左下7番を抜歯後、インプラントとGBRについて

相談者: ふろーとさん (45歳:女性)
投稿日時:2018-09-22 10:14:28
再根管治療後、様子を見てきた左下7番の歯ですが、腫れが収まらず医師からは抜歯インプラントと言われています

ただレントゲンで見ると、歯の下の骨が溶けてなくなっているのでGBRという方法でまずは骨を増やすことを試みるそうです
その時は痛みと腫れがでると言われています

質問は

1.そもそも骨が溶けてなくなっている場所に骨を増やす手術をするとはいえ、インプラントを打つことはできるのでしょうか?
レントゲンで見た感じ、骨が溶けている部分は大きかったです
インプラントは正直怖いです

ですが入れ歯は痛い、ブリッジだと周りの歯も失うことになると言われて、八方ふさがりの状況です

また金額もかなりするので、「やったけどやっぱりダメだった」もなるべく避けたいですし、インプラントを打ったけどうまく固定されなかった場合、先生からは「メンテナンスが悪かったせいだ」といわれそうで・・・
インプラントのメンテナンスにも相当お金がかかりますか?


2.またインプラントをやる前には、インプラントが向いているかどうか、検査のようなものはないんですか?

以前にこの先生に歯茎の腫れを相談した時

「あなたは歯石や汚れが付きやすいタイプ。
麻酔をかけて歯肉を切って歯の掃除をしなければならない人です」

といわれました

しかしその施術にもかなりの金額がかかるのでまだやっていません
そういう人がインプラントを打っても大丈夫なんでしょうか?

3.部分抜歯ということはできるのでしょうか?
7番の歯の前半分の下の骨の吸収は大きかったですが、歯の後ろ半分の下の骨は溶けていませんでした

7番の歯の後ろ半分だけでも残すことはできますか?

また部分抜歯ができる場合、そのあとの補綴にはどのようなものが考えられますか?

先生方、ぜひ教えてください


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-09-22 11:15:27
そうですね…

担当の先生は再根管治療に関しては最大限の努力はされていらっしゃるんですよね…。


>1.

GBRを行い、インプラントを埋入すること自体は可能だと思ます。


ただ、

>インプラントのメンテナンスにも相当お金がかかりますか?

この発想があり限り成功はしないと思います。

メインテナンスは「残った歯も含めて、お口全体の健康を維持するため」に行うものであり、インプラントのためだけに行うものではありません。


>2.

担当の先生がどのようにお考えなのかはわかりませんが、歯周病のチェックをした結果「従来のお口の健康管理では問題があった」と言う事をふろーと さん自身がどのように考え、担当の先生のご意見とすり合わせをしていくかにかかっていると思います。


>3.

根の形態をCTなどで3次元的に把握し、分割できるようであれば可能かもしれません。
(通常のレントゲンで2根に見えていても樋状根だったという事も少なくありません)


>また部分抜歯ができる場合、そのあとの補綴にはどのようなものが
考えられますか?

個人的にはヘミセクションブリッジでの経過は(その患者さんの意識の持ち方次第だと思いますが)あまりよくはないように思います。


ふろーと さんのようなケースでインプラント治療を行う場合、

「(お口の健康に関して)人生をリセットするくらいの意識の改革と覚悟を持ってください」

と言います。

ある意味、今後の長い人生において「口腔環境を変える最大のチャンス」ではあると伝えます。

回答 回答2
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2018-09-22 11:44:37
>7番の歯の後ろ半分だけでも残すことはできますか?
>また部分抜歯ができる場合、そのあとの補綴にはどのようなものが考えられますか?

残せますよ。
ただし、十分機能して永続していけるかどうかはわかりません。
そのあとの補綴は手前の歯である、第一大臼歯とつなげてブリッジをすることになります。

しかしながら後ろ半分の残せた歯の歯冠部の残存状況が不十分で、残根状態に近く、支台を付加しなければならない場合は、歯根破折の恐れが高いです。

これは、個人々の咀嚼時の力の掛け方・咬みしめ癖・その人の咬合力に関係します。

咬合力負担を軽減するために7番部歯冠を小さくしたり、わざと噛み合せを低くしたりするのを見かけますが、機能の面からは、うなずけるものではありません。

その他の懸案事項として、残っているとはいえ歯槽骨が充分にあり骨植良好かどうかがあります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ふろーとさん
返信日時:2018-09-25 00:10:57
櫻井先生、ご返答ありがとうございました

そうですよね
私も今回のことで、歯の大切さが身に染みてわかりました

「悪くなったら治療すればいい」ではなく、「治療しなくて済む」ことを第一に考えていくことが大切ですね

これまでも半年ごとに定期検診に通い(今見ていただいている自由診療の先生ではなく、保険診療の先生でした)
歯の状態を診てもらい、歯石をとるなどの掃除をしていただいてメンテナンスをしてもらっているつもりでいました

今の先生からも

「保険治療の歯の掃除だと歯肉の内側の歯石はとれない」

と言われて、初めてそのことを知ったのです

恥ずかしながら、それまで保険診療以外の治療があるということも知りませんでした

子どものころは歯科に関する教育があるのですが大人になるとそういった情報もなく、また子どものころとは必要な歯科医療の質も内容も違ってくるので大人にも歯科に関する教育は必要だなと感じました

そうした意味でもこのWebsiteの意義は大きいと考えています
まだ知りたいことがたくさんありますので、先生がたにいろいろ教えていただきたいと思います
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ふろーとさん
返信日時:2018-09-25 00:14:45
松山先生、ご返答ありがとうございました

先生からいただいたアドバイス、とてもありがたいです

ひとつだけお伺いしたいのですが

>その他の懸案事項として、残っているとはいえ歯槽骨が充分にあり骨植良好かどうかがあります。

とありますが、「骨植良好か」というのは残すことを考えている7番の歯の後ろ半分のことでしょうか?

骨植、という意味がよくわからないので教えていただけるとうれしいです
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2018-09-25 09:33:30
>これまでも半年ごとに定期検診に通い(今見ていただいている自由診療の先生ではなく、保険診療の先生でした)

そうですね。

健康保険は「疾病保険(病気になって初めて成立する制度)」ですから「予防(健康を維持する)」と言う概念はありません。

そういう意味で言えば「悪くなったら治療すればいい」のが健康保険制度です。

保険診療の取り決めである療養担当規則にも

第二十一条
ハ 健康診断は、療養の給付の対象として行つてはならない。

と明記されています。

しかし、一般の方には伝わっていませんよね。

もっと行政(厚労省)が告知すべきなのですが、保険料を徴収しているのに「健康保険は最低限の治療を保証するものですよ」とは言えませんからね…。

回答 回答4
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2018-09-25 10:35:08
>「骨植良好か」というのは、残すことを考えている7番の歯の後ろ半分のことでしょうか?

そうですよ。

しかしながら、常々回答しているのですが、残った歯は2分の1とはいえ実際的には咬合力負担能力が4分の1程度にしかなりません。

ということで、経験上からも、あまり実用的ではありません。

がっかりすることでしょうが、順序立ててきちんと説明するとなるとこうなります。

そのようなことから、骨の状態がよければ、わたしは、インプラントをすすめてきました。
これはまたこれで、検討事項が多いものです。

保険治療の歯の掃除だと歯肉の内側の歯石はとれない」と言われて、

そのようなことはないはずですよ。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2018-09-26 16:16:07
CTの撮影はされたのでしょうか?

GBR骨造成インプラントを考えられているなら、現時点ではCTは必須だと私は思います。

その上での、骨がどれだけ失われているのか、まだ残っているのか、です。

どれだけ骨が失われているのかが分かりませんが、現在抜歯即時植立インプラント手術と言う、抜歯と同時に病巣も取り除き、残存骨を活用してインプラントを植立し、骨の不足している所に骨充填剤を充填して治す、と言う方法もあります。

難易度は高くなりますが、手術は1回で済みますので、患者さんには良い方法ではないか、と思います。

但し、書かれている内容から、歯周病の心配もしなければならないのではないか、と思われますので、お口全体で考えて、治療計画立てて、治療していただくことを強くお勧めします。

分割して残すことは、問題を先送りするだけ、だと思いますので、お勧めしません。

今後の人生が関わる治療と思って、頑張って下さい。




タイトル 左下7番を抜歯後、インプラントとGBRについて
質問者 ふろーとさん
地域 非公開
年齢 45歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:7番(第二大臼歯)
インプラント治療法
口腔外科関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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