ファイバーコアの作り方には2種類あるのですか?

相談者: 雅史さん (45歳:男性)
投稿日時:2011-07-02 16:28:57
参考:過去のご相談
ラバーダムを使用の有り無しは、根管治療する歯の位置による?
他多数


いつも お世話になっています。


右上2番再根幹治療後コアにファイバーコアを入れることにしました。


主治医の先生より、ファイバーコアの作り方には

 a.ファイバーを根管に入れて口腔内で形成する。
 b.根管の模型を作り、模型上で形成してから根管にセットする。

の2種類があると伺いました。


これら2つの作り方の、使い分け、優劣等ご教授いただけませんでしょうか。
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 16:33:40
歯質に大きなアンダーカットがあるとaの方がいいと思います。
また歯質の乾燥がしやすければaの方がいいと思います。

Bはメタルコアと同じで来院回数が二回必要です。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 19:05:53
こんにちは、

>主治医の先生より、ファイバーコアの作り方には
> a.ファイバーを根管に入れて口腔内で形成する。
> b.根管の模型を作り、模型上で形成してから根管にセットする。
>の2種類があると伺いました。

ケースbyケースと言うか、先生がお勧めする方法で治療を受けられた方がいいと思いますよ。


私は間接法にあまりメリットを感じていないので、殆ど直接法で治療を行いますが、審美の有名な先生の中には多くの場合間接法で技工師に殆ど削らずすむような綺麗な土台を作ってもらうそうです。

先生毎に考えがこの辺は違うので、かかられた先生に聞かれた方がいいですよ。


おだいじに
 

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 雅史さん
返信日時:2011-07-02 20:50:06
柴田先生、井野先生

ご回答ありがとうございました。



【柴田先生】
a,b.それぞれ使い所が違うもんなんですね。


【井野先生】
私はメタルコア同様b.しか、ないものと思ってました。

主治医の先生はbを進められていましたのでb.でお願いしました。 しかし このファイバーコアの技工は、ご自身でやられるとか。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-07-04 09:25:50
お二人の先生方の書かれている通りです。


ちょっと補足しますね。

> a.ファイバーを根管に入れて口腔内で形成する。
> b.根管の模型を作り、模型上で形成してから根管にセットする。


「a」を「直接法」といい、「b」を「間接法」と言います。


「直接法」のメリットは

 1 1回で処置が終わる
 2 歯を削る量が比較的少なくて済む
 3 根充と同時に行えば感染のリスクが少ない

などです。

「間接法」のメリットは

 1 比較的精度の高いものができる
  (気泡の混入や重合収縮の保証と言う意味)
 2 コア自体がクラウン支台歯の形態に作る事が出来、次の操作(支台形成)が楽に行える
  (直接法に比べ、患者さんが口をあけている時間が短くなる)
 3 (作り方にもよりますが)加熱により強度を増す事が出来る
 
などです。

それぞれのデメリットはその逆ですね。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2011-07-04 09:58:09
> a.ファイバーを根管に入れて口腔内で形成する。

直接法

●利点:直接根管に接着操作を行い、一気にレジンファイバーポストを挿入していきますので接着や効果の一連の操作は連続します。
そういう点ではテクニカルエラーや接着のエラーは起こりにくいです


●欠点:気泡を混入しやすいのと、レジンは光が当たらないと硬化が不完全になりがちです。
光硬化と化学硬化の二種類の硬化反応をするのですが、光が当たらないと化学反応だけでは未重合になりがちです。

光があたったとしても未重合の官能基が30%ほど残ります。
光が当たらないとそれ以上に未重合の官能基が残るのです。

また、一塊で効果すると一気に収縮しますので内部応力が発生したり、内部に空洞が発生しやすいです




>b.根管の模型を作り、模型上で形成してから根管にセットする。

間接法

●利点:技工操作上で技工士グラスファイバーを入念に選びその太さ、長さ、本数を決定することが出来ます。
気泡を巻き込んでいる場合にはつくり直すことも出来ます。


●欠点:一旦技工操作上で完全に重合しますので、そのファイバーコアを根管内に挿入して接着させる際に困ります。

完全重合して未重合層がなくなったレジンは、その上に新たにレジンを載せても重合が起こりにくいため 歯質レジンセメント+ファイバーコア の接着に疑問が残ります。

また、その解消のためにファイバーコアに様々な処理を施して接着力をあげようとするのですが、理論上は接着力は上がるものの、臨床でその差を見出すのは難しいです。



と、いろいろややこしく書きましたが、臨床上の使い分けとしては

歯茎よりも表に露出している歯質が多い場合は直接法
・歯茎よりも表に露出している歯質が少ない場合は間接法

という使い分けが一般的です

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 雅史さん
返信日時:2011-07-04 23:00:10
タイヨウ先生、タカタ先生

詳細の解説ありがとうございました。



【タイヨウ先生】
こちらのサイトの開設でも、ここまで詳しくは書かれていないので参考になりました。




【タカタ先生】
歯茎よりも表に露出している歯質が多い場合は直接法
>歯茎よりも表に露出している歯質が少ない場合は間接法

>という使い分けが一般的です

通っている歯科医院は、自費半分、保険半分といった感じですので、今回 間接法が取られたのは時間的な問題かた感じました。



タイトル ファイバーコアの作り方には2種類あるのですか?
質問者 雅史さん
地域 非公開
年齢 45歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ ファイバーコア(プラスチックとファイバーの芯の土台)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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