歯根破折を2年以上放置しているが大丈夫ですか
相談者:
kaoruYさん (58歳:女性)
投稿日時:2023-01-20 00:07:19
こんにちは。
たびたびお世話になります。
今回は下記2年3カ月前のご相談の続きになります。
相談:被せた歯と歯茎の境目に硬い血の塊のような物がある
写真にある血の塊のようなものはその後、主治医の診断で歯根破折と判明しました。
奥歯から4本ブリッジになっているのですが、1番奥はブリッジの隙間から欠片が過去に何度も出てきて、いずれ抜歯になる運命です。
奥から2番目は随分昔にすでに欠損しています。
そして問題の歯根破折している奥から3番目も抜歯以外に選択肢がないそうです。
要するにブリッジを外す=奥の3本(4本?)が部分入れ歯になる
ということです。
ただ、いずれの歯も現在まで目立った痛みはなく、物はなんとか噛めています。
主治医からは
「思い切って次のステップ(部分入れ歯やインプラント)に進むのもよいですが、食事に特に支障がなければ決断先送りも有りです」
と言われています。
そこで質問ですが、最近、歯根破折についてネットで色々調べてみたのですが、歯根破折をそのままにしておくと、細菌感染したり、骨が溶け出したりするので、絶対に放置はいけないといった内容のものばかりで、放置しておいても大丈夫といった内容のものは皆無でした。
私の場合、もう2年以上も放置しているわけですが、いくら抜歯前提での放置とはいえ、本当にこのままで大丈夫でしょうか?
骨など他の箇所に悪影響は出ないのでしょうか?
ちなみに現在も月に一度のペースでメンテナンスに通い、掃除をしてもらっています。
よろしくお願いします。
たびたびお世話になります。
今回は下記2年3カ月前のご相談の続きになります。
相談:被せた歯と歯茎の境目に硬い血の塊のような物がある
写真にある血の塊のようなものはその後、主治医の診断で歯根破折と判明しました。
奥歯から4本ブリッジになっているのですが、1番奥はブリッジの隙間から欠片が過去に何度も出てきて、いずれ抜歯になる運命です。
奥から2番目は随分昔にすでに欠損しています。
そして問題の歯根破折している奥から3番目も抜歯以外に選択肢がないそうです。
要するにブリッジを外す=奥の3本(4本?)が部分入れ歯になる
ということです。
ただ、いずれの歯も現在まで目立った痛みはなく、物はなんとか噛めています。
主治医からは
「思い切って次のステップ(部分入れ歯やインプラント)に進むのもよいですが、食事に特に支障がなければ決断先送りも有りです」
と言われています。
そこで質問ですが、最近、歯根破折についてネットで色々調べてみたのですが、歯根破折をそのままにしておくと、細菌感染したり、骨が溶け出したりするので、絶対に放置はいけないといった内容のものばかりで、放置しておいても大丈夫といった内容のものは皆無でした。
私の場合、もう2年以上も放置しているわけですが、いくら抜歯前提での放置とはいえ、本当にこのままで大丈夫でしょうか?
骨など他の箇所に悪影響は出ないのでしょうか?
ちなみに現在も月に一度のペースでメンテナンスに通い、掃除をしてもらっています。
よろしくお願いします。
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-01-20 10:11:13
こんにちは。
局所的に見るか?全身的に見るか?で違いが出ると思います。
歯科は局所的に見る事が多く、感染源になるものは可及的に除去しておくことが望ましいし、骨吸収を生じる原因は可及的になくしておくのが良いと考えます。
身体が結構頑丈にできている人もおられますから、食事さえきちんと取れていて日常生活に大きな支障がなければ破折歯温存がしばらく可能と判断する場合も実際には多々あると思います。
破折歯でも連結冠により連結されていればその構造物のお陰で噛める場合はしばしばありますからね。
お食事がしっかり取れていれば身体は弱りませんからご自身の免疫平衡が保たれる場合もしばしばあります。
ですから主治医をきちんとお持ちになり身体全体の健康を観察してもらいながら治療介入時期を提案していただく事は割とよくされている臨床だと思います。
長年メンテナンスに通院されている実績が有ればこそ、歯科医が判断できるわけですね。
受診の際はリスク因子をお持ちなので血液検査や健康診断の結果があればそちらもお持ちいただくと良いと思います。
また、定期的にレントゲン検査は必要でしょう。
歯科的に望ましい治療は歯根破折歯は抜歯または、破折部位除去、又は破折部位を歯肉縁上に引き出して感染ルートを無くす治療になりますが、費用面でも技術面でも治療経過中の不便を受け入れることができないなどの理由からも定期的メンテナンスで炎症の急性化を防ぎつつ凌ぐ妥協的な経過観察は割とよく選択されています。
抜歯後、インプラント治療を受け入れる方にはできるだけ早期抜歯による骨レベル維持をお勧めすることになると思います。
欠損部が大きな保険診療の遊離端義歯はいきなり装着感が悪くなる場合がしばしばあります。
自費義歯でも設計をよく考えて行う必要があるとされています。
ただ、経過観察やメンテナンスをしていてもいずれはごっそり抜歯になります。
覚悟と治療費の用意をされておく必要があるでしょう。
また、身体に慢性炎症がある状態は決して望ましい状態ではありませんから身体の負担になっている事は理解されておく必要があるでしょう。
局所的に見るか?全身的に見るか?で違いが出ると思います。
歯科は局所的に見る事が多く、感染源になるものは可及的に除去しておくことが望ましいし、骨吸収を生じる原因は可及的になくしておくのが良いと考えます。
身体が結構頑丈にできている人もおられますから、食事さえきちんと取れていて日常生活に大きな支障がなければ破折歯温存がしばらく可能と判断する場合も実際には多々あると思います。
破折歯でも連結冠により連結されていればその構造物のお陰で噛める場合はしばしばありますからね。
お食事がしっかり取れていれば身体は弱りませんからご自身の免疫平衡が保たれる場合もしばしばあります。
ですから主治医をきちんとお持ちになり身体全体の健康を観察してもらいながら治療介入時期を提案していただく事は割とよくされている臨床だと思います。
長年メンテナンスに通院されている実績が有ればこそ、歯科医が判断できるわけですね。
受診の際はリスク因子をお持ちなので血液検査や健康診断の結果があればそちらもお持ちいただくと良いと思います。
また、定期的にレントゲン検査は必要でしょう。
歯科的に望ましい治療は歯根破折歯は抜歯または、破折部位除去、又は破折部位を歯肉縁上に引き出して感染ルートを無くす治療になりますが、費用面でも技術面でも治療経過中の不便を受け入れることができないなどの理由からも定期的メンテナンスで炎症の急性化を防ぎつつ凌ぐ妥協的な経過観察は割とよく選択されています。
抜歯後、インプラント治療を受け入れる方にはできるだけ早期抜歯による骨レベル維持をお勧めすることになると思います。
欠損部が大きな保険診療の遊離端義歯はいきなり装着感が悪くなる場合がしばしばあります。
自費義歯でも設計をよく考えて行う必要があるとされています。
ただ、経過観察やメンテナンスをしていてもいずれはごっそり抜歯になります。
覚悟と治療費の用意をされておく必要があるでしょう。
また、身体に慢性炎症がある状態は決して望ましい状態ではありませんから身体の負担になっている事は理解されておく必要があるでしょう。
相談者からの返信
相談者:
kaoruYさん
返信日時:2023-01-20 19:32:02
船橋先生、ご回答をありがとうございます。
大変よく理解できました。
私の場合、今のところ食事はきちんと取れており、日常生活にも全く支障はないため、主治医も「温存がしばらく可能」と判断しているのでしょうね。
今の主治医とのお付き合いは4年ほどになりますが(その前に通っていた歯科が廃業した際、今の主治医を紹介してくれました)、コミュニケーションは取れている方だと思います。
歯根破折になった歯よりも先に一番奥の歯が「死んでしまった」時点で、ブリッジを外して抜歯になった後どんな選択肢があるか、こちらから聞かなくても時間の許す範囲で毎回のように説明してくれています(お話好きな先生です)。
船橋先生のおっしゃるように、抜歯後どういう処置をするかによって治療費も全く違ってきますから、今のうちにしっかり考えておくようにします。
どうもありがとうございました。
大変よく理解できました。
私の場合、今のところ食事はきちんと取れており、日常生活にも全く支障はないため、主治医も「温存がしばらく可能」と判断しているのでしょうね。
今の主治医とのお付き合いは4年ほどになりますが(その前に通っていた歯科が廃業した際、今の主治医を紹介してくれました)、コミュニケーションは取れている方だと思います。
歯根破折になった歯よりも先に一番奥の歯が「死んでしまった」時点で、ブリッジを外して抜歯になった後どんな選択肢があるか、こちらから聞かなくても時間の許す範囲で毎回のように説明してくれています(お話好きな先生です)。
船橋先生のおっしゃるように、抜歯後どういう処置をするかによって治療費も全く違ってきますから、今のうちにしっかり考えておくようにします。
どうもありがとうございました。
タイトル | 歯根破折を2年以上放置しているが大丈夫ですか |
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質問者 | kaoruYさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 58歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯根破折 歯科と全身疾患その他 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。