5歳、虫歯菌とその対処法、虫歯治療について(英国)
相談者:
らとなさん (5歳:女性)
投稿日時:2021-01-04 10:48:58
ご回答頂きます歯医者さま、ありがとうございます。
5歳の娘の第一乳臼歯(下)に左右一本ずつ、虫歯が見つかりました。
仕上げ磨きもフロスもし、おやつも一度のみ、毎食後にうがいもさせており、5歳まで虫歯無しだったのに、6歳を目前に虫歯が見つかり、反省しております。
今回、お2人の歯医者さまに診て頂いたのですが、A医師は、左は麻酔ありで削って詰め物をし、右は大したことないので、麻酔無しで少し削って詰める、とのご説明を頂き、
B医師は、フッ素を塗って様子を見ても良いと思う、とのご説明を頂きました。
それだけでも大きな違いですが、A医師はフッ素を推奨しない歯医者さまで、B医師はフッ素を推奨する歯医者さまです(イギリス在住です)。
そこで、質問です。
1.虫歯がある場所を削ることによって、口内の虫歯菌は減るのでしょうか。
だとすれば、他の歯への影響を考えると、削ったほうが良いのでしょうか。
2.歯を削ると、健康な歯よりも、虫歯ができやすくなると聞きました。
それであれば、削らずに現状維持や回復に注力し、フッ素塗布と診察を3か月毎に受けて、今より状況が悪くなって削るほうが明らかに得策となってから削るほうが、虫歯になる度に削るよりは良いのでしょうか。
3.虫歯がある場所に使ったフロスを、他の歯間に使うと、虫歯菌がその場所にうつってしまうのでしょうか。
だとすると、虫歯の場所だけ、フロスや歯ブラシを別にしたほうが良いでしょうか。
質問は以上です。
どうぞ宜しくお願い致します。
5歳の娘の第一乳臼歯(下)に左右一本ずつ、虫歯が見つかりました。
仕上げ磨きもフロスもし、おやつも一度のみ、毎食後にうがいもさせており、5歳まで虫歯無しだったのに、6歳を目前に虫歯が見つかり、反省しております。
今回、お2人の歯医者さまに診て頂いたのですが、A医師は、左は麻酔ありで削って詰め物をし、右は大したことないので、麻酔無しで少し削って詰める、とのご説明を頂き、
B医師は、フッ素を塗って様子を見ても良いと思う、とのご説明を頂きました。
それだけでも大きな違いですが、A医師はフッ素を推奨しない歯医者さまで、B医師はフッ素を推奨する歯医者さまです(イギリス在住です)。
そこで、質問です。
1.虫歯がある場所を削ることによって、口内の虫歯菌は減るのでしょうか。
だとすれば、他の歯への影響を考えると、削ったほうが良いのでしょうか。
2.歯を削ると、健康な歯よりも、虫歯ができやすくなると聞きました。
それであれば、削らずに現状維持や回復に注力し、フッ素塗布と診察を3か月毎に受けて、今より状況が悪くなって削るほうが明らかに得策となってから削るほうが、虫歯になる度に削るよりは良いのでしょうか。
3.虫歯がある場所に使ったフロスを、他の歯間に使うと、虫歯菌がその場所にうつってしまうのでしょうか。
だとすると、虫歯の場所だけ、フロスや歯ブラシを別にしたほうが良いでしょうか。
質問は以上です。
どうぞ宜しくお願い致します。
[過去のご相談]
回答1
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2021-01-04 13:32:36
> おやつも一度のみ、
飲み物はどうですか?
糖類を含んでいませんか?
個人的には果物やジュースもかなり危ないと思います。
> 1.虫歯がある場所を削ることによって、口内の虫歯菌は減るのでしょうか。
>だとすれば、他の歯への影響を考えると、削ったほうが良いのでしょうか。
ほぼほぼ変わらないと思います。
> 歯を削ると、健康な歯よりも、虫歯ができやすくなると聞きました
どうしても段差が出来ることと、レジン充填の場合接着力をきちんと発揮させることが難しいからだと思います。
> 削らずに現状維持や回復に注力し、フッ素塗布と診察を3か月毎に受けて、今より状況が悪くなって削るほうが、明らかに得策となってから削るほうが、虫歯になる度に削るよりは良いのでしょうか。
難しい判断ですね。
現在の虫歯の深さが分からないので、どちらとも言えないです。
今削らなければ、抜髄になってしまう可能性もありますので。
Q3 そこまで気にする必要はないと思います。
フロスにフッ素入りのジェルを付けて使うとさらに良いと思います。
飲み物はどうですか?
糖類を含んでいませんか?
個人的には果物やジュースもかなり危ないと思います。
> 1.虫歯がある場所を削ることによって、口内の虫歯菌は減るのでしょうか。
>だとすれば、他の歯への影響を考えると、削ったほうが良いのでしょうか。
ほぼほぼ変わらないと思います。
> 歯を削ると、健康な歯よりも、虫歯ができやすくなると聞きました
どうしても段差が出来ることと、レジン充填の場合接着力をきちんと発揮させることが難しいからだと思います。
> 削らずに現状維持や回復に注力し、フッ素塗布と診察を3か月毎に受けて、今より状況が悪くなって削るほうが、明らかに得策となってから削るほうが、虫歯になる度に削るよりは良いのでしょうか。
難しい判断ですね。
現在の虫歯の深さが分からないので、どちらとも言えないです。
今削らなければ、抜髄になってしまう可能性もありますので。
Q3 そこまで気にする必要はないと思います。
フロスにフッ素入りのジェルを付けて使うとさらに良いと思います。
回答2
あすとら歯科クリニック相模原(神奈川県相模原市)の滝野です。
回答日時:2021-01-04 13:47:50
らとなさん、こんにちは。
>1.
虫歯の判断や治療的介入のタイミングは、歯科医師の知識や経験や技術によっても変わってくると思います。
また、イギリス在住ということですから、国によっても考え方の傾向は変わってきます。
レントゲン写真は撮っているのでしょうか。
治療を判断するには画像診断が必要だと思います。
また、治療の判断はどちらにしても、フッ素は有用だと思いますから、フッ素を推奨しない考えはよくわかりません。
>2.
虫歯治療に限らず、医療処置にはメリットもあればデメリットもあります。
健康な歯質は一切削らずに治療は行えません。
削るデメリットが現在の虫歯を上回ってしまうと判断される場合は、フッ素を塗って経過をみるということになると思います。
乳歯自体、とても小さくエナメル質も薄いです。
しっかり精密に治療しようと思えば、強拡大の拡大鏡かマイクロスコープが必要だと思います。
そうした設備の有無によっても、治療のタイミングの判断は変わってくると思います。
>3
歯ブラシは通常通りに使って問題はありません。
フロスは輪っか状にして、少しずつずらして使うことで、(問題の部位に限らず)綺麗な部分を使う方法があります。
参考にされてください。
>1.
虫歯の判断や治療的介入のタイミングは、歯科医師の知識や経験や技術によっても変わってくると思います。
また、イギリス在住ということですから、国によっても考え方の傾向は変わってきます。
レントゲン写真は撮っているのでしょうか。
治療を判断するには画像診断が必要だと思います。
また、治療の判断はどちらにしても、フッ素は有用だと思いますから、フッ素を推奨しない考えはよくわかりません。
>2.
虫歯治療に限らず、医療処置にはメリットもあればデメリットもあります。
健康な歯質は一切削らずに治療は行えません。
削るデメリットが現在の虫歯を上回ってしまうと判断される場合は、フッ素を塗って経過をみるということになると思います。
乳歯自体、とても小さくエナメル質も薄いです。
しっかり精密に治療しようと思えば、強拡大の拡大鏡かマイクロスコープが必要だと思います。
そうした設備の有無によっても、治療のタイミングの判断は変わってくると思います。
>3
歯ブラシは通常通りに使って問題はありません。
フロスは輪っか状にして、少しずつずらして使うことで、(問題の部位に限らず)綺麗な部分を使う方法があります。
参考にされてください。
相談者からの返信
相談者:
らとなさん
返信日時:2021-01-05 10:51:57
☆柴田先生☆
分かりやすいご回答を頂きまして、本当にありがとうございます。
ジュースは飲ませていないのですが、驚くことに、学校の給食の飲み物にジュースが出るんです(イギリスです)。
デザートには、ほぼ毎日、ビスケットかケーキが出ます。
しかも、おやつの時間が毎日、午前中に組み込まれていて、果物が全員に配られます。
それでも虫歯にならない子もいるわけですし、学校のせいにせず、しっかりケアをしていきたいと思っています。
頂いたご回答に質問させて頂きたいのですが、虫歯の深さを知るには、レントゲンを撮ったほうが良いでしょうか。
また、5歳の子がレントゲンを撮っても大丈夫でしょうか。
フッ素入りジェルは、フッ素入り歯磨き粉とはまた違うものでしょうし、フロスに塗るためには、ジェルを買ったほうが良いですよね。
お答え頂けましたら、本当に嬉しいです。
ありがとうございます。
☆滝野先生☆
分かりやすいご説明を頂きまして、本当にありがとうございます。
頂いたご回答から、質問させて頂けるとありがたいのですが、5歳の子がレントゲンを撮っても大丈夫でしょうか。
また、フッ素とともに、シーラントもしたほうが良いでしょうか。
フッ素についてA医師からは、フッ素入り歯磨き粉を使うなら、マッチ棒の先ほどにしなさい、という指示を頂いていて、B医師からは、フッ素入りの歯磨き粉を使ったら、それが口内に長く残るように、口はゆすがないようにとの指示を頂いています。
滝野先生は、歯磨きについて、どのような指示をされているかも、ご教授頂けると、とても有難く思います。
どうぞ宜しくお願いいたします。
分かりやすいご回答を頂きまして、本当にありがとうございます。
ジュースは飲ませていないのですが、驚くことに、学校の給食の飲み物にジュースが出るんです(イギリスです)。
デザートには、ほぼ毎日、ビスケットかケーキが出ます。
しかも、おやつの時間が毎日、午前中に組み込まれていて、果物が全員に配られます。
それでも虫歯にならない子もいるわけですし、学校のせいにせず、しっかりケアをしていきたいと思っています。
頂いたご回答に質問させて頂きたいのですが、虫歯の深さを知るには、レントゲンを撮ったほうが良いでしょうか。
また、5歳の子がレントゲンを撮っても大丈夫でしょうか。
フッ素入りジェルは、フッ素入り歯磨き粉とはまた違うものでしょうし、フロスに塗るためには、ジェルを買ったほうが良いですよね。
お答え頂けましたら、本当に嬉しいです。
ありがとうございます。
☆滝野先生☆
分かりやすいご説明を頂きまして、本当にありがとうございます。
頂いたご回答から、質問させて頂けるとありがたいのですが、5歳の子がレントゲンを撮っても大丈夫でしょうか。
また、フッ素とともに、シーラントもしたほうが良いでしょうか。
フッ素についてA医師からは、フッ素入り歯磨き粉を使うなら、マッチ棒の先ほどにしなさい、という指示を頂いていて、B医師からは、フッ素入りの歯磨き粉を使ったら、それが口内に長く残るように、口はゆすがないようにとの指示を頂いています。
滝野先生は、歯磨きについて、どのような指示をされているかも、ご教授頂けると、とても有難く思います。
どうぞ宜しくお願いいたします。
回答3
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2021-01-05 12:06:38
こんにちは。
乳歯に虫歯を作ってしまったようで、残念でしたね。
公衆衛生上、フッ化物の利用は最も効果的な虫歯予防法です。
フッ化物を上手く使うと歯面の耐酸性が上がりますから世界的によく利用されています。
うまくご利用ください。(紅茶の国ですから余分なフッ素を飲み込ませないことは大切でしょう)
詳しくは、日本歯科医師会のフッ化物利用情報を参考にしてみてください。
https://www.jda.or.jp/park/prevent/index05.html
5歳、6歳頃の乳歯虫歯で多くなるのが、隣接面虫歯になると思います。
隣接面虫歯の発生は、フロスの利用がないという事から生じます。
フロスも歯磨きも上手い下手がわかれます。
またフロスにもフッ化物を塗布して、隣接面の歯面の耐酸性を高めておかれると良いように思います。
>1.
歯面があると虫歯菌はくっついて繁殖しようとするので、歯面を清掃しやすい形にしておくことは、虫歯菌繁殖部位をコントロールしやすくするうえで効果的だと考えられていると思います。
また、隣接面虫歯や咬合面虫歯が生じると、咬み合わせや歯の位置に変化が生じることがありますから、後の歯並びへの影響を考慮して、乳歯の形態の回復が必要になる場合もあります。
虫歯の部位(歯式ではなく歯の面)や大きさによる診断は大切になりますが、お書きになっている内容にはないですよね。
>2
今より状況が悪くなって削るほうが、明らかに得策となってから削るほうが、虫歯になる度に削るよりは良いのでしょうか。
これが選べるのは初期虫歯の段階まででしょう。
歯科医院での治療に慣れていない小児の虫歯治療を嫌がる歯科医もいるでしょう。(特にイギリスは、国民皆保険制度の国ですから、歯科医に入る収入が安価に抑えられているはずですからね)
小児は小児の成長発育や特性に詳しい小児歯科で、治療を受けることができれば一番良いでしょう。
>3.
フロスの正式な使い方は糸状での使用で、使用部位を少しずつズラして使用する方法です。
しかし、歯磨きという観点からは、歯面に固着しているバクテリアバイオフィルムを機械的に除去して浮遊細菌群にして洗い流すわけですからね。
さほど気にされなくてよいので、しっかしフロスを左右両方の隣接面に擦り付けるという感覚のほうが、大切ではないかと思います。
毎日行うことが固着を防ぐでしょう。
また、5歳の子でレントゲン検査なしで充分な診断が可能でしょうか?
きちんと診断してもらうために、検査は必要と考えて日本の歯科ではレントゲン検査をきちんと行い、きちんと診断することが保険制度に組み込まれています。
最終的には生涯にわたって使う永久歯の歯並びに問題を生じないように、早期発見早期介入が日本の歯科治療の主流です。
制度を上手く使っていない人が多いのが問題だとは思っていますけど、英国はどうでしょうか?
日本の保険治療では、小児の口腔機能獲得不全やエナメル質初期虫歯(白濁や光沢がなくなり歯面が粗造になった段階)の管理指導も、保険導入されるようになってきましたよ。
乳歯に虫歯を作ってしまったようで、残念でしたね。
公衆衛生上、フッ化物の利用は最も効果的な虫歯予防法です。
フッ化物を上手く使うと歯面の耐酸性が上がりますから世界的によく利用されています。
うまくご利用ください。(紅茶の国ですから余分なフッ素を飲み込ませないことは大切でしょう)
詳しくは、日本歯科医師会のフッ化物利用情報を参考にしてみてください。
https://www.jda.or.jp/park/prevent/index05.html
5歳、6歳頃の乳歯虫歯で多くなるのが、隣接面虫歯になると思います。
隣接面虫歯の発生は、フロスの利用がないという事から生じます。
フロスも歯磨きも上手い下手がわかれます。
またフロスにもフッ化物を塗布して、隣接面の歯面の耐酸性を高めておかれると良いように思います。
>1.
歯面があると虫歯菌はくっついて繁殖しようとするので、歯面を清掃しやすい形にしておくことは、虫歯菌繁殖部位をコントロールしやすくするうえで効果的だと考えられていると思います。
また、隣接面虫歯や咬合面虫歯が生じると、咬み合わせや歯の位置に変化が生じることがありますから、後の歯並びへの影響を考慮して、乳歯の形態の回復が必要になる場合もあります。
虫歯の部位(歯式ではなく歯の面)や大きさによる診断は大切になりますが、お書きになっている内容にはないですよね。
>2
今より状況が悪くなって削るほうが、明らかに得策となってから削るほうが、虫歯になる度に削るよりは良いのでしょうか。
これが選べるのは初期虫歯の段階まででしょう。
歯科医院での治療に慣れていない小児の虫歯治療を嫌がる歯科医もいるでしょう。(特にイギリスは、国民皆保険制度の国ですから、歯科医に入る収入が安価に抑えられているはずですからね)
小児は小児の成長発育や特性に詳しい小児歯科で、治療を受けることができれば一番良いでしょう。
>3.
フロスの正式な使い方は糸状での使用で、使用部位を少しずつズラして使用する方法です。
しかし、歯磨きという観点からは、歯面に固着しているバクテリアバイオフィルムを機械的に除去して浮遊細菌群にして洗い流すわけですからね。
さほど気にされなくてよいので、しっかしフロスを左右両方の隣接面に擦り付けるという感覚のほうが、大切ではないかと思います。
毎日行うことが固着を防ぐでしょう。
また、5歳の子でレントゲン検査なしで充分な診断が可能でしょうか?
きちんと診断してもらうために、検査は必要と考えて日本の歯科ではレントゲン検査をきちんと行い、きちんと診断することが保険制度に組み込まれています。
最終的には生涯にわたって使う永久歯の歯並びに問題を生じないように、早期発見早期介入が日本の歯科治療の主流です。
制度を上手く使っていない人が多いのが問題だとは思っていますけど、英国はどうでしょうか?
日本の保険治療では、小児の口腔機能獲得不全やエナメル質初期虫歯(白濁や光沢がなくなり歯面が粗造になった段階)の管理指導も、保険導入されるようになってきましたよ。
相談者からの返信
相談者:
らとなさん
返信日時:2021-01-09 19:28:51
タイトル | 5歳、虫歯菌とその対処法、虫歯治療について(英国) |
---|---|
質問者 | らとなさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 5歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯予防 小児歯科治療 イギリス 子供(子ども)の虫歯 子供の虫歯予防 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。