抜髄時の根管内からの出血量、根管内の炎症の意味について
相談者:
-ふみ-さん (48歳:男性)
投稿日時:2025-03-22 10:56:21
ご回答いただいている先生方いつもありがとうございます。
今回の疑問は、抜髄時の根管内からの出血量についてです。
抜髄をした時は、
1)歯髄が正常に生きている時(誤って抜髄したと仮定)
2)炎症がある時
3)感染している時(歯根嚢胞がないと仮定)
のどれが血がどんどん出ますか?
歯髄壊死している場合は血は出ないと思いますが、正常に生きている時も血液循環があるためどんどん出そうな気がするのですが。
また、根管内の下の方で炎症があるというのは、歯髄の一部が炎症で腫れて硬くなっているという意味でしょうか?
1回目の抜髄で歯髄がなくなったはずなのに、「根管内に炎症がある」と言われて空っぽの歯髄腔に炎症って歯質に炎症??と思っていたのですが、ひょっとしたら、歯髄が腫れて硬くなっているため1回で取り切れなかったという意味であれば理解できるなぁと思いました。
よろしくお願い申し上げます。
今回の疑問は、抜髄時の根管内からの出血量についてです。
抜髄をした時は、
1)歯髄が正常に生きている時(誤って抜髄したと仮定)
2)炎症がある時
3)感染している時(歯根嚢胞がないと仮定)
のどれが血がどんどん出ますか?
歯髄壊死している場合は血は出ないと思いますが、正常に生きている時も血液循環があるためどんどん出そうな気がするのですが。
また、根管内の下の方で炎症があるというのは、歯髄の一部が炎症で腫れて硬くなっているという意味でしょうか?
1回目の抜髄で歯髄がなくなったはずなのに、「根管内に炎症がある」と言われて空っぽの歯髄腔に炎症って歯質に炎症??と思っていたのですが、ひょっとしたら、歯髄が腫れて硬くなっているため1回で取り切れなかったという意味であれば理解できるなぁと思いました。
よろしくお願い申し上げます。
[過去のご相談]

小林歯科クリニック(渋谷区神宮前)の小林です。
回答日時:2025-03-23 09:12:50
>どれが血がどんどん出ますか?
強いて言えば、1)< 2)= 3) でしょうか。
そもそも、-ふみ- さんが考える 2)と 3) の文言の差異が分かりません。
>歯髄壊死している場合は血は出ないと思います
これって、抜髄ではなく、感染根管治療ですね。
>1回目の抜髄で歯髄がなくなったはず
歯髄とは、1個ではなく、夥しい数の細胞で構成されていますから、残髄することは多々あろうかと思います。
だからこそ、2回目以降の根管治療があります。
強いて言えば、1)< 2)= 3) でしょうか。
そもそも、-ふみ- さんが考える 2)と 3) の文言の差異が分かりません。
>歯髄壊死している場合は血は出ないと思います
これって、抜髄ではなく、感染根管治療ですね。
>1回目の抜髄で歯髄がなくなったはず
歯髄とは、1個ではなく、夥しい数の細胞で構成されていますから、残髄することは多々あろうかと思います。
だからこそ、2回目以降の根管治療があります。

相談者:
-ふみ-さん
返信日時:2025-03-23 10:40:05
>小林先生
日曜日にお返事ありがとうございます。
2)と3)は歯根嚢胞がなければ変わりませんね^^;
歯学上では、炎症歯髄と感染歯髄(歯根嚢胞ありですが)が別れているので別けて書きましたが、歯根嚢胞がなくても感染してる歯髄があって明確に別れてないようですね。
>強いて言えば
ということは、歯髄は小さいし、そんなに出血差はないということでしょうか?
そうですね。
歯髄壊死の場合は感染根管処置ですね。
歯髄が壊死している場合は血なんて出ないという先生もいますし、抜髄では血なんて出なく、感染根管処置だったら血が出ることあるという先生もいて、結局、歯髄壊死では血が止まらずに出るのか、出ないのかよくわかりません。
要するには、炎症が進むにつれて出血は多くなり、正常であれば部分断髄をした生きた部分でもそんなに出血しないということなのでしょうか?
>だからこそ、2回目以降の根管治療があります。
この2回目以降というのは、再根管治療のことですか?それとも、根の掃除2日目ということですか?
再度の質問になりますが、よろしくお願いいたします。
日曜日にお返事ありがとうございます。
2)と3)は歯根嚢胞がなければ変わりませんね^^;
歯学上では、炎症歯髄と感染歯髄(歯根嚢胞ありですが)が別れているので別けて書きましたが、歯根嚢胞がなくても感染してる歯髄があって明確に別れてないようですね。
>強いて言えば
ということは、歯髄は小さいし、そんなに出血差はないということでしょうか?
そうですね。
歯髄壊死の場合は感染根管処置ですね。
歯髄が壊死している場合は血なんて出ないという先生もいますし、抜髄では血なんて出なく、感染根管処置だったら血が出ることあるという先生もいて、結局、歯髄壊死では血が止まらずに出るのか、出ないのかよくわかりません。
要するには、炎症が進むにつれて出血は多くなり、正常であれば部分断髄をした生きた部分でもそんなに出血しないということなのでしょうか?
>だからこそ、2回目以降の根管治療があります。
この2回目以降というのは、再根管治療のことですか?それとも、根の掃除2日目ということですか?
再度の質問になりますが、よろしくお願いいたします。

小林歯科クリニック(渋谷区神宮前)の小林です。
回答日時:2025-03-24 07:00:11
>炎症が進むにつれて出血は多くなり、正常であれば部分断髄をした生きた部分でもそんなに出血しないということなのでしょうか?
そう思っていただいて構わないと思います。
>2回目以降というのは、再根管治療のことですか?それとも、根の掃除2日目ということですか?
後者です。
そう思っていただいて構わないと思います。
>2回目以降というのは、再根管治療のことですか?それとも、根の掃除2日目ということですか?
後者です。

船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2025-03-24 09:59:15
こんにちは。
歯髄を誤って抜髄したという状況も理解しずらいですね。
歯髄が生きていても抜髄が必要な時は抜髄されますからね。
必要性については、歯科医が判断して説明し同意を得て行います。
歯髄の中には毛細血管が入り込んでいますから、切れば出血します。
組織を圧迫したり血管収縮剤が入った麻酔をしっかり効かせていれば、出血はほぼしませんし、止血します。
血圧が高くて心臓もバクバクしている人や、お酒を飲んで血行が良くなっていて止血剤の効きが悪い人や、毛細血管がすでに局所炎症や糖尿病などの全身疾患で弱ってボロボロになっていれば止血しにくなっているので、局所炎症部位は全部取り切りたいのですが、根管からのアプローチという局在化された術野だけのアプローチに限定されますから、止まらないことがあって根管治療が厄介になったりします。
血管は歯髄内単独にある訳ではなく心臓と繋がっていて、全身の脈管系の一部なのですから、いろいろなパターンがありますね。
炎症が酷ければ血管収縮剤の入った麻酔は効きにくくなりますし、お酒を飲んだり運動を頑張ったり局所をゆすられてしまうと止血しにくいのは当然でしょう。
歯髄処置をした日ぐらいは安静を保っておいてもらっても良いのではないかと思いますが、健康な方の場合、抜髄程度では何も支障が生じないという場合がほとんどですから、歯科医もそういうものだと注意しない場合が多くあります。
脆い血管は止血しづらくなっていますから、局所炎症が酷くならない健康な歯髄を抜いてしまう方が楽と言われています。
そういうことで、昔は歯の条件が悪い方だと判断されればすぐに抜髄がされていましたよ。
今はできるだけ歯髄を残してもらいたいと希望される患者さんの方が多くなりましたから(できるだけ冠の治療は嫌だし、歯髄をとると歯が折れやすくなるとか失活色に変化していくから、歯髄をできるだけ残した治療をしてもらうたいと希望されることが多いです)根管治療においては難しいケースが増えるようになってきたように思います。
歯髄を誤って抜髄したという状況も理解しずらいですね。
歯髄が生きていても抜髄が必要な時は抜髄されますからね。
必要性については、歯科医が判断して説明し同意を得て行います。
歯髄の中には毛細血管が入り込んでいますから、切れば出血します。
組織を圧迫したり血管収縮剤が入った麻酔をしっかり効かせていれば、出血はほぼしませんし、止血します。
血圧が高くて心臓もバクバクしている人や、お酒を飲んで血行が良くなっていて止血剤の効きが悪い人や、毛細血管がすでに局所炎症や糖尿病などの全身疾患で弱ってボロボロになっていれば止血しにくなっているので、局所炎症部位は全部取り切りたいのですが、根管からのアプローチという局在化された術野だけのアプローチに限定されますから、止まらないことがあって根管治療が厄介になったりします。
血管は歯髄内単独にある訳ではなく心臓と繋がっていて、全身の脈管系の一部なのですから、いろいろなパターンがありますね。
炎症が酷ければ血管収縮剤の入った麻酔は効きにくくなりますし、お酒を飲んだり運動を頑張ったり局所をゆすられてしまうと止血しにくいのは当然でしょう。
歯髄処置をした日ぐらいは安静を保っておいてもらっても良いのではないかと思いますが、健康な方の場合、抜髄程度では何も支障が生じないという場合がほとんどですから、歯科医もそういうものだと注意しない場合が多くあります。
脆い血管は止血しづらくなっていますから、局所炎症が酷くならない健康な歯髄を抜いてしまう方が楽と言われています。
そういうことで、昔は歯の条件が悪い方だと判断されればすぐに抜髄がされていましたよ。
今はできるだけ歯髄を残してもらいたいと希望される患者さんの方が多くなりましたから(できるだけ冠の治療は嫌だし、歯髄をとると歯が折れやすくなるとか失活色に変化していくから、歯髄をできるだけ残した治療をしてもらうたいと希望されることが多いです)根管治療においては難しいケースが増えるようになってきたように思います。

相談者:
-ふみ-さん
返信日時:2025-03-28 10:45:39
>小林先生
ご回答ありがとうございました。
かしこまりました。
ご回答ありがとうございました。
かしこまりました。

相談者:
-ふみ-さん
返信日時:2025-03-28 10:59:41
>船橋先生
いつもありがとうございます。
止血剤が含んでいない麻酔の場合は、当然、炎症度合いが大きくなるにつれて出血が多くなるでしょうね。
RCTするにはまずは露髄させなければならないので、露髄した時点で歯髄の色等を確認してから抜髄をするかの最終判断を訪ねてもらえるのが一番いいのですが。
露髄せずに歯髄を保存するか、抜髄するかの判断を尋ねられても難しいものです。
未だかつて、自分の歯髄を見せてもらったことがありません。
先日、RCTしましょうかという時に、「露髄した時点で一度見せてください」と伝えていても、忘れてそのまま抜髄までしてしまったのもありました。
ただ、露髄するまで削らないといけない程度だと、歯冠の穴も大きくなっているでしょうから、大きな穴をCRで補綴をするのもいまいちな気がします。
質問の「抜髄時の根管内からの出血量、根管内の炎症の意味について」は解決していますので、2日以内に追加の書き込みがなければ解決としてこの質問板をクローズさせていただきます。
いつもありがとうございます。
止血剤が含んでいない麻酔の場合は、当然、炎症度合いが大きくなるにつれて出血が多くなるでしょうね。
RCTするにはまずは露髄させなければならないので、露髄した時点で歯髄の色等を確認してから抜髄をするかの最終判断を訪ねてもらえるのが一番いいのですが。
露髄せずに歯髄を保存するか、抜髄するかの判断を尋ねられても難しいものです。
未だかつて、自分の歯髄を見せてもらったことがありません。
先日、RCTしましょうかという時に、「露髄した時点で一度見せてください」と伝えていても、忘れてそのまま抜髄までしてしまったのもありました。
ただ、露髄するまで削らないといけない程度だと、歯冠の穴も大きくなっているでしょうから、大きな穴をCRで補綴をするのもいまいちな気がします。
質問の「抜髄時の根管内からの出血量、根管内の炎症の意味について」は解決していますので、2日以内に追加の書き込みがなければ解決としてこの質問板をクローズさせていただきます。

顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2025-03-30 08:41:51
>止血剤が含んでいない麻酔の場合は、当然、炎症度合いが大きくなるにつれて出血が多くなるでしょうね。
歯髄様組織の再生を目的とした、特殊な治療法以外ではほぼ使わないと思います。
麻酔の効きが悪い上に作用時間が短いからだと思います。
抜髄操作の途中で麻酔が切れれば痛いと思います。
>露髄した時点で歯髄の色等を確認してから、抜髄をするかの最終判断を訪ねてもらえるのが一番いいのですが
個人的には一般の歯科医院では、患者さんの判断は難しいと思います。
暗いお口の中の奥歯ではよく見えないと思います。
点状に露髄した時点で排膿があったりすることもありますが、顕微鏡下治療でなければほぼ録画は不可能(録画可能な拡大鏡は除く)ですね。
録画して治療していなくても、ライブ映像を見せてくれる歯科医院もごく稀にありますが。
露髄した時点で大量に出血してくる場合なら、その場で確認してもらう事は可能でしょうけど、個人的には要抜髄と判断して抜髄操作に入りますね。
残せる歯髄(直接覆髄や生活歯髄切断法の対象)かどうかは顕微鏡下で毛細血管の状態、歯髄と象牙質との接着性などを指標に判断する歯科医もいると思います。
私はつかっていないので想像だけですが、高倍率の拡大鏡でも可能かもしれません。
>露髄するまで削らないといけない程度だと、歯冠の穴も大きくなっているでしょうから、大きな穴をCRで補綴をするのもいまいちな気がします。
前歯の場合は唇面が大きく残っていれば、ファイバーポスト併用のCR充填は保険適用なので個人的には良くやりますね。
小臼歯大臼歯では保険適用外になってしまいます。
前歯にのみ保険適用なのは、きちんとしたデータに基づき厚労省が判断したのだと思います。
臼歯部では、教科書的にはクラウン等の咬頭を含む修復が推奨されていると思います。
この場合、削除量を減らして審美的に修復すると保険外になると思います。
CRにする、しないに関わらずメリットデメリットはそれぞれ存在しますので、パーフェクトな治療法はないと思います。
まあ抜髄になった時点で、どんな治療法を選択してもハイリスクには変わりありませんので。
歯髄様組織の再生を目的とした、特殊な治療法以外ではほぼ使わないと思います。
麻酔の効きが悪い上に作用時間が短いからだと思います。
抜髄操作の途中で麻酔が切れれば痛いと思います。
>露髄した時点で歯髄の色等を確認してから、抜髄をするかの最終判断を訪ねてもらえるのが一番いいのですが
個人的には一般の歯科医院では、患者さんの判断は難しいと思います。
暗いお口の中の奥歯ではよく見えないと思います。
点状に露髄した時点で排膿があったりすることもありますが、顕微鏡下治療でなければほぼ録画は不可能(録画可能な拡大鏡は除く)ですね。
録画して治療していなくても、ライブ映像を見せてくれる歯科医院もごく稀にありますが。
露髄した時点で大量に出血してくる場合なら、その場で確認してもらう事は可能でしょうけど、個人的には要抜髄と判断して抜髄操作に入りますね。
残せる歯髄(直接覆髄や生活歯髄切断法の対象)かどうかは顕微鏡下で毛細血管の状態、歯髄と象牙質との接着性などを指標に判断する歯科医もいると思います。
私はつかっていないので想像だけですが、高倍率の拡大鏡でも可能かもしれません。
>露髄するまで削らないといけない程度だと、歯冠の穴も大きくなっているでしょうから、大きな穴をCRで補綴をするのもいまいちな気がします。
前歯の場合は唇面が大きく残っていれば、ファイバーポスト併用のCR充填は保険適用なので個人的には良くやりますね。
小臼歯大臼歯では保険適用外になってしまいます。
前歯にのみ保険適用なのは、きちんとしたデータに基づき厚労省が判断したのだと思います。
臼歯部では、教科書的にはクラウン等の咬頭を含む修復が推奨されていると思います。
この場合、削除量を減らして審美的に修復すると保険外になると思います。
CRにする、しないに関わらずメリットデメリットはそれぞれ存在しますので、パーフェクトな治療法はないと思います。
まあ抜髄になった時点で、どんな治療法を選択してもハイリスクには変わりありませんので。

相談者:
-ふみ-さん
返信日時:2025-03-31 13:56:39
タイトル | 抜髄時の根管内からの出血量、根管内の炎症の意味について |
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質問者 | -ふみ-さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 48歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の治療法 根管治療その他 根管治療関連 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。