食いしばり、顎関節症持ち。ジルコニアブリッジはやめた方良いか?

相談者: cyamimiさん (41歳:女性)
投稿日時:2017-05-20 01:37:18
相談いたします。

私は食いしばり、歯ぎしりが強く顔の筋肉のコリからくる歯痛もあって、尚且つ右だけ顎関節もちです。

そんな中、左上5番を抜歯することになり、456とブリッジをかける予定でジルコニアセラミックにしようと考えていました。

また、左下7番は欠損していて、6番も亀裂が入り抜歯予定になっております。7番欠損時期が長く、8番が斜めに傾いています。
いずれにしても、左下も5〜8までのブリッジか入れ歯になりそうで落ち込んでます。。


2人の先生に相談しました。

補綴専門の先生は、ジルコニアはとても固いので、上下ジルコニアブリッジを入れると石同士ぶつかり合うので顎に負担がかかるかも。
基本大丈夫だけど、心配なら上をメタルボンドにして、かみ合う部分を銀に側面はセラミックにし、下は見えるので下だけジルコニアにしたら?多少和らぐかもとおっしゃってます。


もう1人の矯正専門の先生は、顎関節のあなたがジルコニアブリッジにするなんて考えられない。
私はお勧めしない。
理由はやはり固い素材だから。
固いので細かい調整は難しい。本来歯には金が良い。
せめてメタルボンドか、下も金か銀の歯になじむ素材で作った方良い。
ジルコニアを否定はしないがあなたには向かないとおっしゃいました。



1、実際、上記のような症状のある私はジルコニアブリッジはやめた方が良いのでしょうか?

顎関節はあくびをしたり、大きく開けると音が鳴ります。
痛みはありません。
食べ物によっては、稀にほんの僅かズレる感覚がありますが、数秒で元に戻ります。


2、左上6番は抜髄してます。
4番は神経あります。
下8番親知らずと5番は共に神経ある歯です。

上のブリッジをジルコニアセラミックにして、下はミラクルフィットなどの金具の無い入れ歯にしようかとも考えてましたが、上下のかみ合わせとしてこの組合わせはどう思われますか?



3、メタルタトゥーになった経験から、ジルコニアの素材にしたかったのですが、残りの歯やあごの関節に負担をかけないためには、メタルボンドにした方がよいでしょうか?

その際、銀ではなく金+側面だけセラミックにすれば、より歯と顎にとって良いかみ合わせになりますでしょうか?そういうブリッジを作る人っているのでしょうか?



自分の口腔環境と体質を考えて、インプラントは選択から外してます。
先生方のご意見、アドバイスを何卒宜しくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2017-05-20 09:12:27
いずれの方法も、それぞれ利点と欠点があります。
歯科医師によって意見が大きく異なるかと思いますが、そのそれぞれの先生方は自分が考えるベストの治療法を提案しているはずです。

みんな自分の得意治療が異なるのでそのように意見は分かれます。
どの歯科医師だって自分の大切な患者さんの歯を破壊したいとは思わないしできれば長持ちさせる治療をしようと考えるのですが、みなさん得意分野が違うのでアプローチが異なるのです。


それぞれの先生にあなたの思っている疑問をぶつけていただき、そこに回答をもらってください。
でも、やはり意見が分かれるので選択に困ると思いますが、最終的な判断材料としては

【その歯科医師に治療を任せて、将来ダメになった時にそれでも納得ができる】

といった、信頼のおける歯科医師に任せるのが一番です。

3人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2017-05-20 09:30:09
難しいところですね。

臨床研究のデータからその関連性を説明することはおそらく出来ていないと思いますから、各々の先生の主観(予測)での判断になるかと思います。


それと「ジルコニアは硬い」というのは事実ですが、たぶん今、より一般的なのはPFZとかジルコボンドなどと通称される様な、表面が普通のポーセレンで内面にのみ骨組みとしてジルコニアを使用した形態だと思います。

ですので、内面はジルコニアでもメタルでも(その場合は呼び名がメタルボンド)でも物性としてはほぼ同じと考えて良いと思います。



一方で「フルジルコニア」と呼ばれる様な作り方も「安い自費クラウン」みたいな感じで流行りつつある様ですが、これは表層まで全てジルコニアですから、これなら硬すぎるの「かも」知れません。



で、個人的見解ですが、顎を労わることを優先して考えるなら、理想のかみ合わせ

1)普通に噛んだ時に、顎にとっての解剖学的に楽な位置で落ち着く
2)左右奥歯が同時同圧で自然に噛める
3)噛んだ状態から顎をずらそうとすれば前歯犬歯が軽くひっかかる

ということが重要だろうと、大半の歯科医師が認識はしていると思われます。
(認識しているからと言って厳密に理解して実践出来る歯科医は少ないです)

材質の硬さ的なことを考慮するとしたら、極端なものを使わなければ長期的な見方をする必要があるかと思います。


天然歯と同じ調子で磨り減っていくのがおそらくベストですから、ハイブリッドセラミックは柔らかすぎて、金も柔らかいイメージ、セラミック(メタルボンド等の表層に来るもの)は近いですが脆すぎて、2ケイ酸リチウムガラス(商品名で言えばe.maxなど)がまあまあ。少し硬すぎる? で、フルジルコニアになると硬すぎるかな、という印象で、個人的にはe.maxが現状ベターだと思って使用することが多いです。

部分入れ歯だと、ベースそのものが揺れる上に大抵は硬質レジンというプラスチックの歯を使いますから、おそらく全然足しにはならず、反対側とのバランスを重視するなら非常に悪くなると思います。
インプラントの場合は逆に微動だにしないのが利点であり欠点)


材質云々よりは最初に書いた様な、顎の位置、かみ合わせの与え方の方が重要かも知れません。



それから噛むこと前提だと上記の様な感じだと思いますが、そもそもが噛まなければいいのでは? という逆転の発想が「TCH是正指導」 になるのかなと思います。



自分の意見も一つの意見ですが、先生ごとの得意不得意や過去の経験など、色々なことから方針は出てくると思いますし、どれが正解とも不正解とも言えないと思います。

長くお世話になれそうな先生と良く話し合われて下さいね。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2017-05-20 10:15:38
こんにちは。

金属は出来るだけ使用したくないというお考えであれば、内面をジルコニアで作ってそこにセラミックを焼き付けるもので作ってもらっておけばメタルボンドやセラミックと同じ表面になるので問題ない可能性が高くなると思いますが、欠ける可能性はあるでしょう。

渡辺先生の回答と同じですが、そういうものだとメタルボンドと表面は一緒です。


金属をどうしても使っておきたいと考える先生もおられますからその場合、ジルコニアベースで全面セラミック表面というものが選択しからはずれます。

金属は割れませんから経済的に相互に安心ですよね。
またセラミックが割れる場合はたいていのケースで調整が不十分だったという場合(経年的にも)ですから調整が難しい素材のものはさけることをお勧めしたくなるということになります。


素材にはそれぞれ特性がありますから、最終的にはcyamimiさんがどれくらいのリスクと定期的な管理システムを受け入れて素材にこだわられるかで決められたらよいと思います。

臨床には正解というものがないですから主治医の扱いが得意な素材で臨床経験を反映して行ってももらうか、または素材にとことんこだわりを持たれてこだわり素材で行ってくれる歯科医を新たに探してなんとかやってもらうかどちらかになるでしょう。



基本的には修復物であれば10年は修復物自体はトラブルなく機能してもらいたいでしょうから、それくらいの期間何かあっても安心して通院できる主治医をもたれておきその主治医がお勧めする素材で行ってもらっておくほうがよいと思いますが、時々、素材メインで歯科医を選択しようとされる方がおられるようです。

色々な価値観や考え方があるのでそういう方がおられるのも理解はできます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: cyamimiさん
返信日時:2017-05-21 01:14:46
先生方アドバイスを下さりありがとうございました。

タカタ先生

先生方はそれぞれより良いと思う方法を提案してくださるのですが、それぞれ納得できる提案をしてくださるので、その回答の違いでより迷ってしまってます。。

最終的な判断材料、確かに1番大事ですね。
安心して任せることのできる先生を探し続けています。。
(転勤族なので、昔からのかかりつけ医がいなくていつも難民ぎみになります)




渡辺先生

色々な提案と詳しいご説明ありがとうございます。

<内面はジルコニアでもメタルでも(その場合は呼び名がメタルボンド)でも物性としてはほぼ同じと考えて良いと思います。

これについて、ジルコニアブリッジ(表はセラミックを焼き付ける)とメタルボンドブリッジ(表セラミック中金属)はたいして硬さは変わらないということでしょうか?硬さや顎にかかる負担は一緒ですか?


<個人的にはe.maxが現状ベターだと思って使用することが多いです。

硬さや素材にとても惹かれるのですが、今手掛けてくれてる先生は
補綴の先生の方です)たぶん使用していなそうです。
どこかで強度的に奥歯のブリッジには不向きと見かけたことがあるのですが、実際どうなのでしょうか?奥歯ブリッジにも対応できれば1番不安の少ない材質な気がします。


下の歯だけ部分入れ歯にするのは、反対側とのバランスが悪くなるのですね。。反対側(右側の顎関節)が更におかしくなってしまう可能性も考えて下もブリッジを考えた方がいいかもしれないですね。。
(本来これ以上抜髄や歯を大きく削りたくないのが本音です)



何度もしつこくすみません。

審美性は抜きにして、顎にかかる負担の軽減と上下のかみあう位置などを重視して考えると、かみ合うところはゴールドにして(調整できるように)せめて見えてしまう側面をセラミックにするブリッジが天然歯と同じ調子で擦り減っていく、顎にも優しい被せものに一番近いでしょうか?

ゴールドも柔らかいイメージとありましたが、白金加金を使うことで少し強度が増しますか?


担当の先生に納得いくまで相談するのが大事だと思いますが色々な先生方のご意見を参考にしたいです。
しつこくて申し訳ないですがご回答頂けるとありがたいです。



船橋先生

元々内面をジルコニア表セラミックのブリッジを考えていました。
表面が欠ける事よりも、下もブリッジになってしまうのでかみ合うとき硬すぎて顎に負担がかかって顎関節悪化となるのが怖く、また歯の根が破折してしまうことを避けたくジルコニアを使ったブリッジの硬さに耐えられるのか悩んでしまいました。
金属を使った方がまだ歯や顎にとって優しくなじむのかな?と。。


<安心して通院できる主治医をもたれておきその主治医がお勧めする素材で行ってもらっておくほうがよいと思います

そうですね。
転勤族なのでなかなかかかりつけ医を持てず、信頼して長くお付き合いできる先生をその時その時で探しているような状況です。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2017-05-22 19:02:42
>硬さや顎にかかる負担は一緒ですか?

この2つに関しては、そのように考えて良いと思います。
顎への負担、というのはたぶん計測自体が出来ないので、クラウンの材質によって差が出るのかもよく分かりませんが・・



>どこかで強度的に奥歯ブリッジには不向きと見かけたことがあるのですが、実際どうなのでしょうか?

内面にジルコニア、表層にe.max(正確には二ケイ酸リチウムガラス)という作り方が可能なのですが、最近も別の方のご相談で大学病院の先生にそんなものはないと言われたとのことで、認知度が低いのかも知れません。

担当医の先生がご存知ないようなものをお願いしても良いことはありませんので、先生の方から選択肢として提案がなかったのならないものとしてお考えになられれば良いと思います。



審美性は抜きにして、顎にかかる負担の軽減と上下のかみあう位置などを重視して考えると、かみ合うところはゴールドにして(調整できるように)せめて見えてしまう側面をセラミックにするブリッジが天然歯と同じ調子で擦り減っていく、顎にも優しい被せものに一番近いでしょうか?

先にも書きました様に、材料云々よりも・・という話なのですが、担当医の先生がこれが一番自信がある! ということでしたらこれで良いのではないでしょうか。
かみ合わせによる経年変化を考えた時に、決して悪い材料ではないと思います。



白金加金を使うことで少し強度が増しますか?

白金加金という言葉はこのサイトでも好んで使う先生がいらっしゃいますが、歯科で使われるゴールドというのは純金ではなくて、金と、その他が混ぜてある合金(つまり金合金)のことで、"その他"の中に白金が少しでも入っていれば白金加金という言い方になるのかと思います。

ただそれだけでその合金がどの様な物性になるのか特定することは出来ませんから、白金加金という言葉自体意味がないと自分は考えます。

ゴールド(金合金、白金加金、陶材焼付用金合金・・)にも種類が色々あって技工所の方で使い分けをしているはずですが、ブリッジ用でしたらおそらく最初から硬めのものを使用はすると思いますよ。



転勤が多くかかりつけ医が決められないとのことで、難しいところだとは思いますが・・基本的にはやはり、その時の先生の一番自信のありそうな方法でしてもらうのがやはり無難かなぁと思います。

回答 回答5
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2017-05-24 12:07:04
臼歯のe.maxブリッジというのは強度が足りないので場合によってやられない先生は多いと思います。

ジルコニアのほうが強度が高いので構造体自体の信頼性は高いと思います。


ブリッジと単冠では構造体に求められる強度が異なります。

歯は磨耗しますから修復物表面も同程度磨耗しなければ困ることになります。
同程度磨耗できない素材であれば随時調整するということになります。
継続して歯科医院を受診できない方が修復物だらけで異種材料だらけのなると問題を生じやすいということになります。


治療時には、大きなトラブルはどの素材で行おうとないというのが普通ですから、その後のメンテナンスをどうするか?について考えられておくほうがよいかもしれませんね。

早めに問題があるところを見つけてもらいその都度調整してもらうというのがよいかもしれません。
長期的な予後をよくしようと思えばそういうことのほうが大切になるかと思います。




タイトル 食いしばり、顎関節症持ち。ジルコニアブリッジはやめた方良いか?
質問者 cyamimiさん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ メタルボンド
ブリッジ治療法
歯軋り(歯ぎしり)
顎関節症
ジルコニアクラウン
お勧めのクラウン(被せ物・差し歯)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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