[写真あり] 外科矯正適応かどうか、医院によって診断が違います
相談者:
レイナさん (28歳:女性)
投稿日時:2009-06-21 12:41:13
大変お世話になっております。
【過去のご相談】
・矯正予定、酷い歯軋りと食いしばりでアンキローシスになりますか?
等等
お忙しい中解答下さる先生方には毎回とても感謝しています。
今回は大変困っております。また質問させて下さい。
※セファロ、咬合模型等の画像が必要であれば添付致します。
矯正するにあたり専門医を受診したところ、セファロ分析で「外科矯正適応」と判断されました。
診断によると上顎は正常値だが、下顎が正常値より低い数値(顎が引っ込んでいる)、上顎と下顎の関係数値が正常値より高い(下顎が引っ込んでいる為、上下の差が開いている)と言うことで、
「このまま通常の矯正だけ行うときちんとした仕上がりにならず、矯正前より酷い状態になる可能性が高い為、外科矯正(下顎枝矢状分割術)なしで仕上げることは不可能なので、外科をしないなら矯正は諦めるしかない」
と言われてしまいました。
今まで総合病院の口腔外科や数軒の矯正医を受診した時には、一軒を除き(一軒の詳細は下記で説明致します)「外科矯正は不要」という診断だったので、本当に外科矯正適応なのか疑問を感じています。
※ただし、数軒の矯正医は、認定医を一人含むが専門医ではなくセファロ分析も無し。
私としましては外科矯正はせずに、通常の矯正できちんと治したいと思っています。
しかし、本当に外科矯正が必要なのであればそれも視野に入れて考えたいと思うのですが、リスクも伴う大掛かりな手術ですので、簡単に事を進めていいのか?と思い投稿させて頂きました。
そこで質問ですが、
1.外科矯正適応かどうかは、必ずセファロ分析をしないと判断できないのでしょうか?
(口腔外科やその他の専門医ではない矯正医にはレントゲンをとらずに見た目と咬合の模型だけで外科矯正不要と言われました)
セファロ以外に他の判断材料があるなら教えて下さい。
2.外科矯正適応かどうかセファロ分析で正常値と照らし合わせると思うのですが、適応基準となる明確な数値は決まっていますか?
決まっていない場合、他の判断材料は何ですか?
3.セカンドオピニオンへ行く場合、セファロレントゲンを持参して行けば、ある程度の事(外科矯正適応かどうか)はその場で分かるのでしょうか?
レントゲンだけではなく分析後結果があれば確実ですか?
4.認定医だけの先生より、専門医や指導医を持っている先生の判断の方が確かなのでしょうか?
今回、信頼して任せようと思った先生は、認定医・専門医で矯正専門の開業医なのですが、他の認定医だけの先生(歯医者に月1で矯正だけバイトしにきている、普段は大学で研究している先生)は分析していないセファロを見て、
「外科しなくてもいいがもしするなら『上顎骨前方骨切り術』が適用になる」
とおっしゃっていて、専門医は
「上顎の数値も正常なのに、上顎骨前方骨切り術なんてすると舌を置く位置が狭くなり、軌道を圧迫して大変なことになる!必要なのは『下顎 枝矢状分割術』」
とおっしゃるので、何を信用していいのか分からずとても混乱しています。
あと、今回任せようと思っていた専門医の先生は「抜歯はできるだけ避ける」と言う診断に対し、今まで受診した医院(専門医はいませんが)は「抜歯は必要」と全員診断しました。
何ヶ月もかけてやっと見つけた病院でこのような、診断になって大変ショックを受けて、通院にも何時間もかかるので、悩んで疲れ果て、寝れない日が続きこのままやめてしまおうかと考えました。
しかし、どうしても諦めきれず1からの病院探し(セカンドオピニオンも含めた)も、とても大変ですがもう一度頑張ってみようと思い、歯ちゃんねるの先生方のご意見を伺いたく投稿致しました。
本当に困っていて長くてまとまりのない読みづらい文章になってしまいましたが、ここまで読んで頂いてありがとうございました。
どうかよろしくお願いいたします。
画像1
【過去のご相談】
・矯正予定、酷い歯軋りと食いしばりでアンキローシスになりますか?
等等
お忙しい中解答下さる先生方には毎回とても感謝しています。
今回は大変困っております。また質問させて下さい。
※セファロ、咬合模型等の画像が必要であれば添付致します。
矯正するにあたり専門医を受診したところ、セファロ分析で「外科矯正適応」と判断されました。
診断によると上顎は正常値だが、下顎が正常値より低い数値(顎が引っ込んでいる)、上顎と下顎の関係数値が正常値より高い(下顎が引っ込んでいる為、上下の差が開いている)と言うことで、
「このまま通常の矯正だけ行うときちんとした仕上がりにならず、矯正前より酷い状態になる可能性が高い為、外科矯正(下顎枝矢状分割術)なしで仕上げることは不可能なので、外科をしないなら矯正は諦めるしかない」
と言われてしまいました。
今まで総合病院の口腔外科や数軒の矯正医を受診した時には、一軒を除き(一軒の詳細は下記で説明致します)「外科矯正は不要」という診断だったので、本当に外科矯正適応なのか疑問を感じています。
※ただし、数軒の矯正医は、認定医を一人含むが専門医ではなくセファロ分析も無し。
私としましては外科矯正はせずに、通常の矯正できちんと治したいと思っています。
しかし、本当に外科矯正が必要なのであればそれも視野に入れて考えたいと思うのですが、リスクも伴う大掛かりな手術ですので、簡単に事を進めていいのか?と思い投稿させて頂きました。
そこで質問ですが、
1.外科矯正適応かどうかは、必ずセファロ分析をしないと判断できないのでしょうか?
(口腔外科やその他の専門医ではない矯正医にはレントゲンをとらずに見た目と咬合の模型だけで外科矯正不要と言われました)
セファロ以外に他の判断材料があるなら教えて下さい。
2.外科矯正適応かどうかセファロ分析で正常値と照らし合わせると思うのですが、適応基準となる明確な数値は決まっていますか?
決まっていない場合、他の判断材料は何ですか?
3.セカンドオピニオンへ行く場合、セファロレントゲンを持参して行けば、ある程度の事(外科矯正適応かどうか)はその場で分かるのでしょうか?
レントゲンだけではなく分析後結果があれば確実ですか?
4.認定医だけの先生より、専門医や指導医を持っている先生の判断の方が確かなのでしょうか?
今回、信頼して任せようと思った先生は、認定医・専門医で矯正専門の開業医なのですが、他の認定医だけの先生(歯医者に月1で矯正だけバイトしにきている、普段は大学で研究している先生)は分析していないセファロを見て、
「外科しなくてもいいがもしするなら『上顎骨前方骨切り術』が適用になる」
とおっしゃっていて、専門医は
「上顎の数値も正常なのに、上顎骨前方骨切り術なんてすると舌を置く位置が狭くなり、軌道を圧迫して大変なことになる!必要なのは『下顎 枝矢状分割術』」
とおっしゃるので、何を信用していいのか分からずとても混乱しています。
あと、今回任せようと思っていた専門医の先生は「抜歯はできるだけ避ける」と言う診断に対し、今まで受診した医院(専門医はいませんが)は「抜歯は必要」と全員診断しました。
何ヶ月もかけてやっと見つけた病院でこのような、診断になって大変ショックを受けて、通院にも何時間もかかるので、悩んで疲れ果て、寝れない日が続きこのままやめてしまおうかと考えました。
しかし、どうしても諦めきれず1からの病院探し(セカンドオピニオンも含めた)も、とても大変ですがもう一度頑張ってみようと思い、歯ちゃんねるの先生方のご意見を伺いたく投稿致しました。
本当に困っていて長くてまとまりのない読みづらい文章になってしまいましたが、ここまで読んで頂いてありがとうございました。
どうかよろしくお願いいたします。
画像1
[過去のご相談]
回答1
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-06-21 13:53:48
歯列矯正には必ず仕上がりの限度が有り、必ずしも正常咬合と言われている理想の状態にしてあげられるわけでは有りません。
これは顎の大きさ、形態、顎骨の頭蓋にたいする位置、成長の余地、歯の大きさ、数、軟組織の問題(わかり安く言えば、たとえば舌が大きくないか、扁桃腺肥大、口腔周囲の癖))等が制約する事になるからです。
ですから治療する側と、治療を受ける側との相談により、矯正治療達成度をどの位にするかという事が一番重要だと思います。
そうでないと、結局二人の間に齟齬を来すことになります。
今回の質問もその辺のところが抜けているのが、気になります。
ただしこのためには、ある程度しっかりした分析が必要で、その上でよくよく話し合わねばなりません。
これは互いに大変なことですから、現段階では状況の説明を受けてもコメントしにくいのです。
当然と言えば当然でしょうが。
矯正相談のネットでの限界を言われますが、その辺の事情でないでしょうか。
>下顎が正常値より低い数値(顎が引っ込んでいる)
写真から、かなりハイアングルですので、抜歯矯正はしない方が良いとは思います。
>適応基準となる明確な数値は決まっていますか?
意味が異なるかもしれませんが、私は日矯歯誌の1993年の
”現代日本人正常咬合者の頭部X線規格写真、および模型計測による基準値についてという記事のデータを利用させてもらっています。
これは顎の大きさ、形態、顎骨の頭蓋にたいする位置、成長の余地、歯の大きさ、数、軟組織の問題(わかり安く言えば、たとえば舌が大きくないか、扁桃腺肥大、口腔周囲の癖))等が制約する事になるからです。
ですから治療する側と、治療を受ける側との相談により、矯正治療達成度をどの位にするかという事が一番重要だと思います。
そうでないと、結局二人の間に齟齬を来すことになります。
今回の質問もその辺のところが抜けているのが、気になります。
ただしこのためには、ある程度しっかりした分析が必要で、その上でよくよく話し合わねばなりません。
これは互いに大変なことですから、現段階では状況の説明を受けてもコメントしにくいのです。
当然と言えば当然でしょうが。
矯正相談のネットでの限界を言われますが、その辺の事情でないでしょうか。
>下顎が正常値より低い数値(顎が引っ込んでいる)
写真から、かなりハイアングルですので、抜歯矯正はしない方が良いとは思います。
>適応基準となる明確な数値は決まっていますか?
意味が異なるかもしれませんが、私は日矯歯誌の1993年の
”現代日本人正常咬合者の頭部X線規格写真、および模型計測による基準値についてという記事のデータを利用させてもらっています。
相談者からの返信
相談者:
レイナさん
返信日時:2009-06-21 16:09:12
松山先生
解答ありがとうございます。
>治療する側と、治療を受ける側との相談により、矯正治療達成度をどの位にするかという事が一番重要
矯正の先生は
「外科をしなければ今より噛み合わせが悪くなり、矯正しても全く意味がないので自分はそんな無責任なこと絶対にできない。」
とおっしゃっていて私は
「多少のデメリットは承知で外科ナシで矯正したい。」
と希望を申したのですが
「これを外科ナシでやるのは絶対にあり得ない。
できない。
無責任すぎる。」
と言うことでした。
そこまで酷い状態なのか・・・?
外科矯正と言うのは、私の中では見た目で分かるくらいのかなり出っ歯や、ものすごく顎が出ている人が適応されるのだと思っていて正直受け入れられません。
見た目はそこまで関係ないのでしょうか?
専門医以外の他の先生は
「外科なんてしなくてもキチンと治る」
とおっしゃいますが、それはそれですんなり受け入れ難いものがあります・・・
>写真から、かなりハイアングルですので、抜歯矯正はしない方が良いとは思います。
ハイアングルだと抜歯矯正はリスクが高いのですか?
上顎は7番の遠心移動はせずに、拡大だけで歯を並べると言われたので、余計に口元が出るのではないか?!と不安です。
下顎は手術で前に出し、できれば抜歯ナシでどうしても無理なら小臼歯抜歯のようです。
私としては見た目で上顎が出ていると思っていたので、上顎抜歯、下顎非抜歯だと考えていたので、全く逆でとまどっています。
>私は日矯歯誌の1993年の”現代日本人正常咬合者の頭部X線規格写真、および模型計測による基準値について という記事のデータを利用させてもらっています。
はっきりした基準があるという訳ではなく、先生によって書物などを利用して基準を設定してらっしゃるという感じなのですね。
為になる解答ありがとうございました!
解答ありがとうございます。
>治療する側と、治療を受ける側との相談により、矯正治療達成度をどの位にするかという事が一番重要
矯正の先生は
「外科をしなければ今より噛み合わせが悪くなり、矯正しても全く意味がないので自分はそんな無責任なこと絶対にできない。」
とおっしゃっていて私は
「多少のデメリットは承知で外科ナシで矯正したい。」
と希望を申したのですが
「これを外科ナシでやるのは絶対にあり得ない。
できない。
無責任すぎる。」
と言うことでした。
そこまで酷い状態なのか・・・?
外科矯正と言うのは、私の中では見た目で分かるくらいのかなり出っ歯や、ものすごく顎が出ている人が適応されるのだと思っていて正直受け入れられません。
見た目はそこまで関係ないのでしょうか?
専門医以外の他の先生は
「外科なんてしなくてもキチンと治る」
とおっしゃいますが、それはそれですんなり受け入れ難いものがあります・・・
>写真から、かなりハイアングルですので、抜歯矯正はしない方が良いとは思います。
ハイアングルだと抜歯矯正はリスクが高いのですか?
上顎は7番の遠心移動はせずに、拡大だけで歯を並べると言われたので、余計に口元が出るのではないか?!と不安です。
下顎は手術で前に出し、できれば抜歯ナシでどうしても無理なら小臼歯抜歯のようです。
私としては見た目で上顎が出ていると思っていたので、上顎抜歯、下顎非抜歯だと考えていたので、全く逆でとまどっています。
>私は日矯歯誌の1993年の”現代日本人正常咬合者の頭部X線規格写真、および模型計測による基準値について という記事のデータを利用させてもらっています。
はっきりした基準があるという訳ではなく、先生によって書物などを利用して基準を設定してらっしゃるという感じなのですね。
為になる解答ありがとうございました!
回答2
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-06-21 19:14:25
>先生によって書物などを利用して基準を設定してらっしゃるという感じ
どの位違えば外科矯正と言うことではなく、セフアロ、模型分析により日本人の(男女別)標準値が有るということです。
セットアップモデルを作るのも良いことなのですが、口元のイメージは難しいですね。
どの位違えば外科矯正と言うことではなく、セフアロ、模型分析により日本人の(男女別)標準値が有るということです。
セットアップモデルを作るのも良いことなのですが、口元のイメージは難しいですね。
相談者からの返信
相談者:
レイナさん
返信日時:2009-06-22 11:20:15
松山先生
>日本人の(男女別)標準値が有るということです。
標準値と私の値と比べたモノで説明を受けたのですが、下顎は標準値より著しく後退しており、顎の上下関係の差も通常は2くらいが私は10くらい(←単位等は忘れましたすみません)差がありました。
見た目は少し出っ歯のような気がしますが、歯並びさえ治せば大丈夫な程度と思っていましたが、外科矯正は見た目より数値が重要なのでしょうか?
地元の口腔外科医に相談すると
「見た目で全く問題ないのに外科なんてする必要ない。
もっと酷い人がするものだ リスクが高すぎる。
自分だったらあんな事絶対しない。
絶対やめた方がいい!」
と言わました・・・
何を信用したらいいのか本当に困っています。
松山先生は標準値のデーターと照らし合わせて外科適応かどうか決めてらっしゃるんですよね?
では、やはり見た目の問題より数値が重要なのですね。
>日本人の(男女別)標準値が有るということです。
標準値と私の値と比べたモノで説明を受けたのですが、下顎は標準値より著しく後退しており、顎の上下関係の差も通常は2くらいが私は10くらい(←単位等は忘れましたすみません)差がありました。
見た目は少し出っ歯のような気がしますが、歯並びさえ治せば大丈夫な程度と思っていましたが、外科矯正は見た目より数値が重要なのでしょうか?
地元の口腔外科医に相談すると
「見た目で全く問題ないのに外科なんてする必要ない。
もっと酷い人がするものだ リスクが高すぎる。
自分だったらあんな事絶対しない。
絶対やめた方がいい!」
と言わました・・・
何を信用したらいいのか本当に困っています。
松山先生は標準値のデーターと照らし合わせて外科適応かどうか決めてらっしゃるんですよね?
では、やはり見た目の問題より数値が重要なのですね。
回答3
歯科医師の松山です。
回答日時:2009-06-22 12:10:43
相談者からの返信
相談者:
レイナさん
返信日時:2009-06-22 16:16:51
タイトル | [写真あり] 外科矯正適応かどうか、医院によって診断が違います |
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質問者 | レイナさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 28歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯列矯正の治療法 その他(診断) その他(写真あり) 外科矯正 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。