リーマーでの物理的除去なしの根管治療に疑問
相談者:
りすさん (33歳:女性)
投稿日時:2010-06-20 02:17:09
こんにちは、今回は夫の受けている歯科治療について疑問を感じたので質問させてください。
昔3mix-mpによりぎりぎり神経を残した(うまくいく確率は五分五分と言われたけど、2年間痛みもなく過ごせた)右上の7番に咬合痛があって歯科に行きました。
麻酔が効きにくいかもしれないと言われ、実際に麻酔をして神経の入っている部屋まで削ることはできた(そして予想通り神経が感染していた)ものの、3つに枝分かれした先ところは感覚が残っていて、器具を入れると痛みがありました。
そこで、そこはそれ以上はいじらずに、薬で神経を殺して、神経の感染している部分だけを溶かして除去しますと言われたそうです。
1週間ごとに通院し、2回目の診察で薬を今後何回か交換して行きますと言われ、3回目の診察で、薬の交換に来るのは今日でおしまいにして、次回から歯を元に戻していきましょうと言われたそうです。
最初の治療開始以降、全く痛みは無くなり、通う回数も少なく、また1回の診察も時間をかけて一生懸命リーマーでガサゴソするでもなく1分くらいで薬を交換してお終いなので、ものすごく拍子抜けする半面、これで大丈夫なのか(私も夫も)心配になりました。
そこで質問です。
1.具体的に薬の名前などは聞いてませんが、失活剤により失活させたうえで、感染した部分だけが溶けて除去されるということはあるのでしょうか?
それとも失活剤により失活させたうえで、消毒剤により感染した部分を消毒?除去?しているということなのですか?
2.失活させてしまうものの、神経の一部は残したままにするということなのですか?
もしそうなら、感染した部分が残ってしまう心配とかないのでしょうか。
また、もしそうなら、物理的に全部除去した場合と違って、ほとんど充填とかはしないということですか?
3.物理的にリーマーで神経を除去して掃除していくのと比較して、失活剤・消毒剤(かどうか何を使っているかは具体的に聞いてませんから分かりません)だけでやっていく場合に、気をつけた方が良いこと(先生に確認したり相談したりした方が良いこと)は何かありますか?
夫も今回治療の際に十分質問できなかったため、家でいろいろ調べてみましたが、よく分からなくなってしまいました。
お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いします。
昔3mix-mpによりぎりぎり神経を残した(うまくいく確率は五分五分と言われたけど、2年間痛みもなく過ごせた)右上の7番に咬合痛があって歯科に行きました。
麻酔が効きにくいかもしれないと言われ、実際に麻酔をして神経の入っている部屋まで削ることはできた(そして予想通り神経が感染していた)ものの、3つに枝分かれした先ところは感覚が残っていて、器具を入れると痛みがありました。
そこで、そこはそれ以上はいじらずに、薬で神経を殺して、神経の感染している部分だけを溶かして除去しますと言われたそうです。
1週間ごとに通院し、2回目の診察で薬を今後何回か交換して行きますと言われ、3回目の診察で、薬の交換に来るのは今日でおしまいにして、次回から歯を元に戻していきましょうと言われたそうです。
最初の治療開始以降、全く痛みは無くなり、通う回数も少なく、また1回の診察も時間をかけて一生懸命リーマーでガサゴソするでもなく1分くらいで薬を交換してお終いなので、ものすごく拍子抜けする半面、これで大丈夫なのか(私も夫も)心配になりました。
そこで質問です。
1.具体的に薬の名前などは聞いてませんが、失活剤により失活させたうえで、感染した部分だけが溶けて除去されるということはあるのでしょうか?
それとも失活剤により失活させたうえで、消毒剤により感染した部分を消毒?除去?しているということなのですか?
2.失活させてしまうものの、神経の一部は残したままにするということなのですか?
もしそうなら、感染した部分が残ってしまう心配とかないのでしょうか。
また、もしそうなら、物理的に全部除去した場合と違って、ほとんど充填とかはしないということですか?
3.物理的にリーマーで神経を除去して掃除していくのと比較して、失活剤・消毒剤(かどうか何を使っているかは具体的に聞いてませんから分かりません)だけでやっていく場合に、気をつけた方が良いこと(先生に確認したり相談したりした方が良いこと)は何かありますか?
夫も今回治療の際に十分質問できなかったため、家でいろいろ調べてみましたが、よく分からなくなってしまいました。
お忙しいところ申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いします。
回答1
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2010-06-20 04:56:12
りすさまおはようございます。
御主人の根管治療のやり方について疑問に思っていらっしゃるようですね。
感染根管になっていた場合、歯髄組織を根尖まで除去して根管形成をした上で根尖まで根管充填をするのが一般的に推奨されている方法と言うことになります。
この場合ファイルやリーマーを使って根管形成を行います、そのとき根管長の測定をします。
その上で作業長を決めます。
この一連の処置がうまくきれいにする必要があります、これが不十分だと根管充填がうまく行きません。
うまく行っていない根管充填であれば炎症が残ったままになって、違和感が残ったままであったり痛みが残ることがあります。
将来的には根尖病巣としてレントゲンに写ってくることもあります、そのようなことから考えるとあまりいい方法ではないように思います。
参考になさってください。
抜髄根管充填
http://www.yamadashika.jp/infection02.html
御主人の根管治療のやり方について疑問に思っていらっしゃるようですね。
感染根管になっていた場合、歯髄組織を根尖まで除去して根管形成をした上で根尖まで根管充填をするのが一般的に推奨されている方法と言うことになります。
この場合ファイルやリーマーを使って根管形成を行います、そのとき根管長の測定をします。
その上で作業長を決めます。
この一連の処置がうまくきれいにする必要があります、これが不十分だと根管充填がうまく行きません。
うまく行っていない根管充填であれば炎症が残ったままになって、違和感が残ったままであったり痛みが残ることがあります。
将来的には根尖病巣としてレントゲンに写ってくることもあります、そのようなことから考えるとあまりいい方法ではないように思います。
参考になさってください。
抜髄根管充填
http://www.yamadashika.jp/infection02.html
回答2
あらきデンタルクリニック(香川県坂出市)の荒木です。
回答日時:2010-06-20 08:08:37
毎度毎度の事で申し訳ないのですが・・・
【第三者による相談の禁止】
ご友人や両親など、第三者に関する相談はご遠慮ください。
(歯科相談は相談者ご本人様に限らせて頂きます)
ただし、例えばご両親がパソコンを使えなかったり、お母さまがお子さまのことで相談をされるような場合は、この限りではありません。
ご主人がパソコンが使えないというのであれば問題ありませんが、歯科相談は相談者ご本人様に限らせて頂いております。
ネットの特異性上、どこかでは線をひかないといけませんのでその点、ご配慮いただけましたら幸いです。
【第三者による相談の禁止】
ご友人や両親など、第三者に関する相談はご遠慮ください。
(歯科相談は相談者ご本人様に限らせて頂きます)
ただし、例えばご両親がパソコンを使えなかったり、お母さまがお子さまのことで相談をされるような場合は、この限りではありません。
ご主人がパソコンが使えないというのであれば問題ありませんが、歯科相談は相談者ご本人様に限らせて頂いております。
ネットの特異性上、どこかでは線をひかないといけませんのでその点、ご配慮いただけましたら幸いです。
相談者からの返信
相談者:
りすさん
返信日時:2010-06-20 10:46:05
荒木先生
ご指摘ありがとうございます。
ルールを読み落としてしまっていました。
すみません。
1つのパソコンで2つのIDを取るのを避けようと思って(こちらの勝手な都合で)、主人と一緒に私のIDを使って質問をしてしましました。
既にご回答もいただいているので、もしよろしければ今回は新たに質問を立て直すよりこのまま進めさせていただいてもよろしいでしょうか。
次回から気をつけたいと思います。
(以下この質問に関する投稿については、IDは私ですが、主人(33歳です)が直接投稿させていただきます)
山田先生
ご回答ありがとうございます。
「あまりいい方法ではない」というのは、薬での治療だけでは不十分で、物理的に歯髄組織を根尖まで全て除去しないといけないということでよろしいでしょうか。
また、その理由は、
歯髄組織を根尖まで全て除去しない
=きちんと根管長の測定ができない
=根管充填がうまくいかない
=将来的に根尖病巣ができる可能性がある
ということでしょうか?
それとも
歯髄組織を根尖まで全て除去しない
=感染部分が残る可能性がある
=将来的に根尖病巣ができる可能性がある
ということなのでしょうか?
また、ここからの対応とすればどうすれば良いのでしょうか?
主治医の先生に確認をするとしたら、
「失活した神経を全て取らないのか?
根尖まで充填はしないのか?」
を確認すれば良いのでしょうか?
主治医の先生としては、今回麻酔が効きにくかったことの他にも、3つ又で歯髄の除去が難しいこともあって、薬での治療をされたのだと思っていましたが、そうだとすれば、抜髄が得意(?)な先生に見直してもらった方が良いということにもなりますか?
何が問題で、どうしたら良いのか、よく分からなくなっていて、質問ばかりですみませんが、よろしくお願いします。
ご指摘ありがとうございます。
ルールを読み落としてしまっていました。
すみません。
1つのパソコンで2つのIDを取るのを避けようと思って(こちらの勝手な都合で)、主人と一緒に私のIDを使って質問をしてしましました。
既にご回答もいただいているので、もしよろしければ今回は新たに質問を立て直すよりこのまま進めさせていただいてもよろしいでしょうか。
次回から気をつけたいと思います。
(以下この質問に関する投稿については、IDは私ですが、主人(33歳です)が直接投稿させていただきます)
山田先生
ご回答ありがとうございます。
「あまりいい方法ではない」というのは、薬での治療だけでは不十分で、物理的に歯髄組織を根尖まで全て除去しないといけないということでよろしいでしょうか。
また、その理由は、
歯髄組織を根尖まで全て除去しない
=きちんと根管長の測定ができない
=根管充填がうまくいかない
=将来的に根尖病巣ができる可能性がある
ということでしょうか?
それとも
歯髄組織を根尖まで全て除去しない
=感染部分が残る可能性がある
=将来的に根尖病巣ができる可能性がある
ということなのでしょうか?
また、ここからの対応とすればどうすれば良いのでしょうか?
主治医の先生に確認をするとしたら、
「失活した神経を全て取らないのか?
根尖まで充填はしないのか?」
を確認すれば良いのでしょうか?
主治医の先生としては、今回麻酔が効きにくかったことの他にも、3つ又で歯髄の除去が難しいこともあって、薬での治療をされたのだと思っていましたが、そうだとすれば、抜髄が得意(?)な先生に見直してもらった方が良いということにもなりますか?
何が問題で、どうしたら良いのか、よく分からなくなっていて、質問ばかりですみませんが、よろしくお願いします。
回答3
回答日時:2010-06-20 11:29:06
こんにちは。
山田先生ではありませんが、
>歯髄組織を根尖まで全て除去しない
> =感染部分が残る可能性がある
> =将来的に根尖病巣ができる可能性がある
が、ほぼ正しい理解だと思いますよ。
もう少し正確に言うと、根管治療の主な目的は、
・感染(細菌)の除去
・再感染の防止
となります。
ただし、感染の除去というのが実際には単純ではなくて、身体の許容範囲内に抑える、というのが正確な言い回しとなり、いくら頑張ってもある程度の感染は残るものです。
それと主治医の先生や同じ考えの先生方の理論としてはおそらく、
「抜髄の場合の根管内はもともと感染を起こしていないので、それをそのまま薬剤でミイラ化しておけば新たな感染を起こさずに、根管充填材の代わりにもなる」
と言う理論なのではないかと推察します。
(※ちなみに根管充填材を使っても、隙間を埋めるだけの材料ですから、消毒効果等はありません。)
根管内の隙間や出入り口については可能な限り緊密に封鎖しておかないと、例え根管内が無菌であったとしても口腔内から唾液やプラーク中の細菌が新たに侵入してくる可能性がゼロではありません。
侵入してくることを、coronal leakage(根管治療後の歯冠側からの微少漏洩)と言います。
更には、時間や回数をかけて不潔な器具を出し入れすること自体が、せっかくの清潔な根管内に細菌を押し込んで、感染を引き起こすリスクとなることは論理的に十分考えられます。
ですので一般的とは決して言えませんし私はやりませんが、個人的にはある程度支持できる方法だと思うのです。
ただし、ミイラ化した歯髄組織は、人のミイラと同じで、収縮してボソボソになってしまうはずですから、期待どおり隙間を埋めきることはおそらく出来ないという点と、操作中に本当に細菌の侵入を許していないかどうか、と言う点は心配です。
(余談ですが、強くぶつけたなどの理由でcoronal leakageなどが絶対にありえない状態で歯髄が失活していても、何故か根尖病変が出来てくることがあります)
とても分かりづらい言い回しになってしまいますが、つまり、
ラバーダムなど使用して、十分に時間・コストをかけて清潔な環境下で行う専門医的な根管治療
↓
今回の様に、極力根管の中を触らない方法
↓
唾液にまみれながら、不潔な環境下で行う、保険での一般的な根管治療
と言う順で考えられると良いのではないでしょうか??
おそらく他の先生方からは反論もあるかと思いますが・・個人的にはそう思います。
ですので費用対効果で考えれば十分アリなのではないかと思いますよ。
>何が問題で、どうしたら良いのか、よく分からなくなっていて、質問ばかりですみませんが、よろしくお願いします。
つまり、数十万円ぐらいのコストを今から覚悟出来るのでしたら専門医的な根管治療(それでも成功率は90%程度と思います)を検討されると良いと思いますし、そうでないなら個人的には・・そこまで悪くない処置の様に思います。
個人的には・・ですよ。
ほんと一般的ではありませんからね^^;
山田先生ではありませんが、
>歯髄組織を根尖まで全て除去しない
> =感染部分が残る可能性がある
> =将来的に根尖病巣ができる可能性がある
が、ほぼ正しい理解だと思いますよ。
もう少し正確に言うと、根管治療の主な目的は、
・感染(細菌)の除去
・再感染の防止
となります。
ただし、感染の除去というのが実際には単純ではなくて、身体の許容範囲内に抑える、というのが正確な言い回しとなり、いくら頑張ってもある程度の感染は残るものです。
それと主治医の先生や同じ考えの先生方の理論としてはおそらく、
「抜髄の場合の根管内はもともと感染を起こしていないので、それをそのまま薬剤でミイラ化しておけば新たな感染を起こさずに、根管充填材の代わりにもなる」
と言う理論なのではないかと推察します。
(※ちなみに根管充填材を使っても、隙間を埋めるだけの材料ですから、消毒効果等はありません。)
根管内の隙間や出入り口については可能な限り緊密に封鎖しておかないと、例え根管内が無菌であったとしても口腔内から唾液やプラーク中の細菌が新たに侵入してくる可能性がゼロではありません。
侵入してくることを、coronal leakage(根管治療後の歯冠側からの微少漏洩)と言います。
更には、時間や回数をかけて不潔な器具を出し入れすること自体が、せっかくの清潔な根管内に細菌を押し込んで、感染を引き起こすリスクとなることは論理的に十分考えられます。
ですので一般的とは決して言えませんし私はやりませんが、個人的にはある程度支持できる方法だと思うのです。
ただし、ミイラ化した歯髄組織は、人のミイラと同じで、収縮してボソボソになってしまうはずですから、期待どおり隙間を埋めきることはおそらく出来ないという点と、操作中に本当に細菌の侵入を許していないかどうか、と言う点は心配です。
(余談ですが、強くぶつけたなどの理由でcoronal leakageなどが絶対にありえない状態で歯髄が失活していても、何故か根尖病変が出来てくることがあります)
とても分かりづらい言い回しになってしまいますが、つまり、
ラバーダムなど使用して、十分に時間・コストをかけて清潔な環境下で行う専門医的な根管治療
↓
今回の様に、極力根管の中を触らない方法
↓
唾液にまみれながら、不潔な環境下で行う、保険での一般的な根管治療
と言う順で考えられると良いのではないでしょうか??
おそらく他の先生方からは反論もあるかと思いますが・・個人的にはそう思います。
ですので費用対効果で考えれば十分アリなのではないかと思いますよ。
>何が問題で、どうしたら良いのか、よく分からなくなっていて、質問ばかりですみませんが、よろしくお願いします。
つまり、数十万円ぐらいのコストを今から覚悟出来るのでしたら専門医的な根管治療(それでも成功率は90%程度と思います)を検討されると良いと思いますし、そうでないなら個人的には・・そこまで悪くない処置の様に思います。
個人的には・・ですよ。
ほんと一般的ではありませんからね^^;
相談者からの返信
相談者:
りすさん
返信日時:2010-06-22 23:33:07
渡辺先生
ご回答ありがとうございます。
保険外治療をする余裕があるならば、咬合痛があった時点でそう決断していくべきだったと思うのですが、今回はそのような選択肢はありませんでした。
ただ、それにしてもイメージしていた治療法とあまりに違ったために、少し不安になって質問をさせていただきました。
一般的ではなく、反対意見もあるであろうものの、理解できない処置ではないということで、納得しました。
内容的にも幾つかよく分からなかった点がクリアになりました。
> 収縮してボソボソになってしまうはずですから、 期待どおり隙間を埋めきることはおそらく出来ない
このへんがどうなるんだろうという疑問は残りますが、疑問点が絞られた気がします。
ありがとうございました。
ご回答ありがとうございます。
保険外治療をする余裕があるならば、咬合痛があった時点でそう決断していくべきだったと思うのですが、今回はそのような選択肢はありませんでした。
ただ、それにしてもイメージしていた治療法とあまりに違ったために、少し不安になって質問をさせていただきました。
一般的ではなく、反対意見もあるであろうものの、理解できない処置ではないということで、納得しました。
内容的にも幾つかよく分からなかった点がクリアになりました。
> 収縮してボソボソになってしまうはずですから、 期待どおり隙間を埋めきることはおそらく出来ない
このへんがどうなるんだろうという疑問は残りますが、疑問点が絞られた気がします。
ありがとうございました。
タイトル | リーマーでの物理的除去なしの根管治療に疑問 |
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質問者 | りすさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 33歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ | 根管治療の治療法 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。