上顎洞、骨量の問題でインプラントは不可能、他に方法はないですか?

相談者: おやつさん (40歳:女性)
投稿日時:2009-04-27 14:54:30
いつも大変お世話になっています。

【過去のご相談】
インレーやクラウンの中の虫歯を、自分で防ぐ方法はありますか?
繰り返し欠けるセラミックインレーは再作成したほうがいい?
等々

右上6番のクラウンごとの脱離により歯科医を受診したところ、このは延命不可能と診断され、大学病院インプラント科を受診しました。
 
そこでの問診でパノラマのレントゲンを見たうえで、骨が足りていないだろうということと、もしかすると上顎洞に貫通しているかもしれない、という事でインプラントの樹立は難しいケースとの判断でした。

また、今回もそうですが、私の場合歯周病等で歯を失っていくのではなく、強い喰いしばりが原因なのでインプラントの樹立により他の歯が破壊されていく可能性があるとも言われました。
 
本当に抜歯が必要なのかという診断では、主治医とは見解が異なり、上顎洞に貫通していたり根が破損していたりしなければ、もう一度土台を立てられる可能性もあるということで、CTをとってその結果はまだ聞いていません。


前置きが長くなりましたが、まさかインプラントが立てられないとか、上顎洞が・・・などという事は想像していなかったので、ちょっと動揺しています。

骨の移植という手もあるけれど、腰の骨からの移植で入院も必要だし、身体的ダメージが強いといわれました。

CTの結果を聞いてみないとわかりませんが、こういうケースを救うインプラントの手段はないのでしょうか?

それからもしインプラントが本当に不可能なら、部分入れ歯になるしかないと思うのですが(7番欠損のためブリッジは出来ません)、部分入れ歯はいろいろ言われているように、本当に不快で大変なものなのでしょうか?

今のような力のかかり具合を繰り返していくと、奥歯はどんどん失われると言われてしまい、かなり落ち込んでいます。
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2009-04-27 15:11:46
>という事でインプラントの樹立は難しいケースとの判断でした。

そうですか‥。
しかし、サイナスリフトと言う方法があります。
提案されませんでしたでしょうか?


インプラント治療に精通した先生(と設備)であれば、可能だと思います。

大学病院のインプラント科なら、当然やっているものと思っていたのですが‥。


いずれにしてもCTでの診断待ちと言う事になりますでしょうか。


それと、腸骨移植って今もやっているんでしょうか?

僕の認識不足かもしれませんが、腸骨は骨質から言ってあまり上顎洞への移植には向かないと聞いたことがあります(確か2〜3年くらい前)。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おやつさん
返信日時:2009-04-27 15:16:51
タイヨウ先生

早速のご返答ありがとうございます。

そういう提案は全然ありませんでした。

移植は人間の骨からのみ認められていて、それは腰からの移植になるとの説明でした。

ちなみに大学病院インプラント科という、インプラント専門の科です。

CTの結果無理といわれたら、別のところを当たってみた方がいいのでしょうか・・。
回答 回答2
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-04-27 18:33:15
骨造成材は、たとえば歯根端切除術の後に、焼成したハイドロキシアパタイトの填入が健康保険でも認められていますし、本人の了承さえ得られれば、そのほかにβtcp,dfdba等が有り、自家骨以外でも何とかしようと言うのが最近の動きです。

それは当然のことだと思いませんか。
自家骨移植は手術箇所が2カ所になり、大変ななことですから。
ですから自家骨移植を否定はしませんが、こだわるのもチョット?という感じです。

歯ぎしり、かみしめの癖を直す事は、どの治療にも先立つ重要事項です。
自分自身が取り組まないといけない事です。

少し前までは、ひどい噛み締め歯ぎしりはインプラント自体が失敗に終わる可能性が高いので、禁忌という考え方でしたが、丈夫なインプラントの出現で、少々の事なら耐えられるようになりました。

でもやはり噛み締め歯ぎしりはしないようにする事です。

の本数が減ると残りの歯に負担がかかり、全体の歯がぐらつき始めた人にインプラントをすると実に効果的です。

それはインプラントが他の歯の負担過重を軽減する事により、全体の歯のぐらつきがなくなってきます。

おそらく骨造成(増生)、サイナスリフトソケットリフトの併用でインプラントは難なく出来ると思います。

助言 助言1
助言者: おやさん
助言日時:2009-04-27 23:42:28
松山先生

ありがとうございます
なんだかわからなくなってしまいました。

大学病院は最新の設備と治療と思っていましたが、歯軋りと食い縛り患者にはインプラントは不向きどころか、それをすることによって他のも今後破壊の道をたどると説明され途方にくれていました。

食い縛りは日中は気をつけられても、夜間睡眠中の防止ははっきり言って自分では厳しいものがあり、将来的に前歯しか残らないという説明は、なんというか絶望感に他なりませんでした。

私としては他の(特に反対側の奥歯に)負担がかかることを恐れてのインプラント希望だったために、どうしたら今後の他の歯の寿命を延ばすかという課題に、逆方面からストップをかけられてしまった感じです。

人口骨移植しか方法が取れないという大学病院の方針はどこから来るのかわかりませんが、もしかすると、、正直言ってセカンドオピニオン出来るならしてみたほうが良いのでしょうか?

大学病院というのは制約も多いのかもしれませんね。

保険の制約から始まり、(その周辺の歯はインプラントを選択した時点で今後どんな治療もすべて自費になる等)なんだか不安材料ばかりで・・・。

制約のない、そしてインプラントが得意の(??)個人クリニックに一度診て貰ったほうがいいでしょうか?

大学病院でもしインプラント可と言われても、何となく不安材料が出てきてしまったのですが・・・。

本日の大学病院の診断をお聞きになって、どうお考えになるかお答えできる範囲内で構いませんので、先生方のご意見も拝聴できますと幸いです。


どうか宜しくお願いいたします。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2009-04-28 00:17:23
おや さん
こんばんは。

口腔内の状況を拝見していませんので、一般的な考え方を書きます。
世界でのサイナスリフトに対する考え方は、どうしても仕方ない場合に、、、
それしかないので、、、ということです。

まさか、通常のインプラントと同等に成功しているわけではありません。
ですから、良識のある大学病院では症例を選択して行っていると思います。

決して大学病院が下手だからではないです。
最も信頼出来る インプラントの予後に関するレビューは、コクランレビュー2008年のもので

Cochrane Database Syst Rev. 2008 Jul 16;(3):CD003607.
Interventions for replacing missing teeth: bone augmentation techniques for dental implant treatment.
Esposito M, Grusovin MG, Kwan S, Worthington HV, Coulthard P. です。

Esposito は大学院時代の僕の友人ですが、1990年代からずーと、インプラントの失敗に関しての研究ばかりやってきたやつです。

英語で申し訳ないですが、結論を抜粋しています。


AUTHORS' CONCLUSIONS: Major bone grafting procedures of resorbed mandibles may not be justified. Bone substitutes (Bio-Oss or Cerasorb) may replace autogenous bone for sinus lift procedures of atrophic maxillary sinuses. Various techniques can augment bone horizontally and vertically, but it is unclear which is the most efficient. It is unclear whether augmentation procedures at immediate single implants placed in fresh extraction sockets are needed, and which is the most effective augmentation procedure, however, sites treated with barrier plus Bio-Oss showed a higher position of the gingival margin when compared to sites treated with barriers alone. Non-resorbable barriers at fenestrated implants regenerated more bone than no barriers, however it remains unclear whether such bone is of benefit to the patient. It is unclear which is the most effective technique for augmenting bone around fenestrated implants. Bone morphogenetic proteins may enhance bone formation around implants grafted with Bio-Oss. Titanium may be preferable to resorbable screws to fixate onlay bone grafts. The use of particulate autogenous bone from intraoral locations, also taken with dedicated aspirators, might be associated with an increased risk of infective complications. These findings are based on few trials including few patients, sometimes having short follow up, and often being judged to be at high risk of bias.


テクニック的には、この世に存在しますが、結果がまちまちなので、骨がない部分にインプラントを植立するテクニックに確立したものはないのが現状です。
できるのはできるんですよ。
それが、何年持つのかはわかりません。

普通のインプラント治療のように、経過を長期間観察したものはほとんどないからです。
どのような方法がよいのかはわかっていません。

それでも、インプラントが良いと考えられているのであれば、探せばそれでも施術してくれる先生はいらっしゃると思います。

僕はお勧めしませんね。

少なくとも、すごく慎重に、説明して納得してもらうでしょう。

大学病院はそういうニューアンスなんじゃないでしょうかね。
インプラントのことを良く知っているからこそ、正しく症例を選択すると思いますよ。

インプラントは骨にがっちりくっつきます。
おやさんの場合は、7番もないですから、そんなに咬合力がかかる癖がある場合は、壊れやすいです。

少なくとも、補綴物はあまり下のにぶつからないように作らないといけないですね。

それと、松山先生が書かれたように、夜寝る時には装置を必ず入れてもらうと思います。
それ、原則です。

ですから、個人個人口腔内の条件が異なるので、残念ですが、料理本のようにはうまくはいかないのが医療なんです。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2009-04-28 10:04:17
確かに宮下先生の書かれているように

「残念ですが、料理本のようにはうまくはいかないのが医療なんです。 」

ですね。

ただ、おやさんの場合

「こういうケースを救うインプラントの手段はないのでしょうか?」

「来的に前歯しか残らないという説明は、なんというか絶望感に他なりませんでした。」

「私としては他の(特に反対側の奥歯に)負担がかかることを恐れてのインプラント希望だったために、どうしたら今後の他のの寿命を延ばすかという課題に、逆方面からストップをかけられてしまった感じです。」

とおっしゃられているわけですよね。

だとすれば、リスクは十分に説明した上で

「現在考えられる医療の中で提供できる治療法を提示する」

と言うのも必要なのではないか?と。


足を切断しなければならなくなった人に「義足は危ないから、あなたは一生、車椅子の生活をしなさい」と断言されてしまっては、あまりにも酷なのではないでしょうか?

もちろん、医学的に無理なものは無理ですと伝えなければなりませんが、少なくともサイナスリフトは世界中で行われている方法であり、おやさんにとって希望となるのではないでしょうか。


確かに

「下顎大臼歯部のインプラント10年生存率は90%以上」

と言うデータに比べれば、サイナスリフトの報告は足元にも及びません。

宮下先生の提示された文献はまだ読んでいませんが(失礼)、僕は「サイナスリフトもアリ」だと思います。


メンタル面も含めて「チャレンジできる事は提供したい」と思うのは僕だけでしょうか。

僕がおやさんにサイナスリフトを提供できるのであればやって差し上げたいですね。
僕にはそんな技術も設備も無いので‥「悔しいです!(>_<)」です。


もちろん、ブラキシズムに対する処置も必須だと思います。


生意気な事を書きましたが、そう言う希望も持っていたいです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おやつさん
返信日時:2009-04-28 11:09:57
宮下先生、タイヨウ先生
どうもありがとうございました。

宮下先生の仰られている事を、昨日の大学病院の判断を照合してみますと、大学病院の処置も古いとか間違っているのではないということがわかりました。
それも充分理解できたので良かったと思います。

タイヨウ先生、どうもありがとうございます。
とてもよく理解できました。
嬉しかったです。

確かに実績の歴史の浅い医療については、考慮すべき点や危惧が付きまといますよね。

ただ、今は歴史の浅いものでもあと何十年か経って実績が出来た頃には、また新しい医療が出ていてその治療法には実績がない…という繰り返しになっていくのでしょうね。

インプラントそのものも、かつては実績のない医療だったでしょうし。

だからと言ってむやみやたらにやってくれるところへ飛び込むのではなく、まずは昨日のCTの結果を待ち、宮下先生の御助言も念頭に置きその後対応を慎重に前向きに考えていきたいと思います。

また結果が出たら、ご相談させていただくかもしれませんが、宜しくお願いいたします。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2009-04-28 13:24:47
宮下先生の提示された論文。

結論のみ読んでみたのですが、これって

「Bio-OssとBMPだけだと将来的に骨吸収が起こる可能性があるよ。
まだまだどんな方法がベストかは検討中」

と言っているような気がするのですが、いかがでしょうか?


僕の英語力だと所詮‥。^_^;


僕の周りでは

「やっぱりスペースメイキングには(昔ながらの)非吸収性のHAなども混ぜて使うのが良いのでは?」

と言う雰囲気で話をしているのですが‥。


あ、話が脱線してしましました。
スミマセン。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2009-04-28 22:26:26
タイヨウ先生

何事も、正しく理解するには時間がかかりますよね。
特に英語が第一言語ではない日本人には、大変なことです。

ですが、その言語の生涯や努力よりももっと時間のかかることを、コクランレビューという仕事はやってくれているのですよ。
ですから、私達はありがたいと思わなければなりません。

僕が留学していた時代では、自分で全ての文献を検索して、集めて、コピーして、読んで、まとめて、解釈して、レポートを書くということを全て一人でやっていたのですよ。

それが、こんなに簡単になって、僕自身、なんてラクチンな時代なんだろうと思ってます。

検索だって、インターネットではできませんでしたからね。
年代毎に、異なるCDにアクセスしなければならなかったんですよ。


Main results
Seventeen RCTs out of 40 potentially eligible trials reporting the outcome of 455 patients were suitable for inclusion. Since different techniques were evaluated in different trials, no meta-analysis could be performed. Ten trials evaluated different techniques for vertical or horizontal bone augmentation or both. Four trials evaluated different techniques of bone grafting for implants placed in extraction sockets and three trials evaluated different techniques to treat bone dehiscence or fenestrations around implants.


世の中に、はいて捨てるほどのインプラントに関するデータが世界中にあるものをすべて、考慮して、信頼出来る物を選択したら、残念ながらたった17の研究しか残らなかったのです。

しかも、それぞれの研究で異なる方法で、骨の少ない症例をどうにかしてインプラントを植立したんです。

なので、信頼出来る研究が多くそろわなかったので、普通ならば、メタアナリシスができるのですが、それさえも出来なかったんですよ。
いかに、バイアスなく正しく研究してるものが少ないかを表しています。

もっと、もっと、奥深い部分をしれば、それら、出版された研究以外にも多くの失敗症例は研究結果として、報告されていないのが現実なのです。

そんなことは、1996年に Greenhalgh が書いています。
10年以上経っていますが、相変わらずですね。

治療するかどうかの判断は、また別のものですよ。
だめもとで、施術する先生はいると思います。

それが良いとか悪いとかは、患者さんが決めれば良いだけで、私達は、信頼出来る研究結果を、情報として伝えることではないでしょうか。

EBMという言葉を作ったSackett はそれを言い続けて、挫折したわけですよ。
あまりに多くの、医者歯科医が、そういう頭で患者に情報を提供しないから。

正しく情報を解釈出来なくて、どう患者に説明出来るのだろう。
EBM は今でも実践されていない場面が多いのです。

信頼出来る情報は、多くの場合、英語です。
時間がないのなら、少なくとも、コクランレビューくらいは知っておく方が、患者さんのためになるのではないでしょうかね。

新しいテクニックは、何年も経過をみたものはありません。
私達は、臨床医であって、患者さんをモルモットにするわけにはいかないです。

そういう仕事は大学の仕事であって、私達にはもっと多くのやらなくてはいけないことがあるように思いますけどね。

ですから、どちらかと言うと、それでも新しいテクニックを使うのであれば、よほど慎重に患者さんに理解してもらう必要があるだろうし、責任があるように思います(個人的な意見です)。

もっとやるべきこととは、特殊なことではなくて、極、普通のことですよ。

それさえ出来てないことが多いですからね。

回答 回答7
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2009-04-28 23:28:36
タイヨウ先生、Mindsに日本語訳があります。

簡単な登録でみれますよ。

http://minds.jcqhc.or.jp/index.aspx

ホーム > 歯科 > MindsPLUS/医療提供者向け/コクラン・レビュー > 欠損を補うための介入:歯科用インプラント治療における骨増大術(2008 issue 3, Update)

電動ブラシ以外の、コクランレビューは、たとえ抄録でも、何度も読む必要がありますね。

もっとも、全文を読むと、もっと深く理解できるのですが・・・、さすがに、僕も読めません。

回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2009-04-29 09:11:06
話を戻しますが、国内の大学病院で、未認可のDFDBAなんて使えますでしょうか?

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2009-04-29 09:21:43
また、インプラントの論文として発表されているものは、大半がメーカーが絡んでいますし、なんともいえない部分はあります。

症例報告レベルのものも検討しなければ、使うシステムや材料、とくに テクニックで大きく成功率が異なってきますので、論文一枚出して、臨床を論ずるのは難しいところでもあります。

基礎研究は別ですよ。
実験を統一できますから。

さて、話を戻しまして、上顎洞に骨を作ることに関してですが、病理学や解剖学の見識としては、異所性に、それも、力の加わらない部位、血行の無い部位に骨を作ることは無理との見解で、これ、病理や整形外科でも常識なのです。


ただ、臨床的に うまくいっているということもあるので、全否定できないのが今の歯科界の状況です。

インプラント反対派のDrも多くいます。
私も特に賛成派ではありません。

でも、歯医者のスタイルとして、

『インプラント治療するけど、今回の貴方にはムリだからしない!』

というスタンスと、

『インプラント治療できないからしない!』

というのでは全く異なりますよね。

やはり医者は、あらゆる治療オプションを提案できる必要があります。


さて、

厳密には、上顎洞の中に5ミリ骨を作ろうが、10ミリ骨を作ろうが、その骨は決して健康な骨とは言い切れません。

私どもの医院では、上顎洞に骨を作った後にその骨を取り出して組織切片をつくり、実際にどのような骨の常態であるかを大阪大学の病理学講座で見てもらっています。

どのような論文よりも、その患者さんの今の骨の状態を見ることが重要だからです。

で、結論としては、やはり、上顎洞の上の方、血流が少ない部位や咬合圧が加わらない部位の骨は非常に脆弱ですし、その骨が長期的に維持できる可能性は低いです。


それでも、サイナスリフトソケットリフトが世界中で普及しているのはナゼでしょう?

それは、キチンとすれば”結構イケル!”という "臨床上の手ごたえ"を感じている歯科医師が多いからです。

また、 インプラントの保持には、上顎洞の奥のほうの骨は殆ど意味を成していません。

上顎洞の浅い部位、の元々あったわずかな皮質骨でインプラントは支えられているため、奥にイッパイ骨を作ろうと、あまり作らなかろうと案外”ウマく”いっているわけです。


いずれにしても、インプラント治療と言うのは不可能を可能にする治療のひとつです。

ご自身の体を作った神でさえ復活させることのできない歯牙を、たかが一歯医者が復活させようという治療です。

でも、挑戦する意味が無いわけでもありません。 
良く考えてTryするか 諦めて入れ歯にするかです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おやつさん
返信日時:2009-04-30 09:13:50
諸先生方、どうもありがとうございました。

途中で内容が専門的になっていて、やや混乱していましたがよく考えてみようと思います。


もう一つだけ確認させてください。

もしインプラントにトライして何年か後にダメになった場合、そこから入れ歯にする事は出来ますか?

また、そのようなダメになった症例を診られたことはありますか?
回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2009-04-30 09:17:45
>そこから入れ歯にする事は出来ますか?

可能です。


>またそのようなダメになった症例を診られたことはありますか?

う〜ん。
サイナスリフトをしてダメになったケースは見たことがありませんが、他院さんで入れたインプラントがダメになってフォローしたケースはあります。

その時はしっかり骨が治るのを待って、再インプラントを行いました。
5年ほど経ちますが、経過は良好です。

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2009-04-30 09:19:31
ダメになった方はチョコチョコおいでになります(他院からね)、スポッと抜けてしまう場合が多いですが、折れてしまっている人もいました。

そういう場合、

『施術した医院に行って 外してもらって』

と言います。

とりあえず、外すことができればウチで再度インプラントを”キチンと”やり直して社会復帰しています。

また、

『インプラントなんてこりごり』

となってしまった方の場合には、入れ歯を作ります。


いずれにしてもインプラントという治療は、体の中に金属を埋め込むわけですし、なかなか取り外すことのできない、すなわちやり直しの効きにくい治療であります。

慎重に医院選びをすることが重要です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おやつさん
返信日時:2009-04-30 10:14:46
タイヨウ先生、タカタ先生

どうもありがとうございました。
とても参考になりました。

メリットデメリット両方を考慮のうえ、慎重にかつ前向きに考えたいと思います。

本当にありがとうございました。
回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2009-04-30 11:16:06
何方も言及されていないようなので、敢えて書かせていただきます。

さる大学病院インプラント科では、臨床の第一線で活躍されているインプラントDRを定期的に招聘して、自分達に教えて貰う為に来ている、とまで話されています。

つまり、大学病院が先端的治療で最前線にいるのかと言うと、少なくとも日本に置いてはそうではない可能性がかなり高いと、私は感じます。

説明を受けている内容、特に腰骨を移植すると言う内容からして、かなりガチガチな考え方の所ではないか、と感じます。
世界的にも、そのような治療関しては、否定的です。

サイナス、上顎洞に関してのEBMが固まるのには、もっともっと時間が掛かるのは間違いないと思います。
しかし、今困られている患者さんを救うには、手を拱いている訳にはいかない、と言うのが現実でしょう。


今回の大学病院に関しては、私は止めた方が良いと思います。
それよりも、腕の立つその世界で著名な先生を探されて、治療を受ける事を強くお勧めします。

個人的なデータでキチンと治療成績、メインテナンス、予後、トラブルが発生した場合のリカバリーの説明を求めて、人柄、自信の程を伺って決めていただくしかないと思います。

今回の大学病院に関しては、相当に安全線を引いていて、難しい治療を敢えて引き受けようと言う気概が、私には感じられません。

それでいて腰骨からの移植の話が出る。
非常に違和感を感じてしまいます。

何処にお住まいなのか分かりませんが、今では全国でそれなりに難しい仕事を専門的に引き受けて解決して下さるインプラントDR達が出始めていますし、漸く粒が揃い始めている、と感じます。

もっと、開業医の凄腕を信じて下さい。

回答 回答13
  • 回答者
回答日時:2009-04-30 11:32:10
松元先生の書かれているのは、臨床教授や臨床助教授というシステムで開業医を大学に招いて臨床についての意見を求めたり、学生実習にかかわらせたりしていることではないかな?と思います。

これ、結構すばらしい取り組みなのですが、問題は、臨床教授として出向いた開業医の意見に、耳を傾けようとしない大学システムにあります。


本来なら、大学という大きな施設において、先端の医療を行い、開業医がそこに習いに行くのが理想なのですが、大学病院ではそのような最先端治療や緻密な治療が行われているとはとても思えません。

ですので多くの町の歯医者は、一歩間違えば直ぐ訴訟という状況でも頑張って先端医療を提供しようと努力しているわけです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: おやつさん
返信日時:2009-04-30 12:39:26
そうなのですね・・・。

大都会の大学病院だし設備という点においても最先端だろうなあと思っていたのですが、確かに色々ご意見を伺うとかなり保守的過ぎる印象ですね。
 
その病院では実際の手術をするのはベテランの先生ですが、最初のカウンセリングはとても若い先生がされました。

当然臨床経験は浅い印象を受けましたし、知っている知識をばーっと口を挟む暇もないほど説明されて、こちらの意思とか希望とかはまるで聞くことなく、「多分無理」と伝えられました。

一番最初の入口での印象がそんな感じだった上に、説明の延長に初対面なのに将来前歯しか残らない噛締めの強い典型的なタイプとまで言われ、その日1日かなり暗く過ごしました。

幸い知人が何本も(お年寄りなので)インプラント手術を受けていて、何の問題もなく上手くいっているというクリニックのインプラントの研究を長年されている先生を紹介していただけることになりましたので、一度相談に行ってみようと思います。

増骨の研究もされている先生で、施術経験も豊富な方なようです。



タイトル 上顎洞、骨量の問題でインプラントは不可能、他に方法はないですか?
質問者 おやつさん
地域 非公開
年齢 40歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:6番(第一大臼歯)
インプラント治療法
歯軋り(歯ぎしり)
歯医者への不満・グチ
インプラント関連
クラウンが取れた・外れた
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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