歯列矯正と体調不良には関係性がありますか?
相談者:
danditさん (51歳:男性)
投稿日時:2017-08-10 17:25:16
よろしくお願いします。
かかりつけの歯科医さんに下顎前突の外科矯正を行お旨、話した所、猛烈に反対されました。
理由は矯正に伴う体調不良の心配でした。
患者さんの中には、矯正中もしくは終了後に頭痛、首や肩のこり、強い倦怠感、吐き気、不眠、ひどい時はノイローゼなどもあり、今まで気していなかった受け口を50過ぎに外科矯正で治すにはあまりにもリスクが高すぎると心配されました。
確かに、NET検索するとそういう話は出回っていますが、因果関係はよくわからない感じでした。
今回矯正を行うとすると、上左右5番を抜歯して、4番、3番をそれぞれ移動して、二重歯列になっている2番を通常の位置に戻すものと思いますが、上4番と5番は自律神経に影響を及ぼす、という話も散見されます。
そこで、質問です。
矯正したことにより、こういった事は起こり得るのでしょうか?
因果関係は不明にしても、タイミングや前後関係からそう考えるのが妥当と思われるケースはあるのでしょうか?
また、その場合、そういう確率(頻度)はどの程度でしょうか?
更に、下顎前突を外科手術した場合、もっと噛み合わせが変化しますが、これによる術後の体調の不具合はありえますか?
いくつか資料を探しましたが、1年以内の顎の音や噛み合わせの問題を訴える患者が3割程度というものを目にしましたが、それ以降の追跡データが無いようでした。
この場合、矯正の影響なのか顎の手術なのかは不明になりますし、更に両方でもないかもしれません。
顎の手術をした患者さんで何年にもわたって不具合を感じている患者さんはいらっしゃるのでしょうか?
よろしくお願いします。
かかりつけの歯科医さんに下顎前突の外科矯正を行お旨、話した所、猛烈に反対されました。
理由は矯正に伴う体調不良の心配でした。
患者さんの中には、矯正中もしくは終了後に頭痛、首や肩のこり、強い倦怠感、吐き気、不眠、ひどい時はノイローゼなどもあり、今まで気していなかった受け口を50過ぎに外科矯正で治すにはあまりにもリスクが高すぎると心配されました。
確かに、NET検索するとそういう話は出回っていますが、因果関係はよくわからない感じでした。
今回矯正を行うとすると、上左右5番を抜歯して、4番、3番をそれぞれ移動して、二重歯列になっている2番を通常の位置に戻すものと思いますが、上4番と5番は自律神経に影響を及ぼす、という話も散見されます。
そこで、質問です。
矯正したことにより、こういった事は起こり得るのでしょうか?
因果関係は不明にしても、タイミングや前後関係からそう考えるのが妥当と思われるケースはあるのでしょうか?
また、その場合、そういう確率(頻度)はどの程度でしょうか?
更に、下顎前突を外科手術した場合、もっと噛み合わせが変化しますが、これによる術後の体調の不具合はありえますか?
いくつか資料を探しましたが、1年以内の顎の音や噛み合わせの問題を訴える患者が3割程度というものを目にしましたが、それ以降の追跡データが無いようでした。
この場合、矯正の影響なのか顎の手術なのかは不明になりますし、更に両方でもないかもしれません。
顎の手術をした患者さんで何年にもわたって不具合を感じている患者さんはいらっしゃるのでしょうか?
よろしくお願いします。
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2017-08-10 17:41:50
こんにちは。
審美的な理由から成人後に抜歯矯正治療を行ったために気道が狭くなって、睡眠障害が起こり気道を確保するために顎が上がって頚部が前傾することで、肩こりや頭痛などを誘発するようになることは可能性として考えられると思います。
ですから審美的な目的だけで成長期に獲得した形態を大きく変化させる必要はないと一般歯科医は考えることがあります。
頚部には自律神経や頚動脈、リンパなど重要な神経系脈管系が通っていますが成長によって不具合がないように形態を整えながら(審美的にという意味ではなく健康に支障がないようにという意味です)形が作られ組織が適応しますが、後で口腔形態を大きく修正しかみ合わせをリセットすると、今までとは違った形態になじめない人が出てきてもおかしくないと考えます。
ただ、これは抜歯矯正を行った場合だけでなく矯正治療を行わず歯をどんどん失った結果そうなる場合もありますから、矯正治療のためという烙印を押す必要はありません。
また必要であればスプリント療法を併用して睡眠障害を防止することも可能ですし、頚部のコリを取ることも可能でしょうから対策はちゃんとあると考えてもよいと思います。
顎の不調に関してはリスクはゼロではないですが、同様に対策法は色々ありますからそんなに気にされる必要はないと思います。
成人後にあれこれ修正しようとすれば矯正治療だけでは直しにくい場合もあり、咬合調整やスプリント療法や修復物のやり直しや新製、また外科的治療を併用して不具合がないようにしていくことが必要になるでしょう。
矯正治療だけで歯並びはよくなるかもしれませんが、それだけで健康を得られるわけではないので、最初の診断時にしっかり主治医に考えてもらいリスクを十分理解されておく必要があるでしょう。
審美的な理由から成人後に抜歯矯正治療を行ったために気道が狭くなって、睡眠障害が起こり気道を確保するために顎が上がって頚部が前傾することで、肩こりや頭痛などを誘発するようになることは可能性として考えられると思います。
ですから審美的な目的だけで成長期に獲得した形態を大きく変化させる必要はないと一般歯科医は考えることがあります。
頚部には自律神経や頚動脈、リンパなど重要な神経系脈管系が通っていますが成長によって不具合がないように形態を整えながら(審美的にという意味ではなく健康に支障がないようにという意味です)形が作られ組織が適応しますが、後で口腔形態を大きく修正しかみ合わせをリセットすると、今までとは違った形態になじめない人が出てきてもおかしくないと考えます。
ただ、これは抜歯矯正を行った場合だけでなく矯正治療を行わず歯をどんどん失った結果そうなる場合もありますから、矯正治療のためという烙印を押す必要はありません。
また必要であればスプリント療法を併用して睡眠障害を防止することも可能ですし、頚部のコリを取ることも可能でしょうから対策はちゃんとあると考えてもよいと思います。
顎の不調に関してはリスクはゼロではないですが、同様に対策法は色々ありますからそんなに気にされる必要はないと思います。
成人後にあれこれ修正しようとすれば矯正治療だけでは直しにくい場合もあり、咬合調整やスプリント療法や修復物のやり直しや新製、また外科的治療を併用して不具合がないようにしていくことが必要になるでしょう。
矯正治療だけで歯並びはよくなるかもしれませんが、それだけで健康を得られるわけではないので、最初の診断時にしっかり主治医に考えてもらいリスクを十分理解されておく必要があるでしょう。
相談者からの返信
相談者:
danditさん
返信日時:2017-08-11 00:48:29
船橋先生 ご回答ありがとうございます。
お返事が遅れて申し訳ありません。
理論的な可能性の話は大変分かりやすく、納得できるものです。
日本人は西洋の人とは骨格が大きく違いますから、同時にいろいろな体のつくりも異なるところに、西洋式の矯正を行うと人によってはキャパシティーを超えるケースもあり得る、という理解をしました。
しかし、矯正だけではなくいろいろと組み合わせていくことを考えると奥が深すぎ、考えるのが面倒になってしまうのもまた事実ですので悩みます。
このまま自然の摂理に任せ、もって生まれた個性として生きるのか、それとも人工的に理想の形にして、外科手術と矯正の少しのリスクを覚悟するのか?
いろいろと考えてみたいと思います。
ありがとうございました。
お返事が遅れて申し訳ありません。
理論的な可能性の話は大変分かりやすく、納得できるものです。
日本人は西洋の人とは骨格が大きく違いますから、同時にいろいろな体のつくりも異なるところに、西洋式の矯正を行うと人によってはキャパシティーを超えるケースもあり得る、という理解をしました。
しかし、矯正だけではなくいろいろと組み合わせていくことを考えると奥が深すぎ、考えるのが面倒になってしまうのもまた事実ですので悩みます。
このまま自然の摂理に任せ、もって生まれた個性として生きるのか、それとも人工的に理想の形にして、外科手術と矯正の少しのリスクを覚悟するのか?
いろいろと考えてみたいと思います。
ありがとうございました。
タイトル | 歯列矯正と体調不良には関係性がありますか? |
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質問者 | danditさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 51歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯列矯正(矯正歯科)その他 外科矯正 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。