骨除去
とは、エックス線撮影やCT撮影などの画像検査で確認される腐骨を、文字通り外科的に除去する手術です。
腐骨は、そのままにしておくと、更なる感染源になったり、治癒を遅らせる要因となるため、画像検査で腐骨が確認される場合は、積極的にこれを除去する必要があります。
canonさんのケースでは、
>私の場合、MRIで付属リンパ節の炎症所見とCTの石灰化しか所見はないのですが、
ということですから、腐骨除去ではなく皮質骨除去が検討されているのでは、と推測します。
ご参考になれば幸いです。
お大事にどうぞ。
相談者からの返信
相談者:
canonさん
返信日時:2016-05-23 22:19:09
樋口先生、中本先生、解りやすいご説明ありがとうございました。
担当の先生のお忙しい外来の最中に質問ばかりしても迷惑だしと躊躇して、こちらで質問させていただき本当に助かりました。
私の様にグレーな所見では、外科的手術はあまり好まれない先生が多い理由として、再発率などがあるのを知っていて、不安いっぱいのところです。
あと少しだけ教えてください。
外科的にアプローチする段階で、不良肉芽とか骨髄炎かどうかということは、肉眼で見たら骨の石灰化や骨髄炎があるか、範囲はどこまでとかわかるものなのでしょうか?
少しでも菌が残っていたら治らないと聞くものですから、画像所見で範囲も明確ではないので心配しております。
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
担当の先生のお忙しい外来の最中に質問ばかりしても迷惑だしと躊躇して、こちらで質問させていただき本当に助かりました。
私の様にグレーな所見では、外科的手術はあまり好まれない先生が多い理由として、再発率などがあるのを知っていて、不安いっぱいのところです。
あと少しだけ教えてください。
外科的にアプローチする段階で、不良肉芽とか骨髄炎かどうかということは、肉眼で見たら骨の石灰化や骨髄炎があるか、範囲はどこまでとかわかるものなのでしょうか?
少しでも菌が残っていたら治らないと聞くものですから、画像所見で範囲も明確ではないので心配しております。
お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。
相談者からの返信
相談者:
canonさん
返信日時:2016-05-28 22:15:17
色々とありがとうございました!
タイトル | 腐骨除去術と外側板切除術の違いについて |
---|---|
質問者 | canonさん |
地域 | 愛知 |
年齢 | 40歳 |
性別 | 女性 |
職業 | その他 |
カテゴリ | 口腔外科関連 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。