差し歯をするには歯肉の上まで歯があるべきだというのは本当ですか?

相談者: ねこまたさん (55歳:女性)
投稿日時:2016-02-24 14:04:42
こんにちは。
いつもお世話になっています。

去年、上5番の差し歯が他歯の治療中に取れて、その差し歯の下にあった虫歯を削った後に、歯科の先生が再び接着してくださる、ということがありました。

その左上5番の差し歯が、他歯の治療中に再度取れ、また下が虫歯になっていました。

差し歯が取れ、再度の虫歯削りの後に見る、その歯はもう、歯肉より下の部分しか残っていません。
歯肉に埋もれるように、ぽっかりと大きな穴になっていて、穴の周りの薄い外側しか残っていません。

現在、先生が新たな虫歯をある程度削ってくださり、一時的な詰め物をしている状態です。

時間の関係で、先生にほとんど説明をしていただけなかったので、心配で眠れないままに一晩、そういう状態の歯について調べてみると、差し歯をつけるときに、元々の歯が歯茎から1mmは上までなければいけないとか、歯の周囲の厚さも1mmなければいけないというようなことが、ネットのあちこちに書いてありました。そうでないと、差し歯がうまくつかないということでした。

歯茎の上まで歯を出すためには、歯根を引き上げたり、歯茎を切ったりするということでした。

私の左上5番は、どう見ても歯茎より下までしかないし、その一番上の部分に1mmの厚みがあるとは思えません。
なので、私の歯も、引き上げる等の処置をしてから差し歯を入れるのだろうと思っていました。

夜が明けて、予約で歯科に行くと、先生は、歯の中をレジンで埋めて支柱を立てる、という計画を話してくださいましたが、歯を歯茎の上まで出す、というお話はありませんでした。

前回、独断で古い差し歯を戻してくださったところが、数か月で虫歯だらけになった、ということがあるので、先生を信じきれないところがあり、自分の読んだことと違うので、悩んでいます。


「差し歯をするためには、歯肉よりも上まで歯の部分がないといけない」というのは、ほとんどの歯科の先生方に認められている、いわば定説のようなことなのでしょうか?

それとも、「そういう考え方もある」という程度のことなのでしょうか?

教えていただきたいです。
よろしくお願いします。
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2016-02-24 14:10:27
定説というものは、その実概ね間違っている時によく用いられる言葉かと思いますが フェルールと言って歯茎よりも外側にできれば3ミリ程度の歯質が残っていることが 補綴物の予後に好成績を及ぼすであろうことは歯科業界的には過去の数多くの実験的、そして経験的に常識として知られています。

ただ、近年、歯に対する接着の技術が向上してきたことで、このフェルールが必要要件を満たしていない場合でも、クラウンによる補綴をしてその歯が使えるようになっているケースが増えていることから、今回のような治療になっているのだと思います。

それでうまく保てばラッキーですし、保たなければ残念な結果になるかもしれません。

私はフェルールを重視しますが、接着を信頼する歯科医師の場合にはフェルールが無い歯でもそのまま使うこともあります。

それは、スタイルや考え方の差です。

回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-02-24 15:10:14
こんにちは。

以前は根っこだけになった歯に土台を立てて冠をするためには、お調べになったようにフェルールがあるかないかで治療成績が決まるというように言われていましたが、今は高田先生も書かれているように接着修復という考え方が主流になってきていますから、あえて歯肉を切除したり審美的な条件が悪くなる歯を矯正治療MTM)で引っ張り出してというようなことは行わなくてもよいのではないかと言われています。


時代や素材はどんどん進化しますから、ネット上の情報がいつまでも正しいとは限りません。

ただ、ねこまたさんの現状はあまりよくない状態であることには変わりはないでしょう。

虫歯を放置しないことが大事ですね。
また、虫歯を早めに見つけてもらうことも大事ですね。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2016-02-24 16:20:24
ねこまたさん、こんにちは。

差し歯をするためには、歯肉より上まで歯があるべきだ、というのは本当でしょうか。

差し歯(クラウン)で治療をするためには、クラウンを装着する歯(支台歯)の型取りが必要になりますね。
そのときに歯の境目が歯ぐきに埋もれていると、しっかりした歯の形(支台歯形態)もつくれませんし、しっかりした歯型をとる印象)も出来ません。

したがって差し歯(クラウン)の治療をするためには、歯肉より上もしくは歯肉ぎりぎりまで歯があるべきです。

ちなみにフェルール効果は学術的には、歯の根に土台(ポストコア)を装着してその上にクラウンで治療をする際に、歯根破折を防止できる条件です。


歯茎の上まで歯を出すためには、歯根を引き上げたり、歯茎を切ったりするということでした。

これらの治療は保険適用外のことが多いです。

担当の先生は、保険の範囲内で出来るだけねこまたさんの歯を残そうとしているように思います。


お大事にしてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ねこまたさん
返信日時:2016-02-25 11:58:26
タカタ先生、ふなちゃん先生、秋馬先生、ご回答、ありがとうございます。

夜っぴてネットで調べても知ることができなかった、最新の、現場の先生方しか知らないことを教えていただき、これからの治療計画に生かせて、とても有り難いです。
さらには、引っかかっていた点が解明して、気持ちがすぅっとしました。

今、かかっている先生は、保険での治療が前提の先生で、治療内容について、とことんは伺えないのです。
保険での治療には、説明する分の報酬が入ってなくて、あまり説明しているとその時間分、赤字になるのだろうと思います。

今回も、心配なことをいろいろ質問してしまったら、次の患者さんが来て、何もかもは訊けませんでした。

何年も、健康保険を使える機会は歯科だけなので、すべて自費ということにも抵抗があるし、保険の治療だけでは治療内容の理由すら十分に伺えないし、質問することすら申し訳ない感じになってしまうので、保険と自費の混合治療ができるようになってほしいと思っています。

ありがとうございました。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ねこまたさん
返信日時:2016-02-26 08:38:51
歯を引き出すことについて、心配なことがあるので、再度お尋ねします。

私費でのベストの治療が前提です。

私の歯の、残っている根っこは、虫歯を削って中身が無くなってしまい、上側の外側がとても薄くなっています。

差し歯をガッチリと、その薄いフェルールに着けると、歯の力がその壁に伝わって、かえってそこが割れやすくならないでしょうか?

フェルールが無いと、差し歯が取れやすいとされているそうですが、接着に問題がある時には、あっさり土台ごとでも、取れてくれた方がいいと思うのですが。

他の歯科の先生に伺ったところ、歯根の中をレジンで埋めつつ、ファイバーのポストを立てる、という計画は同じで、エクストリュージョンするのが望ましいということでした。
中がレジンで埋まっているのなら、外れる時には、レジンごと取れそうです。

フェルールに接着していて取れない場合、下がゆるんでいたら、取れるときには上部の薄いフェルールを巻き添えにして取れるか、そこからひびが入りそうに思うのですが。

馬鹿な考えでしょうか?

どう思われますか?

こんなダメな歯はめったに無いと思うので、ご推測でも、教えていただければ有り難いです。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2016-02-26 11:02:03
僕は

 1 長めにエクストリュージョンする(2〜3mm)
   (もちろん歯根歯冠比が許す範囲で)

 2 歯質の薄い部分は削り、十分な厚みを持たす
   (結果、フェルールが全周1.5mmになる)

 3 ファイバーポストコアをしっかり接着する
 
 4 通法通りクラウンを作成する

 5 TCH是正など力のコントロールをしてもらう

と言う方法を取ります。

疑問は解決されたでしょうか?

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ねこまたさん
返信日時:2016-02-26 14:45:39
櫻井先生、ご回答ありがとうございました。

そうなのではないかと恐れていましたが、歯根を引き出して治療するときには、3mmの高さで、全週1.5mmがという状況になるまで、引き出すのですね。

私の歯根では、とうてい無理な気がしてきました。

現在、高さは、歯肉よりわずかに上かも、という状況で、埋まったりしているわけではないのですが、薄いのです。かかっている先生も、薄皮一枚とおっしゃってました。

どこまで引き出しても1.5mmの厚さはないかもです。
しかも3mmの高さなんて無理かもです。

接着修復という考え方での、フェルールなしでも、という方法に、賭けるしかないように思えていましたので、昨日から、寝る時間以外はネットで、どんな風に行われているのか、調べています。

けれども、ふなちゃん先生のおっしゃる通り、ネットには最新の情報がなくて、時間ばかりが過ぎていく状況です。

新たに訪院して、ご相談した先生は、むしろインプラントがご専門なのですが、患者の聞きかじりの知識も真面目に聞いてくださる先生なので、とにかく自分でたくさん情報を集めて、先生に「この方法はどうでしょうか??」と尋ねてみたく思います。



タイトル 差し歯をするには歯肉の上まで歯があるべきだというのは本当ですか?
質問者 ねこまたさん
地域 非公開
年齢 55歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ クラウンが取れた・外れた
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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