左右下6番欠損、保険の部分入れ歯について

相談者: ニック・ジャガーさん (37歳:男性)
投稿日時:2020-07-14 17:15:58
失礼します。

保険の部分入れ歯に関して、2点質問させて頂きます。

1.
現在下の左右第一大臼歯2本が無く、部分入れ歯の製作を検討中なのですが、保険の部分入れ歯だと、金属のバネを引っ掛ける欠損部前後2本の歯への負担が強く、それら2本の寿命が短くなるとの記述をネット上で見かけたのですが、実際のところどうなのでしょうか?

2.
それら2本のうち1本は抜歯の際に骨を削った為、通常の抜歯後の歯肉状態よりもかなり陥没しているのですが、仮にその部分の入れ歯としてノンクラスプデンチャーを製作して頂いた場合、陥没部分にぴったりフィットし動かなくなる様に仕上がるものなのでしょうか?

数年前に同じ様に骨を削って抜歯した上の奥歯の為に製作した保険入れ歯だと、支台となる骨が乏しい為、噛むたびに部分入れ歯が左右に揺れます。

以上2点、宜しくお願い致します。
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-07-14 20:03:52
こんにちは。

保険義歯でも問題なく噛める義歯になる事もあります。
中間歯欠損ですから、エーカースクラスプが両側にかけられるのではないかと思います。

前後の歯が傾いていたり条件が悪いと、義歯の着脱方向や咬合圧方向に対して、クラスプラインが支障のある義歯になる事もあるので、条件次第では前後の歯冠修復をやり直す必要がある場合もあるかもしれません。

左右対称の中間歯欠損の為に、左右の構造物を連結するのかどうかでもまた義歯の条件は変わりますね。

補綴的診断を、いかに上手く立ててもらえるかによるのだろうと思います。

義歯は定期的に調整や検査が必要なのですが、それがされないと粘膜面がすいたりして来て問題を抱えることになります。

義歯になったあとも、きちんと残存歯の検査やメンテナンスと義歯の管理で通院されるならば、そんなに大きなトラブルに至らないのかもしれませんが、大抵の方が通院されなくなるので、悪くなって来られると前後の歯が駄目になっているということが発見される事になると思います。


2.これはどうかはわかりません。
通常は義歯の着脱方向や、咬合圧方向に対して支障が生じる顎骨の形ならばリリーフという処置により空かせて作製されます。

審美的に歯茎が落ち込んでいても、そこは義歯床という粘膜色の床で補綴されます。

実際にはどういう顎堤の形になっているのか?前後の歯の形は?噛み合わせは?等で義歯の概形は変わります。


>仮にその部分の入れ歯としてノンクラスプデンチャーを製作して頂いた場合、陥没部分にぴったりフィットし動かなくなる様に仕上がるものなのでしょうか?

ノンクラスプデンチャーは、本当にクラスプがない特殊な義歯タイプでしょうか?
それともノンメタルクラスプデンチャーなだけでしょうか?(金属のクラスプを使わず、義歯床剤を延長してクラスプ代わりにしてある義歯)

いずれにしても、実際にどの程度ぴったりフィットしている義歯が作れるか?は補綴診断が必要でしょう。

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回答 回答2
  • 回答者
あすとら歯科クリニック相模原(神奈川県相模原市)の滝野です。
回答日時:2020-07-14 20:45:47
ニック・ジャガーさん、こんにちは。

保険入れ歯で前後の歯の負担が増えることをご心配なのですね。

これは「何と比較するか」が重要だと思います。

確かに「歯を失わずに全部が揃っている場合」や「インプラントで欠損補綴をした」場合に比べると、入れ歯の鈎歯には負担がかかります。
しかし、だからと言って欠損をそのまま放置していると、残存歯の負担はそのほうが大きいでしょう。

また、義歯の設計によっても鈎歯の負担は違います。
クラスプをかける歯の向きや設計、クラスプはワイヤーかキャストにするのかなど、口腔内の状況をしっかりと精査した上で適したものを作ってもらえると良いと思います。

保険だから良い、自費だから悪いということではないと思いますが、より精密な設計や、保険治療では認められていない構造、設計の義歯もありますので、残存歯の負担を心配されるのでしたら、選択肢にされても良いかもしれないと思います。

ただ、ノンクラスプデンチャーはどちらかというと、金属のバネが見えないように見た目を良くする目的で使われるオシャレ義歯という認識が正しいように思います。

Dr.ふなちゃん先生が指摘されているように、クラスプがない訳ではなく、ピンクの床部分の延長でクラスプを代用した審美的な義歯のことかと思います。

ポリアミド系、ポリエステル系、ポリカーボネート系、ポリプロピレン系など素材はありますが、いずれも弾力性のある素材で、残存歯への負担を減らしたいという目的だとすると、少し方向性が違うように思います。

また、骨の陥没部分のフィットですが、義歯の着脱方向などによってはブロックアウトしなければならない場合もあるかもしれません。抜歯から時間が経過し骨が平坦化し形が変わってきた場合に、ノンクラスプデンチャーは保険義歯のように簡単に削ったり足したりが容易ではないという問題もあると思います。

もしも、陥没部分にぴったりフィットし動かなくなる様に仕上がるものをお求めということでしたら、(実際の口腔内の状況や形態によるので診てみないと何とも言えませんが)スイングロックタイプの義歯ですと、着脱時に鈎歯に負担をかけないことや、うまく陥没部分のアンダーカットを義歯の安定の為に使えるケースもあるように思います。

参考にされてください。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ニック・ジャガーさん
返信日時:2020-07-14 21:46:24
船橋先生 
御回答頂き有難うございます。

定期メンテナンスが重要なのですね。
肝に銘じておきたいと思います。

構造的には、左右の部分入れ歯を連結した形の物を希望しようと考えております。

歯医者さんに掲示されているノンクラスプデンチャーは、パンフレットの写真で見た感じですと、金属バネの使われていない、ピンクの床部分の延長部を歯に引っ掛けて固定するタイプの様に見えました。



滝野先生
毎度、御回答頂き有難うございます。

ノンクラスプの修復困難な点は大きなデメリットですね。
肝に銘じておきたいと思います。

地元の歯医者でスイングロックを取り扱っているか分かりませんが、次回の診察で担当の先生にその点を聞いてみたいと思います。




最後に差し支えなければもう一点だけ質問させて下さい。

滝野先生より、残存歯への負担を減らしたいという目的だとすると、ノンクラスプは少し方向性が違うとのご指摘を頂いたのですが、義歯を作って頂いたのちは後ろの歯が倒れて来るのを防止する為にも食事以外の時間においても、出来るだけ長時間の義歯装着を予定しております。

その場合は保険の義歯とノンクラスプとでは残存歯への負担に差はありますでしょうか?

食事中は機能性を重視したいので、たわむノンクラスプでは無く、金属床の保険義歯を使い、それ以外の時間にノンクラスプ装着といった使い分けを予定しておりました。

そのような使い分けを行った場合には、食事とそれ以外の平時両方を保険義歯装着で押し通した場合と比べ、一日に掛かる残存歯への負担として総合的には軽くなるもの
なのでしょうか?

イメージ的には金属バネよりも樹脂バネの方が引っ掛ける歯へ負担がソフトな感じがしておりましたので前述の様な使い分けを予定しておりました。


度重なる質問で申し訳ありません。
お手数おかけ致します。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2020-07-15 07:35:22
ニック・ジャガー さんこんにちは。

下顎の左右第一大臼歯2本の欠損でお悩みなのですね。

出来るだけ長時間の義歯装着を予定しており、その場合は保険の義歯とノンクラスプとでは残存歯への負担に大きな差はないと思います。
どこかの歯に義歯を支えるために保持装置が付いていますので、それが歯に負担をかけるからです。

1つ1つの歯に負担をかける割合を減らすのであれば、沢山の歯に義歯の維持をする装置をかけることになると思います。

また、入れている間の悪習癖の方が歯の負担をかけると思います。

参考⇒TCH、歯列接触癖

食事中は機能性を重視したいので、たわむノンクラスプでは無く金属床の保険義歯を使い、それ以外の時間にノンクラスプ装着といった使い分けを予定しているのですね。

ノンクラスプタイプでも食事が出来るタイプ(ミラクルデンチャーなど)もあると思います。

また、ノンクラスプタイプはたわみが特徴ですが、劣化すると修理が出来ない材料ですので再度作り直しになると思います。
年齢から考えると、再制作のランニングコストがかなりかかると思います。

歯に負担をかけたくなく、ブリッジではなく義歯を選んだと思われますが、ノンクラスプの義歯を何度も製作するならば、インプラント治療も視野に入れたらどうでしょうか?

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2020-07-15 10:03:18
ご相談ありがとうございます。


>1.それら2本の寿命が短くなる・・・どうなのでしょうか?


設計次第です。
歯を守る設計であれば寿命を延ばせるはずです。



>2.入れ歯としてノンクラスプデンチャーを製作して頂いた場合、


初めに材料を選択したという仮定の話ですね。

もし、歯を残したいのであれば、初めにその設計をして、それから材料を選ぶ順番になります。

もし逆であれば、結果は、入れ歯が残り歯が残らないかもしれません。


>陥没部分にぴったりフィットし動かなくなる様に仕上がるもの
なのでしょうか?


入れ歯の構造は、2つの支える要素があります。
それは陥没部分、そして、バネをかける歯です。

したがって、材料だけでは決まりません。


>噛むたびに部分入れ歯が左右に揺れます


これは歯の寿命にとって致命傷となります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ニック・ジャガーさん
返信日時:2020-07-16 11:11:23
加藤先生 さがら先生

御回答頂き有難うございます。

設計の方に重点を置けば保険歯とノンクラスプでは、負担としては大差は無いのですね。

ノンクラスプをネットで検索すると、どこのサイトでもメリットとして『残っている他の歯を金属バネで固定しませんので、負担がかからずにしっかり噛むことができます。』と記載がされておりましたので、てっきり保険義歯よりも装着時の締め付け感がソフトなものだと思っておりました。

また、ミラクルデンチャーの存在も初めて知りました。

インプラントは、骨の残量の関係で将来的な予後を考えると、どうしても不安がありますので、ひとまず複数の残存歯にバネを引っ掛けて負担を分散できる保険の義歯を作って頂き、それで違和感が強ければ保険外の方を模索してみようと思います。


船橋先生 滝野先生 加藤先生 さがら先生
御回答頂き有難うございました。



タイトル 左右下6番欠損、保険の部分入れ歯について
質問者 ニック・ジャガーさん
地域 非公開
年齢 37歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 抜歯:6番(第一大臼歯)
部分入れ歯 その他
回答者




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