健康保険と予防歯科【一般の方の助言歓迎】

相談者: 雅史さん (46歳:男性)
投稿日時:2012-01-28 07:14:30
参考:過去のご相談
インプラントの技術の差はどこからでてくるのでしょうか?
他相談・助言多数
(HN変更あり:雅史さん)



さがら先生は、
「予防歯科が主となるような、保険制度になるよう、皆様からも政府へ声を上げていただけると助かります。」
といった趣旨の書込みを、しばしばされます。

その後のレスとして(井野先生当りが多いかな)
「国の財源がないので、保険料が上がってまで予防が保険適応になって、どのぐらいの人が恩恵を受けるのか?」
といった趣旨の書込みが見受けられます。


私がセカンドオピニオンでいった保存科出身の先生は、日本歯科保存学会保存治療認定医指導医、日本顕微鏡歯科学会理事、某国立大学臨床教授 他にも多くの役員をされている先生ですが、街中で、子供グッズ満載の、普通のファミリー向け歯科医院をされています。

HP上で、「大学病院あるいは米国で身につけた世界標準の最先端の治療」とあったので、どんな処置をして頂けるのか、わくわくして行きました。
でも、その医院で多くの患者さんの次回予約を取るところを横からみていると、定期検診で2〜3ヶ月後に予約を取る方が大半でした。
(マイクロを使った自費根幹治療など高度な治療もやってられるようですし、私自身でも高度な診断をさらりとしていただきました)。


で、何が言いたいかと申しますと、「現在の健康保険の枠組みの中でも、予防診療を中心とした歯科医院の経営も、努力しだいで可能なのでは、ないでしょうか?」ということです。


もちろん、その先生の所でも、先生を慕って(おそらく安い給与でも)くる、若い歯科医を複数人雇用するとかのコストダウンを図っているのではと思います。



先日TVのカンブリア宮殿で、動物医療保険のアニコム保険の社長さんが出てられました。
http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/dogatch.htmlに動画あり)

医療保険の究極の目標は、「加入者が怪我をせず、保険金を支払わないですむこと」、「加入者が怪我をしないようにするための施策を実施すること。
(番組中ではペットが誤飲を防ぐ仕付けを直接訪問、冊子などで啓蒙することを取り上げられていました。)」 
また動物病院は自由診療ですが、その中で健康保険を成り立たせる仕組み(診療内容の透明化、診療内容の統計の無料配布等)についても述べておられました。



本掲示板でも、山田先生はじめ多くの先生方から、歯を悪くすることを予防する方法を述べられています。 
でももうちょっと個人、個人に合わせた予防アドバイスをして頂ければなぁとも思います。
ネット上での、やり取りの限界なのは、よくわかってます。 
しかし「各個人に適応した歯科予防アドバイス」というものができれば、何か新しい歯科ビジネスの種になるように思いました。

また自由診療の多い歯科治療においても、アニコム保険のような医療保険が成立しないのかとも思いました。

人間よりペットの方に、お金が掛けられがちという事情もありますが。。。



予防歯科(と患者への啓蒙)を中心とし、かつビジネスとしても成り立つ歯科医院が一つでも多くできることを願っています。
 
[過去のご相談]


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-01-28 09:02:45
予防歯科で有名な歯科医院を複数知っていますが、保険で予防中心の医院にするとほぼ必ず経営の問題にぶち当たります。

理想は予防がもっと本格的に保険に組み込まれることなのですが…
現実的には非常に難しいでしょうね。
(現在でも一部予防の保険適応はありますが、十分とはとても言えません)


そこで多くの医院は、

1.予防中心だが、予防以外(自費補綴等)で補う
2.予防を自費に切り替える

という手段を取らざるを得なくなります。


1の場合、予防をする人の治療費を他の人が肩代わりする形になります。

予防にお金を使うというのは相当意識が高い人に限られますが、治療にお金を使うということには抵抗が無い人が多いので、経営的には成立しやすいというメリットがあります。


2の場合、予防をする人がその費用を負担するので、ある意味公平です。

ですが、自費の予防となると費用もそれなりにかかるため、かなり意識の高い人を集めるか、積極的に啓蒙する必要があります。
軌道に乗れば良い方法ですが、乗るまでが大変なので、かなりリスクが高い方法です。


歯科医院の経営は院長次第ですので、上記の他にも様々なケースが考えられますが、一般論としてはこんな感じです。



以上は歯科医院側の事情ですが、一般の方の立場から考えて最も効果的な方法は、まず「予防の知識を身に付ける」ことだと思います。

最初はネットで収集できる一般的な予防の知識で十分です。
そこで興味を持ち、より高いレベルの予防をしたいと思った場合は
予防に力を入れている医院で個別に指導をしてもらえばいいわけです。

「予防に力を入れている医院」を見つけるためにはある程度の歯科の知識が必要になりますので、それを身に付ける努力もして頂かなくてはなりません。


本当に素晴らしい先生は、大勢いらっしゃいます。
しかし、ある程度の知識を身に付けていないとその先生の良さがわからないこともあります。
(よくあるのが早いから上手、時間がかかるから下手と思ってしまうなど)

「医者を選ぶのも寿命のうち」

というのは山田先生の名言ですが、まさにその通りだと思います。
より良い先生を見つけるためには「患者力」が必要だと思います。


はっきり言ってしまえば、もし保険制度が変わったとしても、歯科医師になる人間の質が変わるわけではありません。
制度を利用して儲けることしか考えない人もいるかもしれませんし。。。


結局は、より「患者力」を身に付けた人が良い先生にめぐり合う確率も高くなり、良い治療や予防も受けやすくなるのではないかと思います。


僕達はネットを通じてその「患者力」を身に付けるための、できる限りの手助けをしたいと思っていますが、価値観は人それぞれなので、押し付けはできません。
最終的には「自分がどうしたいのか?」に尽きると思います。




>「現在の健康保険の枠組みの中でも、予防診療を中心とした歯科医院の経営も、努力しだいで可能なのではないでしょうか?」

条件次第では可能ですし、決して多くはありませんが、すでに実践している医院もあります。

要は、そういった歯科医院を見つけることができるかどうか?の問題だと思います。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-01-28 14:40:47
雅史さんのご質問 私なりには「そうだよねぇ・・」と思いました。
田尾先生のご回答にも「そうだよねぇ・・」と思いました。

では自分の医院ではどうしているかといいますと、はじめから予防メインでこられる方は少なく、何らかの症状を感じていらっしゃっているように思います。

なので、その方々の症状や疾患の回復後には、今までの教訓からどうすれば守れるかをお伝えすべく予防やリコールについてご案内するようにしております。


私自身の感覚では、何とかしたい という気持ちに始まってその方が必要とするならそっと寄り添う というスタンスを大事に考えております。

なので、このサイトで日々勉強させていただいております。

お望みの回答ではありませんでしたね。


またよろしくお願いいたします。

助言 助言1
助言者: ちぃゆぅさん
助言日時:2012-01-28 14:50:42
一般参加もOKということなので・・。
素人ながら。

「予防」というのは具体的にどんな行為を指すのでしょうか?
定期的な検診ですか?それとも特別なPMTCのようなクリーニングでしょうか?
それによってだいぶ変わってきてしまうと思うのですが。

こちらのHPでは大変勉強させていただき、自分が今まで歯の仕組みとか虫歯になるとなぜ歯を失ってしまうのか、など今まで全く知らなかった知識を身につけることができました。

もちろん歯科恐怖症だったので普通の人よりも歯医者さんに対する敷居は高いです。
ただ、今まで小さいころからの経験でこのように歯の仕組みを説明してもらったことはほぼないんです。
学校でも、歯科医院でもありません。

恥ずかしながら痛くなったら行くところというイメージしかありませんでした。


大人の私達は本人が患者力をつけようと思えばこういった場で情報を得ることができます。

それより問題なのは子供たちだと思うのです。
今の小学校や中学校などの指導はわからないのですが(子供がまだ未就学なので)、昔は「歯はちゃんと磨きましょう!」のスローガンくらいの教育だったと思います。
少なくとも私が通っていた公立校ではそうでした。

これでは歯に対する知識なんてつかないですよね。。親が知識をもっていない限り虫歯の怖さや歯に対する関心なんて育たないと思います。

自分の体を大切に扱う事、扱い方を知る事は勉強と同じくらいかそれ以上に大切な教育なはずです。
出来れば性教育と同じように学校でも歯の知識を得れるような機会が定期的にあればいいのにと思います。



今住んでいる区では乳幼児の歯科検診時に歯科衛生士さんの個別指導も受けれます。

私はそこで子供の歯の磨き方や磨きにくいところのコツ、フッ素の重要性やフロスの使い方と選び方を教えてもらいました。
別室がちゃんと用意されていて母親の相談も受けてくれます。
ありがたいことにつまんない話も聞いてくれて大変助かりました。

ただ、歯が汚かったり虫歯があったり、虫歯がなかったら希望して受けるものなので全員ということではないそうです。


歯科衛生士さんが言うにはこういった自治体の検診では知識をもってきちんと管理している親と、なんでこんなことに〜!みたいな状態になっても気にしない親とが両極端に見うけられるということでした。

親は自分たちで出来うる限りの知識を得て、子供たちは教育の場で歯に対する知識と扱い方を学べたら最良だと思います。
そうすれば今の保険制度を圧迫することもなく虫歯のない健康な歯を維持できるようになると考えてます。


今の経済状態、少子高齢化、これからの日本、と考えると保険内で予防行為をするということは現実味がなく、どうにか圧迫しないようこれからの教育を充実させていくのが良いと思います。

長くなっちゃいました><私見です。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2012-01-28 16:19:34
いろいろご投稿ありがとうございます。


ここまででも大事なポイントが出ているようです。
つまり、保険制度改革と同時に教育の見直しが必要かもしれません。


田尾先生はまず大人に知っていただくことから始めています。
おそらく子供にもそれが分かる工夫をきっと打ち出すと思っています。
子供達が理解してくれば必ず変わります。


一番効果的なことは、

小さいときから、

歯は削らないこと、
削らない治療を受けるために決められた時期に歯医者に行くこと、

この二つをくり返し教えて習慣にしてから社会に出せば変わります。



子供の間くらいの予防や治療を保険に導入すれば、手厚くしてもその医療費それほど大きくかかりません。
インプラントなど不要になるからです。
そのかわり大人になって、そしてそれを守らなかったために病気になった場合に限り自己責任としても良いかもしれません。


しかも、削る歯が無くなっていけば今の医療費はおそらく激減します。

なにしろ保険制度では、何度もくり返し削って神経をぬいたあげくに抜歯して、無数のクラウンブリッジ入れ歯を入れたあげくに、ほとんど全部捨てているのですから、その無駄がなくなるはずです。

さらに歯だけではなく、口腔という大きな働きについての教育も必要です。

もし仮に口腔の健康を失えば、、循環器系疾患や代謝性疾患や悪性新生物が減るとするならば、病院に押しかけている人が減り医療費全体で減る金額は莫大になるという試算をした学者もおられます。

悪性新生物等は日本人の三大死因でもあります。
口腔は体や精神と切り離せず、とても大きな関連があります。

食べる、感じる、話す、笑う、コミュニケーションをする、栄養を摂り入れる、発がん物質を減らす、難聴を防ぐなど、口腔の働きは大きくて、なにしろ、脳の仕事のほとんどを首から上の働きで使っているくらいです。

早死にしないまでも、寝たきりなど療養が永く悲惨だと、社会保障も不充分な日本の現状では、政府発表のように世界一長生きだと言われても辛くなります。


つまり幼児からの教育として、

歯科医院とは一生歯を削らないために行く、
また重篤疾患で不自由をかこつけたりあたら寿命を縮めないために行く、
この二つだけ教えていただければいいのかもしれません。

つまり、歯科医院は行けば得するところ、希望も湧き、自信も付く、楽しいところ、と思えれば気分も軽くなるはずです。
そういう総合予防医学的医療機関だという考えもあります。

実際の予防診療については、誰でも皆同じ、そして同じ人でもいつも同じ危険度ではありませんから、今までのように歯磨きは全校生徒を一度に教えたり、誰でも同じ定期的な間隔のクリーニングなどという、全体ひとまとめにしてで同じというのではなく、検査診断による個別の予防診療計画が必要になるかもしれません。


現状の、

定期検診といっても病気を探しているのでは、削らなくてはならず手遅れです。
クリーニングといっても、必ず付く傷の深さやそのダメージを上回る予防効果があるかどうか、歯石を取るのが、予防に効果的か傷を付けたり菌を血管に押し込んだりするダメージを上回れるかどうか、の検討が必要です。


そして予防を望む人達が増えることも必要です。
田尾先生はそのお手伝いができる日本にとってかけがいのない社長です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 雅史さん
返信日時:2012-01-28 22:54:39
田尾先生、水澤先生、ちぃゆぅさん、さがら先生

コメントありがとうございました。



【田尾先生】

歯医者さんが予防歯科中心になろうとしても、患者側が悪くなってから来るのでなく、日頃から定期診断に行くという動機付けが無いと、予防歯科があっても患者があつまりませんよね。

予防歯科中心の歯医者さんは、予防歯科の動機付けを、いかに患者に植え付けているのか謎です。


>しかし、ある程度の知識を身に付けていないとその先生の良さがわからないこともあります。

はい、これは私が歯チャンネルで、沢山の質問をし、多くの先生方から多方面にわたる、ご回答を頂いて、つくづく思いました。



> 最終的には「自分がどうしたいのか?」に尽きると思います。

どうなんでしょうね? 多くの人は、自分の歯の健康維持といった
こと自体を気にしてないのではないでしょうか。
だから悪くなったことに気がついて、初めて歯医者に行っていると。

根管充填法について、それぞれの違いをご教授ねがえないでしょうか
の最後の方で勤務先での予防歯科の取り組みを書かせて頂きましたが、健康保険組合の意思として、医療費削減の観点から、予防歯科に、お金と手間を掛けてきていますので、今後、これも、予防歯科の動機付けの一つとなっていくでしょうね。



【水澤先生】

> 私自身の感覚では、何とかしたい という気持ちに始まって その方が必要とするならそっと寄り添う というスタンスを大事に考えております。

そうですね。 
患者側自身が、予防歯科の意識がないとはじまりませんものですから。 

でも予防歯科中心を実践されている歯医者さんも多くはないがあるということを考えると、そういった歯医者さんでは、患者に予防検診に行こうと思わせる、何らかの動機付けが、されているのだと思います。



【ちぃゆぅさん】

興味深い話ありがとうございます。歯科につき、とても先進的な所に住まわれているのですね。


>「予防」というのは具体的にどんな行為を指すのでしょうか?

私が行ったところでは、健康保険の範囲で、検診(虫歯の有無、歯周ポケットの深さなどの測定と、触診、視診)+PMTC(超音波スケーリング+歯の研磨)といった感じでした。


>今の経済状態、少子高齢化、これからの日本、と考えると保険内で予防行為をするということは現実味がなく

先にも書きましたが、一企業の健康保険組合が、保険給付金を少なくするために、予防歯科に関して、就業時間内での教育、歯磨きグッズの無料配布などをしていますように、予防歯科=保給給付金が増大するではなく、逆に予防歯科=保険給付金を減少させる との考えも広がっており、予防歯科的なものに保険点数が付く時代が来ることも現実的な話かと思います。



【さがら先生】

さがら先生の、ご意見に、強く同意いたします。
また 歯を悪くして、はじめて歯の健康のありがたみが分かる というのが現状で、予防を望む人を増やすことが一番重要なように思えてきました。

はじめの疑問にもどって、予防歯科中心で運営されている歯医者さんでは予防歯科の動機付けを、いかに患者に植え付けているのか? 
それを広めれば予防を望む人が増えるのか? 
まだ分からないことは多いです。



>そして予防を望む人達が増えることも必要です。
>田尾先生はそのお手伝いができる日本にとってかけがいのない社長です。

そうですね。 歯科医と患者のコミュニティなんて今まで無かったものを作りだされたのですから。

次のステップは、歯チャンネルを見にこない層の人達(まだ歯が健康な人)に、いかに歯科予防を望ませるかに挑戦して頂きたいものです。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2012-01-29 06:46:32
さがら先生へ

>なにしろ保険制度では、何度もくり返し削って神経をぬいたあげくに抜歯して、無数のクラウンブリッジ入れ歯を入れたあげくに、ほとんど全部捨てているのですから、その無駄がなくなるはずです。

多少さがら先生の個人的な認識のもとで回答されていると思います。

自費診療がそうではないとしたら、この相談室での自費に関する相談はもっと少なくなると思います。

また保険診療でもそうではない歯科医のほうが多いと私は信じていたいのですが。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2012-01-29 10:17:07
おはようございます。

・・・ちょっと長いので他の先生方のコメントは読んでないですけど、開業医の立場から少しだけ。


>「現在の健康保険の枠組みの中でも、予防診療を中心とした歯科医院の経営も、努力しだいで可能なのでは、ないでしょうか?」

についての意見で、私もそれが理想だと思います。
ですが、



>その医院で多くの患者さんの次回予約を取るところを横からみていると、定期検診で2〜3ヶ月後に予約を取る方が大半でした。

↑これは保険診療でしたか?自由診療でしたか?
保険診療だとしたらこれは療養担当規則に違反しています。

参考→4ヶ月毎の通院で初診料が算定。以前の歯医者ではいつも再診料
(長いので回答13だけ読んでもらってもいいです)



>(マイクロを使った自費根幹治療など高度な治療もやってられるようですし、私自身でも高度な診断をさらりとしていただきました)。

↑これも、療養担当規則に違反している可能性が高いです。
患者さんには分かりづらいところですが、現状だと保険治療と併用して根管治療のみ自費で行うのはほぼ無理です。

現在一般的に認められている混合診療は基本的に

「初期治療(歯周治療、根管治療)終了後、コアとクラウンのみ自費」

という形のみです。
あとは抜け道として、

・初診から一切自費(保険をまったく使わない)
・保険診療を受けるのを止めて、根管治療以降は他の歯の治療も含めて全部自費

のどちらかになりますが、いずれにしても雅史さんの期待している「健康保険の枠組みの中で」というのとは少し違う様な気がします。

上記2つの違反は、患者さんのために良かれと思ってすることがルール違反になる、というルールだと私は感じます。

参考→「正義の不正請求!?の裏



あと予防中心を実現するために、個人的に保険治療に感じる問題点は、口腔衛生指導が十分に行えないこと。

ルール上、必要なだけ何時間も行っても違反ではありませんが、赤字でやらなくてはなりません。
逆に差額を頂いたり、口腔衛生指導のみ自費で行うのはこれまたルール違反となります。

参考→歯ブラシ指導ばかりで治療が中々進まず、治療費にも疑問

でも十分な口腔衛生指導なしでの予防中心は不可能ですよね?
因みに予防のためのフッ化物塗布でさえも基本自費か、「持ち出し」になります。



個人的意見ですが、現在の保険制度はやっぱり「治療中心」で、結果的に雅史さんの指摘通り、医療費が増大してしまっています。
「予防中心」にシフトした方がいいのは専門家から見れば明々白々ですし、少し知識のある患者さんが考えても分かることなのですが、行政の方にだけは分からない様です。



今後考えられる改革案は、

「治療は保険適用から外して、予防に保険を適用する」

ぐらいでしょうか。
でもそれをすると「格安総入れ歯」へのハシゴを途中で外される世代にはたまりませんので、平成〇〇年施行開始時期に12歳未満とそれ以上で別ルール、あたりが落としどころかなと思います。
TPPの影響で混合診療全面解禁などになるとかえって国民負担は増してしまうでしょうね。

あるいは

「保険治療は公的病院のみ」

も、外国では例がありますよね。
こちらの方が現実的かも知れません。



他にも方法は考えるだけなら考えられるかも知れませんが、いずれにしてもこの国の医療費は毎年大赤字ですので、あらたな財源獲得なしで保険適用範囲を広げる議論は無意味ですし、今現在は予防中心の保険歯科医療というのも不可能です。

そして医療行為を委託されている一般保険医もルールを遵守する必要があるかと思います。

ルールを遵守するということは、自院だけが特別な保険医療をアピールして提供するということではなく、日本全国同じ内容、同じ金額で提供する、という姿勢の様に思いますし、それなしでは質の良い悪いの話以前にただこのまま国民皆保険制度自体が崩壊していくだけだと個人的には考えています。




思いのほか長文になってしまいました・・^^;

回答 回答6
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2012-01-29 12:26:36
予防に関しては、多くの歯科医師が患者さんに寄り添ったことをしていきたいと強く思い、定期的に改正される保険の枠の中で知恵を絞りながら、身を削りながら、経費を削減しながら頑張っているのが現状だと思います。


私も予防の重要性を認知してもらうために、公民館や介護施設や親子教室などで一般の方向けに啓蒙活動を見本品を差し上げたり、持ち出しの予防グッズや虫歯を防ぐ食品などをお付けして定期的に行っています。

何時間もかけてパワーポイントでプレゼンを作製したり、オールカラーの資料を印刷してお渡ししていますが、来られる方の反応は様々です。

熱心に毎回来られる方もあれば、1度来たらもう来られない方もおられます。
とにかく、啓蒙活動は非常に根気のいる奉仕活動です。


人間、勉強しなさい。勉強しなさいと言われ続けても勉強し続けることができる人はごくわずかですし、健康にいいから身体を動かしなさいと言われても動かさない人が多いから、病気を招くのです。

歯をこういうふうに磨くと効果的ですよと教えても、その場では出来ても皆が家で毎日継続してしてくれるかといえば、そうではないものです。

どんなに経費をかけて予防活動を行ったり、啓蒙をしても実際に病気にならない生活ができる人というのは、ごくごく僅かだと思います。

必要を感じてする気になった時に、自ら調べて実行することこそ、真の知識になりえます。
知りたくなった時になんでも検索できるこのサイトの充実が大きな力になってくると思います。



最後にもう一つ、歯並びに関してですが、日本人は多くの人が歯並びが悪く、このことが、全ての予防、歯科治療を行う上で、問題を複雑化してしまいます。

学童期の成長発育の盛んな時期の啓蒙活動がもっとも大切ですから、学校の先生とお話しすることもあるのですが、差別につながるからという理由で積極的な啓蒙活動を行えません。

高額な矯正治療を薦める訳ではなく、呼吸や姿勢や食育などの内容でも受け入れてもらえません。
学校の先生自体が歯並びが悪く、面目が潰れるからでしょうか??
教育現場の意識改革も大変重要だと思います。

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2012-01-29 16:02:52
>はじめの疑問にもどって、予防歯科中心で運営されている歯医者さんでは予防歯科の動機付けを、いかに患者に植え付けているのか? 
>それを広めれば予防を望む人が増えるのか? 
>まだ分からないことは多いです。

自費で予防を希望される患者さんは、すでに動機付けはできてますし、予防に対する知識も少なくないことがほとんどです。
(少なくともうちではそうです)

ですのであまり公衆衛生に関する公益事業に参加されていないで自費中心に予防を行っている先生に聞かれても回答はバイアスがかかったものになってしまうことが予想されます。


うちでもやってますけど「予防は歯科医院において自費で」なんていうのは、ほんとに効率の悪い最悪の取り組み方だと思います。

歯科医師会で取り組んでますが、学校で教育と予防を充実されるのが最も効率的で貧富による差もうけず、保険財政も圧迫せず良いと思うんですが、とくにフッ化物の応用に関して日教組や日弁連が反対なんでなかなか進まないですね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 雅史さん
返信日時:2012-01-29 17:45:31
柴田先生、渡辺先生、船川先生、森川先生

コメントありがとうございました。

公正明大に健康保険を活用して歯の検診を行うことは、現状難しいということですか。行政、健康保険組合も分かってないわけではなく、わかっているので お目こぼしをしているという、何とも日本的な運用がなされているように感じました。

私のすんでいる市や周辺の市では、ある年齢以上になると、年1回 歯の検診を市の負担で受けられる(集団検診ではなく、個々人が歯医者に行く)制度があります。
また企業内健康診断の一環として歯科検診が行われている企業も多いです。現状、これらの制度を利用することが、公正明大に自費でなく歯の検診を受けられる道のようです。

口腔衛生指導は、学校教育や、企業研修の一環として、おこなっていくべきなように感じました。



船橋先生の、ご活動には、頭の下がる思いです。
勤務先でも、20年前は、昼食後、歯磨きする人の姿など、ほとんど見なかったですが、最近は、歯ブラシ専用台もでき、昼食後 歯磨きする人の姿も多くみかけるようになりました。
とてもゆっくりですが、これも長年の啓蒙活動の成果なんだろうなと思います。

また歯並びの問題 矯正の値段も半端な額でないだけに、難しい問題かと思いました。



諸外国(日本でも近いうちに?)では、タバコのパッケージに、肺ガンになった肺の写真やらを載せないといけないそうですが、歯磨き粉や、口腔洗浄液のパッケージに、口腔ケアしてないと、どうなって、お金もたくさんかかる との表示が、義務付けられれば、少しは、歯科予防に関する動機付けにでも、なるのでしょうかね。

個人的には、歯の治療が後2年ぐらい続きそうな勢いですが、治療終了後は、吉岡先生の所でやられているような歯ドックを年に1度は受けて、歯科検診も3〜6ヶ月に1回は自費で受けていきたいと思います。


 
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2012-01-29 21:08:00
かなり業界事情に突っ込んだ内容になってきましたね〜
雅史さん、もしジャーナリストになったらいいジャーナリストになりそうです(^-^;

そもそも『歯の予防』って、優先順位で考えると非常に低い人が多いと思いますし、わかっていてもできない人も多いと思うんです。

例えば、痩せたい!と思っていても痩せられない人もいますし、運動しなきゃいけない!とわかっていてもやらない人はやりませんよね。
(あ、自分で書いてて耳が痛い(T_T)

ダイエットや健康のための行動ですら後回しになってしまうくらいですから、歯の予防なんてもっと後回しになってしまうのは当然の気がします。

でも、だからと言って諦めているわけではなくて、積極的に啓蒙をしたり、心理学や行動科学を応用して行動変容の手助けをしようとしたり、頑張っている先生方も大勢いらっしゃいます。


インプラントなどの収益率の高い治療に比べると頑張り具合が少し劣る気がするのはちょっと残念ですが、それを愚痴っていても仕方ありませんし、予防歯科を頑張ろう!という志の高い先生が少しでも増えるようできる限りのことをしていきたいと思っています。


最終的には正直、行政が介入するしかないかな〜とは思っていますが。。。
(学校教育に歯科の授業導入、企業への歯科検診義務化など)

それはやろうと思ってすぐできるものでもありませんので、まずはできることからコツコツと…ですね。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2012-01-29 23:04:47
柴田先生へ

ご質問ありがとうございます。


>なにしろ保険制度では、何度もくり返し削って神経をぬいたあげくに抜歯して、無数のクラウンブリッジ入れ歯を入れたあげくに、ほとんど全部捨てているのですから、その無駄がなくなるはずです。

>多少さがら先生の個人的な認識のもとで回答されていると思います。


テーマとは外れますが、その点については大ざっぱにはこう考えています。
保険制度の専門ではありませんから間違いはあるかもしれません。
一つの意見ですから、もちろん個人的な思いこみもあるでしょう。


昭和2年健康保険制度が始まり、また昭和36年に皆保険制度になってからもさらに約50年たちました。

その期間を生き抜いてこられた高齢者を見ると、2005年の歯科疾患実態調査において、80才での残存歯は約10本でした。
1999年は約8本でした。

標準的歯数が28本として、18本から20本を失っています。
最近になり残存歯は増える傾向にはなりましたが充分とは言えず、この期間中に残った歯以上に多くの歯が失われたことになります。

そして、世界と比べた日本の最近の歯科医療費実態をみると、

歯科受診率は約35%、受診回数は少なくない、療養費の内訳を見ると殆どはう蝕治療や修復・補綴に当てられ、歯周病を含む処置は少なく、さらに抜歯やそれ以外も含む手術は3.8%と非常に少ない。
世界的に見て歯科医療費総額は高い方であるが、歯科治療費単価は非常に低く設定されている。

少なくともこのことからは、くり返し、う蝕修復処置と欠損補綴治療が行われていることが伺われます。

保険制度が制定された頃の疾患実態と社会情勢や当時の治療思想などが時代考証もされずにもちろん適正評価もされないまま長期間、また将来の展望を持たず好機がありながら抜本改定の努力を放棄して現代まで引きずってきた弊害がはっきりと見られます。

想像すると無歯顎で寝たきりやあまり元気のないご老人は統計処理に参加できないかもしれないと思うと全国的な残存歯はさらに少ない可能性も否定できません。


また個人的な実感としては、残存歯は意外に未治療歯が多いように思われ、さらに当院の来院者はほぼ全員が転院されてきておりますが、口腔内を見ると、長期予後の見込めない不良治療物や不必要ではなかったかと想像される治療が多く、また歯周病に対して考慮してある、う蝕治療修復物はほとんど全くと言っていいほどないことから、多くの保険う蝕治療の成績が良いとは到底思えません。

したがって、日本人の歯科治療歴は長いもののその殆どが口腔内に残っていない気がしています。


私個人的には一生歯を残すことはふつうの方であれば不可能ではないと思いますし、8020ではなく8028を目指しています。
その目標からすると、今の実態はとても好ましいとは言いたくありません。
削らなくても、抜髄しなくても、抜歯しなくて、良かったのではないかと思うことが多くてなりません。
田尾先生の考え通り、革新が必要だと思います。



自費診療がそうではないとしたら、この相談室での自費に関する相談はもっと少なくなると思います。


私は自費診療がそうでないとは回答当初より一度も言っておりません。
自費診療が良くて保険診療は悪いとも一度も言っておりません。

日本全体では、割合からすると自費診療の結果のほうが良くないような気がしています。
当院でも他院の自費診療の再治療がとても多くなっています。


その理由は、きちんと自費診療をしておられる歯科医師は、きっと成績が非常に良いはずですが、相談や治療にとても長く時間をかけざるを得ないために治療終了できた患者さん数は全体でも多くはなく、それでも完璧はありませんから思うようにならないことも必ず出るでしょうが問題はさらにとても少ないはずです。

逆に自費診療と謳いながら材料は良い物でも医療内容の粗悪な場合を想定すると、仮に保険治療と変わらない大量生産のごとく安易に多くの患者さんを治療しているとするならば、妥協的な結果による予後不良や合併症等による問題拡大がねずみ算のように多く増える可能性があり、両者を足すと前者自体はもともと数字が非常に小さく後者はとても多いため、全体の割合からすると問題の発生割合は非常に高いことが予想されます。

相談される方も保険治療よりも問題意識を強く持つ傾向があると思います。
自費治療に期待して、考えたあげくのことでしょうから当然のことだと思います。



>また保険診療でもそうではない歯科医のほうが多いと私は信じていたいのですが。


日本人はもともと勤勉です。
患者さんは統計を取ればいつでも良く歯磨きをしているし、保険歯科医師も保険制度の板挟みで自殺する人が後を絶たないほど真面目な歯科医師が多いと思います。

しかし保険の意味もなく守らなければいけないと思わせる制約や低く抑えられた天井を越えてはいけない制限に対する厳しい罰則などがあり、良かれと思ってしたことさえ思うような結果を出せずにほぞをかんでいる歯科医師もまた非常に多いと思います。

そして保険制度を悪用している所謂悪徳歯科医師もゼロではありません。
不正請求などは例えば削らずに請求したなどの架空の話であれば違法とは言えまだ歯にとって実害がないと言えなくもありませんが、一方では、合法であると言いながら適切な治療とは非常に疑わしい治療をしてしまうことは実害を伴い、道義上の罪は重いと考えています。

従って保険治療のほうが問題にならないことは少なくないと思いますが、保険歯科医師の数が絶対的に多い以上、問題となる患者さんの数はとても大きくなると思われます。

回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2012-01-29 23:46:09
いまだに長文読解は苦手な柴田です。
まずはさがら先生への失礼な言い回しをお詫びします。


>その期間を生き抜いてこられた高齢者を見ると、2005年の歯科疾患実態調査において、80才での残存歯は約10本でした。
1999年は約8本でした。
>標準的歯数が28本として、18本から20本を失っています。

さがら先生の書かれたとおりかなりの歯が失われてはいます。
ただ歯周病が原因のものが第一位のはずです。
第二位が虫歯が原因による抜歯だったと記憶しています。
その中には虫歯治療が途中で中断されたため抜歯に至ったケースもあると思います。(パーセンテージは分かりません)


>私は自費診療がそうでないとは回答当初より一度も言っておりません。
>自費診療が良くて保険診療は悪いとも一度も言っておりません。

ただ
保険制度では、何度もくり返し削って神経をぬいたあげくに抜歯して、無数のクラウンブリッジ入れ歯を入れたあげくに、ほとんど全部捨てているのですから

と「あげくに」と二度書かれるとつい反応して書いてしまいました。

と書いて予防の話しからは離れてきましたので、、、、

回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2012-01-30 00:07:54
柴田先生へ

>まずはさがら先生への失礼な言い回しをお詫びします。


それは気になさらず大丈夫です。
ご意見は歓迎です。
また突っ込んでください。

歯周病という歯牙喪失原因は書きましたとおり、歯科医療費実態を見ても私個人の臨床経験からも、日本での歯周病治療への配慮も実施も欠けているからだと思っています。
よけい無理か無駄な医療費を増やしている可能性もあります。

回答 回答12
  • 回答者
回答日時:2012-01-30 01:44:27
日本の保険制度の欠点を言えば山ほど言えると思います。

ただ言えるというだけで言いもしなかったし変える努力もしてこなかったし、歯科医師会に未加入ですので変える力も0ですね。

またその保険制度の中で治療し利用し生活してきたことも事実です。

さがら先生の言われる無駄な医療費が使われているとは全くその通りだと思います。日本の政治じゃないですけど、どこかで変えないといけない。


歯科医は本当に色々です。患者さんがたまに書かれているいい歯医者の選び方だとか歯医者の腕の調べ方などは本当に大変だと思います。

歯科を一般医科の中の一つの診療科としてとらえると外科系の総合診療科みたいな面があると思います。

大きな病院の外科だと過去の手術例や治療成績を公開しているところもありますが、歯科ではどうでしょうか?

ウチでもインプラントの手術件数は言えてもそれを全てフォローして成績を出しているわけでもなく、ましてや根管治療の実績なんてデータを取ろうという気すらありません。

回答 回答13
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2012-01-30 12:29:16
おそらく、雅史さんがセカンドオピニオンのために受診された先生は、私も良く知っている方だと思います。非常に優秀な先生であることに間違いありません。

昨年、その歯科医院を訪れた際に、たまたま’歯チャンネル’を熱心に見られていて、私の顔も知っておられた患者さんに会い、

「どうやって、ここを見つけたの?」

と尋ねると、派手なホームページ広告の多い中、やはり相当な努力によって、そこの歯科医院に辿り着かれたみたいですね。
’肩書き’は参考にはなりますが、必ずしもすべてが、その先生のように実力をも伴っているとは限らないように思われます。


元々のご専門に囚われることなく、幅広く診療されているようです。
しかし・・、残念ながら、一軒の歯科医院には自ずからキャパシティーがあり、その広い地域全体のすべての患者さんを診ることは不可能です。


本来、歯科医師は興味も得意分野も様々なはずですが、保険医の立場からは、患者さんが安心してかかれるために、どこの歯科医院にかかっても、画一料金・画一治療(全国展開のファーストフード店のように?)を目指していくべき面もあります。

そして全ての歯科医院が国民の健康を守っていくことに協力し合うべきだと思います。


また一方では、高い審美的要求を持たれた患者さんに応えられるような、或いは、保険診療のメニューにはない高度なスキルを求めて来られる患者さんにも対応出来るような努力も求められます。



国内の保険診療において、一本の虫歯への修復やり直し回数が他の国に比べて圧倒的に多いことは知られています(さがら先生の御意見にも頷けます)。

クラウン等は2年間の再製が出来ませんが、米国では通常5年間(保険会社による)だと聞きます。

これは、日本では条件さえ整えれば数ヶ月毎にでもやり直せるインレーレジン充填も含みます。

日本では、半年すれば入れ歯を再製出来ますが、ドイツの公的保険では3年だそうです。
無駄を少しでもなくすために、歯科医も患者さんも意識を変える必要があるように思います。


そのためにも、一つとしては予防重視は建設的な意見だと思います。
只、その各々の評価(報酬)が難しいと予想されます。

イギリスのように治療しても、(予防が奏功して?)治療しなくても同じ評価という案もありますが、これもまた大きな短所があろうかと思われます。

回答 回答14
  • 回答者
回答日時:2012-01-30 17:00:52
>なにしろ保険制度では、何度もくり返し削って神経をぬいたあげくに抜歯して、無数のクラウンブリッジ入れ歯を入れたあげくに、ほとんど全部捨てているのですから、その無駄がなくなるはずです。

さがら先生は過去には上に書かれたような保険治療と同じような治療をされていたのでしょうか?

それとも以前から上記より(ご自身の基準で言う)良い治療をされていたのでしょうか?


先生の書き込みには書かれていないようなので、一応質問させていただきます。

回答 回答15
  • 回答者
回答日時:2012-01-30 17:04:55
雅史さんの書かれた

>歯の検診を市の負担で受けられる(集団検診ではなく、個々人が歯医者に行く)制度があります。
>また企業内健康診断の一環として歯科検診が行われている企業も多いです。
>現状、これらの制度を利用することが、公正明大に自費でなく歯の検診を受けられる道のようです。


これは、

保険請求しませんから、「保険外(自費)」ですよ。

受診者負担が「ゼロ円」なだけで、市や会社が負担している「保険外診療行為」です。

お間違いのないように。

回答 回答16
  • 回答者
回答日時:2012-01-30 18:32:21
森川先生へ

ご質問ありがとうございます。


私は日本人で保険医です。
書き込みの中に含まれております。
どうぞお汲み取りお願いします。

回答 回答17
  • 回答者
回答日時:2012-01-30 18:51:51
>歯の検診を市の負担で受けられる(集団検診ではなく、個々人が歯医者に行く)制度があります。

市町村によって多少違うのでしょうが・・・
長岡市では節目の年齢での「歯周病健診」というものがあります。

費用は行政が予算を組んでいるため、受診者の負担はゼロです。

しかし、実際の受診率はたしか5%程度だったと記憶しています。
(この予算がどこにいったかは分かりませんが・・・)


金額うんぬんよりも、情報発信、啓蒙、教育などから入っていかないといけないような気がしています。

その前に「(自分の身体に)興味を持ってもらう」必要があるかも、ですね。


>個人に合わせた予防アドバイスをして頂ければなぁとも思います。

実際の現場ではされてる先生がほとんどだろうと思います。
ただ、この掲示板では難しいでしょうね。

状況がつかめないのに、書けることと言えば一般論しかないですから。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 雅史さん
返信日時:2012-01-30 20:51:50
船橋先生

ご担当になっている地区にて、歯並びに関する啓蒙活動が教育現場に受け入れられないことに嘆いておられましたが、地区によっては、歯科検診で歯並びをチェックし、検診結果書面にも、「かみ合わせや歯並びの異常が見られます」というチェック項目があるそうです。
 匿名掲示板なので真偽のほどは、定かではありませんが、上記HPにて記載がある、「学校歯科医会の資料」では、、
http://okwave.jp/qa/q7269279.html



基本的に見るところは、
・下の歯が上の歯より前にある(3本以上が反対咬合
・上の歯が8mm 以上 下の歯よりも前に出ている
・ほとんどの前歯で隣の歯と1/4以上が重なっている
・真ん中(正中)に6mm 以上隙間がある
奥歯でかみ合わせても、前歯が6mm 以上開いている
・極端にかみ合わせが深い
・1本が極端に異常なところにある
などなどだそうで、これらの症状があれば、「専門医による精密検査を要する」で、これらに近い症状なら(矯正治療は必要無いが)「定期的な観察が必要」と指導しているそうです。


審美的にではなく、機能的に問題になる歯並びの場合、注意を喚起しているようです。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 雅史さん
返信日時:2012-01-30 21:27:03
田尾先生、さがら先生、柴田先生、藤森先生
森川先生、タイヨウ先生改め櫻井先生、吉岡先生

コメント、有意義なご討論頂きありがとうございました。

【田尾先生】
私の勤務先でも、健康診断に歯科検診も入っています。でも虫歯の有無のチェックだけで、歯周ポケットの深さ測定がないという、残念な検診になっています。検診をうける人の年齢から言って、歯周ポケットの測定の方が有用にように思えるのですが。

企業の健康保険組合や、健康診断の担当者に、予防歯科として何をするのがよいかを口腔衛生指導して頂く場があれば、効果が高いですね。



【柴田先生、藤森先生】
患者側の立場からみましたら、歯医者さんは、何が得意かとか、他院にはない技術をもってられるかが、医科に比べて、非常に分かりにくいです。

柴田先生が書かれてますように、治療成績が公開されていることもほとんどありませんし、私がセカンドオピニオンを頂きにいき(多分 藤森先生も行かれた)歯科クリニックも店構えだけみると、すごい実力を持った、先生がいるように思えませんし。



【櫻井先生】
私は、安価に(無料ですから究極の安価ですが)手軽にというつもりで、「自費でなく」と書いたのですが、櫻井先生は、「(自費でないなら)健康保険で」と、読まれたのですね。 
混乱させる文章で申し訳けありません。


【吉岡先生】
>その前に「(自分の身体に)興味を持ってもらう」必要があるかも、ですね。

そうですね。

フランス人は、抜髄すると聞かされると、涙を流して悲しがる」
と、こちらの掲示板で読んだような記憶があるのですが、悲しがる理由はともかくとして、「日本人は、歯を削ると聞かされると、涙を流して悲しがる」と言われるまで、考え方が変わってくれば、日本人の歯の状況も変わってくるのでしょうね。
回答 回答18
  • 回答者
回答日時:2012-01-31 00:09:14
矯正の件ですが。

雅史さんが返信3で書かれているのは日本学校歯科医会の作成した健診基準で、学校健診ではそれに準じて診断を行うように通達されてます。

ただそれは健診結果のお知らせのペラ1枚だけです。


船橋先生の言われているのはその「健診結果のお知らせ」のことではなくて、学校歯科医が学校で児童生徒に指導する、あるいは歯科衛生士が指導する、さらには学校歯科医と連携して養護教諭が啓蒙、教育、指導を行うことを意味しているのだと思いますよ。

回答 回答19
  • 回答者
回答日時:2012-01-31 10:33:07
僕は雅史さんに対して書いたのでは無く、このスレッドを読まれる一般の方に向けて書いたものです。
(特に「健康保険と予防歯科【一般の方の助言歓迎】」と書かれているので)


確かに

>安価に(無料ですから究極の安価ですが)手軽にというつもりで、「自費でなく」と書いた

と言う言葉に共感される方が多いと思われます。


定義とイメージの問題ですが、

 安価 = 保険診療
 高価 = 自費診療

ではありません。

 保険請求できる医療行為 = 保険診療
 保険請求できない医療行為 = 保険外(自費)診療

です。


保険医療機関及び保険医療養担当規則」

第二十一条 歯科医師である保険医の診療の具体的方針は、第十二条から第十九条の三までの規定によるほか、次に掲げるところによるものとする。

一 診察
ロ 健康診断は、療養の給付の対象として行つてはならない。


と、明記されております。


つまり、健康診断は保険給付外の医療行為であると言う事。

費用を市や会社が負担している「保険外診療」であると言う事を認識していただきたいと思います。


ノア先生が回答5で書かれておりますが、

定期検診で2〜3ヶ月後に予約を取る方が大半でした。

↑これは保険診療でしたか?自由診療でしたか?
保険診療だとしたらこれは療養担当規則に違反しています。


と言う事です。


また、

>いずれにしても雅史さんの期待している「健康保険の枠組みの中で」というのとは少し違う様な気がします。

と言う事です。


国民皆保険制度を維持していこうと思うのであれば、制度そのものを抜本的に変える必要があると考えますし、国民も我々医療従事者も(現行の制度のまま行くのであれば)意識を変える必要があると思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 雅史さん
返信日時:2012-02-01 19:40:24
森川先生、櫻井先生

コメントありがとうございます。

【森川先生、船橋先生】
>学校歯科医が学校で児童生徒に指導する、あるいは歯科衛生士が指導する、さらには学校歯科医と連携して養護教諭が啓蒙、教育、指導を行うことを意味しているのだと思いますよ

なるほど。
検診歯並びまで見る学校、見ない学校とあるのかと思ってました。
船橋先生 失礼しました。


学校の先生は、知らなければ差別もないが、知ってしまったので差別の気持ちが生じることを心配なされているのですかね。
学校で歯の健康指導を受ける前に、すでに自分の意思に関係なく歯並びが悪い子供に対する配慮なのでしょう。

でも歯並びが「呼吸や姿勢や食育」で変わってくるものなら、児童対象ではなく、親御さん対象に、歯並びが悪くならないための歯の健康指導というのは、ありなのではないかなと思いました。



【櫻井先生】

順法精神は、ますます大事になってきていますね。


・歯科医が、患者の歯の健康向上を願い、予防歯科が大切と思い、
 治療後のリコールの葉書などを出す。
・歯に関心の高い、ごく一部の人が、自分の歯の健康向上を願い、
 予防歯科が大切と思う。
健康保険組合、企業が、保険給付金の削減のために、予防歯科
 の施策にお金を掛ける。
・施策に啓発された少数の一般人が、自分の歯の健康向上を願い、
 予防歯科が大切と思う。
--------------------------------- ←今 このあたり
・多くの一般人が、自分の歯の健康向上を願い、予防歯科が
 大切と思う。
・×××が、保険給付金を削減するために、予防歯科が効果的
 なのか試算を出す。
・行政が、保険金給付を削減するために、予防歯科の保険適用
 を検討しだす。
  ・
  ・
  ・
といった感じで、健康保険組合、行政も、保険給付額の削減の意味から、予防歯科のメリットを感じつつあるのではと、私は思ってます。

吉岡先生の歯周病検診に来る人は5%ぐらいの話ではないですが、健康保険上、予防歯科が保険適用になったからといって、いきなり皆が歯科検診を受けに歯医者さんに駆け込むと、思えません。

予防歯科を保険適用することによる保険給付の増大額Aと、予防歯科で歯が病気になることが防げることによる保険給付の減少額Bは、ともに少しずつ大きくなってきて、やがて A≪Bとなり、国民はより健康に、保険給付額はより少なくなる。。。。。

そんな絵を描き、行政を動かす人、団体があれば、歯科予防への健康保険の適応も、まったくない話ではないと思ってます。



タイトル 健康保険と予防歯科【一般の方の助言歓迎】
質問者 雅史さん
地域 非公開
年齢 46歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ その他(その他)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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